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2017年1月28日 (土)

◆選句編

UPが遅くなりましたが、今月、私が選ぼうと思ってチェックを入れていた句たちです。


雪女郎不老の紅を引きにけり    紫さま(7票)
いの一番にズキュンときた一句。
何と言っても「不老の紅」という措辞が素晴らしいです。
「雪」に対する「紅」も美しいですし、古来化粧はまじないであったというところから、
雪女の永遠の美は、その口紅によってもたらされているというストーリーに、
「さもありなん」という説得力があります。
「紅」は「寒紅」なのでしょう、一際鮮やかに雪女の酷薄な唇を彩るはず。
上五「雪女」と置かず「雪女郎」としたことで「絡めとる」イメージが強くなり、
冷酷な眼差し、底知れない不気味さを立ち上がらせます。
極寒の中、紅を引き、うっすら微笑む雪女・・・思わずイラストを描きたくなる一句。
Photo_4

映画「怪談雪女郎」より。この記事であらすじ読んで泣いてしまいました


点滴の音は透明去年今年      寿々さま(5票)
点滴の「音は透明」という把握が凄いと思いました。
そう言われれば、確かに一滴ずつ落ちていくところが目に映った時、
その点滴の音を「心で」感じているように思います。
年末年始の期間、普段よりも外泊の患者が多くて寂しく感じられる病院なのでしょう。
いつもより広く感じられる廊下や病室がどことなく薄ら寒くて・・・
心が寂しさに気づいて泣きださないよう、透明な音に耳を澄ませている・・・。
「無」に近づこうとする「透明」なのかなと思い、胸がしめつけられました。
Photo_5
画像は「病院検診マニュアル」より



それぞれの雑煮に帰るジャンクション紫さま(5票)
お正月の里帰り、「故郷に」ではなくて「雑煮に」なのが巧いです。
「ジャンクション」という言葉に明るい弾むようなリズムがあり、
懐かしい我が家の雑煮を思い浮かべながら車を走らせる、
お正月独特の帰郷のときめきが感じられる気がします。
Photo

日本で唯一のクローバー型、鳥栖ジャンクション。
朝日新聞の記事より)


葉牡丹の渦のひそひそひそひそと 匡さま(3票)
一読して「頂く」と思った一句です。
これぞ葉牡丹。葉牡丹のくしゅくしゅに密集した葉は、本当に内緒話ししているみたい。
よくぞ句にされたとビックリしました。
「ひそひそひそひそ」という字面自体、葉牡丹のフリルの重なりのようです。
新鮮、驚き、お見事の一言!!
Photo_2

画像はWikipediaより


鶏旦や安房の菜の花咲き初むる  やち坊主さま(1票)
中心季語は「鶏旦」。
安房は、房総半島の南端に位置する、温暖な気候と豊かな自然に恵まれた地域で、
12月すぎから早くも菜の花が咲き始めるようです。
観光スポットの「菜な畑ロード」では10本150円(!)で「花摘み」も出来るとのこと。
「菜の花」は晩春の季語ですが、ここでは「安房」を現す大事な表現であり背景です。
晴れやかな「鶏旦」(主役)が、その美しい風景を照らし出すのです。
神々しい、粛々とした景に合わせがちな元日の季語に対しての、
「菜の花」(「明るさ」「暖かさ」「嬉しさ」「賑やかさ」)にハっとさせられました。
今年一年、きっと佳い年になる予感・・・。
作者の力量に感服するばかりです。
Photo_3

南房総の菜の花畑(千葉県公式観光物産サイトより)。



私の不十分な見識・語彙では語り尽くせませんが、何卒ご海容のほどを
また、「これはこういうことなんだよ」といったようなご助言があれば嬉しく思います、
「私はこう思った・感じた」ということも遠慮なく仰って頂ければ有難いです。
よろしくお願い致します!!!

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湯豆腐句会」カテゴリの記事

コメント

めぐるさん、鑑賞ありがとうございます。

句は詠むばかりでなく、鑑賞できる力もつけなさいと、私の師は言っておりました。
存命なら「連れてこい」と言われそうです。
これからも宜しくお願い致します。

◆紫さま

いえいえ、こちらこそ素晴らしい句を有難うございます!!!
私の表現力が拙すぎて申し訳ないことです・・・
「連れてこい」がコワい方の意味でありませんように・・・
よく、作者が句意を述べるのは不粋だといった話も聞くのですが、
初心者にとっては聞かせて頂くのも勉強になると思いますので、
例えば、どんな時に着想を得たとか、
普段からどういった方面に興味があるとかいったお話しを聞かせてもらえたら
・・・と思っています。
よろしかったら是非、お願いたします

めぐるさん、「連れてこい」は「気に入った」という事ですよ。

俳句の自解は読み手想像を狭めるのでしない方がいいと師は言っておりました。

「どんな時に着想を得たか?」
については、湯豆腐句会の主宰の選評通り、頭をこねくりまわして作っています。家が商店で、88と89歳の両親を抱えて、ほとんど外に出られません。事務のアルバイトさんが来た日に金融機関に行くくらいですので、自然から何かを感じるいとまがないですし、写生句は類句・類相が怖くて苦手です。
着想と言われれば、「雪女は年を取らなくて位いいなぁ」程の事です。
お雑煮は「東京から帰省する息子の雑煮好き」からです。
・・・、こんなんで参考になるかしら?
私は私の句を詠むしかありません。
めぐるさんの感性、私、好きですよ。
自由に詠んで楽しんでくださいね。


◆紫さま

早速お話しをお聞かせ下さり、有難うございます!!!
素敵な句を見ると、
「この発想はどこから生まれたんだろう」
「こんな把握が出来るなんて、いったいどんな方なんだろう」
といった憧れが湧きますので、ついつい聞いてしまいました
不躾をお許し下さいね
なんだか、ほんの少しだけでも、紫さまを身近に感じられた気がして嬉しかったです、
有難うございます!!!
そういえば、私もこの頃、ダンナとのやりとりの中からの句が増えてきています。
私も通勤以外で外に出ることは少ないですが・・・
なんか、お家の中が一番のワンダーランドのように感じることも
きっとあちこちにナイスな句が隠れているに違いないので、
見つけて掴まえて懐に入れたいと思っています。

紫さまのお師匠さまにも空から目を注いで頂けるよう、
精進していかなくっちゃですね。
有難うございました!!

めぐるさん

鶏旦の句 めぐるさんの講評をいただき、目立たなかった句が菜の花のように
明るくなりました ありがとうございます 

鶏旦の句は先日メールしましたがもう1句つくりました
「鶏旦や古希のジョーカー高笑ひ」 (トランプ大統領で、世界はどうなることやら)

◆やち坊主さま

こんばんは
今回も素敵なお句を有難うございます!!!
「鶏旦」、威勢のいい鬨の声が感じられて気持ちのいい元日の挨拶が聞こえます。
「鶏」と「菜の花」で、まるで昔話に出て来る正直者のおじいさんのお家のような、
ほっこり温かく善良なイメージも湧きますね。
なんかもう、毎回全然自分の受けた感動や、胸に広がるイメージを捉えきれずに、
「まだ言い足りない、言えてない」と頭を抱えてばかりです
優しく受け止めて頂いてますこと、感謝いたします

>鶏旦や古希のジョーカー高笑ひ

トランプ大統領、不安しかないですが・・・本当にどうなるのか怖いです
ジョーカーには、何かびっくり仰天の未来が見えているのかしら・・・ドキドキ

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