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2017年7月

2017年7月30日 (日)

◆「青空や花は咲くことのみ思ひ/桂信子」

図書館から、桂信子著「信子のなにわよもやま」を借りた。
掲句は、木割大雄による「まえがき」の中で紹介されていて、一読で非常に惹かれた。
本文中でも同氏が「桂信子の最高傑作」だと思っていると書かれている。

季語以外の言葉を「や」で詠嘆するのは至難の技だと思うが、
この「青空や」は実に自然。
「青空や」と振り仰いだ後、視線は近景の「花」へ。
蕾もあろう、すでに開いているものもあろう。
早くも散り始めた花もあるかも知れない。
しかし、「花」はすべからく「咲くことのみ」を思っている、というのだ。
この断定は、ギュっと心に入ってくる。
そうだ、花は咲くことしか考えていない。
散る姿さえ、実はその瞬間を最大に咲いているのだ、
だから桜は散りざままでがあれほどに美しいのだ。
・・・そんなふうに思い、目頭が熱くなった。
脳裏の、桜の前で涙する私は、自然と空を振り仰いでいた。
「青空や」
言葉にならない思いを投げ上げる。あたたかくやわらかい、真っ青な空へ。

この「花」を「人」と置き換えて感じるとき、感慨はさらに深くなる。
木割氏は「散ってたまるか」と書いている。
私は、「散る時さえも美しく」と読んだ。
桂信子は、本書の中でこの解釈について述べてはいない。
「まだまだやってくださるんだと確信しました」という木割氏の言葉に、
「それはわかりませんよ」と笑みを返している。

藤の昼膝やはらかくひとに逢ふ
ふところに乳房ある憂さ梅雨ながき
ゆるやかに着てひとと逢ふ蛍の夜
窓の雪女体にて湯をあふれしむ
雪たのしわれにたてがみあればなほ

■「信子のなにわよもやま」平成14年3月31日刊行
桂信子:1914年11月1日~2004年12月16日。大阪生まれ。

2017年7月29日 (土)

◆「(新版)20週俳句入門/藤田湘子」第7週

ふ~~~。
まずは前回の暗誦句から・・・。

啄木鳥や落葉を急ぐ牧の木々   水原秋櫻子
夕東風や海の船ゐる隅田川
ふるさとの沼のにほひや蛇苺
むさしのの空真青なる落葉かな

・・・あっ、「落葉」のところ、最初「落ち葉」と書いてしまっていたので修正しましたsweat01
四句の中では、「夕東風」が一番の難敵でしたが、何とかcoldsweats01
さー、今週もはりきっていきますよーーー!!

◆切字の効果

下記赤文字部分は本書からの引用です。
■書名:『角川俳句ライブラリー 新版 20週俳句入門』
■著者名:藤田 湘子
■出版社名:株式会社KADOKAWA

切字の三要素
1 詠嘆
2 省略
3 格調
切字をうまく用いるときは必ずこの三つの効果が出る


「や」「かな」「けり」などの切字。
切字によって、胸に響くものを感じたり、何とも言えない快感が尾を引いて残ったり、
その「容易ならざるはたらき」が、俳句をいかにも俳句らしくする、と書いてあります。
「わあ、素晴らしい!」「ああ、この感じ・・・」「そうだこれだ!」
そういった作者の感動、感嘆を集約するのが切字。
さまざまな思いを凝縮したこの響きが、深い余韻をもたらすのです。
切字によって、俳句は「凛とした姿」になり、だらだらと繋がった十七音とは、まったく別のものとして、
俳句として、立ち上がってくるんですね。
日常のことを五・七・五で言いました、というものをよく見かけますが、
それは、季語入りの十七音であったとしても、やはり俳句とは言い難い感が拭えません。
よほどうまいこと言っていないと、「あ、そうでしたか良かったですね」で終わる・・・
もっと言うと、「だから?」と続きを促したいような気分になる・・・。
その点、切字を使えば、何はともあれ俳句に見える!
これは大きな、非常に大きな武器です。
本書は徹底して切字中心に進めるとのこと。
「確乎とした切字への信頼感」をもって読み進めます。

・・・で、いよいよ次週から実作に入るのですね!!!ひーーードキドキ!!
もう一度おさらいをして・・・心の準備万端でページをめくろうと思います。

<暗誦句おさらい>

遠山に日の当たりたる枯野かな  高浜虚子
桐一葉日当たりながら落ちにけり
一つ根に離れ浮く葉や春の水  「離れて浮くや」と間違い!バツ1shock
鎌倉を驚かしたる余寒あり

春寒やぶつかり歩く盲犬      村上鬼城
残雪やごうごうと吹く松の風   「鳴る」と間違い!バツ2shock
冬蜂の死にどころなく歩きけり
けふの月馬も夜道を好みけり  「馬も月夜を・・・」と言ってしまいました、バツ3shock

かりそめに燈籠置くや草の中   飯田蛇笏
鈴おとのかすかにひびく日傘かな
をりとりてはらりとおもきすすきかな
秋たつや川瀬にまじる風の音  「川面に」でバツ4shock

頂上や殊に野菊の吹かれ居り  原石鼎
蔓踏んで一山の露動きけり
秋風や模様の違ふ皿二つ
短日の梢微塵にくれにけり    すいません、「短日」出て来ませんでした。×5shock 

雪解川名山けづる響かな     前田普羅
うしろより初雪ふれり夜の町
奥白根かの世の雪をかがやかす
駒ケ嶽凍てて巌を落としけり   「駒ヶ根・・・」違う違う!×6shock



・・・あかんやん!coldsweats02impact
微妙に暗誦出来ていなかったのでもうちょっと練習してから実作に入ります!!
ウヌヌ~~~道は遠いぜ!!!

2017年7月28日 (金)

【水】廃船に寄る影のあり夏の霜

『一句一遊』兼題「夏の霜」の発表です~~~!
久しぶりに読んで頂きましたあup

【水】廃船に寄る影のあり夏の霜  小川めぐる

「夏の霜」は前回の兼題でしたが、「廃」との取り合わせが嵌ってくれましたshine
実は、春からず~っとアメブロのメッセージでお付き合いさせて頂いている、
寿々さんとの会話がヒントになっています。
なので、この句は寿々さんのおかげなのです、有難う寿々さん!!shinehappy02shine

掲示板やメッセージなど、皆さんとの会話がヒントになるっていうことが、
この頃ほんとうに増えた気がします。
そんな、いつも私にインスピレーションを与えて下さるお1人、
上里雅史さんが見事金曜日に読まれ、2000円の図書カードGET!!
おめでとうございます、雅史さん!!up
もしかすると淋しい景なのかも知れませんが・・・
「秋近し」に新しいシーズンへの期待感をほのかに感じた私でしたconfident


次の「菜虫」「はららご」の締切は7月30日(日)。
ウオッ!明後日やん!coldsweats02impact
い、急がねば・・・!dashdashdash

2017年7月27日 (木)

【優】向日葵や海に孔雀の羽根のいろ

「ハイポ掲示板」で話題になっていた正人さんの「よるマチ!」。
初投句が優秀句に選んで頂けました!!!
なんとなんと、選評まで頂けて嬉しい~~~!!!up

この句は、着想は『俳句ポスト』兼題「貝寄風」の時からあって、
「薄暑」の時は撃沈。

【没】薄暑かな海に千羽の孔雀見ゆ

けんGさんからのご意見で、これだと、海に孔雀が千羽いるみたいだということに気づき、
より素直に推敲したものが、「向日葵」で報われました。
真の「没句供養」が成った!!!と、感激しているところです。
けんGさん、ご意見下さって有難うございます!!

没句も私にとっては大事な子どもたち。
私の準備が足りなくて泣いて帰ってきた子たち(たくさんsweat01)も、
いつかちゃんとした姿に整えて、光の当たる場所へ出してあげたいですshine


最後になりましたが、「向日葵」入選の皆さん、おめでとうございます!!
たくさんすぎてお名前を書ききれないことをお詫びいたします!!!

2017年7月26日 (水)

◆第5回プチ句会参加者募集(あと4名で締切です)

「菊日和」の次の兼題の締切後に・・・と思っていたら、
次の「鰯」の締切が8月23日となっていたのでビックリ!
あっ、俳句甲子園!!!・・・と思い至り、ならばということで、
次の「プチ句会」を8月3日(木)に設定致しました。
その後、変更があり、「鰯」の締切は8月9日(水)に。
しかし、その週はお盆に入ることでもありますので、
「プチ句会」の開始に変更はありません。
どうぞよろしくお願い致します!!

◆お題
Photo_2
「テラスの広告」佐伯祐三
  flair「初秋」の季節感で

◆投句受付(3句まで)
 ・8月3日(木)0時~8月5日(土)23時締切
  集計が終わり次第、選句開始となります。
  ちょこちょこ覗いてみて下さいhappy01
◆投句フォーム
  作品から1文字分スペースを開けて俳号の記入をお願い致します。
  例:主なきツリーハウスや雲の峰 小川めぐる(前回の投句より)

◆選句受付
 ・投句リスト公開より、8月8日(火)23時締切
  ◎・・・特選1句コメント必須
  ○・・・並選5句コメント必須
  ★・・・「ここが惜しい」「ここがおかしい」「ここが分からない」などのご意見、ご質問。
      作者へのアドバイスがある場合、
      作者自身が推敲していけるように、ヒントを出す感じでお願いします。
      「ここはこうしたら」と思う箇所があれば、その一部分への助言にとどめ、
      全体にわたる添削までは行わないようにして下さい
      よろしくお願い致します!!!

◆選句フォーム
  下記のように、番号&句の下に、印&コメント、選句者名をお願い致します。
   統一して頂けると編集作業がぐっと楽になりますので、よろしくです!!
   34.主なきツリーハウスや雲の峰 
   ○コメント最大100文字程度  (選句者名)
  *番号だけですと、番号間違いで違う句へ選を入れるケースが発生しますので、
   ご面倒でもこのように、確実に「この句への選」と分かるようにお願い致します。


ちなみに100字程度というと、ざっくり言ってこの文章くらい。ブログにUPした時に2行程度で収まるような文字数になります。
私のカウントが間違ってなければ・・・ですので、良かったらカウントしてみて下さい♪

 
  
◆参加者(25名まで)募集致します
 前回、俳句を愛する皆さんにご参加頂き、大盛況となった当句会!
 「小さな集まりの中で、出来るだけ多くの句について語り合う」という、
 当句会の目的が、かなり理想に近い形で実現出来たのではと感じました。
 お集まり下さった皆さまに改めて感謝申し上げます。
 前回が20名だったので、それより少し多い25名と致しました。 
 新たに「俺(私)もやってみたい・・・」と仰る方、早めに参加表明下さいまし!wink
 25名に達し次第、締め切らせて頂きます。
 ご希望の方は、この記事のコメント欄にて書き込み下さい!!!


ではでは、「第5回」よろしくお願い致します!!!

◆7月31日16:30現在の受付状況(敬称略)
 洒落神戸、葦たかし、すりいぴい、桃猫、かま猫、佐東亜阿介、
 寿々、中山月波、24516、斎乃雪、小川めぐる、淡路島の痺麻人
 あるきしちはる、山香ばし、東雲、松尾千波矢、ヨミビトシラズ
  城内幸江、税悦、しゃーら、正丸

 現在21名のエントリーを受付ております。
 よろしくお願い致します!!!

 チョット待って!!!俺(私)も参加表明したハズだけど・・・?と仰る方、
 ソッコーご連絡下さいね!!!

2017年7月25日 (火)

◆「(新版)20週俳句入門/藤田湘子」第6週

<前回の暗誦句>

前田普羅の四句。
・・・ふ~~~。
声に出していたら、「つゆきれり」とか、「きをす」とか、
ててとしけり」とか、なんだか音韻が素敵に感じられました。
しかし・・・今までの暗誦句の中では、最も忘れるのが速そうな気がするsweat01
今後も何回も思い出しては暗誦するようにしよう・・・。

さてさて、前回から少し間が空きましたが、
文章の引用についてカドカワさんにお伺いを立てておりましたup
明確なガイドラインを頂きましたので、これに沿ってやっていきます!!
掲示板やメールで複数の方からアドバイスも頂いて、大感謝です!!
おかげで、安心して記事が書けるようになりました、有難うございました!!!

◆季語のはたらき

下記赤文字部分は本書からの引用です。
■書名:『角川俳句ライブラリー 新版 20週俳句入門』
■著者名:藤田 湘子
■出版社名:株式会社KADOKAWA

1 季節感
2 連想力
3 安定感


本書では、季語の重要なはたらきとして、上記の三つが挙げられています。
季語には、その一語だけで豊かにイメージを広げる力があるので、
季語を置きさえすれば分かるようなことは、さらにクドクドと述べなくて良いのですね。

「季語を信用する」

この一言に尽きます。
季語には、一切手を加えず、ポンと句の中に置く。
その季語がもたらしてくれる豊かなイメージを信じて、
作者は安心して十二音の傍らに添えれば良いのですね。
私は、季語は「十二音増幅装置」というふうに捉えています。
十二音の内容が、季語によって大きく膨らみ、広がり・奥行きを得る。
十二音の印象を決定づけるものが季語だと思います。

初学のうちは「一句一季語」で作るように心がけたい。

初学のうちは、季語と知らないで使って「えっそうなの!?coldsweats02」パターンが多いですよね。
そうやって徐々に季語を覚えていくのが楽しくもあります。
季重なりや無季の俳句もあるが、まずは「一句一季語」で。
俳句に慣れていけば、自然と主役脇役の見極めも出来てきて、
季重なりでも佳い句が出来る時がやってくるでしょう。

<今週の暗誦句>
水原秋櫻子の四句。
「啄木鳥」「夕東風」「蛇苺」「落葉」です。
「啄木鳥」は超有名だから大丈夫!
他の三句も有名だから大丈夫!
「秋櫻子忌」のおかげで盤石ですたいgood

2017年7月24日 (月)

◆7月句会結果発表ー!

今月は、3句中1句に3点頂きました、

人に逢ふ午後白薔薇の揺りやまず (3票)
shine「人に逢ふ午後」に注目。やるせなく揺れ動く胸中を巧に詠みました。
shine「人に逢ふ」ときの心の揺れが上手く表現されていると思います。 
shine異性でしょう。わくわくでも、どきどきでもない。白薔薇が震えるようなときめき。いいなあ。


皆さん、有難うございます!!!

2017年7月23日 (日)

大感謝御礼夏の袋回し

説明しよう!「袋回し」とは・・・!
句会当日、各人が考えたお題を封筒に入れて、短時間で作句し隣に回す、
苛酷な競技(?)である・・・!
句会によって、5分であったり3分であったり。
もうもう、書いては消し書いては消しで2枚も3枚も紙を丸めていたのは私だけcoldsweats02impact
季語を、「漢字一文字のお題」と勘違いして作ってしまったのも私だけcoldsweats02impact

そんな、汗と涙の「ドキドキ!初めての袋回し」でした。
字面は「ヤマザキ春のパン祭り」と似てるけど、全然ほのぼのじゃなかったデスshock

◆投句結果

空蝉や音量あげて聴くROCK   (3点)
空蝉やタイムカプセルなどなくて (3点)
文箱には秘められた日々夏の星 (3点)
写真の日筑波連山語る父     (2点)
写真の日ひとりだけ肩すくめた日(1点)
雲の峰わたる麒麟のゐはせぬか (-) *自分の考えたお題なのに無得点shock
ナイターの売店の娘(こ)の深えくぼ(-) *「笑窪」漢字で書けなかったsweat01
縮みゆくわたしも君も水中花    (-) *意味不明coldsweats02impact

◆選句(6句)

ナイターや下駄ほがらかに父帰る(4点)有瀬こうこ
何といっても中七「下駄ほがらかに」が秀逸!贔屓チームが勝ったのね、ってすぐ分かりますね。
ほろ酔いで上機嫌な様子がありありと浮かびます。
ナイターからの帰りの雑踏のその他大勢の中から、父の姿だけがクローズアップされるのも素敵shine

夕風をさらり纏ふや藍縮      (3点)しゃれこうべの妻
「縮」ってこういうことだったのね!!!と目から鱗が100枚ほど一気にshock
「さらり纏ふや」という調べがいかにも肌に涼しい生地を言い尽くしており、
その「纏ふ」のが「夕風」というのもまたいかにも心地良い。

空蝉やガラスの靴に名前あり   (2点)中山月波
「空蝉」に対して「ガラスの靴。空虚な殻に対して、「確かな持ち主がいる」という、
存在感のアピール具合が良い対比になっている。
運動靴ならともなく、「ガラスの靴に名前がある」という発想はなかなか出て来ない。

年ごとに人数増えて写真の日   (2点)中山月波
健全な家族、一族の集合写真らしく、「こうあるべき」という豊かさ、幸せを感じた。
亡くなった人ももちろん居るだろうが、それ以上に新しい家族が増えているのだ。
「そうであって欲しい」と、この少子化の時代に思わざるを得ない。

夏雲の麒麟めきたる嵯峨野かな(1点)有瀬こうこ
「麒麟」のお題を考えたのは、私が以前からキリンビールのラベルの麒麟が、
雲を纏っているように見えて、「雲の峰」を見るたびに麒麟がいそうに感じるからです。
その思いの通り、「夏雲」そして「嵯峨野」を配してくれたこの句に大感激でした!!
並んだ言葉から一句全体が爽やかなイメージに包まれ、最高です!!

たて縞の縮のゆかたはだけおり  (1点)中山月波
涼を求めて着る「縮の浴衣」、しかし、その浴衣さえはだけずにはいられない暑さ。
だらしない印象になっていないのは、上五「たて縞」が効いているから。
品の良さが匂い立つようで、「いいぞもっと脱げ!」とグっときた一句。



皆さん、5分で詠んだとはとても思えない佳句揃いでした!!!
もうびっくり!!!
その他、予選で選んでいた句も全部紹介しちゃいます!!!
ついでに「採らずの弁」も書いてみますね。

新緑や麒麟の足を持つ娘     (2点)中山月波
景はスゴク良かった!スカっと伸びた形の良い脚、しなやかで強靭なアスリートのような。
「新緑」が初夏の季語だったのと、「足」は「脚」の方がいいかなと思って外しました。

秘められたこと数ふるや夏の宵 (1点)しゃれこうべの妻
一読、しどけない様子が浮かんでメッチャ好みだった一句です。
全体的にイメージだけで、具体的なモノ(映像)に欠けるのかなと思って外しました。

秘められた引出しの中油照    (1点)葦たかし
私の「文箱」と同じ発想。季語に真逆の「油照」がきていて、秘密が生々しい感じ!
この秘密はいつかばれそうで怖くて、そっとしてあげたいと思って外しました。

ナイターや冷蔵庫にはQBB    (1点)洒落神戸
好きな一句。こうこさんが「めぐるさんの句と思った」と言ってくれて嬉しかったです。
最終6句を選ぶ時に、生活感のある句より美しい景を選んでしまいましたbearingsweat01

会釈して明石縮の女かな      (-)有瀬こうこ
これもはんなりと涼やかで好きな一句。会釈してするりとすれ違っていくのだろう。
最終6句を選ぶ時に、「縮」の句が多かったのでひとつ外しましたsweat01

写真の日元アイドルの笑ひ皺   (-)洒落神戸
「写真の日」「アイドル」という言葉から、「ブロマイド」を思い出し昭和を感じました。
そうなると、少し内容が季語と近いのかな?と思って外しました。

空蝉や主賓の来ないカラオケ屋 (-)葦たかし
「主賓の来ないカラオケ屋」、盛り上がりに欠ける空気感は確かに「抜け殻」っぽい。
しかしちょっと中途半端というか、何かもっといい下五がありそうに思って外しました。

きりんビール飲んで女は立ち話 (-)葦たかし
「ビールを飲む女」「立ち話する女」どちらかの句はよく見る気がしますが、
「ビールを飲んで立ち話する女」は斬新に感じました。
が、うっかり、ビールはラッパ飲みなのか?と思ったら豪傑すぎて、
つい情緒のある句の方を選んでいました
coldsweats01


なんかもう、ホントすみませんという感じで・・・。
私の句に対する「採らずの弁」もあると思いますので、
是非お聞かせ下さい!!!今後の参考にしたいと思いますbearingsweat01

2017年7月21日 (金)

◆「秋櫻子忌」没句祭り~~~!

今週も怒濤の金曜日!!!
ウオオオ比々きさん【天】!!おめでとうございます!!!
トポルさん、鞠月けいさん、豊田すばるさん、としなりさん【地】!おめでとうございます!!
眩暈がするほど豪華絢爛なラインナップで、
「秋櫻子忌」「群青忌」「紫陽花忌」「喜雨亭忌」、
この四つの傍題を活かしきった素晴らしい句が【天】【地】に並んでいましたshine
ここでは、その季語(傍題)と響き合う内容に触れた部分を抜粋します。

「群青忌」は、「白樺」との色の印象が美しく、
さらに秋桜子作「瀧落ちて群青世界とどろけり」の世界も同時に立ち上がります。
「白樺」の林の向こうにあるに違いない渓谷や「瀧」が想像されて、涼やか。

「喜雨」の印象が、山々の青をますます美しくするかのような印象も。

中七「箔押し金よ」という色と詠嘆が、「秋桜」という文字を含む季語「秋櫻子忌」と、
つかづ離れずのイメージを構成しています。

「紫陽花」の一語を含む「紫陽花忌」という季語が、瑞々しい印象を醸し出します。

「瀧落ちて群青世界とどろけり」から生まれた傍題「群青忌」を、象徴的に表現。
瀧を落ちていった水は、やがて「大河」となります。

「喜雨」という言葉を含む季語「喜雨亭忌」は、命をつなぐイメージをうまく表現しています。

まさに産婦人科医の日常の行為。(中略)この句の場合は、他の傍題ではダメですね。
「秋桜子」という人物がストレートに想像されてこその一句です。

乾ききって「黒」く「捩れ」ている我が子の「臍の緒」に、
「群青」の一語を含む季語「群青忌」が鮮やかな印象を添えます。

季語「紫陽花忌」に含まれる「紫陽花」の一語。
秋桜子を慕いつつ、雨に揺れているのかもしれません、
受付窓口に飾られているのかもしれません。。

「喜雨」の一語を含んだ「喜雨亭忌」は飄々とした味わい。
雨を喜び、書物に没頭する秋桜子も、こんな光景と出会っていたかもしれません。

野球好きだった秋桜子。
「ナイターの光芒大河へだてけり」から「ナイター」という夏の季語が生まれました。
これも、他の傍題では成立しないタイプの一句。。

「白樺のあまき樹液」も「ネップモイ」も、
その甘やかな豊かさが「秋櫻子」に似合うのかもしれません。


うむうむ、なるほど・・・!
単なる音数合わせとしてだけでなく、キチっと「響き合う内容」であればこそ。
うむうむ・・・なるほど・・・!
これらの選評をよくよく噛み締めながら、自作を振り返ろうじゃあーりませんかああ!!!

◆「秋櫻子忌」全投句リスト

<期待値上位10句>

膣鏡の銀やはらかに群青忌
嘴のやうなクスコー群青忌
◎クスコー=膣鏡
リノリウムの床しずかにひかる秋櫻子忌
みどり児の爪にひかりや群青忌
みどり児に美しきを見せよ秋櫻子忌
◎産婦人科医だったということなので、私が出産した時にお医者さまから言われた
「綺麗なものをたくさん見せてあげて下さい」との言葉を思い出しました。
同じような言葉を、水原秋櫻子も言っていたのではないか、
無垢な赤ん坊に、この世の中の美しさを存分に感じて欲しいと
願っていたのではないかと思いました。

うつくしき返球フォーム群青忌
日の暮るるまで打ち合へば群青忌
◎加藤楸邨とのラリーが続き、日暮れても試合が終わらなかったという記事を読んで。
 「啄木鳥や落ち葉をいそぐ牧の木々」(水原秋櫻子)
 「木の葉ふりやまずいそぐないそぐなよ」(加藤楸邨)
これもまた美しいラリーではないかと感じました。

ナイターの美技にこそ酔え秋櫻子忌
◎秋櫻子はお酒を飲まなかったようですが、ファインプレイにはたっぷり酔ったことでしょう。
万葉のささめく古刹紫陽花忌
万葉集ひらく水辺や秋櫻子忌

<期待値微妙グループ>

虹立てばみどり児笑ふ群青忌 (参考「野の虹と春田の虹と空に合ふ」)
歳時記に真青きカバーを秋櫻子忌(歳時記をめくりて涼し群青忌より推敲)
広告の多きカフェーへ群青忌
◎秋櫻子は佐伯祐三のファンだった。
玻璃見れば玻璃の光や秋櫻子忌
真青なる空秋櫻子忌の朝

脊椎はゆるきS字や群青忌
紫陽花忌別れ話は鰻屋で
けりつけて詠む鰻屋や群青忌
鰻屋の黒き髭文字秋櫻子忌
若者のチュースは造語紫陽花忌
◎「チュース」と言えば、ドイツ語の「またね」ですが、
漫画「スラムダンク」の部活挨拶「チュース」は、
「こんにちはーーっス!」の略から派生した言葉のようです。
秋桜子先生が聞いたら違和感を覚えるかしら?微笑ましく感じるかしら?


ふ~~~、本当ならまだ25句挑戦中なのに、難しくて20句が精一杯。
最後の方では「鰻屋シリーズ」に活路を求めましたが、類想が多いかもとも。
(やはり、ちょっと離れて「蕎麦屋」「蕎麦」の句が入選していました)
「産婦人科医」だったというところからの連想で書いた句が、やはり期待値は高く、
その中から2句採って頂けたことは本当に嬉しいです。
「秋櫻子は、仕事で使う道具にも美を感じていたのではないか?」
という観点から、特に「THE産婦人科」の医療器具である「膣鏡(クスコー)」に注目。

Photo

*画像はこちらのサイトより

入選句リストの中に、「膣鏡」は1つだけ、「クスコー鏡」もひとつだったのは意外でしたが、
【地】の「クレゾール匂ふ長椅子(トポルさん)」には平伏すのみ・・・!
カーテンに遮られて、見えるはずもない器具よりも、
「クレゾール匂ふ長椅子」の方が、脳裏に描き出されるスピードが圧倒的に速い!
期待と不安、あるいは苦痛を抱えながら待合室にいるあの時間・・・。
消毒の利いた空間は、安心感とともに、非日常の不安感をももたらします。
落ち着かない視線が捉える、受付あるいは窓の外に見える紫陽花は、
まさに七変化の心そのものと言えるかも知れません。
鬱々とした雨の空気感が、診察を待つ気持ちとリンクして、
傍題「紫陽花忌」が、これ以上なく嵌っていると感じたものです。
うむむ・・・!
やはり金曜日は遠かった・・・!
滝に、滝に打たれてきます・・・crying


最後になりましたが、「秋櫻子忌」掲載の皆さま、おめでとうございます!!!
光のたなびくような読後感に、酔いしれております・・・!!shineshineshine

◆「自分の感受性くらい/茨木のり子」

自分の感受性くらい


ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて

気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか

苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし

初心消えかかるのを
暮しのせいにはするな
そもそもが ひよわな志にすぎなかった

駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄

自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ




「なにもかも下手だったのはわたくし」
この一行の破壊力がはかり知れない。
何かがうまく行かない時、原因を外に求めてしまうこともありますが、
結局、最終的には、この言葉に落ち着くんですよねweep
・・・出来れば、この詩を何度も繰り返し読まずに済むような人生がいいと願いながら、
けっこうたびたびページを開く自分がいますsweat02

2017年7月20日 (木)

【人】膣鏡の銀やはらかに群青忌

ドキドキで迎えた「秋櫻子忌」木曜日・・・!
おそるおそるページ内検索をかけてみると・・・
あああああcrying
有難うございます!!!crying
何とか、何とか【人】×2句が達成出来ていましたーーーーーshine

【人】リノリウムの床しずかにひかる秋櫻子忌  
【人】膣鏡の銀やはらかに群青忌


「産婦人科医」であったというところから作句に入って、
「クスコー」「膣鏡」で真っ先に書き、
「リノリウムの床」は最後から3番目の投句でした。
「破調」「字余り」に挑戦したくて考えていて、ギリギリで投句出来て良かったです。
「しずかに」は「しづかに」とするべきでしたが、大急ぎで投句してしまいましたshock
・・・ところで、並んでる時の掲載順って何か法則あるのかしら?
アイウエオ順でも投稿順でもないし、
他の方のを見ても「秋櫻子忌」が先という感じでもないし・・・佳い順?(ドキドキ)

そしてそして、今週も綺羅星のような皆さんの句を堪能させて頂いています!shine
チームの皆さんもしっかり入選!!

【人】足引きの秋櫻子忌の不二の影    佐東亜阿介@チーム天地夢遥
【人】赤門の秋櫻子忌を濡らす雨      佐東亜阿介@チーム天地夢遥
【人】紫陽花忌重き引戸の薮蕎麦屋    さるぼぼ@チーム天地夢遥
【並】雨後の庭重たき風の群青忌      佐川寿々@チーム天地夢遥
【並】年号の未だ決まらぬ紫陽花忌     松尾千波矢@チーム天地夢遥
【並】白壁の城下町行く秋櫻子忌      松尾富美子@チーム天地夢遥
【並】秋櫻子忌凡人だつて夢を見る     葉音@チーム天地夢遥


皆さん、掲載おめでとうございます!!!
「秋櫻子」独特のムードにたっぷり浸らせて頂きましたshineshineshine


2017年7月18日 (火)

◆「(新版)20週俳句入門/藤田湘子」第5週

ふひひひひっcatface
買っちゃったー古語辞典買っちゃったーshinehappy02shine
今日、帰宅途中で、いつも寄る古本屋さんで「古語辞典ってないですか?」って聞いたら、
メッチャ探してくれて、なんと1冊だけ!見つかったのです!!
定価1400円とありましたが、値段がつけてありません。
「500円でconfident
と言って頂き、有難く購入して参りました。
Photo_2

ヤッター古語辞典ダーup
・・・あとは国語辞典だな・・・う~~~ん、持ってたハズなのになーーーsweat01

<前回の暗誦句>

頂上や殊に野菊の吹かれ居り   原石鼎
蔓踏んで一山の露動きけり
秋風や模様の違ふ皿ふたつ
短日の梢微塵にくれにけり

「一山の露動きけり」でちょっと躓きました。
「一山露を動かしぬ」とかやっちゃったbleah
なので、2回目でクリアです。
あ~「野菊」の句もいいな~~~shine
原石鼎、いいなあ・・・。


◆俳句の前提=五・七・五

1 五・七・五という型
2 季語の連想力
3 切れ字の効果

この三点が、おたがいにそれぞれの力を発揮し、ほどよくひびき合ったとき、
名句とか秀句といわれる作品が生まれるわけだから、
この三点がどんな役割を果たすのかということを、十分に知って、
頭の中に叩き込んでおく必要がある。


・・・ウムッ!(ゴクリ)。

これから作句を継続していくと、定型ではないさまざまな俳句に直面する。
そうすると定型感がゆらいで、
「ちょっと変わった作り方をしてみようか」と思うことが、きっとある。
二、三年作句し、俳句がすこし分かったような気分になると、
たいていそんな出来心の擒(とりこ)になる。その時分が一番あぶない。


ギャーーーーshockまさしく私のことです!!!
もともと詩をやっていたので、最初のうち破調とか句跨り、自由律に惹かれていました。
今でも、ちょっと目を離すとそっちに行きそうです!!
オノマトペのリフレインによる字余りなんかも好きだもんな~~~。

朗々と声を上げて俳句を読んでいれば、自然に五・七・五の韻律が身に沁みこんでいく。
そうやって、俳句のなんたるものかが、だんだんと感じられてくるわけなのだ。
歯をくいしばっても五・七・五を外さぬ、というくらいの、断乎とした決意を求めておきたい。


うああああああああcrying
なるべく、なるべく、頑張ります・・・!

1 長音(アー、ヨー、など)のーの部分は一音に数える。
2 拗音(ちょ、しゃ、など)は二字併せて一音に数える。
3 促音(小さく書く、っ、ッ)は一音に数える。


たとえば、「十中八九」だと七音。「チューリップ」は五音。
よく中八をやらかしてしまう私ですので、ちょっとマジで、ちゃんと数えようと思います。

「字余り」・・・初心者の推敲不足の字余りとは、まったくワケがちがう。
「字足らず」・・・相当な俳人がやっても成功する例は少ない。
「句跨り」・・・定型感覚を基本に置くという原則を守ればおのずから自得できる。
「破調」・・・自分の内部のおもいが無意識にあふれ出て言葉になる。
「自由律」・・・韻律を最初から無視している。俳句ではない。


わああ、自由律は湘子先生には認められていなかったcoldsweats02
「破調」と「自由律」の境目がよく分かりませんが、
今はとにかく「定型」をキッチリ身につけることだけを考えようと思います。

<今週の暗誦句>

雪解川名山けづる響かな  前田普羅
うしろより初雪ふれり夜の町
奥白根かの世の雪をかゞやかす
駒ヶ嶽凍てて巌を落としけり


一句目、こんな私でも知っているくらいの名句ですねshine
二句目、読んだことあるshine好きな句shine
三句目、読んだことある・・・かも?
四句目、初めて読んだ、多分。
季節の流れとしては、一句目が最後に来る方が自然だけど・・・
なんか、「知ってる順」という感じで、これはこれでいいかもcoldsweats01
「雪解川」の清冽な迸りに耳を澄ませながら、
厳しかった冬が終わるのを実感していく・・・という感じですね。
初雪が降ったときのこと・・・
奥白根の雪のかがやき・・・
凍てついた駒ヶ嶽・・・
そして一句目に還る。美しい流れですね!!

◆「(新版)20週俳句入門/藤田湘子」第4週

<前回の暗誦句>

かりそめに燈籠おくや草の中   飯田蛇笏
鈴おとのかすかにひびく日傘かな
をりとりてはらりとおもきすすきかな
秋たつや川瀬にまじる風の音


ムムっ、意外に難しかった!
まず、しょっぱな一句目の「かりそめに」が出てこなかった、
「鈴おと」を「鈴の音(ね)」と間違えた、「川瀬にまじる」を「川瀬をわたる」と間違えたsweat01
「秋たつや」も、一回漢字で「秋立つや」と書いてしまったので、
お嬢さまの名前を「秋」、庭師の名前を「たつや」ということにして覚えました。
なので、この四句は、二回目のチャレンジでクリア!
「日傘」だけ夏の季語なんだけど、秋晴れの一日に日傘を差すこともあるし、
特に、日焼を嫌う良家のお嬢さまであれば、現実の景として不自然ではないですよね。
秋サンたつやサン、幸せになっておくれよgood
(蛇笏先生、ごめんなさいーーー!)

◆表記と雅号

表記法については、個人個人の自由な選択に任せてある。
と言うといささか無責任のようだけれど、自由選択といえども、おのずからキメはある。

1 文語表現、口語表現のどちらを使ってもさしつかえない。
  ひとりの作者が、あるときは文語表現の俳句を作り、
  あるときは口語表現の俳句を作る、ということがあっても構わない。
  また、たまたま一句の中に、文語と口語が雑じり合っていた場合でも、
  それが表現上「どうしてもそうあらねばならぬ」ように作られているならば、
  それでもさしつかえない。

2 歴史的仮名づかいと新仮名づかいはどちらか一方にハッキリ決めておく。
  ある句は歴史的仮名づかいで書き、別の句は新仮名づかいで書くという混用はダメ。
  まして、一句の中に両方の仮名づかいが雑ざるなんてことは、「もってのほか」である。

3 したがって、歴史的仮名づかいで表記するときめたならば、
  口語表現の俳句でもそうしなければならない。
  同様に、新仮名づかいと決めた作者は、文語表現でもそれで押し通さなければならない。



ちなみに、今借りている「女性俳人この一句」という本が、
「読みやすさの観点」を重視し、歴史的仮名遣いの句を新仮名で表記しているので、
少し例を引っ張ってきます。(原句の表記も並列してあります)

(新)蜻蛉釣きょうはどこまで行ったやら   加賀千代女
(歴)蜻蛉釣けふは何処まで行つたやら
(新)ひるがおに電流かよいいはせぬか  三橋鷹女
(歴)ひるがほに電流かよひゐはせぬか
(新)藤の昼膝やわらかく人に逢う      桂信子
(歴)藤の昼膝やはらかく人に逢ふ

うーん、やっぱり歴史的仮名遣いの何とも言えない情緒が好き!
文語表現も難しいけど、やっぱり何とも言えない情緒があるので、
頑張って挑戦していこうと思います!!!

それから、もうひとつ。
俳句はタテ書きにするものだ、と前々週に書いたけれど、
上から下まで、あいだをあけずに書くのだということも、知っておいてもらいたい。


『俳句ポスト』を見ていると、TVの影響なのか区切りに空白を入れる人が後を絶ちません。
いっそのこと、投句フォームの一番上に注意書きを載せれば・・・と、
お便りを出したこともありましたが、「それも学び」というお返事でした。
なんとも懐の深い、決して最短距離をいこうとしない姿勢に心打たれました。

先生の名前は水原秋櫻子。
本名は豊で秋桜はコスモスの別名。
生前、先生にお尋ねしたら、「いや、若気の至りでね・・・」というお返事。


いやーん、何があったというの!知りたい知りたいhappy02
ここまでの「20週俳句入門」で、最も萌え萌えだったのがこの部分です。
藤田湘子の「湘子」は、「湘南地方」とのことで、
いまだに単語登録もせず「湘南」から「南」を消して「子」をつけている私には、
チョット嬉しい命名秘話でしたheart04いや、でも、そろそろ単語登録します・・・ハイsweat01

「秋櫻子忌」の時、ちょっと書きましたが、俳人の方って、本当に素敵な名前が多くて、
俳号がなるほど句柄に合ってる!!と感心することもしばしば。
水原秋櫻子(美しい!)、高野素十(簡素)、星野麥丘人(私の好きなものばっかり!)、
波多野爽波(どんだけ波立てるねん!←フォーマット力が凄い)、
高屋窓秋(風が吹き渡るようだ!)などなど、枚挙にいとまがありません。

ちなみに私の「小川めぐる」は、「100年俳句計画」に載せて頂いた時にも書きましたが、
「小川」は私の生まれた部落の名前。
「めぐる」は、本名が「るみ」なので、そこから「る」のつく名前にしたくて、
「巡る」と「目ぇぐるぐる(@▽@;」をかけて「めぐる」にしました。
一見、水の循環を思わせる名前かと思いますが、
内実は常に目を回してテンパっている、まさに「私自身」の名前だと自負しております。
皆さん、小川めぐる、小川めぐるをよろしくお願い致します!


<今週の暗誦句>

頂上や殊に野菊の吹かれ居り    原石鼎
蔓踏んで一山の露動きけり
秋風や模様のちがふ皿二つ
短日の梢微塵にくれにけり


わ~~~原石鼎だ!!!
「秋風や」の、山本健吉の「定本現代俳句」で読んだ名鑑賞が忘れられません。
「この句には飽きたことがない」という清水哲夫の一文にも激しく頷きます。
繊細で、ひょうひょうと吹き渡る少し冷たい風を感じる寂しい句・・・。
まず「頂上」から「一山」を見下ろす。
頂上と言っても、野菊が咲いているような高さだから、さほど高くないのです。
そんなささやかな山だからこそ、蔓を踏んだだけで「一山」動くのです。
この「一山の露」は、まるで芭蕉の「古池や」のようで、
ほんの小さな出来事で心が大きく波打っているようにも思えます。
そして「山荘」から「梢」を見やる。
模様の違う皿から伝わるやるせなさから梢に目を向けると、もうすっかり暮れています。
目を楽しませてくれるはずの木々さえ、綺麗にかき消されてしまった。
「皿」が「微塵」に砕けたかのようで、さらにやるせなくなります。

BGMは「ロンリー仮面ライダー」・・・とかゆうてる場合じゃないかsweat01

2017年7月17日 (月)

【名】今生の汗が消えゆくお母さん/古賀まり子

この句を初めて読んだのは、お義母さんのお見舞いにケアセンターに入る前に、
お昼を食べに向かいの喫茶店に入った時だった。
お義母さんが喜ぶので毎回持参している、『NHK俳句』のテキストに載っていて、
注文したオムライスが来るまでの時間にページをめくっていた私は、
不意を衝かれて思わず涙ぐんでしまった。
いつもならカウンター越しにスプーンやお味噌汁を渡す、喫茶店の”お母さん”が、
わざわざ後ろに回って届けにきてくれた。
私があんまり何度も涙をぬぐっているので、「何を読んでいるんだろう」と思ったのだろう。
そして納得したのだろう。
何も話しかけることなく、”お母さん”はカウンターに戻って行った。

俳句には主観を持ち込むべきではない、と教わった。
この句も、ただ目の前の母の姿を描写しているだけである。
だが、この一句を読み下した時、胸に溢れるこの思いはどうだろう!
十七音に凝縮された人生、言葉に出来ない思いがなだれ込み、
「ゆっくり休んで・・・」と手を握りしめたい気持ちになる。

藤田湘子の本にあるように、ゆっくり、五・七・五を区切って読むと、この句の感動はさらに大きくなる。

「今生の、汗が消えゆく。・・・お母さん」

冷静な観察から一転、絞り出すような「お母さん」。
語尾を震わせずに読むことが出来る人が、果たしているだろうか?
そう思うほど、生々しく魂を揺さぶる一句である。

◆7月26日締切の兼題:「菊日和」

うあーーーー!
「菊日和」は、以前「象さん句会」に出したのが自分のベスト。
   馬の眸に睫毛の影や菊日和   小川めぐる
自分の過去作の中でもかなりお気に入りの部類なので、
これを超える句は出ないと思いますが、・・・精一杯頑張りますcrying

◆季語解説

・『俳句ポスト』より
 菊の香のしみ通るような、澄み渡った秋の日をいう。
 各地で菊花展が開かれたり、菊人形が作られたりなど、
 目や心に菊の存在を感じられる日和である。

・『日本の歳時記(小学館)』より
 菊日和(仲秋)
 菊が最も美しく咲く頃の好天をいう。
 「日和」とは空模様のことで、とくに晴天をいうが、
 「菊日和」となると、菊の花の豊かさと香気とを味わいつつ、
 晴れを喜ぶといった心情が伴う。
 各地で菊花展も催される。
 立派に仕立てられた菊だけでなく、庭の小菊や畑の隅に咲く菊も、
 秋たけなわの日射しの下で香気を放つ。


 我のみの菊日和とはゆめ思はじ   高浜虚子
 俄かなるよべの落葉や菊日和    原石鼎
 とりいでて墨をあそべり菊日和    水原秋櫻子
 南縁の焦げんばかりの菊日和    松本たかし

◆例句(『575筆まか勢』(菊1菊2菊3菊補遺1菊補遺2より抜粋)

菊日和馬は直ちに汗に濡れ             中村汀女
菊日和かさねてさらに菊月夜             水原秋櫻子
菊日和羅漢福耳もてあます              河野南畦
菊日和書塾の子らの行儀よく            山口青邨
菊日和浄明寺さま話好き               松本たかし
わが為の菊日和とも思はるゝ             高濱年尾
一万円借りて返すや菊日和             星野麥丘人
一本を活けて厠も菊日和               鷹羽狩行
吟味して刃物買ひけり菊日和            鈴木真砂女
菊守のごとくたたずみ菊日和            鷹羽狩行
巫女(かんなぎ)のひとりは八重歯菊日和     飯田龍太
まなじりのやさしき皺や菊日和            松永美重子


「菊」の中に含まれていたので、ページ内検索で調べました。
(我が道を往く星野麥丘人に痺れるshine
水原秋櫻子、鷹羽狩行など、この季語でたくさん詠んでいる俳人さんも。
そんな中、「巫女(かんなぎ)のひとりは八重歯菊日和/飯田龍太」にビビる。
私が『現俳協ネット句会』に出して9点頂いた、
「シスターの1人はのっぽ花菜風」とまったく同じ構文ではありませんかーcoldsweats02impact
まるで下敷きにしたかのようにぴったり。
やっぱり、俳句をやっているとこういうことに出逢うのですねbearing
最近、俳句関連の本を読むようになって、「あら!あらあら!」と、
こういった事例に出逢います。
短い音数の中で、どうしても言い回しも被ってくるかと思いますが、
そんな中でも、少しでも「私成分」が出せるよう、オリジナリティを磨きたいです。

◆脱!類想の手引き

「中七」少ないですね~。
取り合わせに、「書道」「墨」「寺」「馬」「神事」は結構ある気がします。
古風な雰囲気に合う季語なので、逆に思いっきり現代・モダンな空間に合わせてみる?

◆参考記事
・「日本菊花全国大会(国華園)スライドショーflair音楽は正直邪魔かも・・・。
・「菊の仕立て方flair七音の言葉いっぱい♪
・「菊の花言葉flair菊独特の空気感・・・。
・「菊は日本文化とともにありflairキーワードいっぱい♪


◆参考詩(三好達治)

  菊

      北川冬彦くんに

花ばかりがこの世で私に美しい。
窓に腰かけてゐる私の、ふとある時の私の純潔。

私の膝。私の手足。(飛行機が林を越える。)
――それから私の秘密。

秘密の花弁につつまれたあるひと時の私の純潔。
私の上を雲が流れる。私は楽しい。私は悲しくない。

しかしまた、やがて悲しみが私に帰つてくるだらう。
私には私の悲しみを防ぐすべがない。

私の悩みには理由がない。――それを私は知つてゐる。
花ばかりがこの世で私に美しい。

2017年7月16日 (日)

◆「(新版)20週俳句入門/藤田湘子」第3週

<前回の暗誦句>

春寒やぶつかり歩く盲犬   村上鬼城
残雪やごうごうと吹く松の風
冬蜂の死にどころなく歩きけり
けふの月馬も夜道を好みけり


・・・ばっ!(確認)
合ってたーーーヨッシャアー!!!
「冬蜂の」を最初「や」と間違えやすかったんですけど、
「や」「や」「の~けり「の~けり」のリズムで覚えられました!!
「春寒」も、「はるさむ」だといちいち変換しないといけないのに、
「しゅんかん」だとちゃんと変換の候補の中に入っているのでむしろ出しやすかった!
人間、楽な方に流れると言いますが、間違いなく「しゅんかん」で頭と手に入りました!
さ~、国語辞典は見つからなかったけど、
いずれ手に入れるということで勘弁願って、次に進みます!!!
全国の真摯に取り組んでいる皆さん、ごめんなさい!めぐるはズルイ子ですcrying

◆『歳時記』と親しむ

「磨きあげられた」季語、どうしても外してはならぬ季語は、
いずれの歳時記にもちゃんとはいっている。
大切な季語の脱落している『歳時記』はまずありえない。安心していい。


『俳句ポスト』に出る難しい兼題も、殆ど手持ちの歳時記に載っています。
細かい「傍題」ともなるとさすがにアレですが・・・。
どなたかの句を見て初めて「そんな季語があるんですね・・・!」と知ったり、
自分の身近なものを見て「これも兼題なの?」と調べたり、
この頃は何かにつけ歳時記をパラパラめくることが増えました。

『歳時記』が美しい詩語の宝庫であることはまちがいない。

水原秋櫻子の鑑賞文を引用して、ひとつの季語から膨らむイメージの豊さが書かれています。
秀れた作品を秀れた俳人が読めば、連想の翼はいくらでも広がる、と・・・。

季語の果たしている一句の据わりのよろしさということは、
いみじくも季語の持つ役割のすべてを言い表している。

1 季節感
2 連想力
3 安定感

季語にはこうした大きな力がある。
それだから、わずか十七音という短い形式でも、毅然として立っているのだ。

「最初に買った歳時記は、早くボロボロにしてしまえ」

きょうから、どこへ行くにも『歳時記』を離さぬことを心がけよう。


はいっshinebearingshine
出勤する時も遊びに行く時も、鞄に入れて行くようにします!!!

<今週の暗誦句>

かりそめに燈籠おくや草の中   飯田蛇笏
鈴おとのかすかにひびく日傘かな
をりとりてはらりとおもきすすきかな
秋立つや川瀬にまじる風の音



マイラブ飯田蛇笏キターheart04
四句とも、「かそけき音」を感じさせる句ばかりですね。
何か、ひとつの庭の中での光景、という気もしてきます。
「お嬢さん、このへんでいいですかね?」
草の中に燈籠を設える庭師(?)の男。
「ええ、いいわ」
お嬢さまは短く言った。
くるり、と日傘を回しながら燈籠に近づく。
ちりりん。
お嬢さまの声のように涼やかな鈴の音が響いた。
鈴は、日傘につけているのだろうか、それともお嬢様の身につけている何かに?
あ・・・豊かな黒髪を結わえるリボンに小さな金色の鈴が・・・。
お嬢さまは、そのまま所在なさげに、傍らのすすきをくきくきと手折ろうとしている。
すすきは意外に丈夫なのだ、お嬢様が手を傷めてはいけない。
「ああ、お嬢さん。ぼくが」
左手で押さえ、右手で捩じ切るようにしてすすきを折った。
「すすきが欲しかったんですか」
何百年生きた妖狐なら、これほどの尾を持てるのだろうか。
見事なすすきを手渡すと、お嬢さまは言った。
「いいえ。・・・すすきが欲しかった訳ではないの」
お嬢さまは、すすきを重たいもののように両手で支えている。
「あと少し、ここに居たいと思って」
・・・そんな感じで二人は川のせせらぎやら風の音なんかを聴いていたんだろうよチクショー!
と思って覚えましたgood

◆「紙風船/黒田三郎」

紙風船


落ちて来たら
今度は
もっと高く
もっともっと高く
何度でも
打ち上げよう
美しい
願いごとのように

2017年7月15日 (土)

◆チャレンジ!YKB23

「夏井いつきの100年俳句日記」で始まった、「雪」の傍題チャレンジ23!!
洒落神戸さんいわく「YKB23」!!(ナイスネーミング!)
ひーひーながらも挑戦していましたが、ふと気づきました。
「これ・・・『雪100句』になるのかも!」とcoldsweats02impact

「桜100句」にも挑戦しようとして全然だったんですけどcoldsweats01
傍題ごとに数句ずつ考えていたら、何とかなりそう???
なので、どうせならこの機会に「雪100句」に挑戦出来ればと思い・・・。
傍題によって投句数にバラツキがあるので、ちょっと掘り起こして確認してみました。

「六花(むつのはな)」
  六花ドラマチックな恋もがな
  音量を落とすワルツや六花
「銀花(ぎんか)」
  頑是なき子の手のひらに銀花かな
  街灯は青く銀花は音もなく
「雪空」
  雪空や蓬莱切に散らす文字
  雪空や世に墨すり機あると云ふ
「根雪」
  ひと冬をすべて受け止め根雪かな
  百日の日にち薬を待ち根雪
  pencil百日を日にち薬として根雪
「新雪」
  新雪を迎へて疾き三輪車
「雪の声」
  雪のこゑ岩井志麻子の本閉ぢる
「餅雪」
  餅雪や赤きバンダナ野地蔵に
「衾雪(ふすまゆき)」
  ふすま雪チーズフォンデュはいかがです?
  pencilふすま雪チーズフォンデュにしましょうか
  ふすま雪蝶々遊びのきりもなや
  衾雪バター落として飲む珈琲
「細雪」
  細雪深煎り無糖のひととゐて
  細雪こねこがごひきおりました
  pencil細雪こねこがにひきおりました
  シャンパンの長きグラスや細雪
  チョコ溶かす温度のキスを細雪
  細雪赤き蛇の目の傘ひろぐ
「雪の宿」
  雪の宿こけしのごとき姉妹ゐて
  pencil雪の宿こけしのやうな姉妹ゐて
  雪の宿ウーパールーパー似の女将
  これがあの座敷童の雪の宿
  菓子皿に曲がり煎餅雪の宿
「雪紐」
  雪紐やどうにも切れぬ男ゐて
  雪紐や長考の棋士逆転す
「筒雪」
  筒雪や骨はダイヤになると云ふ
  筒雪や骨笛鳴らす口美しく
「冠雪(かむりゆき)」
  人はまず褒めよと言うて冠雪
「雪庇(せっぴ)」
  「雪庇や!」の声は画面に届かざる
  「アカンそこ雪庇や!」画面に手を伸ばす
「水雪」
  水雪や家主の犬はマルチーズ
  水雪に名刺まとめて捨ててあり
  水雪やリリヤン編みに日の暮れて
  やすやすと水雪踏みてゆきにけり
「べと雪」
  べと雪やランプ五回の合図して
「しまり雪」
    しまり雪絵筆は埃かぶりゐて
  しまり雪開けぬつもりのメール見て
「ざらめ雪」
  ざらめ雪実家のあたりは豪雨だと
「湿雪(しつせつ)」
  湿雪に「イマジン」歌ふ人のゐて
「雪風(ゆきかぜ)」
  雪風やパンフラワーは母の趣味
  雪風や泊める準備はしてあるの
  雪風に正拳突きの格闘家
「雪月夜(ゆきづきよ)」
  雪月夜ビーズの指輪は捨てました
「雪景色(ゆきげしき)」
  下塗りのイエローオーク雪景色
  プリズムのそこにかしこに雪景色
  何色がいくつ見つかる雪景色
「雪国(ゆきぐに)」
    瑠璃色の地球に凛と雪国は




ああ~~~、「投句しただけ」の感にさいなまされるだけだったshock
「雪100句」、まだまだ当分おあずけのようです・・・。
今回は、とにもかくにも完走出来たことだけを成果としたいと思います。
ご参加の皆さん、お疲れ様でした!!!
  

◆お気に入り五句

街灯は青く銀花は音もなく
シャンパンの長きグラスや細雪
雪紐や長考の棋士逆転す
やすやすと水雪踏みてゆきにけり
雪月夜ビーズの指輪は捨てました

◆「(新版)20週俳句入門/藤田湘子」第2週

<前回の暗誦句>

遠山に日の当たりたる枯野かな    高浜虚子
桐一葉日当たりながら落ちにけり
一つ根に離れ浮く葉や春の水
鎌倉を驚かしたる余寒あり


・・・本を開ける。ヨシッ、大丈夫だ!第2週に進みますhappy02

◆作句の必需品(これだけは揃えよう)

・歳時記
・俳句手帳
・国語辞典、およびその他の辞典類


私が持っているのは、本にもある「中型」の「俳句小歳時記(大泉書店)」と、
「読んでわかる俳句 日本の歳時記(小学館)」シリーズです。
「小歳時記」は水原秋櫻子編、表紙が柔らかめで非常にめくりやすいshine
いつき先生の兼題は特殊なものも多いので、「日本の歳時記」を愛用しています。

「歳時記にはそれぞれ一長一短があって、
じつはどれが最良最高と断定できないところがあるから、
十年くらいの経験者は、たいてい数種類の「歳時記」を座右においているのがふつうだ。


そういえば・・・別な歳時記を見るとそれも欲しくなっちゃうcoldsweats01

文庫本ながら山本健吉の「基本季語五〇〇選」はひじょうに広範な知識の得られる一冊。
座右においてすこしずつ味わってみることをおすすめする。


ほーら、そんなふうに言われるともう欲しくなっちゃうよcoldsweats01

俳句はタテ書きにして味わったとき、ほんとうのよろしさが分かってくる。
どうか読者のみなさんも、はじめからタテ書きにすることをきっちり守って下さい。
そのさい製作年月も一緒にしるしておくとよい。
「あのときはいいと思った俳句だが、なんと幼稚だったことか」と必ず思うだろう。
進歩したこを確認でき、ささやかな「自分史」を見いだすことが出来る。
自分の作品をクールな眼で見ることが、いい俳句を作るための大切な要素。


告白しますと、俳句を始めた当初(ブログ開設前)の私は、妙に句跨りが好きでした。
なんかカッコいいなと思って・・・字余りとか・・・破調とか・・・ハイcoldsweats01
今見ると「ぎゃーっ」です。
定型の美しさを思い知る今日この頃・・・ガンバリマス!!!

頭の体操と思えば、辞書をひくこともまた楽し。
「まあいいだろう」などとタカをくくったら、あなたはすでに「俳句を作る」資格はない。


今はネットですぐに調べられる利点はあるんですけど、
いろんな記事がありすぎるし、横道にそれて単なるネットサーフィンになりがちなので、
やはり辞書がいいなと思うことしばしば。
我が家には、何故か旺文社の漢和辞典はあるのに国語辞典がないことに気づきました。
「幻獣事典」とか「幻想世界ネーミング辞典」とか買ってる場合じゃなかったcoldsweats01

<今週の暗誦句>

春寒やぶつかり歩く盲犬    村上鬼城
残雪やごうごうと吹く松の風
冬蜂の死にどころなく歩きけり
けふの月馬も夜道を好みけり



「冬蜂」の句は有名ですね!『俳句ポスト』兼題「蜂」の時も例句で見ました。
「春寒」「残雪」「冬蜂」、寒い句が続くせいか、「けふの月」もみょうに青白く感じられます。
『一句一遊』兼題「夏の霜」のイメージもあるでしょうか。
壮絶な句ばかり並んでいるので、最後の「夜道を好む馬」が、何かの役目を担っているかのよう。
報われない魂を救済して、夜道を歩いて月まで行くんだろうか・・・。
そんなふうに、四句からドラマを構築することで、頭に入れたいと思います。
「ぶつかり歩き・・・ごうごうと吹き・・・死にどころなく歩き・・・夜道を好む」
パトラッシュ、ぼくもう疲れたよ・・・なんだかとっても眠たいんだ・・・。
ああっ、覚えられた気がする!!

2017年7月14日 (金)

◆「(新版)20週俳句入門/藤田湘子」第1週

注文から数日、ついに我が家にも「20週俳句入門」が届きました!!!
じっくり読んで湘子の教えを少しでもしっかりと理解したく、
第1週からゆっくり記事に書いていこうと思います。

どうせやるなら、それなりに身を入れてやろう、と決意しようじゃないか。

◆第1週「自分のために」

「自分のために」俳句を始めたはずなのに、何年か俳句を作り続けていると、
いつの間にか「自分のために」ということを忘れてしまう人が多いそうです。
入選したいがために、選者の好むような素材や表現をしようとする邪念が働いて、
「自分の俳句」でなくなってくる、というのです。

これには、私も思い当たることがありました。
『俳句ポスト』に参加して、兼題は初めて見る季語ばかりで、
そこには、自分が重ねられる実体験なども皆無で、
常に私は「傾向と対策」で作句してきたといってもいいのです。
上位入選句によく見られる発想のキーワードをピックアップしたりして。
そして「傾向と対策」で確実に【人】率は上がりました。
そうなると我儘なもので、そんなパズル的に作る句に魅力を感じなくなってきました。
もっと、季語の現場に、今ちゃんと自分がいるような句を書きたくなったんです。
不思議なことに・・・と言っていいのか、選者ならば当然なのか分かりませんが、
夏井先生はいつも私の考え方にエールを送って下さるような選句をなさいます。
素直に詠めばいいんだよ。
ちゃんと語順を工夫出来たね。
取り合わせのコツが掴めてきたんじゃない?
数詞も使えてるね、いいよいいよ。
もしかして今苦しんでる?
大丈夫、趣味がオリジナリティに繋がってるよ。
素のまま、素のままでいいんだよ・・・。
夏井先生に選んでもらった句を見ると、そんなメッセージが溢れてくるんです。
これは大変に得難く幸せなことなんだと、心の底から思っています。
私は「どこまでも自分を出すこと」の大切さを繰り返し教わってきたと思います。

「自分のために」
「自分の俳句を作る」
ということを、心に刻みこんでおいてもらいたい。


・・・はいっ!shineconfidentshine


◆今週の暗誦句(五音・七音・五音を軽く区切って、朗々と声を上げて読む)

遠山に日の当たりたる枯野かな    高浜虚子
桐一葉日当たりながら落ちにけり
一つ根に離れ浮く葉や春の水
鎌倉を驚かしたる余寒あり

おおっ、これは楽勝だ!(ほっ)
「枯野かな」は超有名な名句、「桐一葉」も名句ですし、
「枯野」からの「日当たる繋がり」でスっと出てきますね。
それから「一つ」「葉」繋がりで「春の水」。
「一つ根に離れ浮く葉や春の水」。これ、読んだことある!
俳句の作りよう/高浜虚子」に出て来た句だ!!
水草を詠んだ句だった、うん、覚えた!shine
最後は、「キャバクラを驚かしたる股間あり(杉山久子)」の原句としても有名な「余寒」で締めくくり。
あー凄い、この四句の並び、覚えやすいようになってる!最高!!shinehappy02shine

2017年7月12日 (水)

朝蝉や水輪百千みな清水/中村汀女

notesみずのわ みなわ
 水輪百千(みなわひゃくせん)みな清水
 やわらかに やわらかに
 甘さを包んだ すいぜんじnotes

―姿に感嘆、味に感嘆、銘菓すいぜんじ。

私と同世代の熊本県人なら皆知っている(多分)、熊本銘菓すいぜんじのCM。
今も放送されているのかは定かではありませんが、
美しい映像と美しい歌声は、今も心に残っています。
この歌詞のもとになったのが、熊本出身の中村汀女の「朝蝉」の句だったと知ったのは、
ほんの数ヶ月前のこと。
知らなかった・・・小学生の頃から、あんなに親しんだあの歌が・・・俳句だったなんて。
「みなわひゃくせん、みなしみず・・・」
このしっとりと美しいメロディをお聞かせ出来ないのがもどかしいです。
「水輪百千」、どういう景か伝わるでしょうか。
あの山頭火も愛したという熊本の水、
夏は、1分と足を入れていられないほど冷たい湧水。
深い地中から水と一緒に湧き出るぷくぷくと細かい泡が、
水面でぽかっと開いて水輪を描く、
その水輪が百も千も広がっているというのです。
なんと豊かな光景でしょう。
この清らかな光景には、空気の最も澄んだ早朝がふさわしい。
シャワーのように降り注ぐ蝉の声もまた爽やかなのは、
それが早朝に鳴く蜩をすぐに連想するからでしょう。
明るさを増していくと、鳴きだす蝉も増えて来ます。
その賑やかで力強い声も、また「清らかな湧水」に似合いますね。
上五「朝蝉」としたことにより、未明から始まる「朝」の幅をたっぷりと感じ、
清澄な神秘性から、逞しい生命力まで受け取ることが出来ます。

水道水の殆どが地下水。蛇口を捻れば天然のミネラルウォーターが流れる熊本。
こんな都市は日本で熊本だけ、世界にも稀だといいます。
いつまでもいつまでも、この句が愛誦され続ける土地であって欲しいです。

2017年7月 9日 (日)

◆7月10日締切の兼題:「秋祭」

ひぃ!
気づけば明日が締切だった!!coldsweats02

◆参考記事
『俳句ポスト』兼題「秋祭」金曜日
『俳句ポスト』兼題「秋祭」木曜日

「秋祭」の豊穣のイメージが、金色、星が増える、子だくさんなどに託されています。
「それミー関西」の掲示板から「はっflair」と閃いた気がしたので、
なんとか締切までに投句したいと思います!!!

◆最終巻GETだぜーっ

発売日から結構たってしまいましたが、ようやく「あかぼし俳句帖」6巻を購入出来ましたshine
ネタバレ必至なので、ちょっと下げて書きますよ~~~。
読みたくない方はスルーして下さいねwink



要サンの奥さんが出て来た時は、まさか数話の後に完結するとは思えなかったのですが、
コミックスの「第二句」でスイちゃんが市ノ瀬クンとくっついちゃって・・・
いや、確かに市ノ瀬クン推しでしたけど!
「俳句はスイの一部だろ?」
「スイが感動した風景、俺も見たい」

なんて言ってもらった日にゃー、そりゃー

夏の風こころが歌を歌ふから   水村翠

なんだろーよチクショウチクショウっcrying
その時、明星サンは!
スーパーでたくさんの季語に囲まれ、幸せそうにビールを買い込んでましたーうわ~!
・・・まあ、明星サンのことは置いといて(えっ?coldsweats01
今回の白眉は、なんといっても要サンの変化ですよね~~~!!!
奥さんが現れた時は、今までにない怖い展開になりそうで・・・
21pの奥さま「どアップ&セリフ」には心底怖気を感じたものでした。
(昔の句を見られるなんて、恐怖以外の何ものでもない、ヒィイイイ!!!)
(中高生の頃に書いた漫画も、全部燃やしてしまいたい!!グワアアアア)
(日記や、日記も全部燃やすんや!!!)

ハアハア。
すみません、もう大丈夫ですcoldsweats01
まあ、そんな、奥さんとの仲もうまくいってない要サンなんですが、
白帆先生が・・・恐らく「見抜いて欲しい」と思っていた部分に触れて・・・
この「鎌倉本部」と「武蔵野支部」の合同句会の夜を境に変わり始めます。

その句が詩として美しく、
あるいは快く、あるいは力強ければ、
細かいことはいいのです。
区分けもどうでもいい。
無季でも破調でも、字余り字足らず下六でも。
大事なのは、揺さぶられるかどうか。


と、胸を軽く叩く白帆先生。

人は、一人残らず違う心を持っているからね。
それゆえ人間は分かり合うのが難しい。

私が俺が、と主張しているうちはね。
だから共通感覚の季語に語らせる。
自分は無になる。
それが俳句だと僕は思っています。


この時、空を見上げながら語る白帆先生の後ろにいるみんな、
みんなも同じように夜空を見上げています。
まだ届かぬ、遙か高みを見るように・・・。
その下のコマ、うっとりと目線を下げるスイちゃん、
まっすぐ白帆先生の背中を見つめる明星サン、
酔った様子もなく「何か」を受け止めているふうの要サン。
三者三様の在り方が非常に示唆的です。

ここからは、ちょっとバタバタと「まとめ」に入った感で、
遊佐くんは、スランプに陥ったよつゆサンを励ましに行って、
どうやらこっちもまとまったよう。
要サンは心臓発作で倒れて、奥さんの態度も軟化します。
そして明星サンは・・・

青野原今日生まれたのかも知れぬ  明星啓吾

吟行句が初めての会誌掲載句となり、しかも「今月の推薦句」の一番手に!
「あいつは今、忙しい時間だな・・・」
その喜びを伝えようと、真っ先に浮かんだのは夕方忙しい「あいつ」!
その後にスイちゃんや遊佐くん、帆風の面々。
・・・そうです、明星サン、お里さんといい感じなのです~~~!!!
これまで、要所要所で明星サンを励ます言動を繰り返してきたものね・・・
良かった、私、お里さん推しだったから!!お里さん、良かったね!!!

ときときと盃満つや春近し   明星啓吾

最終ページ、お里さんにお酌された日本酒を、旨そうに飲み干す明星サン。
案の定、お里さんも「楽しそうで」と歳時記を購入しておりましたsmile
これからの明星サンの俳句ライフも益々豊かになっていくに違いありませんshine

ああ、もっともっと読みたかったなあ・・・
遊佐くんとお父さんの「美味しんぼ」的展開も見たかったし・・・
要サンの奥さんのサスペンス展開も見てみたかった・・・sadsweat01


それにしても、不思議な因縁(?)のある作品でした。
私が「ようし俳句始めるぞぉ!」と決意した頃に連載が始まって、
私が俳句ポストに投句を始めた頃、明星サンも句会に入って、
私が「蜂」で初めて地選を頂いたのとほぼ同時に、明星サンも句報に載って。
白帆先生の言葉も、まさに当時の私に直接語り掛けてくれているように感じられたのです。
こんな不思議な巡り合わせも、俳句の神様の粋な計らいだったのでしょうか。

こんなにも愛すべき作品を送り出してくれた作者(原作:有間しのぶ/作画:奥山直)に感謝です!

2017年7月 8日 (土)

◆7月12日締切の兼題:「蜩」

◆季語解説

・『俳句ポスト』
「蜩(ひぐらし)」(秋の季語)。
晩夏から初秋にかけて、カナカナカナと響きのある美しい声で鳴く蝉。
早朝または夕刻に鳴くが、特に夕刻によく鳴くことからこの名がある。
鳴き声から「かなかな」とも呼ばれる。


・『きごさい』
「蜩」(初秋)日暮/茅蜩/かなかな
明け方や日暮に澄んだ鈴を振るような声でカナカナと鳴くのでかなかなともいう。
未明や薄暮の微妙な光に反応し鳴き始める。
鳴き声には哀れさがあり人の心に染みるようである。


・『日本の歳時記/小学館』
「蜩」(初秋)かなかな・日暮
蜩は薄明の蝉。明け方に鳴き、夕暮に鳴く。名は「日を暮れさせる蝉」の意。
カナカナと鳴く声から「かなかな」ともいう。
梅雨の頃から鳴き始めるが、音色に秋の淋しさを感じて、
つくつく法師とともに秋の季語としてきた。


蜩のおどろき啼くや朝ぼらけ     蕪村
ひぐらしや明るき方へ鳴きうつり   暁台
蜩や天竜へなほ山一重        百合山羽公
かなかなや母よりのぼる灸の煙   飴山實

◆例句(『575筆まか勢』、『増殖する俳句歳時記』より抜粋)

ひぐらしや尿意ほのかに目覚めけり 正木ゆう子
ひぐらしを聴いた者から消えて行く   大竹広樹

蜩が鳴く母の忌の末明より 皆川白陀
蜩といふ名の裏山をいつも持つ    安東次男
蜩に黄昏長き島の家           西村公鳳
蜩の一本道を来りけり          大峯あきら
蜩はいのちの初夜を啼くならむ     照敏
蜩も鳴きをはりしを薄咳して       千代田葛彦
蜩や灯ともせばわが影法師       大野林火
蜩よ後頭を野に忘れ来て 柿本多映
蜩をつぎつぎに消し杣下る 福田甲子雄

遠ひぐらし妻の郷愁いま癒ゆる    香西照雄
形見分蜩やみて燭灯す         福田蓼汀
髪白くなり蜩の杜を出づ         関成美
鬼舞の済みて蜩浄土かな        木内彰志
いつまでもとほしとほしと蜩は      矢島渚男

しみじみと胸にしみる名句が多いですね・・・美しい・・・shine
そんな中、正木ゆう子の「尿意」が何とも言えず存在感を放っています。
蝉の鳴き声に目が覚める時、それは朝方の尿意で目覚める時でもありますよねshine
「ひぐらし」を平仮名にしたこと、「尿意」との取り合わせにより、
「その日その日を、自分の感覚に素直に、シンプルに生きている」という、
こころの在り方まで見える気がする・・・この句、大好きです!shineconfidentshine

★脱!類想の手引き?
例句の中では「蜩や(100件超え)」が圧倒的に多く、次いで「蜩の(82件)」。
逆に0件なのは「蜩へ」。何かを手向けてみようかしらん。
中七、下五に使うパターンも少ないようなので、こちらも考えてみたいです。
そして、昨冬から封印していた「アノ言葉」、
「蜩」との取り合わせでは皆無でしたので、今こそ使ってみようかと!!(ギラリ)

◆参考記事
(Wikipediaより)
蜩の鳴き声(You Tubeより)

蜩の声を聴くと何故もの哀しくなるんだろう?
あの音階に何か切なさを揺さぶる秘密が?
毎回泣けて仕方なかった「そして僕にできるコト」が、キーを下げたら歌えるようになって、
なんかこう、人の情感に訴えかける「音階」の秘密を探りたいと思う今日この頃です。
締切まであと数日、「かなかな」の音源を聞きながらしっかり考えようと思います~。

2017年7月 7日 (金)

◆「日焼」没句祭りーーー!

まっつっりっじゃっまっつっりっじゃnotes
なんとなんと!!!
金曜日の地選に、かま猫さん・トポルさん・耳目さんが揃い踏み!!!
おめでとうございます!!×3!!!
どの句も素晴らしく・・・身もだえるばかりです、ああっ!shinehappy02shine
今回が初地選のかま猫姉さんの一句は、甲子園の光景でしょうか。

配球にまだ頷かぬ日焼の眼    かま猫

球児の強い眼差し、その肌を灼いたここまでの日々、譲れぬ思い・・・。
ちくしょう、青春だなあ!さあ栄冠よ!!君に輝くがいい!!!crying
そして金曜日常連・トポルさんの句は予備校の風景。

予備校にそれは見事な日焼の子 トポル

ギリギリまで部活に顔を出しているのか、それとも???
「予備校」なので、「違う学校の子、だから詳しくは知らないんだ」という距離感があって、
ミステリアスさを裏付けているのもさすがですね!
この句の次にあったせいか、耳目さんの句も学生さんのように感じられました。

そんなこと日焼の顔で言われても 耳目

「もう受験だからさあ、夏休みっていったって勉強ばっかだよ!!!」
「・・・・・・・・・あんたが?」みたいなcoldsweats01
耳目さんもすっかり金曜常連になりましたね。皆さん素晴らしすぎる・・・!

そんな素晴らしい句の後に、こんな没句を載せるのもなんだかなんですが、
現実を見つめることでしか未来は開けないんだ!!!と叫んでビシっと行きます!!

◆「日焼」全投句一覧

<期待値上位10句>
日焼して部活日誌を書き了へて
「オアフ島ええで」と日焼の課長補佐
畑の人みな日焼けして村の昼(*「会う人のみな日焼していて故郷」より推敲)
悪びれず日焼けしてヤツ現るる
【人】名水をだっぱだっぱと日焼の子
ラーメンにキムチどかッと日焼の子
【人】恋をして日焼して祖父元気元気(*「恋をして日焼してじいちゃんの夏:より推敲)
日焼して異邦人めく友である(*「日焼してフィリピンパブに誘われて」より推敲)
美坊主の撥打つ腕の日焼かな
ガンジーにゃなれぬ日焼はしたものの

<イマイチグループ>
濡れタオル肩に背中に日焼の子(*「対策は完璧だったのに日焼」より推敲)
日焼して田中邦衛のやうな父
LOVEの文字背中に残す日焼かな
自転車のまたパンクして日焼の子

<見送り句候補>
日焼など家にいながら出来まする
口実はゴルフ日焼て帰らねば
卵飯飲み込んでをり日焼の子
うまそうな匂い戸板の日焼して


今回は、25句投句の予定だったんですけど、
途中で推敲句を送ったりしているうちにカウントがあやふやになってしまいました。
(いっつもそんなんやーshock
分かってるんですよ、「田中邦衛シリーズ」とかアカンってcoldsweats01
あと、「戸板」の日焼も送っていたけど、これはダメだったんですね、残念!
あくまで「人間の日焼」とのことでしたcoldsweats01
う~~~ん、今回もたっぷりと勉強になりました!!!

最後になりましたが「日焼」掲載の皆さま、おめでとうございます!!
ホントに、自由で輝いていて、眩しい「日焼」でしたshine

2017年7月 6日 (木)

【人】名水をだっぱだっぱと日焼の子

地黒の私にはうってつけ(?)、「日焼」の発表来ましたーーー。
逆に言うと、ここで【人】複数いけないと今後きついかもというところでしたので、
何とか【人】×2句載せて頂いてハッピーです!!!

【人】恋をして日焼して祖父元気元気
これは実話でございますcoldsweats01
中学生の時、おばあちゃんが亡くなって、その後おじいちゃんが一時的にボケるなど、
確か2~3年は大変だったんですが(母が)、ある時から急に元気と正気を取り戻しまして。
老人会で知り合った人に恋したようで、エプロンを贈ったりしていたようなんです。
実家から隣の部落まで、2~3kmあると思うんだけど、大喜びで歩いて行ってました。
私は、家族の誰にも似ていませんでしたが、おじいちゃんだけが「和子、和子」と、
早くに亡くなったという伯母の名前で呼ぶのでした。
本を読んでいるところがよく似ていて間違う、と・・・。
伯母は俳句をやっていて、亡くなった後友人の方たちが追悼句集を編んで下さっていました。
読んだのは高校生になってからだったかな・・・
「青蜜柑」がとっても酸っぱそうで、「椿」の句が生命力に溢れていたのを覚えています。
私が俳句を始めたと知ったらおじいちゃんも喜んでくれただろうな。
いつも私を可愛がり、励ましてくれた唯一の人でした。

【人】名水をだっぱだっぱと日焼の子
オノマトペ句です。いつも評価して頂いて有難いです・・・!
イメージとしては市原隼人が頭からペットボトルの水(どこぞの天然水とか)を、
豪快に浴びている感じ・・・う~んそうだなあ、福士蒼汰くんでもエエなあlovely
次の「秋櫻子忌」ではさすがにオノマトペ句は投句出来ていませんが、
隙あらば今後も積極的にブチ込んでいく所存であります!

そして、今回も交流のある皆さんの佳句をたくさん拝見出来て幸せ~~~!
ブログではチームの皆さんのお名前だけピックアップしますね。

【人】
玉音のラヂオ聴こえぬ日の日焼     佐東亜阿介@チーム天地夢遥
恐竜のお腹を仰ぐ日焼の子        さるぼぼ@チーム天地夢遥
ゴルファーの日焼けの足を地に生やし 佐川寿々@天地夢遥
棟上げの間近日焼けの男たち      松尾千波矢@チーム天地夢遥
【並】
日焼けして家路を急ぐ子供達      松尾富美子@チーム天地夢遥
日焼けした肌にサリーが絡みつく    葉音@チーム天地夢遥


まちゅママ復活!!shineおめでとうございますーーー!!
そして今回は寿々さん初【人】!!shineおめでとうございます~~~!!!
ゴルファーの、アドレスがピタっと決まった一瞬。
スーーーっと腕を振り上げながらも、微動だにしない足元が浮かびました。
「サ行」で並べるように名字をつけて下さってから2回目の投句で初【人】。
隣同士に並べる時を今から楽しみにしています!!!

最後になりましたが、木曜掲載の皆さま、おめでとうございます!!!
凄い自由で溌剌として楽しい「日焼」木曜日でしたshineshineshine

2017年7月 5日 (水)

◆結果発表(個人別)

◆個人別TOP5

上里雅史(8+4+1)計13点
小川めぐる(6+3+3)計12点
小市(6+4+2)計12点
耳目(7+2+2)計11点
GONZA(7+2+1)計10点

◆以下得点順

かま猫(5+2+1)計8点
寿々(5+3+0)計8点
すりいぴい(6+1+1)計8点
桃猫(3+3+2)計8点

24516(4+3+0)計7点

はずきめいこ(3+2+1)計6点
葉音(5+1+0)計6点
正丸(6+0+0)計6点

城内幸江(5+0+0)計5点
中山月波(5+0+0)計5点

東雲(3+1+0)計4点
由野(4+0+0)計4点

あ~すけ(1+1+1)計3点
さるぼぼ(2+1+0)計3点

ヨミビトシラズ(0+0+0)無得点


個人別TOPは、最高得点句を擁する上里雅史さま!
映画はご覧になっていないそうですが、予告動画や名場面などから作句されたとか。
断片的な情報から、作品の本質に迫る見事な洞察力を披露されました!
おめでとうございます!
2位は小市さま、「フェンス」「ペニー硬貨」など、「少年たちの今後」に思いを馳せるような作句に、まなざしのあたたかさを感じました。おめでとうございます!
同点で私も2位に浮上しました、皆さま有難うございます!!!まだまだ推敲の余地がたっぷりある句ばかりですので、いずれバチっと嵌る言葉が見つかることを楽しみにしております。
4位に耳目さま、いつもながらユニークな観点・斬新な切り口と軽みが魅力です!「大夏野」、ノスタルジックで素敵でした。おめでとうございます!
5位GONZAさま、おめでとうございます!「サイダー」の甘酸っぱさはまさしく「Stand By Me」そのもの!!胸キュンキュンの一句を有難うございました!

6位以下の皆さまにも素敵なお句がたくさんあり、自分では選びきれなかったけど、寄せられた選評を読んで身もだえするようなことが多かったです・・・。
皆さま、素敵なお句のみならず、素晴らしい選評の数々、本当に有難うございました!
また、貴重なご指摘も頂き、大変に勉強になりましたshine
今回頂いたご指摘を、次回以降の作句に活かせるよう頑張りたいです!!

次回は来月、「菊日和」の次の兼題の締切後に行なおうと思っております。
またたくさんの方のご参加をお待ちしております!!

◆結果発表(個人別)しばしお待ちを

はうあー!
また投稿エラーで記事消えちゃいましたcrying
明日UPしますので、少々お待ち下さいまし~~~!

◆おまけ(追記あり)

今回も、欄外にご意見をたくさん頂きましたので、一挙掲載いたします。

◆洒落神戸さん飛び入りで選句下さいました。

9.夏終る少年フェンスを越えにけり
○夏終る、少年と来て夏休みの終わりを思いました。夏休みはもう終わってしまうけど、その夏休みに少年はフェンス超え一つ大人になった。フェンスは象徴なんでそれが何かは読み手の創造力次第。

15.紫陽花や泥に落ちたるロリポップ
雨の中でこそ映える紫陽花と泥に落ちてもなおキラキラとカラフルなロリポップの取り合わせが良いと感じました。

27.茂りより現れし汽車茂りへと
茂より現れた汽車がまたすぐに茂に消えてゆくことで、茂の生い茂った感がよく表されていると感じました。私にはまだそんな技術がないですが、語順を変えて「茂より現れ茂りへと」みたいな感じにすると茂と茂の間が狭まるのでもっと生い茂って感が出るかなとも考えたのですが自分では上手く五七五に出来ませんでした。

41.銃口を下ろす少年夏の風
○海外の少年兵を思いました。「夏の風」を大歳時記で調べると「高温多湿の風であるが、涼しいと感じられる事もある」とありました。戦意をなくした少年兵に吹く風は暑いのか涼しいのか……

46.兄の死やワイシャツ揺らす扇風機
○夏に兄が死んだ。いくら暑くても喪服を着ないといけない。ワイシャツ姿で扇風機にあたっているのはお通夜から葬儀の間かも扇風機の風に揺れているワイシャツは兄への哀悼の意の象徴と読みました。

58.少年の肩落ち着かずアロハシャツ
○この夏、初めてアロハシャツを着たのかな。別にハワイ好きって訳じゃなくて、ちょっと粋がった感じ?フェンスの句にも書いたけど、夏には成長のイメージがあります。でも、背伸びして粋がっているようで、未だ少年の逞しくはない方にアロハシャツがあまっている、アロハシャツに着られている感じが少年ぽっさが出てよいと感じました。

p.s. 特選は決めてなかったのですが自分がアロハ先輩なので58番が一番好きかな。

◆上里雅史さんより「これも好きでした」とのラインナップ頂きました。

19.その先を確かめにゆく夏休み 
shine明るく若さに満ち溢れた句です。誰でも(特に男の子なら)覚えがある感慨では、ないでしょうか。そう、そんな頃もあったよね(遠い目)。

31.夏の月送電塔のなほ微熱 
shineきれいな句ですね。単語も美しいです。微熱は、送電塔に残る昼間の残熱を指しているのでしょうか。そういや、鉄塔路倶楽部は、まだ活動しているのかな?
52.日焼肌擦らしつ語る夜の森  
shine日焼肌を擦らし、で距離感がよくわかりました。夜の森が、語る対象なのか語っている場所なのか、解釈が二通りできますか? 場所の方ですよね?
 
53.オレゴンの夏と線路の消失点
shineはるか地平に向かって、絵画の消失点のように見える線路と、夏を重ね合わせる感性が好きです。映画を見ていないと、オレゴンである必然性は?? ですが。            
 
4.隠家は河原の中州行々子 
shine揚句ですと、トム・ソーヤとかハックルベリー・フィンを思い出します。そちらも、懐かしい少年時代の夏休みですね。


◆桃猫さんより「これも選びたかった!」というラインナップを頂きました。

7.夏の月ベッドの下の宝箱  
shine夏の月と宝箱がとても綺麗で…○でとるか悩みました。宝箱におも ちゃのキラキラが散りばめられていそう。(桃猫)

29.少年の瞳を揺らすキャンプの火 
shine火が揺れるのでなく瞳が揺れているんですね。○でとるか迷いま した。(桃猫)

27.茂りより現れし汽車茂りへと  
shineぬぅっと現れぬぅっと姿を隠すようなイメージで読んでしまいま した。何故だろう。「茂り」という言葉かなあ。でもそう受け取っ ても面白いですね。(桃猫)

31.夏の月送電塔のなほ微熱  
shine綺麗ですよねえ。それぞれの言葉の距離感が絶妙で○でとるか悩み ました。 (桃猫)

37.亡き人と知らず初恋土用凪 
shine初恋の人は実は幽霊、魂だったということかな。俳句っぽくないけ れどおもしろーい!と思いました。(桃猫)
54.午後十時鉄路歩いてバナナ食う 
shine少年の家出?仕事の悩みを抱えるサラリーマン?面白かったので最 後まで〇でいただくか悩みました。 (桃猫)


◆ヨミビトシラズさんより選外佳作たくさん!

【準並選(佳作)】
◎31.夏の月送電塔のなほ微熱
「夜になっても、昼の熱気がまだ残っている送電塔」を上手く表した句。表現の高さの割に、精度も高い句。
並選に残したかったが、全体的なインパクトが並選句と比べて薄い気がして外しました……すいません(>_<) (ヨミビトシラズ)

◎37.亡き人と知らず初恋土用凪
私自身「身に覚えのある感覚」だったので、ハッとさせられた句。
発想・展開共に斬新で並選に残したかったが、「初恋の人が死んでいた事を知って、呆然とした」という内容なら、「知らず」よりも「知ってor知った」の方が良いような気が…… (ヨミビトシラズ)

◎45.夕焼を滴らせ研ぐナイフかな
「夕焼けを滴らせ(したたらせ)」がとても面白い句。「夕焼け→赤→血」を連想させるので、雰囲気も悪くない。表現も精度も高い。
並選に残したかったが、ナイフを研いでいる人の心情を感じるのが難しくて外しました……すいません(>_<) (ヨミビトシラズ)

【佳作】
○5.炎昼や揉み消す記憶とマルボロと
何か……思い出したくない記憶でもあったんでしょうか?(-_-;)
マルボロ(=煙草)と引っ掛けたのは上手いと思いますが、「それだけの句」と言えば、それだけだし……評価に非常に迷った句。 (ヨミビトシラズ)

○6.夏の夕遠き湖畔に汽笛過ぐ
1枚の絵のような句。どこかノスタルジックな雰囲気を醸し出している。
情景の選び方は上手いが、描写が普通で詩情もやや弱く、心がなかなか動かなかった句。 (ヨミビトシラズ)

○10.本線をはづれし僕ら夏惜しむ
兼題を最も素直に表した句。詩情も描写も十分だが、題材(「思春期」→「本線を外れる」+「過ぎる時を惜しむ」)がありふれ過ぎていて、新鮮味には欠ける。 (ヨミビトシラズ)

○29.少年の瞳を揺らすキャンプの火
「瞳を揺らす」が結構面白い句。しかし、瞳に映った火が揺れているのか、少年が目を輝かせているのか、それとも少年が泣いているのか……どの意味で書いたのか?
それを思うと、ちょっとスッキリしない句。 (ヨミビトシラズ)

○30.草笛やかさぶたを剥き合ひし友
「かさぶたを剥き合ひし友」という表現が、何とも面白い句。
ただ、私の感覚だと……この光景はやや現実離れし過ぎていて、違和感を持った。
子供の頃、こんな事して遊んだ人っているのかな……いたらゴメン(^_^;) (ヨミビトシラズ)

○32.少年の目に夏の星揺れる草
「夜の草原に佇み、星を見上げる少年」を、素直に表した句。「星+草」で、空間的な広がりを持たせる事にも成功している。
ただ……できれば、「目に」という直接的な(≒説明っぽい)表現は避けたいところ。 (ヨミビトシラズ)

○40.影膳のショットグラスや夏ともし
「影膳」が非常に良く利いた句。「影膳→仏壇→蝋燭→ともす」という連想で、「夏ともし」とも連係していると思われる。
ただ、「ショットグラス」と「夏ともし」の連係が微妙で、読んでいてちょっと違和感を覚えました。 (ヨミビトシラズ)

○43.ピストルの弾一発ぞ西日さす
「ピストルの弾一発+西日」に、全てを込めた句。「一瞬の瞬間」を切り取って句として成立させるのは、意外に難しいと思う。
ただ……「ピストルの弾一発」の意味には「発砲していない弾丸」も含まれるので、兼題を見ていないと……(^_^;) (ヨミビトシラズ)

○54.午後十時鉄路歩いてバナナ食う
ただ単に光景を書いただけの句だが、光景の発想と、描写のやり方に惹かれて取った句。
ただ、この光景に詩情や強烈なインパクトがあるかというと、それはちょっと……(^_^;) (ヨミビトシラズ)

○56.夏の野はひとり減りたる影絵かな
「ひとり減りたる影絵」というのはなかなか面白いのですが……「ひとり減る」の原因が、「死亡」「引っ越し」「病欠」「予定が合わない」まで、色々思い付きます。「読みの幅」は広いのですが、それがかえって仇になっている気が…… (ヨミビトシラズ)

【準佳作】
●11.友といて身じろぎもせず夏旺ん
「身じろぎもせず」をどう解釈するかが鍵。「虫取りで、息を潜めてじっとしている」という解釈も出来るし、「友と一緒だけど、あまりの暑さに2人ともぐったりしている」という解釈も出来る。
「動」と「静」、どちらで読めば良いか迷う句。 (ヨミビトシラズ)

●18.老ひて尚冒険の夏来るらし
「老いてなお冒険の夏が……」……発想が良く、ロマンに溢れた良い句です。私も若くありたい(^_^)
しかし……「ただそれだけ」と言えば、それだけの内容の句。表現も平凡。 (ヨミビトシラズ)

●20.変声期の君の横顔薪を焼ぶ
たき火の薪は、燃えるうちに少しずつ音が変わっていくと聞きます……そこを、「変声期」と掛けたのか?
もしそうなら、発想は面白いけど気付くのに時間の掛かる句。「薪の音」に、もう少し話を振りたい。 (ヨミビトシラズ)

●34.主なきツリーハウスや雲の峰
「主なきツリーハウス+雲の峰」という、ノスタルジックさと雄大さが溢れた句。
ただ……「木の上」と「空」しか映っておらず、音や動きも無い句なので、実は「視界が狭い」句。 (ヨミビトシラズ)

●35.四人なら星座になれる大夏野
何を言おうとしているかは何となく分かる句だけど、「四人で星座」って……ちょっと大袈裟だけど、まあ良いか(^_^;)
ただ……「~なら~できる」より、「~で~できた(できない)」の方が、読み手の心には残ると思う。 (ヨミビトシラズ)

●42.夏草や忘れられたる夢拾ふ
「忘れられたる夢拾う」というフレーズはなかなか良いが、これだけでは意味・インパクト共にまだまだ平凡な方。
「夏草」という何でも無さそうな季語を、もっとインパクトのある別の語に変えられないかな? (ヨミビトシラズ)

●46.兄の死やワイシャツ揺らす扇風機
「兄の死」に合わせた「扇風機」の無機質さ(≒無情さ)は悪くないが、「ワイシャツ+揺らす+扇風機」という語の組み合わせが当然過ぎてつまらず、結果的に「扇風機」の味を殺すハメになっている。 (ヨミビトシラズ)

●49.朝曇ペニー硬貨を拾いけり
句としてはそれなりに味はあるけど……「ラッキーペニー」を知らない人には詩情が分からず、少し厳しいかも。 (ヨミビトシラズ)

2017年7月 4日 (火)

◆結果発表2(得点順)

24.転車台軋みて回る夏の果           上里雅史(計8点)

16.泣かせろよサイダーの泡消えるまで     GONZA(計7点)
35.四人なら星座になれる大夏野         耳目(計7点)

4.隠家は河原の中州行々子            正丸(計6点)
9.夏終る少年フェンスを越えにけり        小市(計6点)
31.夏の月送電塔のなほ微熱           すりいぴい(計6点)
34.主なきツリーハウスや雲の峰         小川めぐる(計6点)

13.まっすぐに走る線路や夏の果て        中山月波(計5点)
14.草いきれ靴は鉄路の先を向き         かま猫(計5点)
19.その先を確かめにゆく夏休み            城内幸江(計5点)
25.ふるさとは灼けたレールの果つところ     葉音(計5点)
58.少年の肩落ち着かずアロハシャツ       寿々(計5点)

6.夏の夕遠き湖畔に汽笛過ぐ            上里雅史(計4点)
15.紫陽花や泥に落ちたるロリポップ         24516(計4点)
49.朝曇ペニー硬貨を拾いけり           小市(計4点)
40.影膳のショットグラスや夏ともし         由野(計4点)

1.悪友と駆けた彼の日の夏の果て         東雲(計3点)
3.死出虫の歓喜の舞や夏の草            桃猫(計3点)
10.本線をはづれし僕ら夏惜しむ          小川めぐる(計3点)
8.君とゐて西日に溶けてしまひさう         かま猫(計2点)
28.夏盛り平気サみんなヘンだから        小川めぐる(計3点)
36.思ひ出を繋ぎあわせて時計草         はずきめいこ(計3点)
38.万緑や昔と同じ場所にいる            寿々(計3点)
46.兄の死やワイシャツ揺らす扇風機       24516(計3点)
41.銃口を下ろす少年夏の風            桃猫(計3点)

22.朝焼や友の腕の暖かく              小市(計2点)
26.グーフィーが犬じゃなくても浮いてこい     耳目(計2点)
27.茂りより現れし汽車茂りへと           GONZA(計2点)
44.翻訳の「女々しい」というなめくじら        はずきめいこ(計2点)
45.夕焼を滴らせ研ぐナイフかな           さるぼぼ(計2点)
53.オレゴンの夏と線路の消失点           桃猫(計2点)
57.川の字に蛭の数匹ゐるやうな           耳目(計2点)

2.十二歳だったあの夜へ帰省せり           あ~すけ(計1点)
5.炎昼や揉み消す記憶とマルボロと         葉音(計1点)
12.光りたる友の横顔流れ星              上里雅史(計1点)
17.そばにいて裸同士の十二歳            あ~すけ(計1点)
18.老ひて尚冒険の夏来るらし            はずきめいこ(計1点)
20.変声期の君の横顔薪を焼ぶ            さるぼぼ(計1点)
32.少年の目に夏の星揺れる草            東雲(計1点)
39.暑き日や盲導犬を引き渡す            すりいぴい(計1点)
52.日焼肌擦らしつ語る夜の森             かま猫(計1点)
56.夏の野はひとり減りたる影絵かな         すりいぴい(計1点)
59.警笛の迫る鉄路や熱帯夜             あ~すけ(計1点)
60.明易や十二の夏の武勇伝             GONZA(計1点)

◆無得点

7.夏の月ベッドの下の宝箱                   幸江
11.友といて身じろぎもせず夏旺ん          寿々
21.木下闇昏倒誘う七行詩               由野
23.直道(ひたみち)に冒険の跡夏休み        東雲
29.少年の瞳を揺らすキャンプの火          中山月波
30.草笛やかさぶたを剥き合ひし友          さるぼぼ
33.無機質な部屋少年の夏の果                 城内幸江
37.亡き人と知らず初恋土用凪             由野
42.夏草や忘れられたる夢拾ふ             葉音
43.ピストルの弾一発ぞ西日さす            中山月波
47.夏の果て便り絶え入りただ独り           ヨミビトシラズ
48.島までを泳ぎし友の 誼み かな           正丸
50.ついて行く少年の日の蛍狩り            正丸
51.無縁仏(むえんぶつ)させじと友に白き菊       ヨミビトシラズ
54.午後十時鉄路歩いてバナナ食う          24516
55.何もかもブチ抜く夏の野郎共            ヨミビトシラズ

◆結果発表~!(番号順)

◆番号順の結果発表です!(◎2点、○1点で計算しています)
 WEB上であっても、より「句会」っぽくしたいとの考えから、
 コメントに対するお礼・お返事なども記事に反映させたいと思っています。
 良かったらメールなり掲示板なりに書き込んで下さいshine

1.悪友と駆けた彼の日の夏の果て      東雲(計3点)
◎スタンド・バイ・ミーの全体を詠んでいるようなこの575で完結してしまう素晴らしい句だと思いました!文句なしの特選にさせていただきます!(寿々)
○夏の果てまで冒険した彼の日を思い出し、追憶に浸っている感じがいい。(中山月波)
★切れを入れる選択肢はありますか。「彼の日の」の「の」を変える選択肢はないですか。(すりいぴい)
拙句を選んで下さった寿々様、中山月波様、アドバイスを下さったすりいぴい様、ありがとうございました。特に寿々様には拙句を特選に選んでいただけて感激しました。本当にありがとうございました。(東雲)


2.十二歳だったあの夜へ帰省せり       あ~すけ(計1点)
○の映画からこの季語を持って来る力技にやられました。(耳目)
★あの頃に戻ることを帰省ということにやや違和感があります。間延び感があります(だったのせい?だったは「だつた」かな)。またがり感は良いですね。(すりいぴい)

3.死出虫の歓喜の舞や夏の草         桃猫(計3点)
◎虫と夏の草で季重なりかな? とも思いました。しかし、死出虫(シデムシ)の字面のインパクトに、完全にやられました。歓喜の舞、も良いですね。(上里雅史)
〇青々と茂った夏草に隠れて、展開されている生と死の世界。夏草の中にまで視点を持って行ったところが素晴らしいと思いました。(葉音)
★「歓喜の舞」は死骸に群がり飛ぶ様を表現していると思うのですが、直接的な表現の方がいいのではないかと思いました。(小市)
★シデムシは死肉を食う虫。それが歓喜の舞とはちょっとコワイ・・。中七の再考の余地ありと思います。虫が主役になった感があります。(すりいぴい)
★「死出虫」は面白いが、このままだと死出虫が食事をしている光景しか思い浮かばない。兼題(=人間の死体)を知っていないと味の出ない句。 (ヨミビトシラズ)
夏の草に子どもの死体があったらあっというまに虫の餌食だろうなあと思いつつ
夏の持つエネルギーは人間のためのものだけでなく動物も虫も等しく享受する喜びであるとも思いました。映画の中のゲロや蛭などグロテスクな部分もまた肝だと思い、作ったお気に入り句でしたが家族からは「悪趣味すぎる」と大ブーイングでした。
頑張って死出虫の大きな写真を見たのになあ。(しばらく気分がすぐれなかったけど)
とってくださった方、アドバイスくださった方。心よりありがとうございます!(桃猫)



4.隠家は河原の中州行々子           正丸(計6点)
◎中州にあるのは子供たちの秘密基地?「中州」の危なっかしさが素敵で魅力的で、「隠家」の静かな印象に対して「行々子」の賑やかさ(うるささ)が楽しいです。(小川めぐる)
○映画の舞台から離れ、美しい日本の風景を想像させます。でも、大雨になると流されてしまう中州、ヨシキリのけたたましい鳴き声。スタンドバイミーの不穏さにちゃんと結び付いているところが素敵です。(由野)
○行々子が秀逸です。どちらかといえば上品とは言い難い囀りに、悪童の溜まり場みたいな感じが出ています。(耳目)
○「隠家は河原の中州……」って、増水したら危ないじゃん!!!!」と思ったら、「「……行々子」って……鳥じゃん(^_^;)」。発想と展開の面白さに強く惹かれた句。驚き方が仰々しくてすみません(^o^;) (ヨミビトシラズ)
○ワクワクするし行々子のリアルさも。(かま猫) 
★行々子(ヨシキリ)の生態を述べた句になっているかと思いました。(すりいぴい)

子供の頃、よく作った秘密基地のことが理解されて喜んでいます。みなさんのコメントを楽しく拝見しました。(正丸)

5.炎昼や揉み消す記憶とマルボロと      葉音(計1点)
○昔の映画にはマルボロが合いますね。タバコは吸わないですが弟の吸うマルボロの箱はセピア色がよく合うと前から感じてました。(寿々)
★stand by meにこだわる必要はないのですが、やや離れている気がしました(記憶を揉み消す、というところ)。(すりいぴい)
あまりにも有名な映画であるがゆえに、類想感にとらわれてしまうのではないかという不安がありました。何とか、映画から離そう離そうと意識して詠んだつもりでしたが、結局、類想感ありありの、しかも兼題からは遠く離れた句となってしまったようです^^;
拙句に選をくださった寿々さん、助言をくださったすりいぴいさん、本当にありがとうございました。(葉音)



6.夏の夕遠き湖畔に汽笛過ぐ          上里雅史(計4点)
○五感全てに情報を与えつつ、すっきりまとまっている佳句です。汽車も線路も直接描いていないのに映像までも浮かびます。こういう型の綺麗な句をいつかは詠めるようになりたいものです。憧れます!(由野)
〇長閑で美しい情景ですが、暑さの盛りを過ぎた夏の夕方の気怠さと、遠くを行き過ぎる汽車をただ見送るだけの若者の目にある無力感、そんなほろ苦くも懐かしい淡い青春の思い出の句として私は読みました。(東雲)
〇頭から、時間、場所、そして最後に感覚と、綺麗に無理なく17音に収まっていて一読しただけで情景が浮かぶとても素敵な句だと思いました。こういう綺麗な描写の句が不得手なのでとても惹かれます。(24516)
〇「遠き湖畔」にやや違和感を覚えました。湖畔というのは、湖のほとり。他の言い方はないでしょうか。湖の反対側を遠き、といっているのだとしたらすいません。でも簡潔で良いです。(すりいぴい)
★「に」⇒「を」にすると、汽笛が過ぎゆく短い時間の経過が表現できると思います。(中山月波)
1. ごめんなさい。映画見てません。
2. どの句も、実際に体験したことを句にしました。年代は、10代~20代です。
 湖は網走です。
3. そういうわけで、いただいた評価の全ては、作者ではなく読者の力量であるとおもいます。点を入れてくださった皆様、本当にありがとうございます。(上里雅史)



7.夏の月ベッドの下の宝箱                   城内幸江
★助詞は変えられますか。夏の月=宝箱に読める。この季語は「暑い昼が去って、夏の夜空に煌々と輝く月に涼しさを感じるというのが本意」らしいですが、作者の句意と合っていますか。(すりいぴい)
★「宝箱」が何を象徴する物なのか(良い思い出・苦い思い出・タンス預金etc)が全く分からず、「夏の月」とどう合わせて良いかも分からない。このままでは、心情・詩情がゼロの句に。「宝箱」を、もう少し踏み込みたい。 (ヨミビトシラズ)
私の駄句に向き合っていただき、アドバイスいただき感謝いたします。
一文字一文字を大切に考え、今一度推敲し直したいと思います。
そして特選に選んでくださいました由野さま、正丸さまありがとうございました。
みなさまありがとうございました。(城内幸江)


8.君とゐて西日に溶けてしまひさう          かま猫(計2点)
○さらりとしていてとても綺麗な一場面です。   (城内幸江)
○意外と甘ったるくないところに一票。(さるぼぼ)
★散文的でしょうか。上五が弱く、「西日」は耐え難い暑さ、という意らしいですが、作者の句意と合っていますか。後半は可愛くて良いです。(すりいぴい)
★素直で繊細な表現は良いが、展開が「原因→結果」の順番で平凡な上、語も普通で内容も今一つな句。このままでは、他の句に埋もれてしまう。 (ヨミビトシラズ)

9.夏終る少年フェンスを越えにけり          小市(計6点)
◎夏も終わり、少年の色々な焦り越えなくてはいけないものを感じました。一緒に少年になれる句だと思いました。(城内幸江)
○少年が越えたフェンスは、物理的な障壁でもあるのでしょう。でも、なにかひとつ越えた心理的・成長的な意味も、感じました。(上里雅史)
○危うい年代の男の子のそれぞれの葛藤をよく表現されているなぁ、と。爽やかな風も感じます。(さるぼぼ)
〇フェンスを越えて、少し広い世界へと旅立った少年。その先には、またさらに高いフェンスがあると思うのですが・・・(葉音)
○映画を見ていなくてもフェンスが少年期の壁を越えた感じが出てる。(はずきめいこ)
★季語以外はすごくいいと思うのですが、「けり」で終わる場合、途中の切れ(終止形)はご法度。五音の季語が基本だそうですよ。(中山月波)
★好きな句ですが、上五「夏終わる(終止形)」なら下五「越えてゆき/ゆく」というテもあり?少年が走っていく後姿を見ていたい気がします。(小川めぐる)
★中八が残念です。(正丸)
★やや曖昧か。夏が終わり、ひとつ成長した、という句意でしょうか。けり、はどうでしょう。語順は変えられますか。力強さが欲しい句。(すりいぴい)
★「少年が、フェンスと一緒に人生の壁も越えていく」……という事を言いたいのであるなら、あまりにも単純過ぎる示唆でつまらない。
そもそも……示唆がさりげなさ過ぎて、誰もこの示唆に気付かない恐れすらある。 (ヨミビトシラズ)
選と★ご意見をいただいた方々にお礼申し上げます。「少年フェンスを」の中八、注意深く推敲すべきだったと反省しています。(小市)


10.本線をはづれし僕ら夏惜しむ             小川めぐる(計3点)
◎「本線」「僕ら」のワードのチョイスで世界が完成された感じがします。(さるぼぼ)
○本線を外れてしまったところに、共感しました。さらに分岐があるのでしょう。(上里雅史)
★「僕ら」が若々しいですね。「夏惜しむ」の季語がややつきすぎかなと思いました。(桃猫)
★外るは、はずる、ではないでしょうか。違ったらすいません。「惜しむ」は変えられますか。ここ以外は良いです。おしい。(すりいぴい)
選、そしてご意見有難うございます!
「外れ」は「はづれ」でいいのですが、それだと「僕ら」という現代っぽい言い方と合わないかも知れませんねsweat01「づ」の不協和音感に惹かれて使いましたが、「外れ」と漢字表記で良かったかな、と思いました。下五、推敲の余地ありですね!また考えてみます。(めぐる)


11.友といて身じろぎもせず夏旺ん            寿々
★身じろぎもせずと夏旺んの季語が合っていないように感じました。      (城内幸江)
★上、中、座がちぐはぐで曖昧な気がしました。夏旺んでも身動ぎしない状況とは?(すりいぴい)
身じろぎもせずにご意見くださりありがとうございました!m(_ _)mそうですねおっしゃる通りです。今見返すと静なのか?動なのか?と問いたくなりますね!少年が銃口を向けられてじっと過ぎる時を待っていたシーンなのでこれは静を詠みました。また推敲しなおして誰が見ても迷いのない句にしたいと思います。皆様のご意見でひとつ進めた気がします。ありがとうございました!m(_ _)m(寿々)

12.光りたる友の横顔流れ星               上里雅史(計1点)
○「光りたる」「流れ星」だけなら当たり前の組み合わせだが、そこに「友の横顔」が入っているだけで味が全然違う。「流れ星」の現実の描写か、「友の涙」の比喩か……どちらに読んでも味がある。語順も秀逸。 (ヨミビトシラズ)
★雰囲気は良いです。ただ上、中、座がちぐはぐな気がしました。流れ星は良いですが、横顔との関係が曖昧な感じが・・。光ったのは喜びで輝いたから?泣いたから?(すりいぴい)
★綺麗な光景ですが光って居るのはなぜ?汗?涙?がわかりにくいと思いました。(かま猫)
★光りたると流れ星がつきすぎていると思います。「流れ星だから友の横顔が光った」という季語の説明になってしまっているので、季語を他の季語に入れ替えた方が良いと思います。(葉音)
1. ごめんなさい。映画見てません。
2. どの句も、実際に体験したことを句にしました。年代は、10代~20代です。
 流星は神六山(佐賀/長崎)です。
3. そういうわけで、いただいた評価の全ては、作者ではなく読者の力量であるとおもいます。点を入れてくださった皆様、本当にありがとうございます。(上里雅史)



13.まっすぐに走る線路や夏の果て           中山月波(計5点) 
◎夏という季節特有の勢いと少年時代の勢いが「まっすぐに走る線路」と重なり、その線路の続く先にある地平線が、夏の果てという季語の時間的、空間的な果てと重なるようで、とても味わい深いと感じました。(東雲)
○無限遠点へと消えていくレールの映像が浮かんで来ます。消失点という言葉を用いずに消失点を思わせ、「夏の果て」にふさわしい情景です。(小市)
○線路の句は考えてましたがこういう句があったのかあ~と浮かばなかった自分が残念に思える佳句です。まっすぐに続く線路の果てにある夏。こんな表現出してみたかったです!(寿々)
〇昔は列車の本数が少なかったのでしょう、線路の上を歩き下校したのを思い出しました。まっすぐで見えなくなる線路と季語がぴったりです。(正丸)
★「走る」より「伸びる」がしっくりくるかなぁと思いました。(あ~すけ)
★雰囲気はあります。でもあっさりめなので、あと少し読み手に引っかかるものが欲しいところです。(すりいぴい)
選を頂いた皆さん、ご意見ご感想を頂いた皆さん、ありがとうございました!!(中山月波)

14.草いきれ靴は鉄路の先を向き            かま猫(計5点)
○一瞬「鉄路の先」がどこか分かりませんでしたが、今進行形で歩いている鉄路の先と理解しました。線路を歩く姿の表現なのですね。草いきれの蒸し暑さが良いですね。(桃猫)
〇若者だけが持つ暴力的なまでのエネルギー。それを、むせ返るような青臭さを表す季語で表現していると取りました。やり場の無かった熱量を向ける先を見つけた若者は、自分の限界を知るまで進み続けるのでしょう。(東雲)
○進行方向へ靴が向くのは、普通のことですけど、将来へ向かって進む靴、という心理的な進行方向と捉えました。(上里雅史)
○「草いきれ」が、最大限に機能した句。「延々と続く鉄路の脇、夏草の匂いの満ちる炎天下を(怯む事無く)ひたすら前に進む」……間接的な表現のみで、大量の情報がコンパクトに、かつ分かり易くまとまった、非常に表現と精度の高い句。 (ヨミビトシラズ)
○前へ前へと進もうという"冒険への衝動"が感じられる一句。(さるぼぼ)
★この方が今立っている場所が分かりませんでした。草の中なのでしょうか?それとも鉄路に立っているのでしょうか?それとも全く違う場所なのでしょうか?(24516)
★先とは向こう側?進行方向の先?座五は変える余地があると思いました。(すりいぴい)


15.紫陽花や泥に落ちたるロリポップ          24516(計4点)
○紫陽花とロリポップの色の取り合わせが上手です。ロリポップは幼児性の象徴ですね。でも、紫陽花の茎は意外と丈夫。手折った犯人がいる筈だと思った瞬間、推理小説のように不穏な物語が動き始めました。(由野)
○カラフルなキャンディが泥に落ちている。私もこんな句が作りたかった。ただ紫陽花の美しさがロリポップの色彩に重なり惜しいようにも思いました。(桃猫)
○やはりお題に添った句を採りたいと思いました。ロリポップの勝利ですね。(耳目)
○「ロリポップ」という変わった単語を「紫陽花(≒雨)」「泥」と合わせて面白い光景を生み出している。「現実的光景」として読んでも色々と物語が生まれるが、「何かの示唆」として読んでも面白い。しかし、兼題のどこからこんな句が……? (ヨミビトシラズ)
★ロリポップはキャンディですね。泥に落ちたとは映画のリバーを指すのでしょう。紫陽花はやや季節外れの感があります。(すりいぴい)


16.泣かせろよサイダーの泡消えるまで        GONZA(計7点)
◎「泣かせろ」「サイダーの泡」が全て。発想・描写共に秀逸。
「サイダーの泡」というなかなか気付きにくい単語を、「時間経過+繊細な物」を示す物として最大限に利用している。私には、この言葉を拾えない…… (ヨミビトシラズ)
○サイダーの泡が消えるまで長そうで短い。もっと泣きたいけどせめて泡が消えるまで泣かせてくれと言っているようなあまりに大きな悲しみを感じました。(寿々)
○甘酸っぱさにヤラれました!思いっきり泣いてくれ~!!!(小川めぐる)
○自分が泣いているのか友人が泣いているのか。どちらもそれぞれ青春だなあ。リバー・フェニックスの青い瞳が浮かんできゅんときますね(桃猫) 
〇泣き顔を親友に見せてしまったバツの悪さ。未熟さ故に、泣く親友に寄り添う事しかできない歯がゆさ。炭酸が抜けるまでの、短くも濃密な時間を切り取った青春の一ページ。そんな甘酸っぱい印象を受けました。(東雲)
○ 気恥ずかしほどストレートに胸に来ました。(かま猫)
★伝法調が良いですね。もう少しの間泣かせてくれよ、ということでしょうね。意欲買います。(すりいぴい)
★独特な言葉遣いで、惹かれるのですが、誰を泣かせたいのか、自分が泣きたいのか。漠然としています。また、「サイダーの泡消えるまで」も、既視感があり、抽象的過ぎると思います。(葉音)

17.そばにいて裸同士の十二歳              あ~すけ(計1点)
○小さな町でそれぞれ成長していく少年、わかりあえてる。(はずきめいこ)
★危険なエッチにしか読めないのはやっぱり私が薄汚いからでしょうか(汗) (城内幸江)
★多分、剥き出しの魂が寄り添っている感じを表現されたかったのではないかと思いましたが・・・それであればもう少し別な表現がいいかもcoldsweats01(小川めぐる)
★上五がセリフに聞こえ、そこで切れを感じ、ちょっとBLの気配が(すいません)・・。中五は言い変えられるでしょうか。「て」に違和感があります。(すりいぴい)
★「裸同士」がちょっとストレートかと〜(汗)  すみません、思わずよからぬことを想像…(さるぼぼ)
★すまん……この句を選外にしてしまった、心の汚れた私を殴ってくれ(T_T)
描写不足な上、性別すら書いてないから……あの……その…………(*_*)……とにかく、私はロ○コ○じゃないからな!!!!(>_<) (ヨミビトシラズ)

18.老ひて尚冒険の夏来るらし              はずきめいこ(計1点)
○この映画は、大人になった主人公の回顧シーンで始まるようですね。同じく大人になってしまった自分に、冒険の夏を重ねてみたいものです。(上里雅史)
★よく見る間違いですが、「老い」は「い/い/ゆ/ゆる/ゆれ/いよ」となります。「尚」も平仮名で「なほ」が読みやすいかも。世界観は好きです!(小川めぐる)
★「尚」なくても良いのかなと思いました。(桃猫)
★指摘が重複するかもですが、「老ゆ」はヤ行上二段活用なので「老い」ですね。(耳目)
★おしい。「尚」が漢字に続くところがやや窮屈かな?と。小さいことですが・・。あと少し映像感を・・。(すりいぴい)

19.その先を確かめにゆく夏休み                城内幸江(計5点)
◎「夏の庭」「しずかな日々」など、子供が主人公の夏の小説が大好きです。私が心掴まれていた物語の本質をこちらの句にズバリ言い当てられた気がします。「その先」という言葉に奥行きがあります。(由野)
◎少し間を置き、好奇心が勝るようになって確かめに行く、少年の成長過程の見える句ですね!(正丸)
○宿題ばかりでなくこんな夏休みが理想ですね!(かま猫)
★まとまっていますが、中七を変えるとその先の景色(具体)が見えるかも(GONZA)
★鑑賞初心者を悩ませる句。俳句って確かな映像がないといけない のかなあ…でも溌剌とした気持ちの良い句だなあと。(桃猫)
★「その先」は読む人に想像をさせて、良いのですがここでは曖昧な感じがします。夏休みにしかできないことだー、という気持ちは伝わりました。あと少し映像感を・・。(すりいぴい)
★だから……「その先」って、どの先?(-_-)漠然と書けば書くほど、読み手の「読みの幅」は広がるが……漠然と書き過ぎれば「読み」が増え過ぎて、読み手はそのまま「迷子」になってしまう……(T_T) (ヨミビトシラズ)
私の駄句に向き合っていただき、アドバイスいただき感謝いたします。
一文字一文字を大切に考え、今一度推敲し直したいと思います。
そして特選に選んでくださいました由野さま、正丸さまありがとうございました。
みなさまありがとうございました。(城内幸江)


20.変声期の君の横顔薪を焼ぶ              さるぼぼ(計1点)
○変声期、まだ喉仏も出てない少年が薪を焼いている幼さと大人の狭間をうまく表している句だと思いました。(寿々)
★「薪を焼ぶ」が冬っぽい気がしましたが、「キャンプファイヤー」の傍題とかでしょうか?分からなかったので教えて下さい!!(≧0≦)(小川めぐる)
★上五以外は情景や情感も浮かんで良いと思います。上五の言い換えは出来ないでしょうか。語順はどうですか。季語がわかりませんでした・・。(すりいぴい)

21.木下闇昏倒誘う七行詩                 由野
★なんと破壊力のある七行詩!自分の知らない深い意味があるのかと思い色々推測しましたが分からず。ごめんなさい。(桃猫)
★昏倒は、卒倒・失神・気絶の意味があり、「誘う」という語とそぐわない気がしました。「木下闇」は闇のように昏い木々の中みたいな意味ですが、やや重い気がします。が詩心は感じます。句意を訊いてみたい。(すりいぴい)
★「七行詩」の解釈が本当に困る。「木陰で、昏倒を誘うような難しい七行詩を誰かが言った」という事なのか?まさか、な……(*_*)「七行詩」って、何かの別名・比喩・示唆なのだろうか……教えて欲しい……(T_T) (ヨミビトシラズ) 

色々参考になるご意見、ありがとうございました。
「七行詩」の種明かしですが、「Stand by Me」の英語の歌詞でサビ前までが七行だったのです。stand by meは魔法の呪文♪ただそれだけ。検索して下さった方御免なさいm(__)m(由野)



22.朝焼や友の腕の暖かく                 小市(計2点)
◎朝焼けの頃は1番気温の下がる時。腕の暖かさがリアルです。(かま猫)
★「腕」であれば「温」が正解のようです。この句の雰囲気なら、ひらがなでも良さそうですね。(めぐる)
★直接触れているなら「温かく」では?「かいな」が素敵なので勿体ないです(由野)
★朝焼は夏の季語ですが、暑い盛りに体をつけて寝ていたのでしょうか。漢字は適切でしょうか。寝た場所が見えませんでした。季語以外は冬みたいに感じました(すりいぴい)
★「友の腕が暖かい」というだけでは、具体的な情景描写には程遠い。「手を繋いでいる」のか「腕組み」なのか「腕枕」なのか?ところで……こういう時の「あたたかい」って、「温かい」じゃなかったっけ?(^_^;) (ヨミビトシラズ)
選と★ご意見をいただいた方々にお礼申し上げます。「あたたか」の漢字表記のあやまりなど、注意深く推敲すべきだったと反省しています。(小市)

    
23.直道(ひたみち)に冒険の跡夏休み          東雲
★「冒険の跡」がもう少し具体的な映像を伴うと「直道(ひたみち)」というまっすぐな言葉が生きるのかなと思いました。(桃猫)
★「夏休み」が即きすぎと思いました。他の季語なら選に入れていたかもしれません。一句一章と見ても説明感が残ります。(耳目)
★「直道(ひたみち)に」は連用形かと思います。中七座五はすべて名詞です。間違っていたらすいません。他の語順はないでしょうか。(すりいぴい)
★「直道」は面白いが、「冒険+夏休み」は語の組み合わせが凡庸過ぎて字数のムダ。「冒険+夏」だけで十分なので、余った字数で新たな工夫をしたい。 (ヨミビトシラズ)
桃猫様、耳目様、すりいぴい様、ヨミビトシラズ様、アドバイス参考になる事が多く勉強になりました。(東雲)


24.転車台軋みて回る夏の果               上里雅史(計8点)
◎この冒険は彼らにとって、まさしく転車台だったと思う。自分の弱さと闘いながら、軋みながら。友情という爆発的なエネルギーで。(中山月波)
◎これはいいですね。若者の行く道が分かれていくことが転車台の語に強く現れています。季語も去りゆく夏への情感と一致しています。軋むという動詞も良い。(すりいぴい)
○赤く錆びた転車台が機関車を乗せて回転する姿がくっきりと立ち現れてきました。秋へと移る「夏の果」という季語と気持ちよく響き合っています。(小市)
○景が伝わりやすく季語としっくりくると思いました。(あ~すけ
〇勝手に電車の転車台を想像しました。一両か二両の電車を乗せてギシギシと回る転車台。その周りに生い茂っている夏草。俳句ポストの兼題の蜩を考えているせいかカナカナという声まで聞こえてきました。(24516)
〇目的の終着駅に着き、そこに列車の方向を入れ替える転車台があるのです。見ている作者の気持ちを季語が語っています。(正丸)
★「回る」は要らなかったかも知れません。「軋みて」までは凄くカッコイイ(由野)
1. ごめんなさい。映画見てません。
2. どの句も、実際に体験したことを句にしました。年代は、10代~20代です。
 転車台は津和野です。
3. そういうわけで、いただいた評価の全ては、作者ではなく読者の力量であるとおもいます。点を入れてくださった皆様、本当にありがとうございます。(上里雅史)



25.ふるさとは灼けたレールの果つところ         葉音(計5点)
〇一回目詠んだ時はスルーしたのですが、その後、灼くという季語が気になり始めました。故郷には当然嫌な思い出もあります。帰省する時に過去と向き合う事があり、心を灼いたのかもしれない。そんな想像をしました(24516)
○少年が狭いコミュニティから外に出ようとする比喩として、線路が映画で描かれたと思うので、これは映画の雰囲気が出てると思います。(GONZA)
○このお題では線路と機関車の句が思いっきりかぶるのは仕方ないところ。その中で一番秀逸と思った句をいただきました。(耳目)
〇果つ、は文語でタ行下二段活用。ところに繋げるなら「果つる」ところ、かなと感じました。「は」が良いです。故郷を遠く離れた郷愁と夏感が出ています。(すりいぴい)
○季語「灼ける」が、とっても暑そう・・・いや熱そうですね。レールが果てる場所というのは、盲腸線の終端=田舎を想像させます。個人的には、山の中かなあ。(上里雅史)
拙句を選んでくださった24516さん、GONZAさん、耳目さん、すりいぴいさん、上里雅史さん、本当にありがとうございました。(葉音)




26.グーフィーが犬じゃなくても浮いてこい        耳目(計2点)
○グーフィーと浮いてこいの取り合わせが楽しい!「犬じゃなくても」という言い回しも好き。(中山月波)
○妙に頭から離れないので一票!笑(さるぼぼ)
★好きな句です!残念なのは、どういう意味かとうまく言えない私の表現力のほう。「細けえことはいいンだよ!」というはっちゃけた感覚が夏そのものですね!(小川めぐる)
★「浮いてこい」は物自体の「名詞」の季語(「生活」、おもちゃ、浮人形)。この季語の例句を読みましたが、内容ではなく文法としてやや呑み込みにくかったです。「も」だからか?どなたかご意見を・・。(すりいぴい)
★「例の名言」に関して書いた句だろうけど……「犬じゃない」というなら一体何なんだ?見当もつかない。ついでに、季語がどれだかも見当がつかない。本当に、バカで申し訳ない(*_*) (ヨミビトシラズ)
貴重な票をくださった方、コメントをくださった方ありがとうございました。
とても参考になりました。(耳目)


27.茂りより現れし汽車茂りへと              GONZA(計2点)
○あふれんばかりの緑の中を走る汽車の姿が立ち現れてきました。気持ちのいいリズムと余韻に惹かれます。(小市)
○忽然と現れ、また忽然と消える汽車は、少年期を揺るがす大事件の象徴のよう。
 過ぎてしまえば、現れたことさえ嘘のように思えて来る。(小川めぐる)
★動きのある面白い句だとは思うのですが、「現れし」だと汽車の速さがあまり表現できないように思うので、スピード感のある動詞に変えるとさらに良くなると思います。(東雲)
★季語「茂」より汽車の句に思えました。「現れる」は要るでしょうか。疾走感が狙いかと思いますが間延び感がありました。(すりいぴい)

28.夏盛り平気サみんなヘンだから            小川めぐる(計3点)
○その通り、人間はみんなヘン(個性的)なのです。思春期のころにありがちな肥大化する自意識を、さらりと受け流す印象的なセリフをうまく使われています。(中山月波)
〇こういう独特の世界観を持つ句は個人的に好みです。夏盛りという季語の開放感と、後の事なんてどうなろうと知ったこっちゃないという半ばやけクソな勢いを、口語体と片仮名の使い方で表現出来ていると思います。(東雲)
○最初に十句ピックアップして、特選込みの六句に絞りましたがこの句はその六句にありませんでした。コメントを書いているうちに無性に気になって復活させた一句です。不思議な魅力がある句ですね。(耳目)
★「サ」が良いですね。ただ「夏盛り」以外の別のかなりの季語で代替できそうな・・。意欲買います。(すりいぴい)
★作中の名言、「変じゃない奴なんていない」を元にして書いた句だろうけど……これを知らない人間がこの句を読んだら、「ヘン」の解釈が大変だろうな……(-_-;)
なお、「サ」は味があって面白いと思う。 (ヨミビトシラズ)
選、そしてご意見有難うございます!口語体なので、俳句っぽくなかったかも知れませんね(^^;「サ」を評価して頂き嬉しいですshine「夏」の解放感、ぶっとび感が出ていればと思いますが、季語はホント悩みました・・・また探してみたいです。「ヘン」の解釈、それこそ人それぞれでいいと思います(^_-)-☆(めぐる)


29.少年の瞳を揺らすキャンプの火            中山月波
★雰囲気はありますが、ややあっさりしすぎな気がします。真摯な句かと思いますので、あと少し読み手に引っかかるものが欲しいところです。語順はどうでしょう。(すりいぴい)

30.草笛やかさぶたを剥き合ひし友            さるぼぼ
★草笛という季語は郷愁を掻きたてられるどこか物悲しい響きがあります。放浪感を感じるのは良いです。措辞の部分がよくわかりませんでした。(すりいぴい)

31.夏の月送電塔のなほ微熱               すりいぴい(計6点)
◎夏の夜は、暑い。眠れぬ暑さに外に出てみると、空には高く月が浮かんでいる。肌にまとわりつくような蒸し暑さを、「送電塔のなほ微熱」と表現したところが、実に上手いと思いました。(葉音)
○送電塔の微熱という発想が面白いです。取り合わせが良いと思いました。 (城内幸江)
○映画では昼間の線路を歩くシーンが印象的です。でもこの方は舞台を夜に変えています。同じ無機質で長く続く物として送電塔を持ってくるところもずらしが利いていて巧みです。新鮮味を感じました。(由野)
〇ちょうど一句一遊の夏の霜を考えているところだったので、一読しただけで惹かれました。やっと涼しく静かになった夏の夜。けれど送電塔に近づけばほのかに昼の名残を感じる。送電塔は白く光っているのでしょうか(24516)
〇日が暮れて、鉄塔に昇ったことがあります。確かに熱が残っていました。現在は昇塔防止が取付けてあります。絶対に昇らないでください。(正丸)
葉音さまはじめ、過大なお褒めを頂戴し恐縮いたします。励みになりましたっ。
上里雅史さま、桃猫さま、ヨミビトシラズさま。改めての評をいただき恐縮いたします。(すりいぴい)

32.少年の目に夏の星揺れる草               東雲(計1点)
草原に寝転んで星を見つめる少年が語り合っている光景が青春を感じました。大人になっても星を見上げる度にこのことを思い出すんでしょうね(寿々)
★夏の星の後ろで切れているのでしょうか。目に映るのが星にしろ草にしろ、季語が弱く感じられる係り方に感じられました。座五の位置付けがあいまいでしょうか。(すりいぴい)
私の句を選んでいただけた事素直に嬉しく励みになりました。
「こんな時間、こんな場所に、こんなメンバーと居る」という非日常感と開放感、それと少しばかりの心細さ、それを表現したいと思いました。「少年の目に夏の星」は「少年が見ている星」とも「少年の眼差しが星のように輝いている」とも取れるようにして、それまで感じた事の無い自由を一身に受け止めている少年の様子を、「揺れる草」は風が吹いている事と、夜風にさらされながらも「ここに自分を暖かく包み込んでくれる保護者はいないのだ」という事への若干の不安を表現したつもりです。最後になりましたがアドバイスを下さったすりいぴい様、ありがとうございました。(東雲)


33.無機質な部屋少年の夏の果                   城内幸江
★「無機質な部屋」がどんな部屋なのかわたしはイメージを結べませんでした。(小市)
★夏の果て、という「天文」の寂しい情緒ある季語に対して、措辞にやや違和感を覚えました。前半の言い換えはできないでしょうか。(すりいぴい)
★読みようによっては、「一年中無機質な部屋の少年の、夏の果て」という風に読めなくもない。「夏の果て→無機質な部屋」という因果関係なら、「夏の果」と「無機質な部屋」の連係をもう少し緊密に。 (ヨミビトシラズ)
私の駄句に向き合っていただき、アドバイスいただき感謝いたします。
一文字一文字を大切に考え、今一度推敲し直したいと思います。
そして特選に選んでくださいました由野さま、正丸さまありがとうございました。
みなさまありがとうございました。(城内幸江)


34.主なきツリーハウスや雲の峰              小川めぐる(計6点)
◎夏にぴったりな内容で、お題のエピソードを知らなくても楽しめました。(あ~すけ)
◎主の少年達はただいま冒険中。からっぽのツリーハウスから様々な物語が読み取れます。美しいワンカットの映像は冒険の序章なのですね。 (桃猫) 
○もう今では誰も使わなくなった木の上の「秘密基地」。ツリーハウスを見上げた視線は雲の峰を捉えます。力強さを感じさせる積乱雲と無人で朽ちつつあるツリーハウスとの対比が素敵です。(小市)
〇私も、子供の頃は夏休みというと、祖父が作ってくれたツリーハウスで、遊んですごしたものでした。「主なきツリーハウス」が「雲の峰」と響き合って、過去への郷愁を呼び起こします。(葉音)
★おしい。次点。上五は言いかえできるでしょうか。(すりいぴい)
選、そしてご意見有難うございました!お題を発表してから改めて観直してみた時に、一番に出て来た句ですので、点を頂けてメッチャ嬉しいです。「主なき」を様々に解釈して頂いたことも有難いです!他にも「誰のものでもない」という意味合いもあるのかなと、皆さんのコメントを見ていて思ったりしました。誤解のない表現を選ぶべきか、想像の余地が大きいほうがいいか悩むところです。上五「屋根のなき」などと迷いました。(めぐる)

35.四人なら星座になれる大夏野             耳目(計7点)
◎今回の選句は、映画の雰囲気で選んだなあと、選句を終えて思いました。この句は季語が甘々かな(失礼)と思いつつ、ストレートにあの少年たちを詠んでるので選びました。(GONZA)
◎寝転んで星を見る様子、憧れます。(はずきめいこ)
○夏の大三角を思い浮かべて、とてもロマンチックな気分になりました。「大夏野」としたのが上手いですね。(中山月波)
○仲良し四人組が思い思いに散らばって寝転がる夏野・・・「俺たち死んでも友達だぜ」なんて心で思い合っていそうでたまらないですね!(小川めぐる)
〇心情的に、なれる、で切れているのでしょうか。なれる(と思えた)大夏野でしょうか。「なれる」が気になります。でも名詞がよいですね。繋がる感じ・詩心が出ています。(すりいぴい)
★映画を考慮せずにこの句を詠むと、最初の四人に何の意味があるのかが分からなくて、深読みして訳がわからなくなりそうだなと思いました。僕らなら、くらいでどうでしょうか?大夏野の季語はとても好きです(24516)
貴重な票をくださった方、コメントをくださった方ありがとうございました。
とても参考になりました。(耳目)


36.思ひ出を繋ぎあわせて時計草             はずきめいこ(計3点)
○蔓性植物の特徴を上手く活かしています。時計草の花はあまり可愛らしくない花なので、沢山咲いても華やかにはなり得ません。美しい音調と、ぞくりとする映像。そのアンバランスがスタンドバイミー(由野)
〇大人になってから思い出す、少年時代の断片的な記憶。細い糸を手繰るように記憶を呼び起こし、その思い出を繊細に組み立てる様子は、作りの細やかな時計草の佇まいに似ていると思います。(東雲)
〇おそらく「時計草」がかなめと思いますが、措辞の部分にやや曖昧さを感じます。「思い出」以外に語はないでしょうか。でも大切な記憶、それを時計草の正円に重ねたところに詩を感じます。(すりいぴい)
★「思ひ出」を使うなら、「あはせて」も歴史的仮名遣いに合わせたいところ。私もよくやるので、よくよく注意を払わねば~~~!sweat01sweat01sweat01(小川めぐる)
★「思ひ出」とするなら「あはせて」ですね。句としては非常に上手いのですが、もう少し踏み込んでほしいです。(耳目)
★表現や技巧は良いのだが、単にそれしか無い句。表現や技巧のみで勝負するなら、もっとインパクトのある語や仕掛けを仕込まなければ、他の句に埋もれる。あと、「あわせて(合わせて)」は「あはせて(合はせて)」ではないかな?歴史的仮名遣いにはあまり自信が無いんだが……(^_^;)


37.亡き人と知らず初恋土用凪                由野
★おしい。スーパーナチュラルですね。土用凪は1日中風が止んだ気候を指しますが、作者の句意は一致しているでしょうか。さらに適切な季語はないでしょうか。(すりいぴい)
参考になるご意見、ありがとうございました。(由野)

38.万緑や昔と同じ場所にいる                寿々(計3点)
◎茂みの匂いを感じさせられました。昔と同じ場所の同じ匂い、だが時間の経過の中で変わってしまった私。シンプルですが、内容は豊かで深い。(小市)
○「万緑」という巨大な空間の中にポツンといる自分。「万緑」「昔と同じ場所」は様々に解釈出来て、奥の深い一句に感じました。(小川めぐる)
★万緑は「むせかえるような生命のエネルギーがあふれ出ていて、圧倒されるような感じ」の季語らしいですが、措辞がやや曖昧に思えました。(すりいぴい)
★発想はとても良いが、急所をしくじっている残念な句。「昔と同じ場所にいる」のは、「私」なのか「万緑」なのか……どちらか、強調したい方をはっきり書いておきたい。 (ヨミビトシラズ)

39.暑き日や盲導犬を引き渡す               すりいぴい(計1点)
○暑さと寂しさのようなものが響き合っています。(あ~すけ)
★スタンド・バイ・ミーという題としては景が重ならなかったです。(寿々)
★「盲導犬を引き渡す」という感慨を「暑き日」とうまく重ねきれませんでした。背景をお聞きしてみたいです。(小川めぐる)
★「盲導犬を引き渡す」という所の物語性はあるが、紛れが多い。「訓練センターの職員が新しい飼い主に盲導犬を引き渡す」のか、「飼い主が老犬となった犬を他に引き渡す」のか? (ヨミビトシラズ)
Stand by meときいたとき、まず「Stand by me」、と言いたい相手は、
ある方たちにとっては盲導犬だ、と感じました。映画を離れて・・
ヨミビトシラズさま。ご批判ありがとうございます。まさに言われる通りで、ご指摘の部分は読み手に委ねすぎの感がございますね。そしてめぐるさま、これもご指摘のように季語が動く感がございます・・。あ~すけさまは「響き合い」を感じていただきましたが、
やはり説得力に欠ける句であるのは否めません。陽炎(春の季語ですが)のように歪み、幻のような暑い日に、自分の分身と訣別する思い、という感じでしょうか。(すりいぴい)


40.影膳のショットグラスや夏ともし              由野(計4点)
○友情と夏の夜の感覚が響き合っています。(あ~すけ)
○すべての言葉が響きあって上手いなあと思いました。遺族の思いに夏の灯りがそっと寄り添っていてとても優しい御句ですね。(桃猫)
〇影膳とは、出張中の人の無事を祈って、あるいは故人の写真の前にお供えするお膳ですが、この句は後者だと思います。数人の会食で、亡くなった友への影膳のグラス。(正丸)
〇ショットグラスと夏ともしの取り合わせで、大人の男の友情が感じられます。若く熱かった日々を静かに思い出している・・・そんな景でしょうか。(葉音)
★影膳が説明になってしまってる気がしました。ともし、も灯し、と漢字で書いた方が良い気がしました。(24516)
★アイデアいい。句意も伝わります。ただ仏教的な「影膳」と「ショットグラス」の取り合わせに違和感が。「夏ともす」は言い換えできないでしょうか。(すりいぴい) 
色々参考になるご意見、ありがとうございました。(由野)

41.銃口を下ろす少年夏の風                  桃猫(計3点)
○銃口を下した時の安堵した少年の気持ちが、ふっと吹き抜けた夏の風で上手く表されています。(中山月波)
〇夏の風という涼しさを感じる季語と拳銃を持った少年の取り合わせに妄想が色々浮かびました。何か思い悩んでとうとう持ち出した拳銃、その夏の狂気の熱を薫風が醒ましてくれた。ミステリのラストシーンのようでした(24516)
○映画中の肝のシーンが蘇ります。 (はずきめいこ)
★好きな句です。夏の風をもっと具体的にしたほうが 景が更にはっきりすると思いました。 (城内幸江)
★気になる句。季語と取り合わせの句意を訊いてみたい。下ろすのは撃ったあとか撃つのを止めたのか。おそらく後者と思う。(すりいぴい)
★ラストシーンを元にして書いた句だろうけど……兼題を知らずにこの句だけ読んだら、少年の詳細や発砲の有無の描写が無いので、読みようによってはかなり物騒な読みが多数生まれる句(>o<) (ヨミビトシラズ)
ハイポの過去の兼題「月見草」を読み「銃口をおろす静かに月見草」と作りました。
向けた銃口をおろす行為は時に、自分の死を覚悟することだなあと思いました。
気に入っていましたが投句する場がなかったので、今回「おお!スタンド・バイ・ミー!わお!あの名場面!ここしかないでしょ!」と思い「少年」を足して投句させていただきました。少年兵のイメージと言っていただき感激です。
御指摘いただいた点も「た、たしかに・・・!」と思うことばかりでした。ありがとうございます。(桃猫)



42.夏草や忘れられたる夢拾ふ                 葉音
★中七座五がやや漠然としているか・・。夏草の大意は「生命力ある草々」ですが作者の句意と合っていますか。(すりいぴい)
あまりにも有名な映画であるがゆえに、類想感にとらわれてしまうのではないかという不安がありました。何とか、映画から離そう離そうと意識して詠んだつもりでしたが、結局、類想感ありありの、しかも兼題からは遠く離れた句となってしまったようです^^;助言をくださったすりいぴいさん、本当にありがとうございました。(葉音)


43.ピストルの弾一発ぞ西日さす                中山月波
★ピストルと西日の取り合わせでは、救いが無いと感じました。自分を撃つにしても他人を撃つにしても間違いなくこの方は死ぬような妄想が浮かびました。何か救いのある季語が欲しかったです。(24516)
★雰囲気を感じる。ただ句意がやや曖昧か。ヒリヒリ感はあり。(すりいぴい)
ご意見ご感想を頂いた皆さん、ありがとうございました!!
ピストルの句は、「(打つのは)お前だけだ」と、主人公が引き金に指をかけたシーンの、緊迫した一瞬を表したくこの季語にしましたので、「ひりひり感」を感じて頂けてうれしいです。ただその分救いがなくなったのは事実なので、もっといい季語を探してみます。貴重なご意見ありがとうございました。(中山月波)


44.翻訳の「女々しい」というなめくじら             はずきめいこ(計2点)
◎ナメクジを翻訳すると「女々しい」である。という大胆な発想力。60句中最も勝負していると思いました。(耳目)
★わたしには何のことかわかりませんでした。(小市)
★すごく気になる。私の理解力のせいと思うけども句意を訊きたい。化けるかも。(すりいぴい)
★恐らくは、映画では「女々しい」を英語で「slug(なめくじ)」と言っていたのだろうが……私は覚えていない(-_-;)
でも、この事実だけ言われても……正直、俳句としての解釈には困る……(*_*) (ヨミビトシラズ)
翻訳の「女々しい」、「女だ!」という字幕に時代を感じました。今は女=か弱いとはあまり感じられないほど、女子も全般的に伸び伸びと強くなってますね。(はずきめいこ)

45.夕焼を滴らせ研ぐナイフかな                さるぼぼ(計2点)
○「夕焼を滴らせ」という表現が斬新で、血を想像しました。(あ~すけ)
○夕焼でナイフを研ぐそれも滴らせこれから何かがありそうな危うさがこの句の魅力だと感じました。 (城内幸江)
★中七の滴らせ研ぐ、の意味が分かりませんでした。ナイフを滴る夕焼とは血以外には想像できず、そうなるともう刺した後なので研ぐ必要性がないような、妄想していて訳が分からなくなってしまいました。(24516)
★「滴らせ」にやや違和感。主体が曖昧か。殺気といえるほどのギラギラした感じは出ています。(すりいぴい)

46.兄の死やワイシャツ揺らす扇風機              24516(計3点)
○兄のワイシャツが揺れている様で、喪失感と、自分が何者か、必要とされているのか分からない少年期が見えてきます。(GONZA)
○無言の涼しさを感じました。この映画とかけ離れても成立する句だと思います。(かま猫) 
〇兄の死という悲劇とワイシャツ、扇風機という生活感のある言葉が響き合って、静かな悲しみを感じます。(葉音)

★上5が直球なのでさらに口語で「兄は死んだ」にするとなお直球になるなあと思いました。(桃猫)
★上五と、中七座五がアンバランスな感じがしました。上五の表現は見なおせないでしょうか。せんぷうきあああああああおおおおお、という俳句が読売に載っていたそうです。(すりいぴい)


47.夏の果て便り絶え入りただ独り                ヨミビトシラズ
★「果て」「絶え」「独り」と似たイメージの三段重ねで、くどい気がします。手紙に「絶え入り」は苦しい気も。情報を整理しサラっと詠んだ方が、より孤独感が出そう。(小川めぐる)
★絶え入りの読み取りに一瞬悩みました。短歌や百人一首のような調べでこれもまた良いと思いました。 (桃猫)
★「絶え入る」は「死ぬ」「気絶する」の意で、便りに使う比喩としてはどうでしょうか。座五がやや曖昧な気がします。(すりいぴい)

「頭尾三段韻」を頑張って作ったが、句の内容を考えるとしつこすぎたらしい。技巧で「変な意味で」頑張り過ぎた句……反省。こんな句に目を留めて下さった、めぐるさん、すりいぴいさん、桃猫さん、コメントどうもありがとうございました(^_^)(ヨミビトシラズ)

48.島までを泳ぎし友の 誼み かな                 正丸
★自分は動詞の活用が苦手で避けるので逃げない御句に拍手。「島までを」の「を」はなくても良いのかな?(桃猫)
★誼みの前後に、スペースを入れた意図を知りたいです。(上里雅史)
★「誼」の本意を考えるとよく呑み込めないのですが・・。「誼」にこだわりがあると思いますが言い換えはできないでしょうか。(すりいぴい)
★精度は十分なのだが、心情も詩情も技巧もほとんど感じ取る事が出来ず、淡々と事実だけが書かれたような印象しか無かった句。……心のアンテナが錆び付いていて、ごめんなさい(T_T)(ヨミビトシラズ)

私は自分の船に、人を原則として乗せないようにしていますが、50年以上も昔、 対岸までの遠泳に挑戦した仲間だけは、 たまに乗せて釣りに行きます。 みなさんのご意見を参考に推敲します。(正丸)  

49.朝曇ペニー硬貨を拾いけり                    小市(計4点)
◎これから苦しくなっていく事が分かっている朝。そんな朝に拾ったペニー硬貨。大して喜べないけどそれでもこれを持って生きていく。朝曇という季語で映画を見てない人にもラストシーンの思いが伝わると思いました(24516)
○何気ない取り合わせですが趣を感じます。(あ~すけ)
○ どこか物悲しく感じました。朝曇と掌の硬貨の冷たさのせいでしょうか。少年が石畳の硬貨を拾う姿が浮かびました。(桃猫)
★やや気になる句です。朝曇はもわっと蒸し暑い曇の気候。措辞との関係をお訊きしたい句です。(すりいぴい)
選と★ご意見をいただいた方々にお礼申し上げます。(小市)


50.ついて行く少年の日の蛍狩り                   正丸
★切れが判然とせず、句意が分かりにくかったです。回想の句と思いますが「ついて行く」との関係が掴めませんでした・・。(すりいぴい)
★「ついて行く」が説明っぽくて凡庸。「誰が誰に、なぜついて行くのか」も、「少年の日」「蛍狩り」だけでは推理が難しく、精度も不足気味。 (ヨミビトシラズ)

51.無縁仏(むえんぶつ)させじと友に白き菊             ヨミビトシラズ
★上五が六音になっても「無縁仏に」とした方がいいと思いました。(小市)
★「無縁仏」は「むえんぼとけに」として、全体的にもっとゆるやかに詠んでもいい気がしました。(小川めぐる)
★「させじ」には何か対象がいてそれを阻止するような動のイメージがあるのですが・・・もう少ししっとりとした静の動詞があるといいな(由野)
★「させじ」に詠み手の強い意思を感じますが説明的な印象を持ちました。菊は秋の季語ですが兼題を踏まえたとき、どうでしょうか。(すりいぴい)
「上五字余り」の方法を知らないわけでは無かったが、「語の感じは固いけど、「無縁仏(むえんぶつ)」という単語があるなら使っても良いだろう」……と軽く思ったのが敗因。第一、聞き慣れない単語(≒親しみのない単語)は下手に使うもんじゃない。
ちなみに、「白い菊」の花言葉は「真実」。警察官や弁護士への贈り物には最高……らしい(^_^;)こんな句に目を留めて下さった、めぐるさん、すりいぴいさん、由野さん、コメントどうもありがとうございました(^_^)(ヨミビトシラズ)


52.日焼肌擦らしつ語る夜の森                   かま猫(計1点)
〇「擦らしつ」が文法的に正しいでしょうか。かつ「擦る」では摩擦している感じです。言い換えはないでしょうか。でも家出の少年感、夏が良くでていて良い。(すりいぴい)
★「擦らしつつ」まで言ってほしいところです。このままでは文法的に少しおかしい気がします。(耳目)
★「語る」の踏み込み不足で、紛れが多く、詩情もあまり無い。あと、「擦らしつ」よりも「擦って(こすって)」の方が単純明快な気がするけど……この辺は、書き手にお任せします(^_^;) (ヨミビトシラズ)
選を下さった方ありがとうございます。また、「擦らしつ」を「擦らしつつ」教えて下さった方、本当にありがとうございました!文法苦手なので助かります。擦らし、のところ悩んだのですが、今思うと触れる、という動詞でも良かったかな、と思っています。(かま猫)

53.オレゴンの夏と線路の消失点                  桃猫(計2点)
○あの映画で、線路と汽車は外せません。線路の消失点、鉄路の果て、いろんな措辞ができるでしょうが、この表現に惹かれました(GONZA)
○「消失点」にふたつの座標軸がピタと合ったような心地良さを感じました。(さるぼぼ)
★全体の雰囲気は好きなのですが、と、の助詞があるので夏と線路が混じりあう場所とはどういう事か、色々考えて訳が分からなくなってしまいました。これは、やで切ってはダメだったのでしょうか?(24516)
★切れはどこでしょうか。夏と、で2つに切れるのか。ない場合「夏と線路の」(両方の)消失点、という作りでしょうか。後者だとすると夏という季語の力が弱く感じられます。(すりいぴい)
★「オレゴンの夏」も「消失点」も言葉としてはやや抽象的で、具体的な映像は「線路」しかない……この、想像力の乏しい私に……これだけの映像・情報で、何を想像しろ……と…………?(ToT)orz (ヨミビトシラズ)
こ、これはかの有名な一物仕立てというやつでは・・・!(゜Д゜;)しかも消失点っていう言葉かっこよくね!?と作った当初興奮していたのですが、むろん一物仕立てであるはずもなく(笑)「消失点」もわりとよく使われる言葉であり・・・皆様のコメントを読み、下心ありありの私などに勿体無い言葉に震えました。ありがとうございます。「消失点」一物仕立てくらいに思っていたので「や」の切れなど思いもつきませんでしたが、確かにそうすると引き締まってかっこいいですね!嬉しいです!(桃猫)

54.午後十時鉄路歩いてバナナ食う                24516
★すみません思わず「で?」と思っちゃいました(^^;;;;何か深い意味合いが隠してあったらすみません・・・。(小川めぐる)
★日記調なので「歩いて」か「食う」のどちらかをどうにかすると面白い句になりそうな予感がします。(さるぼぼ)
★文意は明確です。が、少年ぽさは薄く、Stand by me感(?)とあまり重ならないのですが・・。(すりいぴい)

55.何もかもブチ抜く夏の野郎共                  ヨミビトシラズ
★「何もかも」では抽象的過ぎです。勢いはあるので、もうひとつ核心に迫って欲しいです。(耳目)
★疾走感はあります。ただやや大雑把・・な感じが。暴れん坊・・?(すりいぴい)
「4人の主人公」ではなく、「それらを含めた少年・若い男全般」にふんわりと視点を合わせ、「夏になると、訳も無く元気になる若い男たち」を「解」にした句だが……そもそも、視点がアナーキーな上、「解」も私が思った程メジャーではなかったらしい。そんな物を抽象的にまとめたら、「一文の値打ちも無い句」になるに決まってる……認識不足も良い所(-.-)ノ⌒※……ついでに、「ポスト飛ばし」のシーンもマイナーだし(-_-;)
こんな句に目を留めて下さった、すりいぴいさん、耳目さん、コメントどうもありがとうございました(^_^)(ヨミビトシラズ

56.夏の野はひとり減りたる影絵かな               すりいぴい(計1点)
○リヴァー・フェニックスが浮かび上がってきた。それで選びました。(GONZA)
過大なお褒めを頂戴し恐縮いたします。励みになりましたっ。(すりいぴい)

57.川の字に蛭の数匹ゐるやうな                  耳目(計2点)
〇形容だけで、子供たちが畳の部屋で昼寝している様子を想像させる句、お見事です。(正丸)
○「川の字」と言ったら普通は「のんびりした光景」だが、これは鳥肌の立つような光景である。「ゐるやうな」って……兼題の有名なシーンのように血を吸われているんなら、それどころの話じゃ無いだろ!!!!(>o<) (ヨミビトシラズ)
★「川」は画数が少ないので、「河」か「沼」の方が、「さんずいのどれかが動き出しそう」・・・と思えるかも。でも発想が面白いです!(小川めぐる)
★具体的なようで具体的でない印象があります。蛭がいるところに寝ていることに気付いていながら「ゐるやうな」、はどうでしょう。(すりいぴい)
貴重な票をくださった方、コメントをくださった方ありがとうございました。
とても参考になりました。「川の字」寝ているところを想像されちゃったんですね。完全に盲点でした。気付かせていただき本当にありがとうございました。(耳目)

58.少年の肩落ち着かずアロハシャツ                寿々(計5点)
○肩を揺らしてイキがっている不良少年か、夏を迎えてじっとしていられないソワソワ感か。このシャツ、ちょっと身の丈に合ってないんだろうな、とクスっと出来る。(小川めぐる)
○肩に絞っているのが上手いですね。「アロハシャツ」で人物が浮かび上がってくるのも上手いと思いました。(桃猫)
○子どもながらに粋がって。そんなひと夏の、そして小学校卒業時の冒険として。そんな一句ですね。(GONZA)
○少し大人ぶっている少年。好奇心も上手く描かれていると思います。(かま猫) 
○落ち着かずのところやや残念、でも惹かれた。 情景はうちの息子の中学生の時と重なる。(はずきめいこ)
★アロハを少年が来ているなら語順は変えられませんでしょうか。(すりいぴい)
★「肩落ち着かず」……息を切らせているのであろうか?それとも、シャツのサイズが合ってないだけ?前者ならとても良い描写だとは思うのだが、もう少し工夫して紛れを消したい。 (ヨミビトシラズ) 
アロハシャツを選んでご意見をありがとうございました!(*^_^*)とても自信につながりました!アロハシャツは普通に着ててもブカブカなのでまだ少年のうちはしっくりこないんですよね!皆様のご意見でひとつ進めた気がします。ありがとうございました!m(_ _)m(寿々)
 

59.警笛の迫る鉄路や熱帯夜                    あ~すけ(計1点)
○熱帯夜に警笛、それだけも押し迫る怖さがあります。瞬発的に何かあると察知してしまう句だと思いました。 (城内幸江)
★句意は伝わります。あと少し読み手に引っかかるものが欲しいところです。(すりいぴい)
★「鉄路」だと、「鉄路→鉄道路」から、「長く続く線路全体」を(少なくとも私は)想像する。故に、「警笛の迫る」という言葉とは合いにくいと思う。単に「線路」で十分だと思うが……どうだろう? (ヨミビトシラズ)
★鉄路と熱帯夜がすごく合いすぎてて何か他の言い方も見てみたい。 (はずきめいこ)

60.明易や十二の夏の武勇伝                    GONZA(計1点)
○映画の中身がこの句でわかります。 (はずきめいこ)
★「明易」が夏の季語なので「十二の夏」は「夏」を用いない表現の方がいいと思いました。(小市)
★明易「科学現象としては短夜と同じだが、~略~明易は、明け急ぐ夜を嘆く思いが増さる」らしいです。作者の句意と合っていますか。十二は歳か数かが曖昧かと(歳と思いますが)。(すりいぴい)
★「12歳の少年が武勇伝を作りに、早朝出発する」という意味だと思うけど……季重なりさせただけの効果は無いと思う。しかも、「十二」って歳?武勇伝の個数?……兼題を知らなければ分からんぞ(*_*) (ヨミビトシラズ)
映画の内容で一句、スタンバイミーの歌で一句、外せない線路と列車で一句と決めて作ったのですが、12の夏の武勇伝がやらかしてしまった(;゜0゜)状態。冷静に俳句単独で見るとそりゃナンノコッチャ。映画の内容だから季語にならないと思ってた素人です。m(_ _)m(GONZA)

2017年7月 2日 (日)

◆「第4回プチ句会」投句一覧です!(追記あり)

◆投句リスト

1.悪友と駆けた彼の日の夏の果て 
2.十二歳だったあの夜へ帰省せり 
3.死出虫の歓喜の舞や夏の草     
4.隠家は河原の中州行々子   
5.炎昼や揉み消す記憶とマルボロと   
6.夏の夕遠き湖畔に汽笛過ぐ
7.夏の月ベッドの下の宝箱
8.君とゐて西日に溶けてしまひさう 
9.夏終る少年フェンスを越えにけり
10.本線をはづれし僕ら夏惜しむ    
11.友といて身じろぎもせず夏旺ん   
12.光りたる友の横顔流れ星  
13.まっすぐに走る線路や夏の果て  
14.草いきれ靴は鉄路の先を向き  
15.紫陽花や泥に落ちたるロリポップ 
16.泣かせろよサイダーの泡消えるまで   
17.そばにいて裸同士の十二歳   
18.老ひて尚冒険の夏来るらし
19.その先を確かめにゆく夏休み
20.変声期の君の横顔薪を焼ぶ      
21.木下闇昏倒誘う七行詩        
22.朝焼や友の腕の暖かく          
23.直道(ひたみち)に冒険の跡夏休み
24.転車台軋みて回る夏の果  
25.ふるさとは灼けたレールの果つところ  
26.グーフィーが犬じゃなくても浮いてこい
27.茂りより現れし汽車茂りへと      
28.夏盛り平気サみんなヘンだから 
29.少年の瞳を揺らすキャンプの火
30.草笛やかさぶたを剥き合ひし友  
31.夏の月送電塔のなほ微熱      
32.少年の目に夏の星揺れる草  
33.無機質な部屋少年の夏の果
34.主なきツリーハウスや雲の峰   
35.四人なら星座になれる大夏野     
36.思ひ出を繋ぎあわせて時計草   
37.亡き人と知らず初恋土用凪       
38.万緑や昔と同じ場所にいる   
39.暑き日や盲導犬を引き渡す     
40.影膳のショットグラスや夏ともし    
41.銃口を下ろす少年夏の風      
42.夏草や忘れられたる夢拾ふ   
43.ピストルの弾一発ぞ西日さす 
44.翻訳の「女々しい」というなめくじら   
45.夕焼を滴らせ研ぐナイフかな    
46.兄の死やワイシャツ揺らす扇風機  
47.夏の果て便り絶え入りただ独り  
48.島までを泳ぎし友の 誼み かな  
49.朝曇ペニー硬貨を拾いけり    
50.ついて行く少年の日の蛍狩り  
51.無縁仏(むえんぶつ)させじと友に白き菊
52.日焼肌擦らしつ語る夜の森   
53.オレゴンの夏と線路の消失点   
54.午後十時鉄路歩いてバナナ食う 
55.何もかもブチ抜く夏の野郎共   
56.夏の野はひとり減りたる影絵かな  
57.川の字に蛭の数匹ゐるやうな     
58.少年の肩落ち着かずアロハシャツ     
59.警笛の迫る鉄路や熱帯夜   
60.明易や十二の夏の武勇伝        

◆選句要項 

選句締切:7月4日(火)23時締切
◎(特選)1つ、コメント必須。
○(並選)5つ、コメント必須。
★(ちょっと一言)いくつでも!
「ここがおかしい」「ここがおしい」「この言葉の意味は?」といったご意見ご質問など。
作者へのアドバイスがある場合、
作者自身が推敲していけるように、ヒントを出す感じでお願いします。
「ここはこうしたら」と思う箇所があれば、
その一部分への助言にとどめ、全体にわたる添削までは行わないようにして下さい
よろしくお願い致します!!!


◆選句フォーム

【例】下記のように、番号&句の下に、印&コメント、選句者名をお願い致します。
   統一して頂けると編集作業がぐっと楽になりますので、よろしくです!!

1.悪友と駆けた彼の日の夏の果て 
○コメント最大100文字程度  (選句者名)

ちなみに100字程度というと、ざっくり言ってこの文章くらい。ブログにUPした時に2行程度で収まるような文字数になります。
私のカウントが間違ってなければ・・・ですので、良かったらカウントしてみて下さい♪

2017年7月 1日 (土)

◆現在の投句受付状況

7月1日(土)23:45現在=参加者20名中19名(敬称略)

すりいぴい、東雲、由野、亜阿介、GONZA、
さるぼぼ、耳目、桃猫、小川めぐる、中山月波、
小市、上里雅史、正丸、ヨミビトシラズ、かま猫
24516、城内幸江、葉音、寿々、

はずきめいこさんが只今移動中とのこと。
しばらくお待ち下さいませ~~~dash
flair24時まで待って投句がなければ、選句開始とさせて頂きますね。

向日葵の同じ高さに並びけり

今日から7月ですねshine
この機に・・・といっても何の説得力もないのですが、
これまでブログや掲示板に来て下さる方を、
感謝を込めて「○○さま」と呼んでおりましたが、
交流が深まるにつれ、それも何だか他人行儀に感じ始めてきましたので、
この7月から、その垣根を取り払ってみることにしました。
基本「さん」付けになるかと思いますが、
その時の気分で、「どん」「しゃん」「姉さん」など、好き勝手に呼んでしまうかも知れません。
親しみの表れだと思って勘弁して下さいねcoldsweats01

ではでは、そんな小さな報告ではありますが、今後ともどうぞよろしくお願い致します!

◆6月句会の結果です

『現俳協ネット句会』、6月句会の結果出ました~。
今回は、一句しか投句出来なくて、ダメかもな~って思っていたんですが、
有難いことに2点頂くことが出来ました、有難うございます!!shine


城は今修復一途雲の峰   (2点)


熊本城の復旧を、待ち侘びています。
そして!選句では!!選んだ中に幸江さんの句があって超ハッピー!
幸江さん!好きじゃ!!happy02shine
白桃を、ほんの少しも傷つけまいと思いながら触れる、
そんな気持ちが見事に表現されていると思います。
白桃の、完璧なまでの美しさも見えてきますねshine
んむむ、桃が食べたくなりましたdelicious

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