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2016年12月 7日 (水)

【名】芋の露連山影を正しうす:その2

名句の恐ろしいところは、書けば書く程書き足りていないと感じてしまうところです。
そんな訳で、「芋の露」もう少しだけお付き合い下さいcoldsweats01

さて、初読時には、まったく何のことを言っているのか分からなかった、
飯田蛇笏の「芋の露」の句。
「対比」に気づいてから、ようやくどういうことなのか分かってきた気がしました。
それは、私の知っている少ない語彙の中で表現すれば、「矜持」です。

雄大な南アルプス連峰も、それを丸ごと抱く大地も、
我々を包み込み見守ってくれるような大きな存在です。
そこに蛇笏は「芋の露」をぶつけました。
時の流れの中では、どんなに大きく揺るぎなさを感じるようなものでも、
実はびっくりするほど儚いものなのだと突きつけてくるようです。
「芋の露」をぶつけられた「連山」はどうするか?
為すがままさと、風に吹かれているだけでしょうか?
いいえ、違います。
「連山」は、「影を正しう」するんです。
秋の澄み渡る空気の中で、自分の姿をよりはっきりと映し出すんです。

それは、飯田蛇笏の在り様なのかも知れません。
なんてカッコいい人なんだ!
やっぱり蛇笏はカッコ良かった。
さすが「くろがねの秋の風鈴」の人だった。
こうして、私は、震えるくらい蛇笏が好きになったのでした。


10月に、「定本現代俳句(山本健吉)」を買った時、
すでにこの記事を書きかけていたので、
引きずられないように「飯田蛇笏」の章を避けて読み進めました。
山本健吉の名文を読んでしまったら、きっとそれを引用して終わってしまう、と思って。
今、拙いながらも、自分の等身大の言葉を書きましたので、
最後に山本健吉の美文で締めくくりたいと思います。

芋の露連山影を正しうす

大正三年作。作者が数え年三十歳の時の句である。
現代の俳人の中で堂々たるタテ句を作る作者は、蛇笏をもって最とすると、
誰か書いていたのを読んだことがあるが、
そのことは、何よりもまず氏の句の格調の高さ、格調の正しさについて言えることである。
(中略)
その気魄にみちた格調の荘重さ、個性の異常な濃厚さは、
蛇笏調として俳諧史上に独歩している。
(中略)
「影を正しうす」とは、また彼自身の心の姿でもあったのである。

                                      (「定本現代俳句」より)

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コメント

めぐるさん

掲示板が込み合っているので、直こちらへ。
イラスト俳句のコメントありがとうございます。
頑張ってみます。

◆トポルさま

わああ、わざわざ有難うございます!!
も~びっくりしましたよ~~~~、
フォルムは直線的なのに愛嬌があって・・・とても印象に残るイラストshine
折り紙細工みたいな温かみを感じるのは、色使いのゆえでしょうか?
ますますファンになってしまいましたshineshineshine

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