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2017年3月20日 (月)

◆「蕨狩」十句選

『俳句ポスト』兼題「蕨狩」の十句選です。
未熟者ゆえ、勝手な感想のたれ流しですが、どうかご海容願いますsweat01

巻き初むる星雲そつと蕨摘む    さるぼぼ@チーム天地夢遥さま
なんと!「蕨」から「星雲」を連想するなんて!
それも「巻き初むる」なんて、なんて可愛らしくも壮大なんでしょう!shine
本当に一回頭の中を覗いてみたいです。
(出来ることなら年間フリーパスが欲しいよーーー)
「そつと」という三音も何とも言えません。
地球上で最も古くから存在するシダの一種である蕨。
(私は「蕨が大きくなったらシダになる」と思っていたんですが違いましたcoldsweats01
その蕨に宇宙の神秘を重ね合わせて、何とも大きな句になっていると思います。

先客のなみなみならぬ蕨狩     ながらさま
「あっ、もう採られてるeyesweat01あああっ、ここも!wobblysweat01sweat01sweat01
行けども行けども狩られた後ばかり・・・そんな情景が浮かびました。
タイミング次第では、こういうことも有り得るでしょうねsweat01
「いっぱい採ったheart04」という句が多い中、
「あんまり採れなかったsadsweat02」というのも、確かに「蕨狩」の一面ですよね。
残念な気持ちではあるでしょうが、「敵(敵じゃないですケドsweat01)ながら天晴shine」といった、
どこか清々しさを感じさせる語り口が見事に感じました。
こういった軽みの句はやっぱり魅力的ですねheart04

母は山を褒めてばかりや蕨狩    剣持すな恵さま
ああ、本当に良い山なのでしょうねshineconfidentshine
私も、ふるさとの山には非常に愛着があるので、
「山を褒めてばかり」という心持ちは、それがどこのどんな山とか関係なく、
読んだ瞬間にストっと受け入れられてしまいます。
なだらかな斜面に暖かな光が降り注ぐ、穏やかな一日・・・。
秋には茸狩りや栗拾いも出来たり、日頃入ることの多い山なのかも知れません。
「まだまだ足腰大丈夫だしね、ぜーーーんぶこのお山のおかげよshine
常日頃からそんなふうに、大きな恩恵を感じているのではないかと。
同じ場所で同じ話を毎回する、ということはよくあります。
それだけ、言わずにいられない気持ちがあるんだと思います。

地蔵さまいくつも並ぶ蕨狩      佐東亜阿介@チーム天地夢遥
「没句祭り」でも挙げさせて頂いた、上位互換句のひとつです。
私の原体験である「お墓のある丘での蕨狩」を何とか句にしたかったのですが、
「墓」はちょっと使いづらく感じて「石」「石仏」「野仏」「地蔵」・・・と連想していっていたので、
(最終的には「鉄」→「たたら場」に着地したんですが)
「あ~~~こんな感じの句を詠みたかった!eyesweat01」と思った一句です。
まず景がはっきり浮かびますし、「地蔵(固い加工物)」と「蕨(柔らかい自然物)」の対比、
「地蔵さま」という優しい言い方が実に春の暖かさやのどかさに合っているし、
「いくつも並ぶ」に空間(奥行や広がり)があって、
その「いくつも」を通り過ぎて行く時間の経過まで感じられます。
亜阿介さまはシャイで自分の句を自分で褒めませんので、
代わりに私が思い切り褒めさせて頂きますcatfaceshine

蕨狩断面美しき薪小屋        紫さま
取り合わせにハっとした一句です。
ぽきぽきと手折る感触が実に心地良い蕨と、スパっと小気味良く割られたであろう薪。
蕨の香り、木の香り、それらを包む春の光の香り・・・
「断面美しき」という措辞から、映像のみならず嗅覚イメージまでが立ち上がります。
この、明るさ・清々しさ、凛とした空気感が「美しき」という言葉に凝縮されていて、
作中に人物は描かれていませんが、人の心の在りようまで偲ばれる気がするのです。
飯田蛇笏の「くろがねの秋の風鈴鳴りにけり」を読んだ時と似た感覚・・・。
思わず居住まいを正してしまう一句でした。有難うございます!

蕨狩うぶすなの神巻き毛らし    dolce(ドルチェ)さま
可愛らしい蕨から、「神さまの巻き毛」を連想した一句。
その連想が美しく、優しく、一読たまらなく惹かれましたshine
「うぶすな」(産土=ふるさと)という言葉の響きも「産毛」の柔らかさを連想させて、
平仮名表記ともども非常によく効いていると感じます。
試しに「産土の神は巻き毛か蕨狩」と置いてみましょう。
意味合いとしては同じような感じでも、語順や言葉の使い方で印象がずいぶん違います。
「らし」(推定)って、やわらかくて可愛くて好きなんですよねshine
ほんのり胸の内に光が差してくるような気持ちになりました。

余談:
この句のイメージを探していたら、ブグローの「アモルとプシュケ」を見つけました。
Photo

Wikipediaより)
なんとっ!プシュケの背に生えているのは、どう見ても「蛾」の色合いeyesweat01
フランスでは「蝶」も「蛾」も同じ「パピヨン」で区別がないんだそうで・・・
そして「蝶=美しい」「蛾=醜い」という観念もないんだそうです。
『NHK俳句』兼題「蛾」の参考になるかな???gawksweat01sweat01sweat01


蕨狩くらい仕事もできたなら     かをりさま
ウウッ、心の叫びだわ!crying
作中の人物は、蕨を採るのが得意なのですね、サクサクっと手際良く集めて行ける。
そして思う、「仕事もこれくらい手際よく進められたら・・・」と。
仕事に対してきちんと向かい合っている人でないと、こうは思わないでしょう。
少しでも能率よくこなせるようになりたいと願いながら日々奮闘している姿、
春の山はそんな姿をおおらかに包んで、あたたかい日差しを降り注いでくれています。

蕨狩光のすぢの折れる音      ことまとさま
ああ!なんて美しい!!shine
まず場所の日当たりの良さが十分に伝わって心地良いですし、
「光のすぢの折れる音」は体内に取り込まれ、いつしか満たされ・・・
山菜や野草特有の、体中の血液が浄化されるような感覚までもが揺り起こされ、
日ざしの中で心が澄んでいく、清々しい「蕨狩」が立ち上がりました。
「蕨を採る時の心地良い音(感触)」は自分でも詠みたかったのですが、
そのまんますぎて没句の海深く沈んでしまう句にしか出来ていませんでしたshock
オリジナリティの追求・・・「もう一歩踏み込む」ということを教えて頂きました、
有難うございますshineshineshine

蕨狩父の軍手の木灰色       璃当さま
「没句祭り」の時に見落としていた上位互換句でした。
木灰色」という表現に納得&脱帽です!
作業で汚れていく軍手は、だいたい灰色っぽくなっていくものではありますが、
その色の表現として「木灰色」は私の中からは出て来なかったと断言出来ます。
「木灰」は、蕨の灰汁抜きに使われるもの・・・何と言う一体感!
作者さまにとっては当たり前のチョイスだったかも知れませんが、
蕨の灰汁抜きを行ったことのない私には、これ以上なく見事に感じられました。
ああ、「季重なり挑戦」などと安易に「手袋」へ行った自分を激しく戒めてやりたい!!!
ああああ、私が「時をかける少女」であったなら・・・!
(とっくの昔に回数を使い果たしているに違いないですねcrying
蕨狩みな傘岩を目の隅に      しかもりさま
行楽としての「蕨狩」らしさの出ている一句と感じました。
普段行かないような場所で何人かが散らばっていく「蕨狩」、
目印となる「傘岩」を常に意識していれば迷子にならずにすみそうですね。
私自身は、家の近所での小ぢんまりとした「蕨採」しかしたことがないので、
このような発想がついに得られませんでした。
「傘岩」との表現から思い浮かぶ半円の岩は、
蕨狩に飽きた子供たちが登って遊んでいるかも知れません。
それもまた、行楽としての「蕨狩」の光景のひとつでしょう。
学校の遠足・・・のような光景を思い浮かべれば近づけたかも知れません。
もっと想像力を鍛えなければですwobblysweat01

以上、勝手に述べさせて頂きました、
句意と違っておりましたならば申し訳ございませんsweat01
最後になりましたが、「蕨狩」にて掲載の皆さま、おめでとうございます!!!
今回も本当に勉強になりましたshineconfidentshine

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まつやま俳句ポスト365」カテゴリの記事

コメント

めぐるさん、拙句を入れてくださりありがとうございます✨

「蕨狩」があまりにも難産で気づいたらメルヘンになっておりました。
蕨狩に限らず、いつも作句は行き当たりばったりで…💦
頭の中はスッカスカですけど、いつでもお越しください!

しかしながら、めぐるさんのお句!

「たたら場」と「赤目砂鉄」がどうにもすごいです。
個性的な2つのワードなのに、17音の器がまだまだゆったりと感じます。
発想の軸が揺るぎないと、兼題とうまく絡みあうのだなぁ、とも思いました。

次回、渡り漁夫、雲、とも楽しみにしてまーす。
私の方はどちらもまた行き当たりばったり作句なので、拾って貰えたら御の字です!😊

拙句をご評価下さり感謝致します。

ご指摘戴くまで、硬さの対比が詩となっていたことに全く気付いておりませんでした。
某掲示板で、黒田杏子先生の句を鑑賞した際も、吊革につかまっている時に都鳥が
荒れているといった句について見落としていたことがあります。
単に風が強い日に通勤していて都鳥が飛ばされそうになっているという、ありふれた
光景の句と思ったのです。
ですが、杏子先生ともあろう方が、そんな単純な句を句集にお入れになるだろうかと
思って、考え直しましたところ、それぞれが静と動の葛藤だと気付きました。
自分は電車に乗って動を欲していながら、吊革につかまるという静に甘んじなければ
ならない、都鳥は水面で休みたいという静を欲しながら、風に飛ばされ動に甘んじな
ければならなかったのでした。

今回の句は、組長に人選を戴きながら、地蔵の並んでいる場で蕨を採っていたという
何の変哲もない光景のどこに詩があるのかわかりませんでした。
単に景が見えやすいということでの人選かなぁとまで思っていました。
なるほど、そう指摘されると、人選句と思います。

ですが、問題は結果発表を待たずに同じ判断ができるかどうかです。
今後は、自分の人選句のどこかに詩があったはずだと、組長を信じて、探すことは可
能だと思いますが、自選の段階でその判断ができないと多作はできても、多捨はまだ
ためらってしまいます。
もうしばらく、多作他捨で行きながら、選に入った句の詩を探し、自選が適切にできる
ようになりたいと思います。

詩を見付けて下さって、本当にありがとうございます。

 めぐるさん、鑑賞ありがとうございました。

渡り漁夫も雲も投句していません。
菜の花は何とか投句しました。
詠むことを休むと詠めなくなりますね。
頑張ります。

◆さるぼぼさま

改めて【人】選おめでとうございます!
お言葉に甘えて早速遊びに行きましたよ~さるぼぼさまの頭の中!
なんとっ広大な世界で、オロオロするばかりで引き返してきちゃいましたsweat01
なるほどこれだけの広がりがあれば、
ご本人にはスッカスカに感じられるものなのかも知れませんsweat01
私は、バケツの中にすくったところから必死で探している感じです。
同じところを掻きまわしてばかりで・・・それでうまく練り上がってくれればいいのですが、
もっと大事なものが近くにあるのに、指をすり抜けていくことが多いですshock
お許しを頂いたので、今後はちょくちょく遊びに行きますね!
さるぼぼさまの考えがうまくまとまらない時は、
きっと私が引っかきまわしに来ているんだと思って下さいbleah

◆亜阿介さま

改めまして【人】選おめでとうございます!
亜阿介さまとは何もかもが違いすぎるので何も参考になるようなことが言えませんが、
でも確実に「量が質に転化」する時が近づいてきていると思いますよ!!!
私はまだまだ量を作るところからですが、
「菜の花」では過去最高に作れているので、今までは30句作るのにヒイヒイでしたが、
ようやく「30句に絞る」ということが出来そうです。
今度こそ複数入選という結果に繋がってくれれば・・・と思っています。
お互い、このロングアンドワインディングロードを楽しく進んでいきたいですねshine

◆紫さま

改めまして【人】選おめでとうございます!!
素敵な句を有難うございました!!shine
「渡り漁夫」「雲」は投句がないんですね、残念weep
私の方は、「渡り漁夫」は見たことも聞いたこともなかった季語なのでいいとして(?)、
「雲」はこれまでに何句か詠んできているので、
他に新しいアイディアが全然湧いてこなくてヤバい雰囲気なのです・・・。
「坂の上の雲」を少しでも読んで作句に活かせればと思っていましたが、
いまだにまだ1巻も読了出来てない体たらくshock
「菜の花」は好きな花なので頑張りたいです。
紫さまの「菜の花」も楽しみにしていますね!

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