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2016年12月23日 (金)

【没】被災者の背中(せな)を包める毛布かな

皆さん、こんにちは。
「没句供養」の時間です。
BGMは「野ばら」でお届けいたします。

「毛布」では、最初「聖域」というイメージから考えていたのですが、
類想の中から抜け出せそうになく、断念。
「ようし、毛布を家の中から連れ出そう♪」というところから
「被災地」「美術館~引っ越し(梱包)」方向で進めていったのですが。

【天】行列の最後も毛布もらえるか   彩お茶子さま

支援物資として「毛布」を送る句、「毛布」が何百枚届いた句、配る句、
その「毛布」にうずくまる句、さまざまな場面を切り取った句も届きましたが、
掲出句の切実さに胸を突かれます。(選評より抜粋)


・・・参りました。
翻って、私の句のなんと「上っ面」なことよ!
文字数を整えただけで、心が現地まで行っていない、そう思いました。
滝に、滝に打たれてくる

それから、【地】の句に、まさに自分が描けなかった十七音を発見!!

【地】いつのまに爪は毛布と睦みあふ    Y音絵さま

私、就職で大阪に出て来るまで、実家にいる間中は毛布が手離せなくてですね。
いつのまにか出来る毛玉を撫でながら、その感触から溢れ出す多幸感に囚われ、
(すみません、何言ってるか分からないですね
毛布はまるで麻薬のように、私を夢中にさせたのです。
嗚呼・・・詠む人が詠めば、こんなに美しい表現になるのか!
あ、ちなみに、私の毛布癖は、実家を出るとともに綺麗さっぱり消えました。
あんなに執着していたのに、不思議なものです

そして・・・

【地】薔薇の毛布や佳き死へと転院す    土井探花さま

この句を読んだ時、私は泣けて仕方なかったです。
数ヶ月前から、お義母さんが今いるケアセンターの方から、
終身入居の可能なところへの転院を勧められていて、
(元気で転院に堪えられる体力のあるうちにということで)
この句の下十音が胸に何かを告げたのです。
ご本人が、死生観と向き合っていなければ生まれない句だと思いました。

「毛布」はそんな決意を優しく包む薔薇色、薔薇の模様なのでしょう。(選評より)

「薔薇の毛布」を配して下さった土井探花さま・・・有難うございます!


今回も、深く深く、心に残る金曜日でした。
最後になりましたが、金曜掲載の皆さま、おめでとうございます!!!







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まつやま俳句ポスト365」カテゴリの記事

コメント

遅ればせながら、人と並のW入選おめでとうございます!

人選のお句は、「四輪駆動車発進す」という措辞が、とても力強い感じがします。
毛布を持って、どこに行くのでしょうか。
引っ越し?キャンプ?被災地支援?
いろいろと想像が広がりました。

また、並のお句も、たった一人で留守番をする不安感がよく表れている佳句だと思いました。

没句も、やや説明的と捉えられるかもしれませんが、詠者(めぐるさん)の優しく暖かな視線が感じられて、とても好きです。

全没の覚悟はしていたものの、やはり現実となると、少々凹みます。
しばらく沼に潜って、もう少し温かくなったら、浮上しようと思います。

天選とめぐるさんのボツ句がほぼ同一テーマであったことは、大きな収穫だと思います。
テーマからどこに着目するか、どういう言葉を選ぶかが天選とボツとの差ではありますが、まずはテーマがなければ始まりません。

この映像を脳内に描いた際に、めぐるさんは(そして私も)単に毛布にくるまった被災者にだけカメラを向けていた。
でも、彩お茶子さんは、振り返ってまだ毛布を受け取ろうと並んでいた行列にカメラを向けた訳です。
多作を自認する私ですが、何故カメラをもっと横や縦に振って、様々なものを写そうとしないのか残念に思います。

もちろん同じ視点を持てても、どう言葉を選ぶかは詩としての上質さに影響しますが、まずは視点の拡大が問題だと気付かせてくれたボツ句供養でした。

佳い再評価をお示し下さりありがとうございました。

◆葉音さま

「四輪駆動車」でさまざまに想像して下さって有難うございます!!
そして、まさに「力強さ」を出したくて「発進す」に決めたので、
葉音さまからのコメント、めちゃくちゃ嬉しく感じています!!
「留守番」の句も報われて良かった・・・。
もともとは兼題「菜種梅雨」の時に、
いわさきちひろの「雨の日のおるすばん」からイメージしたものなのですが、
季節が変わってようやくぴったりの季語に出会えて良かったです。

葉音さまは今回残念でしたね。
もしや金曜日に!?とドキドキしていたのですが
「熊」でのリベンジ楽しみにしています。
お互い、良いハイポ始めにしたいですね!!!

◆亜阿介さま

上位入選句の中には、必ず自分の【没】句の最上位の句が見つかりますね!
「菜種梅雨」の時の【天】にも本当にやられましたし、「毛布」でも圧倒されました。
亜阿介さまも、没句の中にたくさんの【天】【地】と同じ発想のものがありますよね。
こうやって比べることが一番の勉強になると思うので、
没句供養は欠かさずやっていきたいと思っております。
本当に、教わることばかりの『俳句ポスト』ですが、
家にいながらにして、しかも無料でこんなに学べるなんて、感謝しかないですよね。
めいっぱい活用して成長して、組長に喜んで頂きたいですね!

おはようございます。

「没句供養」なるほどです。没句に足りないもの、さらに同じ視点の秀句との比較検討など、わずかでも真似てみます。

◆正丸さま

おはようございます!
「没句供養」本当に勉強になります。正丸さまも是非是非♪
兼題の良いところは、全員が同じ季語で句を考えるので、
必ず(と言っていいほど)自分の【没】句と同じ発想の上位句が見つかることですよね。
「あっこう言えば良かったんだ」
「こんな表現(視点)があったのか!」
などなど、自分の句に足りなかったものが見つかって、
「なるほどコレは【没】だったな」
って納得出来ます。
没句供養は秀句鑑賞と同じことでもあります。
「この兼題で、何をどう描くべきだったのか」
その正解例が示されることが、兼題の最大の魅力だと思っています。
ここで学んだことが、雑詠にも活かされればいいなあと思いながら、
毎回取り組んでいます

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