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2017年8月

2017年8月28日 (月)

◆「(新版)20週俳句入門/藤田湘子」第10週

<先週の暗誦句> 阿波野青畝の四句。

さみだれのあまだればかり浮御堂
探梅やみささぎどころたもとほり
葛城の寝釈迦の山・・・あっ!ダメだ!shock
葛城の山懐に寝釈迦かな
うつくしき芦火一つや暮の原

・・・まあまあだな、ヨシ進もう(エー)。

下記赤文字部分は本書からの引用です。
■書名:『角川俳句ライブラリー 新版 20週俳句入門』
■著者名:藤田 湘子
■出版社名:株式会社KADOKAWA

◆基本から応用へ

「型・その1」は下五名詞・終止形でしたが、今度は動詞・形容詞です。
例句に、「~あり」「~ある」「返り」見て」「~に」「老ゆ」「古ぶ」「流れ」「急ぐ」「出づ」など、
さまざまな止め方が紹介されています。
この形では、時として内容が一つのまとまりになって感じられるものも見られます。

竹散るや川の端までよく流れ   岡本眸

この句もお手本として載っているのですが、
「竹が散ってあっという間に川の端まで流れていった」
・・・というふうに読めるのは気のせいでしょうかcoldsweats01
まあ、でも、「川の」の解釈次第ですよね。「川が」「川は」として読むのですね。
「竹の散る風景」+「流れのたゆまぬ美しい川」ということなんでしょうね。
それより、ショックだったのは、上田日差子です。
ずっと「ひさこ」という女性だと思っていたので、「ひざし」との振り仮名に「エッcoldsweats02impact」。
「ひざし」って・・・まさか男だったの?
と思ったら女性で、ホっとしたのも束の間、なんと上田五千石の娘さんだったcoldsweats02impact
ハイ、今まで知らなかったです・・・不勉強ですみませんほんと・・・。
そして、そんな驚きを上回る最大の「エッsweat01」があったのでした。

豆飯や佳きことすこしづつ伝へ   上田日差子

この句、以前『湯豆腐句会』に投句してたくさん点を頂いた句にそっくりだったんです。

善きことのぽつぽつありて豆ご飯  めぐる

・・・あまりにもスルっとまとまって降りてきたので、
どこかで見たのかも?」という疑念はあったんですが、
当時は「豆ご飯 善きこと」「豆ご飯 ぽつぽつ」で検索していたので、
HITしなかったのでしょう。
多少のテイストの違いはあるとはいえ・・・やはり似ている句があったのですねweep
まあ、そんなこと、まったくないなんてことの方があるはずないですよねweep
気を取り直して進もう・・・。

今回の添削句はこれ。

蓮咲くや不忍池に雨あがる   さとみ

形は出来ているものの、「不忍池→蓮」という関係が歴然。ここを離したい。
蓮の花を暗示する季語を選ぶことで、
読者に「その季節なら池に蓮が咲いている」と、連想で感じ取ってもらう。

pencil蝉鳴くや不忍池に雨あがる

「蓮咲く」だと、視点がそもそも「池」にある訳で、動きが少ないことに気づきました。
「蝉鳴く」だと、今は別の場所だけど池のことを思い出す・・・蓮でも見に行こうかと思う、
心の流れから体まで動き出すようなイメージが湧きました。
組長が『プレバト!』でよく言っている「や」でカットが切り替わる、ということですね。
それを踏まえて、私も2句・・・。

秋蝶や時折母の声高く
蜻蛉や蔵は閂かけ
たまま

前回の1句目「鬼灯」は、たくさんの皆さまからご意見頂き、

鬼灯や祖父の愛した「美少年」

に落ち着きました。中七は下五のことを「サラっと」・・・ですね!
おかげで言いたいことがぎうぎうで窮屈だった句が、
新しくスッキリした句に生まれ変わりました。
有難うございました!!
また遠慮なくご意見頂ければ幸いです、よろしくお願い致します!!

また、この章では、「韻文」と「散文」の違い、「や」「かな」の併用はタブー、
といったことも書かれており、繰り返し読んでおきたい重要な箇所になっています。

<今週の暗誦句>
久保田万太郎の四句。
「神田川」「竹馬や」「おもふさま」「パンにバタ」・・・ですね。
好きな句ばかりですので、今度はスッキリ暗誦出来そうです!!!happy01

2017年8月27日 (日)

◆「第6回プチ句会」スケジュール&参加者募集

『俳句ポスト』兼題「烏瓜」の投句締切が9月6日(水)とのことで、
「第6回」プチ句会のスケジュールを以下のように設定しました。

◆お題(「リュクサンブール公園」佐伯祐三)
Photo
◆投句受付:9月7日(木)0:00~9月9日(土)23:00
◆選句受付:9月10日(日)0:00~9月13日(水)23:00
◆結果発表:9月15日(金)集計終わり次第
 (番号順の得点&コメントUP→チェック&修正→個人別発表→チェック&修正)

今回、選句受付終了から結果発表までの時間に余裕を持たせています。
皆さん、安心して時間ギリギリまで考えて下さいね!shinehappy01shine

また、投句のさいの季語についてですが、
chick基本「三秋」「仲秋」で考えて頂きますが、「晩秋」までOKとします。
 (「季節先取り」の考えもあるので、1シーズン先の季語でも違和感はないと思います)
chick季語の確認を何で行ったかを書き添えて頂ければ助かります。
 例:知り合ひと呼び合へぬまま鳥渡る 小川めぐる 季語:鳥渡る(晩秋)「日本の歳時記/小学館」
  (季語確認の部分は投句一覧には反映しません)

◆参加者募集:定員25名
 前回の参加者21名から、若干多めの25名まで受け付けます。
 引き続き参加ご希望の方はもちろん、
 まだ迷っている貴方&貴女!!今がチャンスですよ!!!
 この記事のコメント欄にて受付致しますので、
 ばんばん書き込んで下さいねshinehappy02
shine

◆9月9日15:30現在の受付状況(敬称略)24名

中山月波、税悦、すりいぴい、葦たかし、痺麻人、洒落神戸、
あるきしちはる、山香ばし、斎乃雪、桃猫、小川めぐる、かま猫、
寿々、酒井おかわり、凡鑽、しゃーら、司啓、東雲、蜂喰擬、耳目
24516、桂奈、しゃれこうべの妻、ヨミビトシラズ

2017年8月20日 (日)

【佳】短夜の街灯に弾くアルペジオ

『NHK俳句』テキスト9月号、まだ買いに行けてないけど(汗)
テキスト掲載のお知らせを頂いたので記事を先に書いておきます。

【佳】短夜の街灯に弾くアルペジオ

今井先生の「短夜」で採って頂きました。
「蜥蜴」で添削して頂いて、「短夜」で佳作。有難いことです~~~shinecryingshine
「アルペジオ」は、昨年「象さん」に出した句の推敲版です。

短夜の爪弾きやまぬアルペジオ
pencil短夜の街灯に弾くアルペジオ

原句ですと、部屋の中で一心不乱に・・・というイメージだと思いますが、
「短夜の爪/弾きやまぬアルペジオ」にも見えてしまったため、
推敲が必要だと感じていました。
季節が巡って、ようやく「あっflair」と閃けました。
京橋では、駅前広場によくアーティストの卵たちが来るんですよね。
きっと人通りが途絶えても、無我夢中でギターを弾いているのかな・・・
と思った時、中七が降りてきてくれましたshine


思えば「蜥蜴」はドアーズを思い出して作句出来たし、
私が「アルペジオ」を使う時は「天国への階段(レッド・ツェッペリン)」のイメージなので、
ずいぶん音楽に助けられています。
そして、今年は、以前の句の焼き直し(推敲句)に結果が出ていて嬉しいです。

そこに自分が本当に言いたいことがあるならば、
また必ず、もっと良い表現になって、胸の内から湧き上がってくる。

藤田湘子先生の言うことは本当でしたshine
これからも、きっと・・・たくさんの句がもっと磨かれて浮かんでくれる。
その時をワクワクしながら待っていますshine


最後になりましたが、今月もたくさんの方のお名前が載っているようです。
皆さん、おめでとうございます!!
来月も楽しみにしています!!!

【水】はららごも涙も小さき海の味

前回は、「三伏」の時に「おたより」のついでに読んで頂いて、
句の評価は分からなかったんですけれども、今回はちゃんと水曜日shine

【水】はららごも涙も小さき海の味  小川めぐる

そういえば、『俳句ポスト』で初めて【人】頂いた「海胆」は、
生まれてこのかた一度も食べたことない食材。
味や食感についての言及など出来ず、ファンタジーに逃げた一句でした。
がっ!
今回は、それに比べると食べております。
いくらの軍艦巻き、スライスした胡瓜をチョっと挟んであるやつね、
今までに、多分2回か3回は食べたことがありますdelicious
良かった、食べたことあってshinehappy02shine
次は「宗田鰹」になっているけど・・・うーん、これも何とか経験したいところであります。

それはそうと、今週の『一句一遊』にも、たくさんの方のお名前&お句を発見!
鞠月さん、ひそかさん、金曜日おめでとうございます!!
「核」の部分をすぱっと言い切ったお句に惚れ惚れしました。

ひとりひとりのお名前を挙げきれず申し訳ありませんが、
読みあげられた皆さま、おめでとうございます!!!

2017年8月18日 (金)

◆「蜩」没句祭りじゃ~い!

「我が人生に一片の悔い無し/ラオウ」(自由律)
・・・皆さん、こんばんは!
『俳句ポスト』兼題「蜩」の金曜日です。
今週も素晴らしい【天】【地】の句に圧倒されヨロヨロですcrying
あっ!むらさき(5才)ちゃーーーん!!!
上里雅史さーーーん!!!
おめでとうございますーーー!!!!!
うおお、この振れ幅が凄過ぎる・・・!物凄いバラエティに富んだ金曜日ですねcoldsweats02shine
ウヌヌ、なんだかんだと、自分から目を逸らそうとしている気がしないでもない、
でも・・・逃げちゃダメなんですねweep
では・・・全投句リスト一挙公開・・・ですcrying
BGMは、夏川りみ「愛よ愛よ」でいきましょう。
「かなよ、かなよ」、美しい歌です。


<期待値上位12句>
蜩に万葉挽歌繙きぬ
蜩の星呼ぶごとく鳴きにけり
赤チンは切れた蜩鳴き出した
蜩やラシャメンお吉の小さき墓 
享年5歳まづ蜩の弔ひぬ
蜩や姉は色素の薄き性質(たち)
水害の多き土地ひぐらしの鳴く
一山を迷宮にして蜩は
蜩や真つ直ぐ進んだ筈なのに
蜩に枝分かれしてゆく記憶
蜩の回廊ふるさとへ続く
蜩へ手を振るごとく別れけり

<推敲不足>
蜩や離れに異形の男をり    sad一番苦労した句。【地】に上位互換句がthunder
蜩や仮名の臨書に息止めて  sad「蜩」に「仮名」がワザとらしいsweat01
蜩の鳴けば気温の二度下がり sad「二度」に根拠なし。
蜩の破れ寺に石置いて来い  sad肝試しにはまだ早かったsweat01
蜩や葉脈標本まだ出来ぬ    sad下五もうちょっと何とかならんかsweat01
かなかなよセロファンのオーロラ色よ sad「オーロラ」・・・。
蜩や「火の七日間」てふ銅版画 sadいつの間にか五・七・七に。「版画」なら・・・。
蜩は明るすぎると鳴けなくて   sadもうちょっと何とかならんかsweat01

<捨てるならコレ>
蜩に駆け出す兄の疾さかな   sadありがちかな~。 
蜩や水切り十段また明日     sad中八なのは分かっていたわsweat01
蜩や子盗りが来るで気をつけや sad「子取り」「人攫い」系は多いかも。
蜩や父はハンダの匂ひして    sad類想感。
蜩や離れてみればわかること   sadうーんsweat01


えー、例句に「蜩や」が圧倒的に多かったので、なるべくそれ以外で考えました。
・・・期待値上位句に、それが現れていますねcoldsweats01
カレンダー上のお盆は過ぎましたが、「る印盆会」はこれからじゃい!ゴゴゴゴゴ!!

2017年8月17日 (木)

【人】蜩に枝分かれしてゆく記憶

『俳句ポスト』兼題「蜩」の木曜日です。
う~~~~っ、良かった!!shinehappy02shine
なんとか【人】に2句、拾って頂いていました!!shinehappy02shine

【人】蜩に枝分かれしてゆく記憶
【人】赤チンは切れた蜩鳴きだした


「赤チン」はすぐに思いついて、3句目に。
「記憶」の方は、掲示板での会話の中で出て来た「迷宮」をキーワードにしたうちの一句。
25句中22番目に出て来てくれましたcoldsweats01
良かった、出て来てくれて・・・!
そして有難うヨミビトシラズさん!!おかげで人選頂けましたよ~~~!!!
やっぱり掲示板って良いなあshine

そして、今回も交流のある皆さんのお名前&お句をたくさん見つけてハッピー!
書ききれないので、ここではチームの皆さんの紹介だけしますねconfident

【人】
蜩や眉間の皺を彫る仏師      佐東亜阿介@チーム天地夢遥
蜩や海はO型だと思う        佐東亜阿介@チーム天地夢遥
蜩の中の一匹笑ってる       さるぼぼ@チーム天地夢遥
蜩やお米ゆっくり炊き上がる    佐川寿々@チーム天地夢遥
蜩や高杉晋作決起の地       松尾千波矢@チーム天地夢遥
かなかなに耳を預けて夕餉かな  葉音@チーム天地夢遥
【並】
蜩の萩城跡のお堀かな        松尾富美子@チーム天地夢遥

うおう、壮観!亜阿介さんの「海はO型」という把握、素敵ですshine
そして面白いのは、まちゅさん母子が、揃って歴史を感じさせる一句を詠まれたこと。
萩の土地柄・・・やはり普段から歴史が生活の中に溶け込んでいるのですね。
寿々さんと葉音さんは食事時の光景。何かしみじみと恩恵を感じてうっとり。
さるぼぼさんは発想が独特ですね!
そう言われれば、あの「キキキキー・・・」が、笑い声にも感じられてきました。
そして「かなかなかな・・・」が「けらけらけら・・・」に。
う~ん、皆さん素晴らしいshine
私の住んでいるあたりでは、残念ながら蜩の声は聞かれない(と思う)のですが、
たっぷりと「蜩」の中に浸らせて頂きました、有難うございます!!shineshine

最後になりましたが、木曜掲載の皆さま、おめでとうございます!!!
金曜日も楽しみにしております!!!

2017年8月13日 (日)

◆「(新版)20週俳句入門/藤田湘子」第9週

さて、前回の更新からすっかり間が空いてしまいました。
山口誓子の四句は「夏氷」と「キャムプ」は大丈夫!
後の2句もおいおい覚えていくということで(エー)、先に進んでいきたいと思いますっ!

下記赤文字部分は本書からの引用です。
■書名:『角川俳句ライブラリー 新版 20週俳句入門』
■著者名:藤田 湘子
■出版社名:株式会社KADOKAWA

◆第一作をどう詠んだか

上五「や」で2句作らないといけなかったんですよねsweat02
先に、藤田湘子の添削指導を見て行きましょう。
実作指導のために、5人のモデルを用意して下さっています。

山吹や山迫りくる高速道   
・「山吹」のあとにすぐ「山」でうるさい感じ、季語を変えたい。
・「高速道」が六音、「高速路」なら五音。
pencil藤咲くや山迫りくる高速路  (添削)

原句には、その名の通り吹き出すように枝が広がり黄金色の花が咲く「山吹」の迫力に、
まさしく「山が迫ってきた!」という実感があったと思いますが、
添削後は、「藤」の色を認めた途端に「わっ♪」と目が吸い寄せられたことを、
「山迫りくる」と表現しているようで、一種独特の爽快感があるように思います。
添削句を見て原句に戻ると、確かに「山」「山」の畳み掛けがもっさりして思われる。
そして「高速道」を「高速路」としても何の違和感もなく受け入れられるので、
こういった音数省略のテクニックは是非覚えておきたいと思いました。

春愁や君しのぶ高原長停車
・感傷・観念に流れてはダメ(そういったものは季語に託す)。
・目に見えた「モノ」ををフレーズにすることが大事。
pencil春愁や八ヶ岳見て長停車  (添削)

「春愁」の中に、「君しのぶ」がすっぽり入っている訳ですね。
眼前の「八ヶ岳」、それはかつて「君」と登った思い出の山なのでしょう。
涼やかな「君」の笑顔、額に浮かぶ汗、軽く上気した頬も美しかった。
ゴツゴツした岩場を登る時、さりげなく手を繋いだり・・・
もしかしてもしかして、頂上でプロポーズしたりもしたのかしら・・・。
景勝地では、景色を楽しむために、
駅ではない絶景スポットで一時停止するサービスもありますね。
作者のいう「長停車」もそういうことかと想像します。
実際に停まっている時間よりも、遙かに長い心の旅に出たのではないでしょうか。

[型・その1]は[四つの型]の中でも一番の基本型とも言うべきもので、
もっとも俳句らしい型、俳句の原型と言っていいほどのものである。
この型でたくさん作ることを希望する。

「俳句は一千句ぐらい作ると、どうやら身についた感じになる。
早く一千句作ることです」


一千句!
というと、「ほぇええcoldsweats02impact」ですが、1年は365日、1日3句も作ればもう一千句。
私だと、新年から『俳句ポスト』の兼題ごとに30句作っていたので、
『俳句ポスト』だけで単純に月60句としても、『一句一遊』とか『湯豆腐句会』とか・・・
あと、テキト~な時にテキト~に言うのも含めたら・・・うん・・・月に100句くらいは?
イケてるのかな???もしかして???(特に自信ナシsweat01
ということは、もう多分、俳句を始めてから今までに、一千句は書いていることになりますねcoldsweats02
それなりの作品が書けているかどうかは、甚だ不安ではありますがsweat02

また、藤田湘子は「多作多捨」について、
トレーニングのようにたくさん作る中で、ある時「これはイケる」と閃くことがある、
そうしたらトレーニングのように作った句はいさぎよく捨てる、
勉強して進歩するんだから、(中略)もっといい形で自分の中から湧いてくる。安心して捨てなさい
と語っています。

『俳句ポスト』に参加した当初は、「これはイケる」と思った句はことごとく【没】でしたcoldsweats01
今思うと、「どうです、俳句っぽいでしょ?」という一種ドヤ顔が見えるようだったのでしょう。
選者の夏井いつき先生は、段階を追って、実に丁寧にご指導下さったと思っています。
まず、兼題を素直に詠むこと。
次に、語順や助詞に細心の注意を払うこと。
そして、取り合わせの感覚を掴むこと。
さらには自分の持っているもの、オリジナリティを出すこと。

そして徐々に、私自身の「これはイケる!」が入選句と重なるようになってきました。
ただ、毎回期待値1位の句が選ばれるかというとそうでもなく、
「期待値10位以内」まで広げればなんとか、という感じかなcoldsweats01
今は、30句挑戦から20句に減らしていますが・・・
これを10句に減らしても、その中で高確率で複数入選が叶うのか。
不安は尽きませんが、やらねば永遠に上達しないので、何とか取り組んでいきたいです。
湘子先生も「安心して捨てなさい」と言っている!
どうしても自分の表現したいことがそこにあれば、
かならずまた後々「もっといい形で自分の中から湧いてくる」でしょう。
どうしても捨てるのを迷うくらいだったら、
・・・雑詠の投句先に送ってみる、というテもあるかな~~~なんてcoldsweats01

そんな、まだまだ甘ちゃんの私の「今週の二句」です。

鬼灯や石橋半里先の群落(むら)
山萩や標識朽ちし県境


前句は中七が窮屈、後句は「既視感バリバリ句」だと思います。
どなたか、良い推敲例を示して頂ければ幸いですbearingsweat01

・・・と、早速ひそかさんから貴重なご意見頂きました!有難うございます!!

標識がどんな風に朽ちていたのか、それを具体的に詠まれてはと思います。
「標識」は「標」でも意味は通じるかと思いますし
「県境(けんざかい)」は「県境(けんきょう)」と読ませることもできますので、
そのあたりで音数の調節も可能かと

うおう!!音数を減らすことが出来たeyeshine
早速このテクニックを使って推敲を・・・。

山萩や標錆びゐる県境

漠然とした「朽ち」から、「錆び」にしてみました・・・どうでしょうか?


<今週の暗誦句>
阿波野青畝の四句。
「秋櫻子」「素十」「誓子」と並んで4Sと称された「青畝」ですね。
「すいは」「そうは」「せいほ」と「ややこし三人組」を結成出来そうですcoldsweats01
「俺も混ぜてくれよ~」と言って断られる「そうしゅう(高屋窓秋)」まで想像・・・
・・・って、ズビバゼンcrying四句頑張って覚えますsweat01sweat01sweat01

2017年8月12日 (土)

◆「霧笛/レイ・ブラッドベリ:萩尾望都」

・・・むかし
ある日
男がひとり
やってきて

その岬の
波のどよめく
陽のささぬ
浜辺に立って

こういった

・・・この海原ごしに
呼びかけて
船に警告してやる
声が要る

その声をつくってやろう・・・

これまでに
あった
どんな時間

どんな
霧にも

似合った声を
つくって
やろう

たとえば
夜ふけてある
きみのそばの
からっぽのベッド

訪うて
誰も人のいない家

また
葉のちって
しまった
晩秋の木々に
似合った・・・

そんな音を
つくってやろう・・・

鳴きながら
南方へ去る
鳥の声

11月の風や・・・

さみしい浜辺に
よする波に
似た音

そんな音を
つくってやろう

それは
あまりにも
孤独な音なので
誰もそれを
聞きそらす
はずはなく

それを
耳にしては
だれもが
心ひそかに
しのび泣きをし

遠くの町で
聞けばいっそう
我が家が
あたたかく
なつかしく
思われる・・・

そんな音をつくってやろう

おれは
我と我が身を
ひとつの音
ひとつの機械と
してやろう

そうすれば
それを人は
霧笛と呼び

それを聞く人はみな
永遠というものの悲しみと
生きることの
はかなさを
知るだろう




「・・・こいつはおれのつくったつくり話さ」
作中でマックダンが語るこの言葉が大好きで、このページを何度繰り返して読んだことか!
この「霧笛」は特にお気に入りの一篇。
確か、アニメ「ポケモン」でも似たエピソードが挿入され、コジロウが霧笛の音に
「心が濡れるようだねえ・・・」
とうっとりしていたことを覚えています。

今回、「プチ句会」でヨミビトさんの「午後の霧」の句を読んで、
今でも繰り返し読んでいるこの言葉を書くならいまだ!と思い紹介させて頂きました。
ヨミビトさん、有難う~!

なお、現在私の手元にあるのは、小説本ではなく萩尾望都によるコミック本ですので、
作者名のところに併記させて頂いております。

2017年8月11日 (金)

句会後のお茶をゆつくり秋日和

「第5回プチ句会」に参加下さった皆さま、有難うございました!!!
前回から人数も増え、掲示板で活発に意見交換がなされたこと、
何よりも嬉しく思っています!!!
投句して結果が出たら終わり、ではなくて、
結果が出てからの「ワイワイガヤガヤ」こそが、句会の醍醐味ではないかと思っていたので、
今回皆さんに本当にさまざまに語り合って頂いたこと、最高に嬉しいです。
たくさんの「なるほど!」「そうだったのか!」を集めて、次回の句作の糧に出来れば、
私たちは際限なく成長していけますね!
そして今回の「おまけ」、洒落神戸さんから頂いております!!

第五回プチ句会、季語ランキング!
ひゅーひゅーどんどんぱんぱん!!

五句 初秋(はつあき含む)
四句 秋風
二句 残暑 、秋、秋澄む(秋澄めり含む)、秋夕焼、小鳥来る、新涼、星月夜、律の風
二句 秋茜 、赤とんぼ  を合わせると二句
一句 サルビア、鰯雲、遠花火、黄落、茄子の馬、桐一葉、蛍草、月、古酒、七夕竹、秋うらら、秋の宿、秋の声、秋の灯、秋の暮、秋の夜、秋めく、秋雲、秋気、秋日傘、秋立つ、傷秋、色なき風、星涼し、青蜜柑、千屈菜、爽涼、柘榴、蔦紅葉、白日忌、八月、霧、涼風、林檎、鈴虫、鵲

今回、抜け出ていたのは「初秋」と「秋風」の二つ。
さて皆さんはこの二つのうちどちらかを使ってましたか?


うおーーーー一覧になると壮観!!!
洒落神戸さん、データ取り、有難うございました・・・!
皆さんからの投句メールを受け付けている時は「うわ~全部季語が違う!!!」と、
ひたすら吃驚していたものでしたが、63句中に48もの季語が・・・eyeshine
今回多くの句で「背景」として登場した「テラス」も入れると49なんですね。
一枚の絵画が、こんなにも違う季語で詠まれたということ、
皆さん一人一人のイマジネーションの豊かさに感動です!!!
「傷秋」は独りだけ、この「私だけ」はオリジナリティの証左という気がして嬉しいし、
被れば被ったで、一緒の季語を選んだ相手と親近感heart04
どちらにしても、嬉しいものですねshine
洒落神戸さん、改めて有難うございます!!!

ちなみに、今回私はあと3句作ってまして。

秋の日のデジャヴ貴女とカフェオーレ  (「秋」が被り)
秋日傘たためば午後のミルクティー   (「秋日傘」が被り)
スイーツの新作めぐり秋日和       (あっ「秋日和」ないかも?)

どれも飲食関係ではあるけど、それこそ既視感のある句かな~と思って落としました。
何気にここで供養しておきまする~。

さて、次回「第6回」のお題もすでに決まっております、
是非またご参加頂けますよう、よろしくお願い致します!!!

そして、今回も定員に達しないままの開催となってしまいました。
当ブログにお越しで、興味を持ちつつも参加をためらっている方がおられましたら、
是非!一歩踏み出して頂けたらと思っています。
心より、お待ちしておりますshineconfidentshine


・・・じゃあ、「第6回」のお題、発表しちゃおうかなっhappy01
実は、「第5回」の時に月波さんへの返事でちらっと書いていたのですが、コチラです!
Photo_2

「リュクサンブール公園」(佐伯祐三)
あーーーー洒落神戸さんの悲鳴が聞こえるcoldsweats01
「黄落や靴底紅きピンヒール」(洒落神戸)
ぴったりでしたね!!!
実は、よっぽどメールで「次のお題に出しては」と書こうかと思ったのですが・・・
そしたら、私はこの句が出て来ると分かって作句することになる、
それはフェアじゃないよな・・・と思って黙っていたのですbearingsweat01sweat01sweat01
ということで!!!
皆さんには、この句を超える名句にチャレンジして頂きたい!!!
今後、このようなことのないように、
『俳句ポスト』のように、「次の兼題」を予告するのもアリだな、と感じたので、
ここでも「第7回」のお題を先行告知しておきますね。
Photo_3

「郵便配達夫」(佐伯祐三)です。
この秋、「佐伯祐三づくし」!
(冬はまた別なテーマを探します)
皆さま、よろしくお願い致しますconfident


句会スケジュールについては、後ほど改めて案内致します。
ではでは!!!

2017年8月 9日 (水)

◆「第5回プチ句会」結果発表(個人別)

◆個人別得点順

小川めぐる(計42点)
傷秋のミルククラウン見る遊び(21点) 
座られぬ椅子ばかりある残暑かな(2点) 
秋澄むやMENUの細き筆記体(19点) 

あるきしちはる(計31点)
約束の席へと置きし桐一葉 (9点)
赤とんぼ数ふる君へ珈琲来(4点)
新涼のテラスへ妻の代理人(18点)

寿々(計29点)
初秋は彼の写真を燃す匂ひ(10点)
初秋やテラスの赤きベレー帽(10点)
カフェテラス柘榴の木のみ残る丘(9点)

葦たかし(計28点)
模写終へて昼餉のマルシェ鰯雲(7点) 
筆洗ふラタンの路地を秋茜(10点) 
母国語の聞こゆる広場秋夕焼(11点) 

捨楽(計26点)
はつあきや品良く垂るる犬の舌(12点) 
翳りゆくサルビアの火や十四区(7点) 
うらみごとは無音声にて秋日傘(7点) 

斎乃雪(計25点)
シャンソンの漂うカフェへ律の風(5点)
秩序なく並ぶテーブル青蜜柑(4点) 
星月夜壁埋め尽くす異国文字(16点) 

中山月波(計24点)
秋風をスウィングしているカフェの椅子(6点) 
待ち人を告ぐ爽涼なドアチャイム(3点) 
八月のテラスに影の溜まりゆく(15点) 

桃猫(計24点)
譲り受くパレットナイフ秋の暮(7点) 
からころとゴチック体を揺する秋(16点) 
ひとはみなひとりで死ぬや蛍草(1点)

東雲(計23点)
パンが焼けテラスへ小鳥来る朝(あした) (5点)
千屈菜とページ繰る音とカフェの香と (---)
カフェテラス逆さの椅子を照らす月(18点)

かま猫(計22点)

文字もはやじつとしてなどをらぬ秋 (7点) 
初秋や親疎きりなしパリの椅子(4点)   
新涼やカフェは隅より語り初む(11点)    

24516(計22点)
林檎喰む父の遺せし椅子固く(8点) 
秋風と愛を楽しむシャンゼリゼ(2点) 
バゲットを割るやうに秋雲を割る(12点) 

洒落神戸(計21点)
秋風や入口の無いテラス席(6点) 
小鳥来る彼の話と珈琲と(5点)
黄落や靴底紅きピンヒール(10点) 

正丸(計21点)
今宵また君待つ席や星涼し(9点)
パリの灯のみやげ話や白日忌(2点)
秋めくや皆それぞれの指定席(10点)

大槻税悦(計19点)
秋澄めり奥のサイフォンこぽこぽと(15点) 
秋うらら嫉妬の女形貼られけり(2点) 
星月夜横には白む石畳(2点) 

すりいぴい(計18点)
アブサンの夢を見るバク秋の声(2点) 
鵲や珈琲ケトルの蓋踊る(9点) 
初秋やオーレに憩ふサーカス団(7点) 

痺麻人(計18点)
南極へ七夕竹の送り状(8点) 
茄子の馬バイクで僧がやつてくる(5点) 
十坪に鍬入れる施主律の風(5点) 

松尾千波矢(計17点)
朝食のバゲット固き秋気かな(9点) 
黒猫は看板猫や蔦紅葉(3点) 
秋立つや絵筆の止まり恋ふ祖国(5点) 

あ~すけ(計16点)
先客の残暑居残る予約席(4点) 
壁面のプロパガンダや遠花火(4点) 
混雑の去りて涼風至る席(8点) 

山香ばし(計15点)
秋の宿足下に目の見えぬ犬(7点) 
カルティエのジッポ同志に酌みし古酒(5点) 
秋の灯やアジア人かと目は去りぬ(3点) 

城内幸江(計9点)
秋の夜楽器ショップの洩れる音(1点) 
秋夕焼クリムトの絵はキスをする(4点) 
秋風とスカート遊ぶテラスかな(4点) 

ヨミビトシラズ(計7点)
広告の煩きテラス午後の霧(5点) 
色なき風過ぎて広告またも増え(2点) 
テラス去る人や鈴虫なお叫び(---)

chickchickchickchickchick chickchickchickchickchick chickchickchickchickchick chickchickchickchickchick
わわっ!!!?coldsweats02impact
嘘じゃなかろか!coldsweats02impactimpactimpact
第5回にして、初のトップ賞頂きました、うわああああん皆さん有難うー!
もしかして、「あのぉ、印が違うんですけど」って方いらっしゃったらスグご一報を!!
涙を呑み、ひと時の夢だったと思って忘れることにしますcoldsweats01

単独2番手は関東からの刺客(?)あるきしちはるさん!!
下五の意外性に惹きつけられる佳句、さすがでした!!

激しい3着争いを制したのは何と何と!寿々さんだあーーー!!!
ぐんぐん上達を見せる寿々さんが眩しい!!
やだ置いていかないで!!!dashdashdash

惜しくも僅差4位の葦たかしさん!
郷愁を感じさせる味わいが素敵です!!
『NHK俳句』の「秋祭り」入選とのこと(おめでとうございます!)、放送が楽しみです!!

そして東北の龍(?)捨楽さんが5位入線!!
ガラリとイメージの違う三句に、抽斗の大きさを感じましたshine
私の想像したボルゾイ、名前はリュシアンとかそんな感じ・・・
と思って調べてみたら、フランス語で「犬」って意味でもあったcoldsweats01

・・・ってそんな話はどうでもいい!
なんと!参加数21人中、半数以上の13人が20点以上を獲得しているんです!!
過去最高にハイレベルな回となったと言えるのではないでしょうか、
集計していて本当にゾクゾクしましたshine
そして、今回も皆さんの選評が本当に勉強になりました・・・!!!
じっくり読んで、少しずつでも次の作句に活かせるようになりたいです。

そして!!!
次回「第6回プチ句会」のお題もひそかに決まっております!!!
しばらくしたらまた告知を出しますので、
また皆さんと一緒に座を囲めることを熱望致します。
なかなか成長出来ない主催者ではありますが、
どうぞ(どうか)よろしくお願いしますshinehappy02shine

最後になりましたが、今回参加下さった皆さま、本当に有難うございました!!


~スペシャルサンクス~
税悦さん、洒落神戸さん、すりいぴいさん、
いろいろと素早くチェック素早く報告有難うございました!!
次こそ・・・と思いながら、きっとまたお世話になると思いますので、
ドゾよろしく・・・happy02sweat01





◆「第5回プチ句会」結果発表(番号順)

お待たせしました!!「第5回プチ句会」の結果(番号順)ですhappy02
選を頂いたお礼、着想のきっかけ、コメントへのお返事なども記事に反映させますので、
掲示板にどんどこ書き込み下さい!!
出来るだけ、まとめてではなく一句ずつに書いて頂けると嬉しいですshine

1.秋の夜楽器ショップの洩れる音 城内幸江(1点)
△同じバンドのメンバーが同じ楽器屋でバイトをしていて、閉店後に軽いノリでセッションを始めたような、楽しげな様子と読みました。(東雲)
★「の」だと、「ショップが漏れる音」になっちゃう?「ショップから(より)洩れる音」だと思うので違う助詞がと思うのですが、いっそ「楽器ショップ」という情報の代わりに、具体的な楽器の名前を挙げた方がいい気がします。(小川めぐる)
★句会で先生が各季節の○の夜という季語は、よる、ではなくよ、と読むと言っていましたので上五は秋の夜や、が無難かと思います。漏れる音は具体的に何だったのでしょうか?ピアノ?サックス?フルート?気になります(24516)
★楽器ショップという言い方がひっかかりました。素直に楽器店のほうが良いように感じました。楽器ショップが普通なのかしら・・・・(斎乃雪)
★夜、閉店後の店主が一人で楽器を演奏しているのでしょうか。悪くはないのだけど……「夜に楽器店から音がする」というだけでは「読みの幅」が広すぎる上、詩情も乏しい。もう一歩、何かで踏み込みたい。 (ヨミビトシラズ)
★「秋の夜」は「あきのよ」。「洩れる」の前の助詞が「の」だと違和感がある。(あるきしちはる)
★試し弾きの音でしょうね。何の楽器か想像が膨らみますね。措辞がややこなれていない印象です。「屋」だと2音を他に使えます。(すりいぴい)
今回も勉強させていただきありがとうございました。選んでくださいました皆さまありがとうございました。皆さまからいただいた選評をしっかりと読み返し、みなさまの句評をじっくり読み、今後の句作に繋げたいと思います。(城内幸江)

2.壁面のプロパガンダや遠花火 あ~すけ(4点)
△「遠花火」は昔は秋の季語であったけれども、今は夏の季語とありました。今回のお題が初秋の季節感ということでしたので、△にしましたが素敵なお句だと思います。(大槻税悦)
△かつて掲げた理想は今や・・・という感慨でしょうか。上五に推敲の余地ありと思いますが、私の頭では佳い案が浮かびませんでした(><)(小川めぐる)
△壁が崩れる前の東ドイツの薄暗いイメージを感じました。遠花火は西ドイツの華やかさでしょうか。「壁面の」よりも「壁面に」の方がよかったかなと思います。 (山香ばし)
△採りたかった一句。熱いが挫折した誰かの主張が遠花火に重なり、無情・無常さを感じます。静けさが際立ちます。「花火」ではなく「遠花火」でこその一句。(すりいぴい)
★プロパガンダという強い言葉が季語に勝っていて、まるで遠花火のような壁面のプロパガンダだ、という風に季語が比喩になっているように読めてしまいました (24516)
★「壁面のプロパガンダ」の読みに困る句。単純に「政府や政治団体のメッセージ」とも読めるし、「店のお知らせ・広告」の比喩かも知れない……その読み次第で、「遠花火の読み」や「句全体の方向性」が大きく変わってくる気がします。 (ヨミビトシラズ)
上五中七まで昼間だと思って読んでいた。夜の景とするなら、プロパガンダがどんな風に見えているのかを上五で描写にすると良いと思う。(あるきしちはる)

3.翳りゆくサルビアの火や十四区 捨楽(7点)
△最終的に頂けませんでしたが「翳りゆくサルビアの火」というフレーズが気に入りました。(洒落神戸)
△芸術の街であるパリ14区の翳りが丁寧に読まれていると思いました。ただ、季語「サルビア」が夏の季語なので、初秋の季節感という今回のお題を考慮して△にしました。(大槻税悦)
△この句大好きなのですが下5の十四区 が最初ぴんと来ませんでした。常識なくてすみません。(斎乃雪)
△「十四区」を「東京都第14区」と読んだ。サルビアを火に例えるのはありきたりかもしれないが、「翳りゆく」としたことで詩情と不穏さが生み出されて良いと思う。(あるきしちはる)
△夕闇に沈み色を失ってゆくサルビアに、パリ十四区の光と陰を思う・・・憂いに満ちた一句に感じました。比喩表現も素敵なのですが、ヨーロッパのサルビアは赤くないようなので、「の火」の二音を消して「パリ十四区」に替えるのもアリかと。(小川めぐる)
△採りたかった一句。十四区といえばモンパルナス、芸術家の都。佐伯も居を構えた。火のように赤いサルビアの翳りは佐伯の窮状を指すのかも知れません。格調と真摯さを感じる一句。(すりいぴい)
△赤いサルビアの花びらを火に見立てているのでしょうか?その火が翳る=花が枯れる?下五の十四区はパリの事でしょうか?雰囲気はある気がしましたが、学の無い私には読み切れなかったので残念ながら取れませんでした。(東雲)
★サルビアの火という比喩はすごく綺麗だと思いました。ただ、下五はパリ十四区まで入れないと絵を見ていない人には何のこっちゃ?となるのではないでしょうか? (24516)
★「フランス14区=モンパルナス=芸術の街」というのは良いとして……そこまで読む人がいるかな?(汗)また、「翳りゆくサルビアの火」は、単純に「花が枯れる」の意か、「日没で見えなくなる花」の意なのか、それとも「芸術活動が下火になる」の示唆なのか……私の考え過ぎ?(汗) (ヨミビトシラズ)
★芸術の街の十四区にサルビア、イメージが湧きます。ただ、「翳りゆく」がマイナスイメージ過ぎるのが残念。(正丸)
私が見た歳時記では初秋となっていたのですが、一般的には夏なのですね。歳時記によってずれたりするのかな?これからは複数確認します。下五の「十四区」は、はじめはそのまま「モンパルナス」でした。6文字では据わりが悪かろうと十四区にしましたが、逆にわかりづらくなったみたいで…勉強になりました。ご指摘、ご意見ありがとうございました。またよろしくお願いします。(捨楽)

4.秩序なく並ぶテーブル青蜜柑 斎乃雪(7点)
○はじめ秩序はないけど、でも並んでいるテーブルって?と思いましたが、公民館などの祭りの後の状態なのかなと読みました。そして読めば読むほど、青蜜柑の持つ色と硬い質感が効いていると感じます 。 (山香ばし)
○パリは市民革命発生の土地。既成の権威に対して抵抗や反抗する若者を象徴している句と読みました。青蜜柑がイイですね。(葦たかし)
△秩序なく並ぶテーブルとさまざまな大きさの青蜜柑の取り合わせと読みました。(大槻税悦)
△バラバラに配置されたテーブルは、店主の気骨なのでしょうか。酸っぱい「青蜜柑」との取り合わせに感じるものがありました。(小川めぐる)
テーブルのバラバラ感と青蜜柑のごろごろ感の取り合わせが良いと思う。(あるきしちはる)
★脱サラをして居抜きで閉店したお店を買いとって、ゴタゴタしている店内をこれから綺麗に磨き上げお店をオープンさせるぜ!みたいな情景を想像しましたが、スイマセン、季語の青蜜柑の意が分かりませんでした (24516)
★「秩序無く並ぶテーブル」に「青蜜柑」を合わせた意味が、最後まで読み解けませんでした。単純に、「乱雑に並べられたテーブル→店員の未熟さ→青蜜柑」という読みで良いのだろうか? (ヨミビトシラズ)
★前半が散文・説明的に感じました。季語が離れすぎかな?そこを訊いてみたい一句。それとも、テーブル(の上に)青蜜柑、でしょうか。(すりいぴい)
この絵はどういう絵なんだろうと考えました。(絵画にはあんまり興味なくって知識0です)
まず目に飛び込んだのが緑色のポスターでこの色が青蜜柑を連想させました。
机や椅子は乱雑に置かれ椅子もぐんにゃりしている・・・この絵から何を感じれば
いいのかわからず見たままを俳句にしただけなのです。ただ青蜜柑の未熟な感じと
がっちっとした固さがこの絵に合う気がしました。逆にみなさんのコメントきいてなるほど・・・っと思った次第です。○△★気に留めてくださった皆様ありがとうございました。(斎乃雪)


5.林檎喰む父の遺せし椅子固く 24516   (8点)
◎頑固なお父さんだったなかなぁなんて。林檎もやわらかい林檎では無く、カシカシと音が聞こえる硬い林檎かな。お父さんとの良い思い出だけでなく葛藤みたいのものも、林檎のかたさと椅子の固さから伝わってくるようです。椅子固くは、固き椅子とするのは、どっちがいいですかね?(松尾千波矢)
○林檎の固い歯応えと椅子の固さとがリンクして、全体的にひんやりとした印象。初秋の温度を感じました。  (捨楽)
△父の遺した硬い椅子に座って林檎を噛んだのは自分だと思いました。思い出がいっぱい蘇ってきているのでしょう。素敵です。「固く」は「硬く」ではないでしょうか。(大槻税悦)
△「固い」は、いろいろ漢字がありますが、個人的にこの内容なら「堅い(内部までしっかり詰まっていて強い)」を推したいところです。季語「林檎」が抜群ですね!この「林檎」、甘みよりも酸味が強い気がします。勝手に「父と息子のドラマ」想像して涙ぐんでしまいそう。(小川めぐる)
△亡くなられたお父さんの威厳を感じさせてくれますね。ただ少し、切れの位置があいまいな気もします。それと「固く」より、「堅く」、もしくは「かたく」の方がいいかも。 (山香ばし) 
★秋の雰囲気と良くマッチした句。林檎の固さと椅子の固さがマッチしてます。ただ、「林檎喰む」という言葉の動作主体が父なのか書き手なのかがすぐに分かりにくいのが、ちょっと……(汗)「父の遺せし」から、恐らくは書き手だろうとは思うのだが。 (ヨミビトシラズ)
★「林檎喰む父」が現在形なので時間軸がよくわからない。「固く」の実感は良い。(あるきしちはる)
★ 上5動詞、その後も動詞形容詞が続き、落ち着きに欠けるかなと思いました。でも亡き父の椅子の硬さと林檎の距離感が絶妙ですね。×固く ○硬く かな? (桃猫)

★父の椅子で物思いにふける詠み手。あまり仲が良くなく後悔しているような。情報が多く窮屈な感じがしました。省略を使えばゆったり詠めたかも・・。素材はいいと思います。「遺しし」かな?(文法)(すりいぴい)
この句は一から考えた作った句です。椅子からイロイロ発想を飛ばして中七下五の十二音を作って、上五に入れる林檎の季語を探し当てたときは上手くいった!と喜んだのですが、林檎喰む父~と切れずに繋がる読み方も出来るという事に何度も読み返してたのに全く気付きませんでした。指摘されて初めて自分の失敗に気付き、良い勉強になりました。ちなみに固くの漢字は色々考えてこちらにしました。こうやって他の方にコメント頂けると自分の句の傾向、弱点がより判って楽しかったです。(24516)

6.秋風や入口の無いテラス席 洒落神戸 (6点)
〇<テラスの入口>への視点が素晴らしい。 (痺麻人)
△風が吹き抜ける感じがいいと思いました。ただ「入口の無い」だと密室とか個室をイメージしてしまうので、(字数は足りませんが)扉とかドアにすればいいのかなと思いました。
(中山月波)
△「出口無き」でも面白いと思いました。(葦たかし)
△今は亡き主のためのテラス席なのかもしれない、と「秋風」の侘しさから想像した。(あるきしちはる)
△読めば読むほど、あれこれと情景を想起させてくれますね。実際にこういう席ってあるんですよね。おお、そんな所が入口だったかなんて思いも見えてくるようです。 山香ばし 

★綺麗な表現。でもわかるようでわからない気が・・私の理解力不足かな  (城内幸江)
★すみません、「入り口の無い」だと「入れない(@@川」・・・と思っちゃいました。中七では場所情報や広さを出した方が風を感じられそうです。(小川めぐる)
★入口の無いテラス席とは閉店してしまってるお店でしょうか?それとも空想のお店でしょうか?どちらの意味でもその事を悲しんでいるように思いました          (24516)
★カフェの形式にもよりますが、「テラス席に入口がない」事は、大して珍しくない事だと思います。「秋風は入口の有無に関わらずどこからでも入って来る」という句なら面白いと思いますが、その場合は書き方に工夫が必要です。 (ヨミビトシラズ)
★店の奥にある裏庭的テラスでしょうか。措辞の映像が見えづらく何だろう?と思わせる(飾りテラスにある木の葉っぱがガラス越しに揺れているのが見えている、それとも比喩でしょうか)。きいてみたい句。(すりいぴい)
うーん大失敗、暗喩(と言えば良いのでしょうか)はどこまで説明するか難しいですね (ToT
ネタをばらすとテラス席って日本のお洒落なお店などでもちょっと緊張するし、パリなどでは差別などもあると言う事で、ちょっと「敷居が高い」。そんなカフェテラスを入りにくいいな……と見ている句です。入り口のほかにも「鍵がない(見つからない)」、「ドアが……」、「チケットが……」など考えたのですが、多分どれでも伝わらなかったかと orz
山香ばしさんに「読めば読むほど、あれこれと情景を想起」と書いていただきましたが、読みの幅があるのは良いけど広がり過ぎるのは、キッチリ情景が描けてないって事ですよね。麻痺人さんほか私の謎句で色んな情景を浮かべてくれた皆さん、ありがとうございます m(_ _)m(洒落神戸)


7.約束の席へと置きし桐一葉 あるきしちはる (9点)
◎単に何の気なしに置いたのか、秋の訪れを知らせて話のネタにするために置いたのか、無言のメッセージ(別れ等)を込めて置いたのか……何でも無さそうな句ですが、たかが一語、たかが一枚の葉っぱである「桐一葉」の持つ「読みの幅」が、意外に広い事を思い知らされた句。 (ヨミビトシラズ)
○恋人との約束でしょうか?初めて会う人との約束かもしれません。大きな桐の葉に託された期待が感じられます。きっと楽しいひと時を過ごされることでしょう。(中山月波)
○自身の心変わりを桐一葉に託し、黙ってお別れするということなのでしょう。こんなことされたら泣きますが。テーマにも合った一句だと思いました。(大槻税悦)
△「約束の席」に置く「桐一葉」。大きな葉の存在感が、待ち合わせの相手へ寄せる心と重なって感じられます。何気なく置くには大きすぎる気がして「X年後にこの席で」と約束した相手はもういない・・・現れない相手の代わりに桐の葉をそっと置く・・・そんなドラマを想像してしまいました。(小川めぐる)
△置手紙のような季語が楽しいと思いました(あ~すけ)
★ずっと昔に約束した場所に相手が現れず桐の葉がひとひら舞い降りる中、待っているというような情景でしょうか?この場合、置きし、だと桐一葉をあの席に置く約束をしたという意味になりませんか?? (24516)  
★やや抽象的でしょうか。桐の葉の存在感が大き過ぎる気もします。 (山香ばし)
★秋の季語の代表の「桐一葉」は落ち様に季節を感じる季語。切れない句の場合、措辞は具体的な方がいいかなと思いました。「約束」にこだわりあると思いますが五感情報が欲しいところです。(すりいぴい)
待ち合わせ場所へサヨナラがわりの置き手紙...というイメージから作句しましたが、我ながらガッツリ省略したなぁと思います。私と同じイメージを描いた方(ビックリ!)、更に広げた方(「桐一葉」の季語の力ってすごい)、省略されすぎて掴めなかった方といらっしゃったのは、省略の加減を掴むための大きな収穫となりました。
また、ご指摘いただいた「約束の」。改めて見直すとい説明的ですね...。他の言葉を探します。ありがとうございました!(あるきしちはる)


8.譲り受くパレットナイフ秋の暮 桃猫 (7点)
○「パレットナイフを誰から、どうして譲り受けたか」までは書かれていません。しかし、季語の「秋の暮」から、それなりに重い背景がありそうな予感がします。
場面は地味ですが、最低限の情景をしっかり確保しながら「読みの幅」を残した句。成功です!! (ヨミビトシラズ)
△(寿々)
譲り受けなければならなくなった状況が秋の暮れという寂しげな様子と上手く呼応していて良いと思いました。(斎乃雪)
△譲り受けたという言葉と秋の暮という物悲しい季語から、もしかしてパレットナイフの元の持ち主は亡くなっているのかと想像しました。秋の夕暮に譲り受けたパレットナイフで絵を描いている美しい景だと思います。(洒落神戸)
△にぶく光るパレットナイフの存在が浮かび上がって、好きな句です。もう少し色を感じさせる季語と取り合わせてもよかったのかも。 (山香ばし)
△パレットナイフは油絵に使うだけではなく、お菓子を作る時にも使う物の様なのですが、私は油絵の物として読みました。身内か師か友か、譲り受けた人の画風や志まで一緒に受け継いだのではと思います。(東雲)
★上五は譲り受くる、譲り受けし、の方が宜しいのではないでしょうか??個人的には季語が秋の暮ではなく、暮の秋だった方がいろいろと妄想が膨らみそうだなあと思いました (24516)
★上五が終止形なので、三段切れになっています。このカタい感じも味わいのひとつに思えますが、季語の方を上五に持って来て下五「譲り受け」とする案もあるかと。(小川めぐる)
★「受く」が終止形なのが気になる。(あるきしちはる)
★佐伯が妻に残したパレットナイフの事だろうか?ならば、想像が豊かすぎではないだろうか。 (痺麻人)
★「秋の暮」、概ねもの寂しさ・無常観を表す季語と思いました。良い措辞(寂しさを感じつつも決意を新た)なのにどこか合わない気がしてもったいなく感じました。(すりいぴい)
★佐伯が妻に残したパレットナイフの事だろうか?ならば、想像が豊かすぎではないだろうか。 (痺麻人様) よくぞ触れてくださった!実は私佐伯祐三という人を全く知らずカフェというものもほとんど縁がなく困り果て「哀愁の巴里」という本を図書館で借り「ネタはないか~」とあさったところ「佐伯の弟子の女性が『佐伯さんは私にパレットナイフを譲ってくれた』と言っていた。この女性が愛人ではないか」という記述を読み(真偽はともかく)「パレットナイフ!七音!いただき!」と思い、しかし助詞を入れれば八音だし「もらった」ってなんて書いたらいいんだ?と四苦八苦した句です。季語の位置、終止形、三段切れの御指摘に「ああ!そうか!」と目が覚める思いです。コメントくださった方ありがとうございます!そして拙い句から「△譲り受けなければならなくなった状況」「もしかしてパレットナイフの元の持ち主は亡くなっているのでは」等の読み取り脱帽です。感謝です!(桃猫)


9.先客の残暑居残る予約席 あ~すけ(4点)
△先客がいた気配の残る予約席。その気配は残暑の暑さを象徴しているかのよう。そして綺麗に整えられた予約席は涼しい秋を迎え入れる準備が整い、残暑の中、秋の到来を楽しみにしている。(斎乃雪)
△繁盛店なので、予約のギリギリまで先客が座っていたのでしょう。先客がどんな会話をしていたのか想像が膨らみます。(大槻税悦
△先客がいた気配の残る予約席。その気配は残暑の暑さを象徴しているかのよう。すばらしいと感じました。(斎乃雪)
残暑が比喩になっているので季語の力は弱いかもしれないが発想が面白い。「残暑」と「居残る」を重ねるのはクドイ感じがするので、「ある」くらいあっさりさせた方が残暑が活きそう。(あるきしちはる)
★意味するところはよく分かりますが「残暑」と「居残る」が意味的にダブってしまったのが残念です。(中山月波)
★回転の速い人気店で、先客の体温がまだ残る席、という意味なのか、逆に早くから「予約席」として押さえられているためにテーブル回りの空気が動かず「残暑が先客として居残っている」状態なのか。いずれにしても、その席にあまり座りたくない感じなのが残念です。(小川めぐる)
★最初読んだ時、予約席なのに先客がいたの??と思ったのですが、残暑が先客だったのですね。スイマセン汗       (24516)
△先客が離れた後の熱気をそのまま残した席を、非常に良く表している句。ただし、「残暑」が「先客の体温・熱」を示す比喩として使われているため、季語としての働きはやや薄い。 (ヨミビトシラズ)
★どこかあいまいな印象を受けました。温もりと残暑は呼応しないのではないでしょうか。 (山香ばし)
★椅子に残暑を重ねるという創意。余熱が残暑を際立たせているということでしょうね。「残暑」の本意と異なると思いますがわかります。「先客」は省略できそうですか。(すりいぴい)

★残暑を擬人化する手法は面白いと思いました。しかし、狙っての事かとは思いましたが「残暑」と「居残る」はイメージが重なり過ぎているのではないかと気になりました。(東雲)

10.秋澄めり奥のサイフォンこぽこぽと 大槻税悦(15点)
◎サイフォンの音が奥の風景を思わせていて「こぽこぽと」という下五が気持ちよく聞こえてきました。(寿々)
○秋の空気には、他の季節とは違った落ち着いた透明感があると感じます。夏の喧騒が去ったカフェに、じっくりと抽出されているコーヒーの音と香りが漂っている。そんな贅沢な時間を楽しんでいる様子かなと読みました。東雲
○秋澄むという季語がとても好きです。ゆっくり席に座って読書でもしているところに普段なら気にも留めない小さな音が聞こえてきたのですね。ちなみに上五と下五をひっくり返すというのはどうでしょうか?? (24516)
○奥のサイフォンだから、テラスで椅子に掛けて待っているのでしょう。そしてサイフォンのコーヒーを待っているのは一人のはずはないよですね!(正丸)
○特選と迷いました。優しいオノマトペに珈琲の香りまで漂います。奥の、が効いていると思います(かま猫)
△オノマトペが自然な雰囲気を醸し出しています(あ~すけ)
△秋の澄んだ空気の中で、サイフォンの音も珈琲の香りも際立つようです。爽やかな好天、穏やかな充足感溢れるひと時、とっても素敵!(小川めぐる)
△今回、63句もあるのに一つしかなかったオノマトペ。サイフォンで淹れるコーヒー良いですね。「奥の」がどこの奥を指すのか分かりにくいと思いました。(洒落神戸)
△取り合わせが自然。あっ珈琲が沸いた、と今気付くほど、あるいは気付かないほどに秋を感じている詠み手がいます。香りと音。平明です。「奥」が惜しい気が。(すりいぴい)
★句の全体的な雰囲気は良いが、「サイフォン+こぽこぽ」という語の組み合わせが余りにも平凡。情景も普通なので、このままでは他の句に埋もれる。 (ヨミビトシラズ)
★語順を変えた方が良くなると思う。(あるきしちはる)
カフェ⇒コーヒー⇒昔、父や母がサイフォンでコーヒーを点ててたな~と思った瞬間に、水の入った下のフラスコみたいなガラスからお湯が上に上がり、最後のあの「こぽこぽ」が頭に浮かびました。「奥の」が不要というご意見がありました。私は適当な性格なので、具体的にどこということもなく、「奥の」と書けばどこかの「表」に自分が居るという距離感だけを感じてもらえればという、あまり深く考えずに書いた「奥の」でした^^;あと、語順は、なるほどと思いました。今後は一文字、一言、語順も切れも考えます!まだそこら辺なんです・・・すみません(笑)本当にありがとうございました!!!!!(大槻


11.星月夜横には白む石畳 大槻税悦 (2点)
△綺麗な景。ただ「横には」が不要な気がします。「カフェの横には」という意味だと思いますが、石畳の描写だけで十分かと。(小川めぐる)
△頂いたNo.18と同じく「星月夜」のダブルミーニングだと思いました。白む石畳も良いと思ったのですが「横には」が作者との位置関係が分かりにくいと思いました。(洒落神戸)
★「横には」が漠然としていると思いました。とてもきれいな景ですので惜しいと思います。(中山月波)
★ とても綺麗な季語に綺麗な情景だと思いました。ただ、横には、が分かりづらく、ここの意味が分かりませんでした、スイマセン (24516)
★すみません……「星月夜」に「石畳が(光って)白む」のは、いくら何でも当たり前過ぎると思うのですが……(汗)情景・展開が平凡なら、せめて描写で工夫しましょう。 (ヨミビトシラズ)

★場面を説明しているような気がしました。実際に星月夜の中を歩いてみたらよかったかも。 (山香ばし)
★「横には」が適切でないように思う。人との高低差があるはずだから。また、「白む」とあると月を感じてしまう。星明かりの中の石畳の美しさ、それはもっと繊細でかそけきものではないかなと思う。(あるきしちはる)
★ 「横には」が一ひねりできそう (桃猫)
★月のない夜の白い星明り。美しい季語ですよね。「横には」にやや違和感がありますが、詠み手は影に居るのでしょうね。(すりいぴい)
★綺麗な情景ですが「横には」が説明的だし、兼題の絵を見ていなければどこの横なのかが不明なのではと思いました。(東雲)
この句は、最初は少し違う情景を詠みたかったのですが、石畳だけでパリらしさがあるか?何なら神社も石畳やし・・・とか考え(でも結局カフェらしさ、パリらしさは無いんですが^^;)、お題と離れていることと、上手く詠めなかったことから、こんな仕上がりになりました^^;共通してご指摘いただいた「横には」不要説。私の適当な性格がそのまま出ており、石畳の横に居てるということだけが分かれば良いという、本当に安易な気持ちで入れた「横には」でしたが、あんなに炎上するとは!(笑)今後は一文字、一言、語順も切れも考えます!まだそこら辺なんです・・・すみません(笑)本当にありがとうございました!!!!!(大槻

12.シャンソンの漂うカフェへ律の風 斎乃雪 (5点)
○律の風、という季語を初めて知る事ができました、確かにシャンソンには秋の風よりも律の風が似合います。きっと生歌のステージのあるお店のような気がしました。 (24516)
△「律の風」で軽くきらめくような素敵なメロディを想像します。それだけに「シャンソン」とは近いのか?いやだからいいのか?と迷ってしまいました。(小川めぐる)
△「シャンソン+律の風」という音楽ネタで連携している句。「雰囲気を上手く出しつつ、確実にまとめた句」である一方で、「事実を並べただけの句」に見えなくもないが……さっぱりとした句である事は間違いないです。 (ヨミビトシラズ)
△洋風のモチーフへ「律の風」。異国人が迷い込んだような違和感が面白い。(あるきしちはる)
★カフェへ落ち葉とか新聞とかが吹きつけられている光景ですね。ただ、本句では親しみやすいな季語だとより鮮やかになるかと感じました。切れ字はどうでしょう。(すりいぴい)

13.新涼のテラスへ妻の代理人 あるきしちはる (18点)
◎離婚の話し合いで、しかも妻は本人が話すつもりはないから代理人が出てくるのでしょう。新涼、まさに涼しい話です。テラスで離婚の話とは、有る!けど思いつかないです。(大槻税悦)
◎代理人の無機質な存在とこれから起きるであろう不穏さ、それに爽やかな季語との絶妙な取り合わせが見事です。新涼やで切っても面白かったかなとも思いますが、どちらにしても、「へ」が効いているように感じます。 (山香ばし)
○「新涼」の爽やかな景のはずが・・・下五で一気に景がひっくり返る面白さに1票!(小川めぐる)
代理人ということは、離婚裁判中?爽やかな新涼と、煩雑で面倒くさそうな代理人との話し合いが対極関係で面白いです。(中山月波)
代理人とは弁護士のことでしょうか???昨日、今日の日本の題材ですね。ドラマチックな内容なので、切れが欲しくなります。(葦たかし)
○中七までは穏やかで爽やかな秋らしい印象でしたが、下五に代理人ときた事で、一転してただならぬ気配になりました。離婚調停のようなシビアな場で飲むコーヒーは、きっと一段と苦く感じるのでしょう。(東雲)
〇 下5の意外性。爽やかな秋が一気にピリリとした非日常に。離婚調停?スムーズに決まると良いですね。 (桃猫)
△中七下五の言葉がとても秋っぽくて謎めいていて好きです。ただ、季語が新涼だともうお互いに決着はついているように感じて、個人的には揉めてる雰囲気の方が妄想が色々膨らむと思いました汗(24516)
△「新涼+テラス」で明るいイメージを醸し出しておきながら、出てきたのが「妻の代理人」……(良い意味で)重過ぎる!!(汗)詩情がやや乏しく、読みに若干の紛れはあるが、「語の組合せ・展開の妙」がある句。 (ヨミビトシラズ)
★妻の代理人は何の目的でテラスへ来たのだろうか?具体的に詠んだほうが良いのでは (痺麻人)
★措辞はおっと思わされ簡潔です。季語からするに、やっと妻と別れることができるという安堵感を表す意図と思いますが、より合う季語があるように感じました。(すりいぴい)
はじめは「兄の婚約者」でした。でもつまらないなと思って「妻の代理人」としてみました。読んだ方を楽しませることができれば...と思い、それは成功したようですが、エンタメ性優先で詩情には欠けますよねぇ(^^;詩情、次回の課題としたいです。投句後にテラスは季語と知り焦りましたが、「新涼のテラス」としたからセーフかなぁ...でもご提案いただいた「新涼や」ならば、切れ字で強弱ついて季重なり問題は解決しますよね。別の季語も探してみます。たくさんの評をありがとうございました!(あるきしちはる)

14.文字もはやじつとしてなどをらぬ秋   かま猫 (7点)
○暑かった夏もおわりようやく涼しい秋の訪れ。人だって動物だって文字だって、じっとなんてしていられない。皆で踊りだそう!(斎乃雪)
△行楽シーズンの広告、「秋の新作!」といったPOPなどが浮かびました。文字の方から目に飛び込んできて、わくわくを誘われる気分!(小川めぐる)
△ 文章的に、じっとなどしてをらぬ秋、のほうがしっくりきませんでしょうか??(24516)
△面白い発想。秋より春や夏の方が合いそうかも。(あるきしちはる)
△ 秋なのに元気な文字が可笑しい。「もはや」「など」に作者の感嘆が込められていますね。 (桃猫)

△出不精の夏が終わり、やや涼しくなった町へ繰り出すそわそわ感が感じられます。(広告)文字さえそうだ、という比喩。大きい季語「秋」へすべてかかっていても違和感がない。やや固い印象かな?(すりいぴい)
★もう少し具体的に表現すると秋が引き立つかもしれません。 (城内幸江)
★「文字がじっとしていない」に何を見るかが鍵だけど……「新聞・雑誌・広告の紙面に文字が踊る」「何かを書きたい衝動に駆られる」から、果ては「乱視・目眩で文字が追えない」まで……すいません……良い大人が迷子になりました。助けて!!!!(涙) (ヨミビトシラズ)
★「文字」はポスターもしくはカフェのメニューかと思ったのですが、お題を見ないとちょっと何を読んでいるかが分かりにくいと思いました。(洒落神戸)

15.からころとゴチック体を揺する秋 桃猫 (16点)
◎風が広告に悪戯し、(広告)文字を読みとることができない。商売あがったりですね.。(痺麻人)
○フォントを擬人化するところが好きです(あ~すけ)
乾いた秋の音と、文字を転がしているような、からころというオノマトペがお上手だなと思いました。(中山月波)
○ポスターの字体をなんとか詠めないかと悩んでいたのですができな
かったので、このお句を拝見しハッとしました(かま猫)
○確かにもしゴシック体が動き出したらその音はカランコロンとしそうです。ただ、これは秋が揺すっているという句意でしょうか?個人的には勝手にゴシック体が動き出す感じの、揺れる秋の方が好きだなと思いました (24516)
△この句は「からころ」という表現が大好きでした。ただ揺するにぴんときませんでした。秋風が揺するということなのでしょうか?(斎乃雪)
△喫茶店の扉にかかる「OPEN」の文字(ちょっとバラバラに貼ってあるような)が浮かびました!ドアチャイムもカウベル的なからころ、文字もからころ。思わずカフェに行きたくなる一句。(小川めぐる)
△広告そのものではなく、中の文字が揺れているという見方が面白いなと思いました。ゴシック体を揺すったら、確かにからころと鳴りそうな気がします。  (捨楽)
△何をしているところなのかはわからないけれど「ゴチック体を揺する」という発想が面白い。「からころ」も効いていると思う。(あるきしちはる)
△採りたかった句。擬音がいいですね。「ゴチック体」に合っています。夏で褪せた広告が朽ち、「風」と言わないのにひやりと「風」を感じます。「揺らす」ではないところにこだわりがあるのでしょうね。(すりいぴい)

★ゴチック体を揺すると、からころと音がするのだと思うのです。印刷機?活版印刷の金属の文字?想像力が乏しくて、かつ聞いたこともなく、イメージができませんでした。教えていただけますと嬉しいです。(大槻税悦)
★「からころ+ゴチック体(文字)+揺する」というキーワードから私が思い付いたのは、「カフェの扉の文字(もしくは、扉に張られた広告)が、扉を開ける度にからころ(扉の)音がする」という絵。……兼題を見ていなかったら、私は何も分からなかったと思います(涙) (ヨミビトシラズ)
★「ゴチック体」はポスターもしくはカフェのメニューかと思ったのですが、お題を見ないとちょっと何を読んでいるかが分かりにくいと思いました。(洒落神戸)
画家つながりでゴッホの句を頑張っていましたがハイポ「日焼け」の城内幸江さまの「ゴッホにも日焼の耳はあったのか」 を読み「ぎゃふん!」と降参し、その代わりに「ゴチック体」で一句作ったという経緯です。自分の中では「秋風が吹けば本の中、パソコンの中、絵画の中、世界中のゴチック体が揺れる」というなんとも無意味かつ哀しい句でしたがOPEN、カウベル、活版印刷機、カフェの扉というコメントの言葉に「ほぉぉ!」と唸った次第です。「揺する」考察も大変勉強になりました。からころオノマトペをコメントいただけたのも大変大変嬉しかったです。ありがとうございました!(桃猫)

16.テラス去る人や鈴虫なお叫び ヨミビトシラズ
★「鈴虫」に「叫び」は強すぎる気がします。しかも「なお」なので余計に・・・。多分、あっさりした描写の方が悲しさが引き立つかと。(小川めぐる)
★下五のなお叫び、が季語の鈴虫の説明になっているように感じました。テラスを去っていくのはどんな人物だったのか、何故去っていくのか、が知りたいなと思いました(24516)
★「叫び」を面白いととるかどうかですね。個人的には合わないような気がします。 山香ばし
★鈴虫に「叫び」は大げさな気がする。(あるきしちはる)
★人「や」が&(並列)の「や」に見えてしまった。「なお」+動詞は散文のようになってしまうかな。  (桃猫)
★「や」の位置が意欲的ですね。ただ、わびしくリーンリーンと鳴く鈴虫と「叫ぶ」取り合わせにやはり違和感が残ります。十七音に、見えないドラマ性を詰め込もうとした印象が・・。(すりいぴい)
3句中、最後に出来た句。「声高に言う」をキーワードに、テーマを比喩で直に書き込んだ句。「いくら心地良い鳴き声を持つ鈴虫でも、叫ばれるように大きな声で鳴かれたのでは聞いていられないだろう」という発想から、「鈴虫が叫ぶ」という「異常な表現」を敢えて使った句。さらに、季語の「鈴虫」の方ではなく、「去る人」の方に「や」を付けて強調した事から、この句の趣旨は「鈴虫の鳴き声」ではなく「去った人」の方にあると示した(つもり)。
「鈴虫が叫ぶ」のインパクトが最大な上、テーマをダイレクトに練り込んである分、最もテーマを理解してもらえる可能性が高い句だと思ったが……反面、やや現実離れした内容である上に、季語を蹴っている句なので王道からは外れる句だと思った。……で、反応は思った通り……まあ、仕方がないさdelicious(ヨミビトシラズ)


17.傷秋のミルククラウン見る遊び 小川めぐる (21点)
◎馴染みのカフェのカウンターに突っ伏しながら、コーヒーが一滴一滴抽出されている様子を放心状態でただただ眺め、失恋のショックを誤魔化している。そんな現実逃避を自嘲を込めて遊びと呼んでいるのだと読みました。(東雲)
◎生命の勢いづく夏も終わり訳ものなく物悲しくなってしまう秋。ミルクの滴りを無心で眺めるのであるがミルククラウンが出来る一瞬の美しさをとらえることに楽しさを覚えてしまう。(斎乃雪)
◎ミルククラウンという小さく美しいものに心を寄せて、自身の内面と静かに向き合っている。美しく繊細な傷秋である。(あるきしちはる)
◎ひとり思うところあり同じしぐさを繰り返す所作と心情が簡潔に読まれています。スプーンの滴を垂らしているのでしょう。「遊び」というところに諧謔も感じられる措辞がとても良くて好きです。平明です。(すりいぴい)
ミルククラウンは涙ゆえ?傷秋の響きにそんなことを思いました。「見る遊び」という押さえがお上手です。(中山月波)
○初めは予選どころか選外だった句ですが……何度も読むうちに、「傷心の人がミルククラウンをひたすら作って、何をするでもなくボーッと座っている絵」が浮かびました。描写重視の句でかなり抽象的な句ですが、読み手が頭の中に映像を描けるギリギリの所を攻めた句かと。……書き手の勇気に一票。 (ヨミビトシラズ)
○カフェテラスでひとり、ぽつりぽつりとミルクを垂らしてはミルククラウンを見る。なんと空虚且つ感傷的なひとときでしょうか。「傷秋」という季語が際立つ一句だと思いました。  (捨楽)
△視点の面白い句ですね。ただ、傷秋で詠嘆したいなぁと個人的には思います。遊ばなくても、見ているだけでもよかったかも。 (山香ばし)
△これはどうやって遊ぶの?とか考えてはダメなんでしょうね(笑)子供の頃にこんな遊びをしたら一日中していそうです    (24516)
△アイスミルクを注文したのでしょうか。ストローから1滴落としてミルククラウンを見て、心の傷に蓋をしているのだと読みました。(大槻税悦)
★ 傷秋とミルククラウンの取り合わせがとても素敵。下5の「見る」「遊び」が具体性に欠く気が。 (桃猫)

皆さん、選&コメント有難うございます!この句はお布団に入ってから「ハッ!」と思い浮かびました(笑)。枕元の携帯からPCへメールしていて良かった~。喫茶店でこんなことしていたら「早よ帰れやgawk」と思われそうですが、こんな乙女心を許してくれるマスターがいてくれたら嬉しいですね。皆さんの美しい読みに感動・感激です。下五は「見てをりぬ」「見るばかり」などあったでしょうか。季語と内容が「だから」で繋がると思って詠嘆は考えませんでしたが・・・イケるのかな?(ドキドキ)(小川めぐる)


18.星月夜壁埋め尽くす異国文字 斎乃雪 (16点)
○夜空にはさんざめく星々、壁にはいっぱいの異国文字。この取り合わせ一発で採らせて頂きました。神秘性が素敵で、憧れと郷愁の両方をギュンと掻き立てられます。(小川めぐる)
○季語との響き合いが味わえました(あ~すけ)
○「星月夜」と壁の異国文字の取り合わせ、最初は意味が分からなかったのですが、良く調べると「星月夜」はゴッホの絵のタイトル、季語と絵のタイトルのダブルミーニングとは上手い!異国文字は日本語なのかと想像しました。(洒落神戸)
○お題の絵からは、異国文字はポスターかなと思い浮かびますが、異国文字は壁に書かれた落書き、思想統制がとられた町で人々の気持ちの捌け口としての落書きとすると、何とも切ない句になりますね。(松尾千波矢)
○絵を見て詠んだと知っていても、知らなくても、その情景が浮かびます。壁に直接書かれているのか、もしくはポスターなのか、いろんな想像が膨らみます。(大槻税悦)
○兼題にピッタリ(正丸)
△満点の星とびっしり並ぶ文字、良い取り合わせだと思う。異国の文字は読めなくてもきっと美しいのだろう。(あるきしちはる)
△見たもの触ったものを素直に表すことの大切さを改めて思いました。 (城内幸江)
△(寿々)
△端的でいいですね。どこか妖しく不穏で異国の頼りなさげな空気もあります。動詞、語順に選択肢がまだある気がします。(すりいぴい)
★星月夜という季語と、異国文字の組み合わせがとても綺麗です。ただ絵を知らないと、壁という言葉だけではシャッター商店街へのスプレーの落書きが浮かんでくるかなと思いました汗 (24516)
★「星月夜+異国文字+壁を埋め尽くす」……って…………黒魔術でもやってるの!!??怖いよ!!!!(泣+逃)……もう少し、状況を特定できる具体的な情報が欲しいところ。 (ヨミビトシラズ)
★季語との取り合わせが綺麗。ただ「壁」の一字では、落書きの壁、ピラミッドの内部、いろんな光景が思い浮かぶのが惜しいと思いました。  (桃猫)
この絵で目をひいたのはポスターの文字。星月夜の星と意味のわからない異国の文字が呼応しているように感じ星月夜と異国文字は決まって中7はちょっと苦し紛れです。たくさんの方に○△★頂きありがとうございました。(斎乃雪)

19.黄落や靴底紅きピンヒール 洒落神戸 (10点)
◎黄落の黄と靴底の紅の映像がくっきりと見えました。カッコいい女性が何処に向かうのか想像が膨らみます。   (城内幸江)
〇靴底の赤が見えるほど作者はその女性の後姿を見つめているのでしょうか。素敵な女性が銀杏の並ぶ街を颯爽と歩く姿が浮かびました。美しい色彩に女性への憧れの想いが見えました。 (桃猫)
△色の対比が綺麗です(あ~すけ)
△景はスタイル抜群のパリジェンヌが見えて凄く良い!!「黄落」が晩秋の季語なのが唯一惜しい!来月だったら採っていました。(小川めぐる)
△(寿々)
△ 靴底が赤いヒールというのがイメージ出来ず、試しに画像検索してみたら予想以上の靴の美しさにビックリしました。ただ、黄落では落ちてくる様子なので、既に地面に落ちている黄葉ではどうでしょうか?? (24516)
△色の対比が鮮やか。黄落(上から下へ)と靴底、カメラワークもスムーズで良い。(あるきしちはる)
★「黄落の黄色」と「ピンヒールの紅」の色の対比が鮮やかな一句。ただし……良くも悪くも、ただそれだけの句。これ以上、何か意図がありましたら……本当にすみません(謝) (ヨミビトシラズ)
★黄色い落ち葉(銀杏か)と赤のコントラスト。靴底が赤いピンヒールというのはみたことがありませんが、鮮やかで軽やか。やや離れた感がありますがギリギリか。(すりいぴい)
「クリスチャン・ルブタン」というパリの靴のブランド。ハイヒールが主商品で、その中でも靴底が赤い「レッドソール」が有名。パリジャンがこれを履いて黄落、黄葉の中を歩いてたり、オープンテラスで脚なんか組んでたら美しいなという、ただそれだけの句です。
「黄葉」ついてですが、歳時記で調べたところ落ちてるという意味がないので黄葉を使うと別に落ちているという情報がいりそうです。うーん、「黄落」が晩秋の季語だというところを見落としてました orzブランド名は別として赤い靴底を見た事がない方が多くてビックリ、私以外の男性陣は女性のふくらはぎとか足首とかあまり見てないのかなあ ;-)幸江さんにはバッチリ伝わったようで嬉しいです♪(洒落神戸)


20.色なき風過ぎて広告またも増え ヨミビトシラズ (2点)
△広告という言葉を入れた句を作りたくて色々考えたのですが、色なき風と広告の派手な感じの対比など思いつきもしませんでした。とても綺麗です。ただ、過ぎて、ではなく吹くや、で切っては駄目だったのでしょうか??  (24516)
△「色なき風」憧れの季語です。時期的に催し物のお知らせが増えるということもあるかと思いますが、透明な風ゆえに、広告の文字も写真もデザインも存在感を増し、今まで気づかなかった1枚にも目が行くようになった、と解釈しても素敵です。「過ぎて」に再考の余地あり?(小川めぐる)
★「またも増え」が説明的。風が増やす、というニュアンスにしてみたらどうか。(あるきしちはる)
★「過ぎて」なくても良いかなと。「広告」だと色んな媒体があるので映像化が難しいかなと思いました。 (桃猫)

★「色なき風」の色なき、秋の寂寥感を風で例えたもの。「増え」という言葉とややそぐわない気がしてしまいます。風と広告のセットはよいですね。(すりいぴい)
3句中、2番目にできた句。「寄り付かなくなる人」をキーワードにして書いた句だが、そのままでは直接的過ぎるので暗喩を少し入れてある。「色なき風」というのは、徐々に冬に向かって彩りを失っていく秋の風を示した季語。これを、「色の無い返事」等に見られる「色を失う=人が興味を失う様子」に引っ掛け、「色なき風=広告に興味を持たない人」の示唆で使ってみた。即ち、「色なき風が過ぎる=広告に興味を持たずに通り過ぎる人」。示唆に気付かなくても、「通行人の興味を惹こうと際限なく広告を出す人の徒労」という雰囲気が漂う風景画として捉えてもらえるかな、と思ったのだが……示唆を含んだ「色なき風が過ぎる」が分かりにくい事もさることながら、「広告またも増え」の部分も描写不足で上手く句を支えきれていなかったのかも知れない。反省bearing(ヨミビトシラズ)

21.秋風とスカート遊ぶテラスかな 城内幸江 (4点)
○秋になり少し長くなったスカートの裾を秋風が揺らします。パリのカフェのテラス席と言えばやはり脚の綺麗なパリジェンヌに登場して欲しいですよね。スカートからチラリと見えるふくらはぎまで想像できたりして良いですね。(洒落神戸)
〇天に押したかった一句。テラスで待ち人ですね。秋風は多様に歌われるそうですが、爽やかな秋風ですね。リズムもよく動詞が活きています。スカートの色が目に残ります(エンジ色みたいな・・)。(すりいぴい)
★ ゴメンナサイ、スカートめくりの情景しか浮かびませんでしたw   (24516)
★実は「テラス」が夏の季語(「露台」の傍題)で、この句の中心が「テラス」になっている気がします(「春風」でもよい句になっている)。景は素敵なのでそこが残念でした。(小川めぐる)
★「スカートが秋風に吹かれてひらひら舞う様子」を「秋風+スカート+遊ぶ」というのは……気持ちは分からないじゃないけど、「手垢の付いた表現(&発想)」じゃないかと私は思う……(汗) (ヨミビトシラズ)
★「かな」はしみじみした感じが欲しいので「遊ぶ」だと「かな」が効いていない気がする。(あるきしちはる)
今回も勉強させていただきありがとうございました。選んでくださいました皆さまありがとうございました。皆さまからいただいた選評をしっかりと読み返し、みなさまの句評をじっくり読み、今後の句作に繋げたいと思います。(城内幸江)


22.初秋やテラスの赤きベレー帽 寿々 (10点)
○秋の初めパリジェンヌはその年の秋冬のトレンドを早々取り入れてお洒落を楽しんでいるのでしょうか。赤いベレー帽を被った女性。グループではなく独りでカフェオレなんかを飲んでいるのではなんてとこまで想像しました。(洒落神戸)
○先ずは色がきれいですね。初秋だから、まだ黄葉していない街路樹の下のテラスに赤いベレー帽の画家を夢見る女の子が画材かなんかを持って座っているのに想像しちゃいました。
△スッキリ・サラリとしていて好感を持った一句。色合いが綺麗で、スケッチに出たくなる秋の爽涼感が出ています♪(小川めぐる)
△読み手が、「ベレー帽」から「ベレー帽を被った人」を想像するか、「単なるベレー帽そのもの」を想像するか……前者だと「芸術の秋」と連携して様々な読みが生まれるが、万一後者で読まれてしまうと詩情が前者に比べて薄くなり、損をしてしまう句。……私の心配し過ぎ?(汗) (ヨミビトシラズ)
△秋→芸術の秋→絵描き→ベレー帽と発想の手順が見えてしまうので、全く違うアイテムにしたほうが「初秋」と「赤」の取り合わせが活きそう。(あるきしちはる)
△そのベレー帽を置いた人がいろいろと浮かびます。齢を重ねた男性でしょうか、それとも若くはつらつとしたお嬢さんでしょうか。 (山香ばし)
△ 秋のテラスに「赤」が鮮やか。ベレー帽で画家や漫画家が浮かぶ上手い言葉だなあと思いました。置かれたものか誰かがかぶっているのか。最後までとりたいなあと悩みました。 (桃猫)
△ベレー帽が気候の変わり目をうまく表しています。カフェの客が被っているのでしょうか、ひっそり忘れ物でしょうか、想像が膨らみます。(すりいぴい)
★ 秋になった途端、毎日カフェに来だしてすっかり常連になったおじいさんを想像しました。赤きベレー帽の人物が何をしているところなのかが知りたかったです。  (24516)
ベレー帽の句に票をくださりありがとうございました!皆様の意見をよく読みまた勉強に繋げたいと思います。このベレー帽は忘れ物か被った人なのか?との問は17~18歳の少女から大人に向かう女の子といった方が合うでしょうか。赤いベレー帽を被りカフェテラスから見える海をひとり描いてます。実はこれプレバトの水彩画を描くショートカットの特待生(名前がわからない(^_^;))をモチーフにあれこれ想像をしました。もう少し分かりやすくしたら説明的になりそうなのであえてシンプルに仕上げて読む方に想像をしてもらえるようにしました。ベレー帽は置いてあるのか被っているのか男か女か…それを想像してもらいたかったので私的にはたくさんのご意見がいただけたことが想像してもらえたんだ!と嬉しかったです(*^_^*)(寿々)

23.パンが焼けテラスへ小鳥来る朝(あした)  東雲 (5点)
○パン、テラス、小鳥の取合せが絶妙ですね。ご飯党の私でも「そりゃあ、小鳥はやっぱりパンだろうなあ!」と納得。(葦たかし)
△パンの匂い、小鳥のさえずり、朝という時間が盛り込まれ、贅沢な時間を感じます。「テラスへ」という場所の提示は必要なかったかなとも感じます。 (山香ばし)
△爽やか。「小鳥来る」というだけで採ってしまいそう。慣れた鳥なのでしょう。日課かな。惜しいのは上五の「が焼け」ではないでしょうか。どこかで切る選択肢もあるような。(すりいぴい)
△カリっと焼けたトーストのいい匂いがしてきました。惜しむらくは散文的なので、語順を入れ替えて(「季語を上五か下五に入れて)みてはどうかと。(小川めぐる)
★そのもの、そのまんまの句。雰囲気としては悪くないのですが、使った映像(題材)が余りにも平凡過ぎます。映像もしくは描写をもっと工夫しないと、他の句に埋もれます。 (ヨミビトシラズ)
★散文っぽい。「焼け」とせず、たとえば香りの描写をしてはどうか。(あるきしちはる)
皆様、投票やご指摘ありがとうございました。とても勉強になりました。自家製パンを焼くカフェの朝、サンドイッチ用に食パンを切り、その時に出たパンくずをテラスに置いて小鳥がついばむのを眺めるのが日課で、いつの頃からかパンが焼ける匂いを嗅ぎつけた小鳥達が先にテラスで待っているようになった、そんな情景を詠みたいと思ったのですが、皆様のご指摘がそれぞれごもっともで、改良の余地があるなと思いました。(東雲)



24.秋うらら嫉妬の女形貼られけり 大槻税悦 (2点)
△この季語に「嫉妬の女形」が好対照!なのですが、「明日より『娘道成寺』」などと具体的な演目で「(嫉妬の女形の)ポスターが貼られている」と分かった方がいいかなと。お芝居を観に行く、という「うらら感」も増す気がします。(小川めぐる)
△中七の表現が斬新です(あ~すけ)
★三段切れのため、「けり」があまり利いていないと感じました。良い題材なので、惜しい!(葦たかし)
★スイマセン、女形が貼られる??しかも嫉妬の女形??の意味がちょっと分かりませんでした。秋といえばこれみたいな歌舞伎座の演目があって、その公演のポスターとかでしょうか??  (24516)
面白いと思ったのですが秋うららと嫉妬の女形の取り合わせがよく理解できませんでした。(斎乃雪)
★単純に「女形のポスターを貼った」とも読めるし、「貼る」と「張る」を掛けて「嫉妬された女形が誰かに(顔を)張られた」という示唆とも読めるし……しかし正直、読みも味も分からない句。……ところで、ネタは梅沢名人?(汗) (ヨミビトシラズ)
★「嫉妬の女形」に何か意味があるのかと思ったのですが、調べきれませんでした。お題を見なかった場合にこの句だけで景が想像しにくいかと思いました。(洒落神戸)
★「嫉妬の女形」がわかりにくい気がします。 山香ばし
★「嫉妬の女形」とは演目か。興味をそそられる言葉だが秋うらら」とは合わない(「貼られる」でなく「秋麗へ貼る」なら逆説的でアリかも?)と思う。(あるきしちはる)
★切れが3ヶ所あるように詠める。 (痺麻人)
★「おやま」の興行ポスターでしょうね。措辞の中七がすんなりと入らずもったいない気がしました。でも諧謔というか可笑しみが季語と合っています。どこか気になる一句。(すりいぴい)

この句は、最初、文楽の興業のポスターをイメージしていましたので、娘頭(むすめかしら)と中七に入れていましたが、検索しても、全然ヒットしなくて、文楽をご存じない場合は、娘の頭(あたま)???って感じだったことから、「女形」に変更しました。
共通してご指摘いただいた「嫉妬の女形」の分かり辛さについては、季語「秋うらら」と「嫉妬」の対比のつもりがそんな風には読めなかったということのようです^^;嫉妬の女形については、これまた私の適当な性格がココに出たのですが、演目は何ということを決めずに入れました。歌舞伎に出てくる女性は結構嫉妬してはるので、まぁ女形の写真が興業のポスターに使われるとしたら、嫉妬の顔かな~という安易な発想でした。すみません!
あと(それ何?と思ったことは内緒の)三段切れですが、勉強になりました。今後は一文字、一言、語順も切れも考えます!まだそこら辺なんです・・・すみません(笑)本当にありがとうございました!!!!!(大槻


25.カフェテラス逆さの椅子を照らす月  東雲 (18点)
◎「逆さの椅子」が店仕舞いしてひっそりした感じをうまく表していると思います。その椅子を月が照らしてる、状況設定がお上手ですねえ。望郷の念と一方で異郷での向学心に溢れる若き画家の姿を思い浮かべました。(葦たかし)
○テーブルの上に逆さに並べられた椅子に月明かり。静かになったお店の余韻の表現が綺麗だと思いました。  (城内幸江)
○テラス席で閉店するとテーブルの上に逆さに椅子を乗せるところがありますね。フランスではありませんが、新婚旅行でイタリアで見た風景を思い出しました。それを照らす明るい月。「テラス」と「照らす」って言葉選びもナイスですね。(洒落神戸)
○誰がどう読んでも、「営業時間後の夜のカフェテラス」が一発で思い浮かぶ句。キーワードの選択が的確で、シンプルだが精度と描写が抜群で、説明っぽくもない。情景も綺麗で、「逆さの椅子」の味が地味に良い。ただ、「照らす月」がちょっと迂闊。 (ヨミビトシラズ)
○よく行く喫茶店、残念、今日は既にしまっている。(正丸)
△閉店後の風景ですね。清掃も済んで、開店を待つぽっかりした時間・・・無音の空間に「月」の囁きだけが届いていそうです。ただ・・・「照らす」じゃない方がいいかも?(小川めぐる)
〇天に押したかった一句。月明かりの下では、椅子が椅子とは違うものに見えるのでしょう。少しのシュールさともの寂しさを感じる。細長い脚の影まで目に浮かぶ。簡潔です。シャガールみたいですね。(すりいぴい)
△景がすっと入ってくるところがいいと思います。(あ~すけ)
△閉店後のカフェの様子がよく浮かぶ句です。(大槻税悦)
△営業時間が終わった後の静けさを感じます。テラスに照らすと重ねたかったのかもしれませんが、月が季語である以上、照らすは余計かなと感じます。 (山香ばし)
△逆さの椅子=掃除のために机の上に逆さに乗せられた椅子、そのカフェテラスへ月光…素敵だと思いました。ただ「逆さの椅子」がいかようにもとれるかなあと悩みました。 (桃猫) 
★テーブルに逆さに置かれた椅子が秋を思わせることに成功してますね!惜しかったのは月は照らすものなので、別な言い回しが良かったのではと思いました。(寿々)
★「照らす」が蛇足か。描こうとしている景は良いと思う。(あるきしちはる)
皆様、投票やご指摘ありがとうございました。
とても勉強になりました。この句ではテラスと照らすをかけたのですが、照らすが要らないというご指摘も多数いただきました。私は知識が乏しいのでよくわからないのですが、花とだけ書いてある場合それは俳句の世界では桜と見なすように、月とだけ書いてある場合は満月と見なされるのでしょうか?もしそうでないなら、月は満ち欠けする物なので「夜を照らせる程度には明るい月」という事を表現するために照らすは必要だと思うのですが、私は無知なのでそこが判然としませんでした。(東雲)



26.鵲や珈琲ケトルの蓋踊る すりいぴい (9点)
踊るが効いていますし鵲の持つイメージから何か起こりそうな期待も(かま猫)
○特選と迷った句。ケトルの音や動きと鵲を合わせたことで、鵲がカタカタカタと高速でタイルをはめ込むように橋を作っていくところを想像した。(あるきしちはる)
△「七夕伝説」と関係深い「鵲」。すらりとした(鵲っぽい?)珈琲ケトルのフォルムは、「お洒落な恋」のイメージも持つかも知れません。「踊る」が「凡人ワード」なら、「~に湯の沸きて」といった方向でしょうか?(小川めぐる)
△「鵲」の季語には、縁結びの暗示があります。ケトルの蓋が「踊って」いるのは、そのせいかも知れません。句全体のインパクトは少ないが、何気ない光景の中にさりげなく伏線が張ってある句。 (ヨミビトシラズ)
△軽快で賑やかな雰囲気が面白く感じます。中八がもったいないですね。助詞はいらないのでは。(山香ばし)
△ 季語に瑞々しい生命力を感じました。窓の外は豊かな木々、鵲の羽ばたき。そして珈琲の香。ただ「蓋踊る」の映像が思い浮かべられず是非作者の方に伺いたいです。 (桃猫)
△珈琲ケトルの蓋踊るで、蓋の小刻みな動きとカチャカチャという音とコーヒーの香りが浮き出て来ました。(東雲)
かま猫さん、ちはるさん、△いただいたみなさん。ありがとうございます。カササギはカチカチ、カチャカチャ鳴くせわしない鳥なんですね。本句はケトルの絵を描きつつ音イメージ(と、そわそわ感)を先行させました。そこを感じていただけたみなさん、ありがとうございます。山香ばしさんの言われるように助詞は確かにですね(コーヒケトルでよかったですね)。桃猫さん、「踊る」は珈琲が沸き、ふたがカササギの鳴き声のようにカチャカチャと沸いて動いている感じ・そわそわ感です。東雲さん、ヨミビトさんありがとうございます。(すりいぴい)

27.はつあきや品良く垂るる犬の舌 捨楽 (12点)
○「品良く垂るる」がいかにも秋そしてパリっぽいです。この犬のイメージがボルゾイで浮かびました♪(小川めぐる)
○本来なら、文句なく特選だった句。「品の良い+犬+(兼題の)カフェ」という情報から、「盲導犬」というキーワードを思い付きました。カフェの盲導犬の舌に焦点を当てるなど、私にはとてもできないので特選に推そうとしたのですが……肝心要の「カフェ」という情報が句の中に無く、兼題を見ずに句だけ読んだら、「上品そうな犬が鎮座している」様子しか思い浮かびません。落差が余りにも残念過ぎます!!!!(涙) (ヨミビトシラズ)
○「品良く」が面白い。気候が落ち着いたのを犬の舌の様子で捉えたのは見事。種明かしが最後にくる語順も良い。(あるきしちはる)
〇これも天に押したかった一句。初秋はまだ少し暑さが残る微妙な時期。この意味で「品よく垂るる」が絶妙。舌の光や軽く波打つ腹まで見えるようでリアリティを感じます。語順がいい。(すりいぴい)
△他の季語があったのでは?少し予定調和的な感じがしました。(葦たかし)
△テラス席で行儀よく大人しくしているワンちゃんを想像して良いなと思いました。「品良く」は詠み手の気持ちが入っていると思うので、もっと写実的にするのもありかと思いました。(洒落神戸)
△初秋をひらがなにしたことがそれほど効いていないような気がします。犬の舌に視点を持っていった点が面白く、よく見られているなと感じます。 (山香ばし)
△ 中7が個性的!夏はだらりと弛緩していた犬の舌が秋になり小さく恥ずかしげにしているのですね。でも垂れちゃっているのが可愛い! (桃猫)
★ゴメンナサイ、犬があまり好きでなくて観察した事が無いので、品よく垂れる舌が想像できませんでした汗 (24516)
★すみません。品良く垂れているのに、どうしてもよだれのイメージが払拭できませんでした。(大槻税悦)
★兼題<テラスの広告>と句がつながらないようです。 (痺麻人)

28.秋風と愛を楽しむシャンゼリゼ 24516   (2点)
△「秋風」の涼しさから、「大人の関係」ぽい「愛」を想像してしまいました。シャンゼリゼにはそれがふさわしい気もします。やがて来る(だろう)別れが見えていそうで、だからこそ逢える時を「楽しむ」のかな~。考えすぎでしょうか~~~(^^;(小川めぐる)
△愛の相手はパリジャンかパリジェンヌなのでしょうか?愛を楽しむという表現が、古き良きフランスの空気感を良く表しているのではないかと思いました。(東雲)
★楽しむを具体的にしたらもっと楽しそうかも。 (城内幸江)
★「秋風と」で並列にするより、「秋風や」と素直に詠嘆してしまった方が良いと思います。ところで……感覚に個人差はあるだろうけど、「愛を楽しむ」なら「春」と「秋」のどっちが良いでしょう? (ヨミビトシラズ)
★季語をもう少し具体的にするといいのではないでしょうか。 山香ばし
★いかにもシャンゼリゼの雰囲気がするけれど、具体的な描写が欲しい。(あるきしちはる)
★シャンゼリゼ自体が秋風と愛を楽しんでいるのか、詠み手が秋風と愛をシャンゼリゼで楽しんでいるのか、どちらも同じくらい良いだけに戸惑いました。(すりいぴい)
この句は作った自分が一番好きな句です。恋人同士の句も作りたいなと思っていたところ、『愛を楽しむ』のフレーズを思いついたら自分で気に入ってしまい、もうここから離れられませんでした。こういう自分で自分を縛った場合は大抵、仕上げが甘くて失敗する、という事を改めて実感しました。それでもやっぱりこの句は気に入っているので、いつかどこかでリベンジしたいです。(24516)



29.茄子の馬バイクで僧がやつてくる 痺麻人 (5点)
◎バイクの僧と季語の取り合わせが面白い。もしかして、バイクの僧は見た光景かもしれないが、季語が見事です。(正丸)
△茄子の馬と僧のバイクの取り合わせが面白い。「やつてくる」がやや説明的か。(あるきしちはる)
△発想の飛躍がとてもいいと思います(あ~すけ)
★「サンタが街にやってくる」みたいで可愛く感じてしまいましたが、すみません、お題と離れすぎていて採れませんでした(^^;(小川めぐる)
★ゴメンナサイ、馬からバイクを連想したんでしょうか?このままでは近過ぎると思います (24516)
★お盆には、毎年、菩提寺のご住職がバイクでお経をあげに来てくださいます。それしか思い浮かびませんでした。お題からどのような経緯でこの句に辿り着かれたのか、教えていただけますと嬉しいです。(大槻税悦)
★どうしてもお盆の景しか浮かばず テラスの広告とのつながりがよくわかりませんでした。(斎乃雪)
★お盆の茄子と僧侶のバイクの対比が抜群で、非常に面白い句。ただ……「胡瓜=馬、茄子=牛」じゃなかったっけ?(汗)この手の盆ミス……もとい、凡ミスは、1つでもやると選外転落の元なので要注意。勿体ない(涙) (ヨミビトシラズ)
★外国の風景なのに、茄子の馬とバイクとお坊さんの三点セット…?と、違和感を感じてしまいました。ごめんなさい。  (捨楽)
★この季語は厳かさ・慈しみを代表する季語と思います。馬に乗るのは死者なので、近いようで離れた感があります。でも跨る絵面をダブらせる試みの意欲買います。(すりいぴい)
<投句・選句・コメント>すべてが初めての経験でしたので、初歩的なミスの連発でした。次回からは少し進歩した<投句・選句・コメント>になるよう勉強します。勉強・勉強・・(痺麻人)

30.千屈菜とページ繰る音とカフェの香と  東雲
★「千屈菜(ミソハギ)」の必然性・存在感があまり感じられないと思うのは私だけでしょうか?(^^;(小川めぐる)
★みそはぎって土手に咲くのではないのでしょうか?また音と香りまで重ねるのはさすがにやり過ぎのような気がします。それぞれが自己主張して実質的に三段切れのような感じがしました   (24516)
★3つ並べられた「視覚(色彩)」「聴覚」「嗅覚」の情報が、読み手の感覚的な刺激を促す句。「千屈菜」の意図がやや微妙だが……「千屈菜=仏花」なので、お盆前後の独特な空気感を出したかったのだろうか?それとも、身内の不幸の示唆? (ヨミビトシラズ)
★3つの事象を詰め込み、並べ過ぎた感が否めません。 (山香ばし)
★千屈菜である必然が自分にはわからなかった。(「千」から分厚い本をイメージさせるか...?)植物については勉強不足なので、取り合わせの意図を教えていただけたらありがたい。(あるきしちはる)
★句でいいたいことは1つ、あるいは相乗効果かな。どれに焦点を当てたいのかが不明確と思いました。視覚・聴覚・嗅覚がここでは打ち消しあった印象ですね。(すりいぴい)
皆様、投票やご指摘ありがとうございました。とても勉強になりました。これは今回一番後悔している句で、元々は千屈菜ではなくコスモスだったのですが、投句締切日に念の為と調べてみたらコスモスは仲秋の季語となっていたので、急遽四音で初秋の植物を探して季語を入れ替えました。しかし取って付けたような違和感があり、投句後にやはり季節感が多少ズレていてもコスモスのままにしておけば良かったと何度も後悔しました。(東雲)



31.初秋は彼の写真を燃す匂ひ 寿々 (10点)
◎上五を初秋やとせずに、初秋はとしたところがすごく好きです。昔きっと彼の写真を燃やした経験があって、それから何年経っても秋になる頃、何かの拍子にあのポジ写真が焼けたときの独特の匂いを思い出す時があるのでしょうね。 (24516)
○他の写真ならどの季節に燃やしても良いのでしょうが、「彼」がもし別れたひとならば、秋に燃やさなくちゃいけない気がします。  (捨楽)
〇新しい恋が始まったのかな? (痺麻人)
△「燃す匂ひ」に漂うかすかな痛みが堪りません。夏が終わった感慨が呼び水になって、初秋の頃になると写真を燃やしたことを思い出してしまうのでしょう。この「初秋は」抜群に切ないー。(小川めぐる)
△「写真を燃やす」や「手紙を燃やす」はよく見るネタだが、それを「初秋の匂ひ」としたところに工夫があると思う。(あるきしちはる)
△明快だけれど「彼の」としたことで奥行きが減じた感があります。大事な写真を燃しているんだな。何だろう、とぐらいで。切れを入れる選択肢もあるけど・・。匂いがしてきました。(すりいぴい)

★通常は「初秋や」を使うと思うけど、敢えて「は」を使った理由があるとすれば……「初秋を迎える度に、彼の写真を初秋に燃やした事を思い出す」の意で書いたとか……かな?なお、「写真を焼く+匂い」というのは面白いと思う。 (ヨミビトシラズ)
★「は」→「や」にして、切れを入れては? ただ、マイナス思考の句は良くないと思います。がんばってください。(正丸)
★「燃す」はどちらかと言えば方言的な表現なので、言い換えしたかったですね。 (山香ばし)
点数をくださりご意見をありがとうございました!私のイメージの中では秋の匂いは焚き火の匂いで、昔はあちこちで見かけましたが今は野焼き禁止になっているので燃やす匂いがすることはほとんどなくなりました。でも初秋を表現するのに燃やす匂いの記憶を辿り失恋した時に彼との写真を燃やした日にぶつかりました。それはまさしく夏が終わりかけの初秋。「燃す」は方言なのですね!言葉の短縮はいけないと思いながらも燃やすの三文字を短縮してしまいました。確かに普段燃すとは使いませんね。写真を燃すの「を」を省略して「写真燃やす」とするのも考えたのですが韻が悪く説明的になるのを避けて俳句らしい韻を選びました。それ以前の推敲の問題かもしれないですが…(^_^;)
短縮させるというところの問題点をご指摘くださりこれからの課題と気づくことができました。ありがとうございました!(寿々)


32.新涼やカフェは隅より語り初む   かま猫 (11点)
◎爽やかな風が流れ込むように客達が隅の席から語り出す。時間の経過を感じさせる下5の措辞が良いですね!カフェを広く見渡す視点が素晴らしい。  (桃猫)
〇秋は意外な場所から始まる・・ですね。 (痺麻人)
△恋人同士、友人同士 隅でひっそりと話している景が見えます。 (城内幸江)
△空いていても、なんとなく隅の方に座りたくなるもの。十二音の説得力が確かです。が、個人的には、少し暖かめの季語が合いそうにも。(小川めぐる)
△隅のテーブルから話し声が広がっていくような、動きが感じられるところがいいと思いました。(中山月波)
△映像感のある季語の方が良かったのでは?(葦たかし)
△「カフェが隅の席から埋まっていく」様子を、上手く表した句。ただ、「新涼」をどのように読み解くかで迷ってしまいました。単に置かれた季語なのか、それとも意図があって置いた季語なのか……う~ん(汗) (ヨミビトシラズ)
△やっと涼気が来て、夏に無口だった人々が外へ出て語らい始める気候。「初む」が移り変わりを表していていいと思います。静けさと詩心。(すりいぴい)
★オープンテラスの端のほうから徐々に日陰が出来て来て過ごしやすくなっていくということでしょうか?スイマセン隅から語り始めるの意味がよく分かりませんでした (24516)
★一読、「そうかなぁ...?」と思ってしまった。この措辞だと普遍的な感じがするので、「今作者の前でこうなっている」と限定的にした方がいいかも。(あるきしちはる)


33.カフェテラス柘榴の木のみ残る丘 寿々(9点)
○なぜ石榴のみ残したのか、残っているのか。カフェの店主の趣味や人柄が見えてくるようです。個人的には石榴の木よりも、季節は違いますが花石榴としてもよかったかなと思います。 山香ばし
○「柘榴の木のみ残る丘」の読み方は色々あると思いますが、私はこのカフェのオーナーがこの柘榴の木を気に入り、それ以外の木を伐採してここにカフェを建てたのではと読みました。(東雲)
○描かれていない外に着目した点が好きです(あ~すけ)
△「柘榴の木のみ残る丘」を眺める、またはそこにあるカフェテラス。「多産」「豊穣」の象徴である柘榴に深いドラマがありそうで、惹きつけられる一句。(小川めぐる)
△のみ、が気になります。他の木は全て切り落とされ柘榴の木だけが残っている、しかも丘の上にあるカフェテラス。とても気になります  (24516)
△柘榴、改めて調べると宗教的なイメージもあり複雑な連想力を抱えているので、中七下五がとても意味深。それを引き立てるような上五に変えた方がいいと思う。(あるきしちはる)
★柘榴の木でテラスとかテーブルとか椅子が出来ていて、閉店後はそれが丘のように見えるのかととも思いましたが、柘榴で家具とかテラスとか出来そうになかったので、理解に苦しみました。(大槻税悦)
★書いた情景や描写は悪くないが、急所の「柘榴の木」の意図が分からない。柘榴の木……調べたら「多産」「鬼子母神」「人肉」などのキーワードが出て来たけど、これらだとちょっとピンと来ない……申し訳ない(謝) (ヨミビトシラズ)
★秋の寂しさが出て、テラスから青い空まで見えるようでいいですね。ただ、「柘榴の丘」で同じ光景が端的に浮かび、他に字数を使えた気もします。(すりいぴい)
皆様のご意見とても勉強になり励みになりました!m(_ _)mありがとうございます!柘榴の木のみというのがわからないという意見がありましたので説明させていただきます(*^_^*)丘の上にあったはずのカフェがある時突然、柘榴の木だけを残して建物がなくなってしまったのです。ポツリと残されてしまった柘榴の木はまるで主をなくしてしまったかのように寂しそうでした。でもきっとこの木だけは切りたくなかったのではないかと思いを「のみ」と表しました。柘榴の木の意味まではなく、見たままの木を詠みました。そういったことまでの心情を入れられてないので皆様は柘榴の木から心情を掴もうとされたのだと思うともっと違う推敲ができたのではないかと反省です(^_^;)ありがとうございました!(寿々)

34.混雑の去りて涼風至る席 あ~すけ (8点)
◎今回、自分も「涼風至る」という季語で一句作りたかったのですが、どうしても浮かばずに断念したところにこの句。こんな感じの句が作りたかった!という、お手本となる句を見せていただきました。ありがとうございました。  (捨楽)
○人でごったがえすカフェ。ようやく人も去り熱気も失せて気が付けば秋めいた涼しい風が吹いているではないか。その風は心を洗うような清涼な風だ。(斎乃雪)
○「絵を見て一句!」を一番ストレートに感じた作品。ごちゃごちゃの椅子はいかにも「混雑の去」った後だと納得。この後きちんと整えられてまた翌日の混雑に備えるのだろう。「涼風」に、「お疲れ様!」の爽やかな挨拶の声を感じた。(小川めぐる)
△「ラッシュを終えて店内から人がいなくなり、人の熱気の無くなった空間に涼風が吹き抜ける」という、気持ちの良い句。ただ、「混雑」がやや直接的で説明っぽい……場の雰囲気を示す「喧騒」等の方が良いと思う。 (ヨミビトシラズ)
★「すいたから風が通るようになった」と因果が見えすぎか。「混雑の去りて」を「涼風至る」と一見関係のないことにできれば佳句になりそう。(あるきしちはる)
★状況説明的な印象です。カフェ「席」でしょうけれど、どこか曖昧さを感じました。後半は良いと思うので前半は変えられるでしょうか。(すりいぴい)


35.アブサンの夢を見るバク秋の声 すりいぴい (2点)
△夢を食べると言われているバクが夢を見るって発想が良いと思いました。(洒落神戸)
△好きな句なのですが、「此処がこうだから良い!好き!」ときちんと説明出来ないので次点に。普段は夢を食べる側のバクですら夢見るアブサン、気になります。  (捨楽)
★すみません、「アブサン」と「バク」の接点が分かりませんでした。・・・が、佳き夢に酔っているようなバクを想像し、可愛く感じました。(小川めぐる)
★ゴメンナサイ、お酒の夢をみる幻獣が秋の気配を感じているという情景が詩の言葉過ぎて、分かりませんでした (24516)
★何故バクがアブサンの夢を見るのか、全く想像できない。「アブサン→悪酔い&中毒性→悪夢を見る」で、「バクが悪夢を食ってその人を楽にする」という意味の句なら、素直に「夢を食う」と書いた方がまだ分かり易いと思う。 (ヨミビトシラズ)
★アブサンの取り合わせはいいですね。でも一瞬麦秋?と思わせ、実際はバク。秋の声とやや離れた感がある気がします。 (山香ばし)
★発想がユニークで楽しい。ゆえに、「秋の声」は合わないかも。(あるきしちはる)
洒落神戸さん、捨楽さんありがとうございます。まさにお2人の言われたことがほぼすべて!嬉しい!人の夢を食べるはずの獏が夢を見ているという(しかも酒の)シュールな寓話的遊びです。理屈などありません。涼しさの中で惰眠をむさぼるひっそりした(シャガールみたいな)イメージです。佐伯なのに・・(沈)。「秋の声」は実は迷ったところでやはり突かれましたね・・。「秋の声」は音ではなく秋の気配の季語で、獏が夢に朧に聴いている何か、をイメージ。後半中心に推敲を。(すりいぴい)

36.うらみごとは無音声にて秋日傘 捨楽 (7点)
○無音声映画のように口だけ動かすけれど、声は発しない。その意図は表情とともに秋日傘の中...。作者の事情や思いに様々な想像が膨らむ。(あるきしちはる)
〇「云いたいことがあるならはっきり云ってくれ!」と男が叫びたくなる女。秋日傘が良いですね~。これ以外ないというくらい。 (桃猫)

〇怒り顔の貴婦人がテラスの前を通ってゆく、日本にはない風景ですね。 (痺麻人)
△この静けさに何よりの迫力が籠もっています。「秋日傘」は、相手との距離感でもあるのでしょう。「無音声」もう少しやわらかい言い方でも。(小川めぐる)
★うらみごとという言葉が強すぎて、秋日傘の季語が負けてるように思いました。何の恨みなのだろうか、しかも聞こえないように呟く恨み、秋日傘よりこっちの方ばかり気になってしまいました (24516)
★「秋の日傘の下で、恨み言を胸の奥底に押し殺しながら歩く女性」の絵が浮かんだ句。「秋日傘+うらみごと」というダークな雰囲気が良い。ただ、「無音声(むおんせい?)」という耳慣れない&硬い言葉が、ちょっと……(汗) (ヨミビトシラズ)
★季語のみが映像で、そこ以外に五感の情報がなく、するりと入ってきませんでした。ただ、日傘の動きや柄に詠み手は何かを感じ取ったのでしょう。そうであればやはり措辞に具体性があればいいかと。(すりいぴい)

37.初秋やオーレに憩ふサーカス団 すりいぴい (7点)
◎カフェ横の広場に、サーカスの丸いテントが張っている景がありありと浮かびました。壁の色鮮やかなポスターにテントの明るい色が重なります。まだまだ暑い初秋、危険を伴うステージの合間のくつろぐ時間がいいなぁと思いました。(中山月波)
○カフェらしさが「オーレ」で表現されていて、そこにサーカス団が集って、カラフルなイメージが追加されました。楽しい句だと思いました。(大槻税悦)
△「初秋」と「(カフェ)オーレ」実に似合いますね!「サーカス団」で景が一気に膨らみすぎるような、そこが異国情緒なような・・・。(小川めぐる)
△化粧を落としたピエロ、力自慢の大男、小柄で細身の軽業師、口ひげをたくわえた猛獣使い、そんな一風変わったメンバーが一仕事終えてカフェでくつろいでいるのかなと想像して微笑ましく思いました。(東雲)
★「オーレ」が「カフェオレ」の事だとすると、「オーレ」だけでは正確に伝わらないと思いました。(洒落神戸)
★いろいろな芸を披露してオーレの大歓声をうけているサーカス団みたいな情景を想像しましたが、スイマセン、季語の初秋との組み合わせが分かりませんでした   (24516)
★恐らくは、「演技が無事終わって拍手喝采、団員は胸を撫で下ろして舞台裏に下がって休む」という意味の句だろうけど……「オーレ→拍手喝采」「憩う→胸を撫で下ろす」が、読み手の頭の中ですぐに繋がるかどうかが微妙なところ。 (ヨミビトシラズ)

★ 憩ふサーカス団が面白いですね。色彩鮮やかな衣装。愚痴もいっぱいあるかも? オーレはフランスの町の名前であってますか?もっとピンポイントの場所でも良いのかな。 (桃猫)
月波さん・税悦さん、桃猫さん、めぐるさん、東雲さんもういうことないです。描いた絵がそのまま伝わりました。ありがとうございます。フェリーニ映画みたいなまんまの一瞬の「絵」「写真」です(そしてこのサーカスはその頃に来るんです。これは句とは関係ないですが)。他のみなさんご指摘のオーレは確かに曖昧でした。突っ込みどこですね。(カフェ)オーレは秋をイメージ(夏だと冷えたアルコールでしょうね)。(すりいぴい)

38.秋めくや皆それぞれの指定席 正丸 (10点)
熱かった夏も終わりようやく冷静さを取り戻しひとりひとりいろいろなことを落ち着いて考えられ、人間関係も然りの季節への喜びも見えます(かま猫)
○みんなそれぞれの生活があったりそれぞれの役割があったりするとこの指定席と解釈しました。応援してもらえたような一句。(寿々)
△ベンチでもカフェの椅子でも電車の場所でも、出来ればここに座りたいという椅子がありますよね。        (24516)
△常連さんが、それぞれの指定席で読書したり、勉強したり、SNSしたり、ということなんでしょう。(大槻税悦)
△誰もが、それぞれに自分の場所がある・・・それはお店でも職場でも家の中でも。「秋めく」の解釈で景がガラリと変わる面白さを持つ一句ですね。「ほのかな充足感」、「ベタつかない爽やかさ」、「背中合わせめいたもの寂しさ」など、いずれの読みにも耐えうると思います。個人的には「各々にある」でもと。(小川めぐる)
△映像があって、初めてどんな場面がわかる句でしょうか。具体的な場所の提示があってもよかったかなと思います。 (山香ばし)
△「カフェだけでなく人生には色んな指定席がある」と受け止めると深い句ですね。迷いました。 (桃猫)
★「指定席」の読みが困る。単に「カフェの常連がそれぞれのお気に入りの席に座る」という読みもあるが、「秋になり、それぞれの花や植物が例年のように決まった挙動を見せる」と読めなくもない。どちらにしろ、季語の「秋めく」は完全に死んでます。 (ヨミビトシラズ)
★句意はわかります。「席」はカフェでしょうが、状況設定のみで五感情報がなく曖昧さが残ったのが惜しいです。動きを入れれば・・。(すりいぴい)
私の消化不良の句に点を入れていただいた方へ、お礼を申し上げます。ありがとうございました。(正丸)

39.秋の灯やアジア人かと目は去りぬ 山香ばし (3点)
○アジア人はフランスでは差別の対象(テラスに座らせてもらえない)と聞いたことがあります。そういったことでしょうか。ただ、常連客のためにテラスを空けておくといったこともあるようです。(大槻税悦)

△異邦人を見る目つきというものは、どこの国でも冷たい部分があるのかも知れません。「秋の灯」は、そんな冷遇にめげずに己の勉学に打ち込む日々でしょうか。ただ「目は去りぬ」、少し言葉足らずに感じました。(小川めぐる)
★パリのカフェで、アジア人だという奇異の目でフランス人に見られたというような情景を想像しましたが、スイマセン、季語の秋の灯の意が分かりませんでした (24516)
★「アジア人」と「目は去りぬ」を結びつけるのに本当に困った句。私の読みは、「人恋しい秋の夜、街頭に照らされた人の顔を見た。日本人(=故郷の人)かと思ったが、そうではないアジア人だったので目線を外した」という物だけど……もしこれが書き手の意図なら、17字に書くべき容量を完全にオーバーしてます。 (ヨミビトシラズ)
★「目は去りぬ」がわからなかった。(あるきしちはる)
★秋の灯とアジア人の取り合わせ面白いですね。「かと目は去りぬ」の説明調を推敲できそう。 (桃猫)
★目が去るというのは、かかわりを避ける、眼をそらすということととりました。措辞がこなれていない印象です。「秋の灯(燈)」は学問の、邸内の明かりの季語なのでやや離れた感があります。(すりいぴい)

40.座られぬ椅子ばかりある残暑かな 小川めぐる (2点)
△「座られぬ椅子+大半+残暑」という情報で、「野外席」という場面を暗示する事に成功している。ただ……暗示は見事だが、全体的な情景は比較的平凡な部類。「野外席」の部類にも色々あるし。 (ヨミビトシラズ)
△「座られぬ椅子」にそこはかとない違和感があるようなないような。でも、凄く気になる句のひとつでした。 (山香ばし)
★残暑でもよいのですが、座れぬほど熱い椅子ならもっと暑い時期を感じさせますね。でも文意は明確です。座ることができない、なら「座れぬ」椅子、でしょうか。「ある」は省略できそうですね。(すりいぴい)
★残暑の厳しさにテラス席がガラガラになっている様子を詠んだ発想は面白いと思いましたが、全体的に説明的な気がしたので、詩的な表現ができたらさらに良くなりそうな気がしました。(東雲)
皆さん、印とコメント有難うございました!絵の椅子がみんな曲がっているところから「座られぬ椅子」思いつきました。「熱くなってて座れない」だと確かに「酷暑」「炎昼」など別な季語がいいですね。「座ることが出来ない」→「座られない」だと思いましたが、今は「ら抜き言葉」の方が一般的かも知れませんね。(小川めぐる)


41.
八月のテラスに影の溜まりゆく 中山月波 (15点)
○8月のまだ厳しい日差し。しかし秋に向かって影が少しずつまるで積み重なっていくかのように日差しを弱め季節は秋へと移り変わっていく。(斎乃雪)
○影は人なのか建物の影なのか・・・テラスだからこそ八月だからこそ出来る綺麗な句だと思いました。 (城内幸江)

○時間の経過を感じられました(あ~すけ)
○「影+溜まる」の描写が良く、読みも実に様々。時期的に野外イベントが多いので、単純に「人が外に集まってイベントを見ている」と読んでも良いし、怪談シーズンから「得体の知れない物や感情が集まっている事の示唆」と読んでも良い。 (ヨミビトシラズ)
○強い日差しが作る濃い影、というだけではないだろう。「八月」が効いている。(あるきしちはる)
〇(夏至から2か月過ぎた)陽の当たる時間が少しずつ短くなってゆく・・(痺麻人)

△「八月」+「影」に独特のイメージがあります。漫画好きとしてはここで「影のイゾルデ(大和和紀)」を連想したことを白状しておきます。(小川めぐる)
△影が溜まってゆくってのが良いですね。「8月のテラス」でカフェテラスが想像できるか、家のテラス(バルコニー)の方を想像するかで悩みました。(洒落神戸)
△並選にしたかった句のひとつです。人の影だけでなく、木陰、手すりや庇の陰など、陰影を感じさせますが、どこかギラつき感が無い所がいいですね。 山香ばし
★作った方に意味をお聞きしたくなった句。「八月」で「影」が溜まっている=亡者の集まりをイメージしてしまいました。それならそれで好きなのですが、多分違うと思うので教えて欲しいです。  (捨楽)
★和らいだとはいえ少し暑気ある季節感を感じます。移動には「へ」が合うような。(すりいぴい)
夏至の頃に比べると、日ごとにと影が長くなってきて秋を感じる、そんな風景を詠みました。私自身は「影」に夏の疲れ、気だるさのようなものを重ねましたが、それは読み手の方それぞれに違うと思います。皆さま丁寧に読み込んで頂きありがとうございました。(中山月波)

42.南極へ七夕竹の送り状 痺麻人 (8点)
○南極、七夕竹、送り状と並べただけではどれも異質な取り合わせなのですが、助詞の使い方で見事にドラマが見えてくるようです。読み方によって、様々な解釈もできて、楽しい一句です。 (山香ばし)
△こういう発想まで飛躍できるのかと驚きました(あ~すけ)
△ これは実際の話ではなく、夢として七夕竹を南極へ送りたいという意味に想像しました。何故かとかよく分からないのですが気になります。    (24516)
△冬の極夜の南極に、夏の七夕の竹を送る……意外な取り合わせに、ハッとさせられた句。実際に送れるかどうかは別だが(汗)それにしても、あの絵のどこから「南極+七夕」というキーワードを拾って来たのか……大変興味深いです。 (ヨミビトシラズ)
△モチーフが面白い。(あるきしちはる)
△送り状と南極が新鮮。「七夕竹の送り状」がどんなものかよく想像できずとりませんでしたが気になる句でした。 (桃猫)
△採りたかった一句。風情ある季語と南極の取り合わせが面白く、ユニバースな親和性を感じます。送り状の取り方に迷ったのですが、流したのがたどり着いたのでしょうか。妙に耳に残り、違和感がありません。(すりいぴい)

★景は新鮮で面白いのですが、お題と離れすぎていて(^^;(小川めぐる)
★「南極」、「七夕」、「竹」、「送り状」が今回のお題とどう関連して導かれたのか、ネット検索を駆使して考えましたが、分かりませんでした。教えていただけますと嬉しいです。(大槻税悦)  
<投句・選句・コメント>すべてが初めての経験でしたので、初歩的なミスの連発でした。次回からは少し進歩した<投句・選句・コメント>になるよう勉強します。勉強・勉強・・(痺麻人)

43.筆洗ふラタンの路地を秋茜 葦たかし (10点)
○ラタンは熱帯に育つ植物との事で、そんな地域で写生をしている放浪の画家の情景として読みました。異国の地で見る赤トンボに、望郷の念を掻き立てられたのではないかと思います。(東雲)
○カルチェラタンの路地、絵を描いてる人も多いんでしょうね。絵を描き終えて筆を洗っている時に路地を飛んでいる赤とんぼ。きっと書き終わった絵にもこの赤とんぼが書かれてるんじゃないかなと絵の中の風景まで想像できました。(洒落神戸)
○成功を夢見てパリに出て来た芸術家の卵が、一息つきに外に出た時の情景でしょうか。秋茜が故郷を思い出させるトリガーとして効いていると思います。この「ラタン」がカルチェラタンであることが前提ですが…  (捨楽)
○カルチェラタンでしょうか。疲労感も少しの達成感もありながらふと見ると秋茜に。ステキな一瞬です(かま猫)
△「ラタンの路地」検索でカルチェラタンと分かりました。石畳に「秋茜」が似合います。ただ、日本原産種でフランスにいるのかがちょっと疑問(ロシアにはいるようですが)。「赤蜻蛉」なら問題ないかも?しかし、「秋茜」という言葉の情緒は捨て難いですね・・・。(小川めぐる)
△採りたかった一句。「秋茜」というのが(絵)「筆」と合っています。ラタンの蜻蛉は佐伯でしょうか。夢中で絵を描いていたことが伝わります。「を」で意見が分かれそう。(すりいぴい)
★ラタンは「カルチェラタン」のことだったのですね。調べて分かりましたが、初めは「籐の路地」って何だろうと思いました。(中山月波)
★筆というと書道の筆を想像すると思います。ラタンのカゴに水をいれて筆を洗っていてそこに秋茜が飛んできたという情景でしょうか?筆洗うか、秋茜か、どちらかに焦点を絞った方が良くないでしょうか?? (24516)
★「筆洗ふ」の読みが困る。「筆を洗う人+ラタンの路地+秋茜」で良いと思うのだが……仮にそうだとしても、どこに詩情を見出して良いか困る句。場面の色彩は豊かそうだが…… (ヨミビトシラズ)

44.秋立つや絵筆の止まり恋ふ祖国 松尾千波矢 (5点)
△祖国を恋うたのはどうしてなのかが気になります。秋風に吹かれたからでしょうか?秋雲を描いていたからでしょうか?気になります    (24516)
△心情がよく理解できる句でした。(斎乃雪)
△「秋+芸術+郷愁」という3要素を上手く纏めた句。……ややありきたりな編成ではあるが。しかし……「絵筆が止まる」程度の「郷愁」では、私は驚きませんよ?画家なら、画家らしく「郷愁」を表したらどうでしょう。つまり…… (ヨミビトシラズ)
△(かま猫)
△三段切れ的な語順がもったいなく感じます。助詞の使い方次第で格段によくなりそう。 (山香ばし)
★少し詰め込み過ぎに感じました。「立つ」「止まり」「恋ふ」と動詞が3つあるせい?季語「秋夕焼」だといかにもすぎるでしょうか、「爽籟」「秋雷」といった音感の季語もいいかも知れません。(小川めぐる)
★用言の多さが気になる。「恋ふ祖国」が説明的。筆が止まったのは何故かは読者に想像させたいところ。(あるきしちはる)
★措辞が感情説明になった感があります。~してそして~、というのは難しいですよね。でも異国で絵描き中にふと立秋を思う感じは出ています。(すりいぴい)
★放浪の画家の望郷の句と読みましたが、祖国を恋うという言葉が重過ぎて二度と祖国の土を踏めない様な悲愴感があり、そうなると絵筆という言葉が少々呑気過ぎるかなと、若干チグハグな印象を受けました。(東雲)
皆様とても親身な選評をありがとうございました\(^_^)/これからも楽しんでやりま~す。
どうもお世話になりました。(松尾千波矢)


45.秋澄むやMENUの細き筆記体 小川めぐる (19点)
◎細かな所に着目した点が特に好きです(あ~すけ)
○ 秋澄むという季語がとても好きです。どこにもテラス席とは書いてないけどきっと気持ち良くランチを食べている様子が伝わってきます    (24516)
○メニューの一句も考えましたが細き筆記体とはいいですね!こんなかっこいい一句を詠みたかったです。(寿々)
○俳句は縦書き表記なので、メニューとした方がいいのではないでしょうか?秋のさわやかな季節とメニューの文字が細いという発見にとても合っていると思いました。細い筆記体でどんなメニューが書かれていたのかな?(松尾千波矢)
○お洒落な文字で書かれたメニューなのでしょう。季語「秋澄むや」の涼しげな澄んだ感じと相まって、秋のパリらしさを感じました。(大槻税悦)
△きれいな筆記体で書かれたこんなカフェに行きたいと思わせてくれました。(城内幸江)
△姿形のきれいな句です。もうひとつ何かがあればと思いました。(葦たかし)
△メニューにかかれた字体のはかなげな美しさと 秋澄むがとてもいいと思いました。(斎乃雪)
△アルファベットは、俳句にむかないと思っていましたが、「MENU」と「筆記体」がぴったりですね(正丸)
△場所について一切書かれていないのに、洒落た飲食店なのだろうと想像できる。(あるきしちはる)
△これも並選にしたかった一句です。フランス語?イタリア語?とにかくわかる以前に読めない!と感じさせますね。 山香ばし
△筆記体に秋をの涼しさを感じました。綺麗にまとまっていて好きです。 (桃猫)

△採りたかった一句。もの皆澄む秋。メニューの字体の細さまでが感じられる空気を省略を使い詠んでいます。季語との距離感がつかず離れずのさじ加減。(すりいぴい)
★「MENUの文字」に焦点を合わせた、視点の面白い句。「秋の雰囲気」を、「MENUの字の細さ(≒頼りなさ)」に連携させた句だが、「MENU」のメッセージ性が少し弱い気が。「MENU」が、もっとインパクトのある別の英単語なら、あるいは…… (ヨミビトシラズ)
皆さん、選&コメント有難うございました!実は昨年『NHK俳句』に投句して【没】だった「新涼や店主直筆御品書」からの推敲句です。点数を頂ける句になってくれて良かった!!「MENU」は「飲食店、カフェ」の象徴なので、これは替えられないと思いましたが、もっと良い案があったら是非こそっと教えて下さい!happy02(小川めぐる)

46.十坪に鍬入れる施主律の風 痺麻人 (5点)
○都心の真ん中でしょうか。たまたま通りがかって見つけた、都会のひとコマを切り取ったをような風情ですね。十坪 という広さ(狭さ)がリアリティーとほのかな切なさを感じさせてくれますね。 (山香ばし)
〇すごく気になります。葬式の施主ではなく、困窮してでも寺へ施す農民が浮かんできました。この兼題(画)から発想の飛ばし方、状況説明などしない画力が良い。説明しづらいけれど忘れがたい。(すりいぴい)
△「鍬入れる+施主」なので、起工式だろうか?律の風が吹く中、大工さんの金槌の音が音楽のように響く……と読めば、ちょっと賑やかそうな句。十坪の土地に何を建てる気かは知らないけど……「狭いながらも、楽しい我が家」かな?(微笑) (ヨミビトシラズ)
★施主ということは地鎮祭の情景だと思うのですが、今から家立てるのに律の風では悲しくないでしょうか?本当は家を建てたくなかったのでしょうか?などと想像してしまいます     (24516)
★景は感じるものがあるのですが、お題と離れすぎていて(^^;(小川めぐる)
<投句・選句・コメント>すべてが初めての経験でしたので、初歩的なミスの連発でした。次回からは少し進歩した<投句・選句・コメント>になるよう勉強します。勉強・勉強・・(痺麻人)

47.秋の宿足下に目の見えぬ犬 山香ばし (7点)
○どこか寂しげですが作者の優しさが伝わります。足下は足元ではどうでしょうか。  (城内幸江)
○秋の過ごしやすい夜、老犬とのんびり自宅で過ごしている風景が想像できます。もう何十年も過ごしてきた家族のような犬なのでしょうね。(24516)
△「足下に目の見えぬ犬」というのが意外な展開。「宿の玄関を入って寛ごうとしたら、床を彷徨う(?)盲目の犬を発見する」……私だったら、ちょっとドキッとしているかも。……「生まれたばかりの子犬」の線もあるかな? (ヨミビトシラズ)
△静かで侘しげ、でも懐かしさを本意とする季語と措辞が合っています。宿の犬でしょうか、野良でしょうか。想像が膨らみます。「足元に」が惜しい印象。語順はどうでしょうか。(すりいぴい)
△年老いて白内障を患ったのか。盲導犬ならカフェに入れもするが、自身が盲いていては移動もままならないだろう。が、何か大きな労りや諦観に心しみじみとするのは、季語の力なのだろう。(小川めぐる)

48.今宵また君待つ席や星涼し 正丸 (9点)
◎君待つ席や→君待つ席へ していただきました。好きな人に逢うワクワク感が伝わってきます。星涼しで、いつもの席で、待ち合わせ談笑する恋人たちも想像させます。(松尾千波矢)
◎「今宵また」が堪らないです。「や」にまた会える喜びや期待感、あるいはいつものことゆえの余裕が凝縮されているよう。「星涼し」の爽やかさが、「大人の上質な時間」を感じさせます。(小川めぐる)
○また待っているのに星を見る余裕が素敵。サラッとしていますが愛情の深さを上手く表現されていると思いました。 (城内幸江)
△「今宵また待つ」……「何度も会っていて、間違いなく来るであろう人」と、「何度会おうとしてもすっぽかされて、なかなか会えない人」のどちらを待っているか……と考えたが、季語の「星涼し」から、恐らくは前者であろう。季語は大切。 (ヨミビトシラズ)
★ずっと待ちぼうけをくらっているように読めて、そんな状況で星が涼しいなんて思って待てるのかな??と思いました。それともデートの時はいつもここみたいな指定席の意味のまた待つ席でしょうか??     (24516)
★「今宵」と「星」で情報に被りがあるので、上五で景をもっと語れそう。(あるきしちはる)
★措辞にやや窮屈で説明的な印象があります。でも幸福なカップルであることが季語と響き合っていますね。本句では「また」が惜しい気が。(すりいぴい)
私の消化不良の句に点を入れていただいた方へ、お礼を申し上げます。ありがとうございました。(正丸)



49.広告の煩きテラス午後の霧 ヨミビトシラズ 5点)
霧が立ち込めて、広告の煩さを半減させているのでしょう。見るともなくぼんやりと視界の向こうに見える広告も、パリの風情がありいいと思いました。(中山月波)
〇カフェでしっとりと物思いにふけりたいのに妙に広告が煩い。小さな苛立ちがクスリと笑えました。 (桃猫)
△目の前の雑然としたものを覆ってくれる「午後の霧」。霧深い1日となって街はミステリアスな空間と化します。不安になっても良いのですが、何故か不思議な安堵感があります。(小川めぐる)
★ ゴメンナサイ、季語の霧、しかも午後の霧の意味が分かりませんでした。そもそも、霧が出てたらぼやけるので煩くないような気がするのですが汗。 (24516)
★「霧」が出たら「煩き」というほど見えないのでは。(あるきしちはる)
★テラスと「霧」の取り合わせが(?)、というか相乗効果がやや薄い印象です(それともテラス(へ)でしょうか)。霧は朝か夕に出るものですが午後というところに訳がありそうですね。(すりいぴい)
3句中、最初にできた句。絵の「閉塞感」をキーワードに、(「午後の霧」という追加要素はあるが)情景をほぼ、そのものそのままにして書いた句。
単なる風景画としても読む事が出来るようになっているため、最も理解されやすい句だと思った。反面、「本来のテーマが読み手に伝わる確率」と「句の持つインパクト」は3句中最も低くなっている。「午後」という、最もテラスを楽しむ事ができる時間(特にカフェテラス)に、「煩い広告」で視界を遮られた挙げ句に「霧」まで出てきたら……私は、席を蹴ってテラスを去っていると思う。……しかし、「閉塞感」を後押しするために使った「午後の霧」が裏目に出たらしい。残念think(ヨミビトシラズ)


50.模写終へて昼餉のマルシェ鰯雲 葦たかし (7点)
○海外の美術館では、絵を見ながら模写する事を許可してくれる所もあると聞いた事があります。画家を目指す若者が、市場の安くて美味しい食堂で昼を済ませ、希望を持って空を見上げているのだろうかと読みました。(東雲)
○集中して街並みの模写も終えるともう昼餉の頃。お腹もすいてくるはずだ。市場からのいろんな匂いも漂っている。ふと空を見上げれば青空には鰯雲がゆったりと浮かんでいる。(斎乃雪)
△「昼餉」は「鰯」か?とつい思ってしまった私を許して下さい(^^;「昼餉」と言わず、「向かふマルシェや」でも良いのでは?と(小川めぐる)
△マルシェと鰯雲がとても似合っていると思いました。ただ、どうしても昼餉という言葉が浮いているように思いました。 (24516)
△「終へて」がやや説明的かも。でも中七下五が気持ち良い。(あるきしちはる)
★マルシェがカッコいいので昼餉が少し重いかなぁと思いました。 (城内幸江)
★「模写終へて昼餉のマルシェ」が情報を詰め込み過ぎのように感じました。(洒落神戸)
★句の内容そのものは「まったり系」で良い感じだが……「模写」「マルシェ」「鰯雲」という「具体的映像を持つ言葉3つを入れた、3カット編成の句」になっているため、「まったり」に反して全体的にちょっと窮屈なイメージがある。 (ヨミビトシラズ)
★措辞に窮屈感があります。~してそして~というのは間延びしがちになり難しいですね。でも爽快感・空腹感・のんびり感が伝わります。(すりいぴい)

51.赤とんぼ数ふる君へ珈琲来 あるきしちはる (4点)
○同伴者への優しい目、素敵なカップルですね!(正丸)
△最後の1音に「来」を使った句は「小鳥来」「初蝶来」「色鳥来」などありますが「珈琲来」は新鮮です。もう向かい合っても緊張しない間柄なのでしょう。無邪気に赤とんぼを見つめる横顔も素敵(可愛い)なんて、うっとりと見つめているのでしょうね、クソックソッ。(小川めぐる)
△元々無邪気な人なのか、それとも楽しみにしていたデートではしゃいでしまったのか、コーヒーが運ばれてくるまでそれに気付かずトンボを数える「君」を可愛らしく思いました。(東雲)
★君が誰なのか知りたかったです。彼氏?夫?息子?それとも年老いた母親でしょうか?色々想像が膨らみました (24516)
★「珈琲来」という単語でしょうか。調べましたが、無さそうな感じでした。有るならすみません!おそらく「君」に珈琲が来たということなんだと思いますが、少し無理があると思いました。(大槻税悦)
★字数を合わせるために「来る」を「来(く)」にして切ったんだろうけど、ここは「来る珈琲」としてゆったり纏めた方が良いと思います。末尾が長音(ー)の場合、字余りはあまり気にならない……と、私は思っています(汗) (ヨミビトシラズ)
★(私は海外の経験はありませんが)この絵はパリ市中?赤とんぼとパリがしっくりこない。 (痺麻人)
★座五の順に惜しい印象がありますが、全体になごやかな2人の間の空気が描かれています。「君」は恋人か夫婦か娘さんか。想像が膨らみますね。(すりいぴい)
この絵の舞台がパリだとは知らず(汗)兼題はちゃんと調べなくてはいけませんね、反省...。「来(く)」は来るの文語で、この一音で終止形です。季語と合わせるのは見るけど、普通の名詞との組み合わせってあまり見ないかもしれませんね〜(←例句が探せれば良いのですが(^^; )終止形できっぱり終わらせたのは、珈琲が来たことで空気が変わるのを表現しようとしたからでした。「来る珈琲」だとまったり感が継続する感じですね。字余りがまたいい働きをしそうです。ご意見ありがとうございました、勉強になります!(あるきしちはる)

52.小鳥来る彼の話と珈琲と 洒落神戸 (5点)
○51番の句のお返しのような句、説明が少なく想像の広がる句で楽しい (正丸)
△ どんな楽しい話をしているのか、彼の話の中身が知りたいです、結婚式前の打ち合わせ?旅行の予定?それとも仕事の悩みへのアドバイス?色々想像が膨らみました (24516)
△「珈琲」の場に「小鳥来る」で「オープンカフェ」「テラス」が立ち上がって気持ちの良い句!「彼の話」もおノロケなんでしょうなあえーいチクショウ!(≧ー≦)(小川めぐる)
△小鳥の舞い降りる陽だまりで、ただコーヒーを飲みながら、彼と取り留めの無い話をしている。それだけの事がなぜかとても楽しい。そんな素朴で純粋な喜びが感じられました。(東雲)
★「小鳥来る」をどう読むかが鍵。「彼の話など上の空で、小鳥が来る様子に目を奪われている」とか、「小鳥が来るようにポツリポツリと話す彼」なのか……?具体的な映像こそあれ、書き手が書こうとした心情がまるで見えてこない句。私の読みが甘いのか?(沈) (ヨミビトシラズ)
★小鳥来る、だけで採ってしまいそうです。季語+名詞と名詞と、の句は難しいです。ただ、2人のトークが小鳥どうしの語らいみたいで可愛らしいですね。(すりいぴい)
エロ詩吟ならぬエロ俳人を目指す私としましては、カフェテラスと言えばやはり「女性客」。
ピンヒールの方は一人客のイメージだったのですが、この句は女性複数(2,3人)。
と来れば話しているのはお洒落の話?それとも彼氏の話?逆にコーヒーと彼氏の話とくれば舞台はカフェ、喫茶店、etc.を想像して頂けるかなと。そこに秋の季語を探していた時に「小鳥来る」という綺麗な言葉を見つけたので、小鳥が来るから外だよね、オープンテラスっぽい?女性達が彼氏の話をしてるのも小鳥がチュンチュン言ってるぽくて良いかなと使ってみました。すりいぴいさんに伝わったようで嬉しい♪ただ……「彼の話」を、私が考えた「女性が彼氏の話をしている」と読んでくれたのはめぐるキャプテンただ一人。
それに対して「彼氏が話している」と読んでくれた方が三人。うーん、俳句は音数が少ないから省略が必要だけど、ちゃんと伝わるようにしなければ。(洒落神戸)


53.待ち人を告ぐ爽涼なドアチャイム 中山月波 (3点)
○デートの待ち合わせでしょうか。爽快なドアチャイムにドキドキ感が出てきます。(寿々)
△「待ち人来たる」その時、ドアチャイムはひときわ爽涼に響くのでしょう。ただ、上五「爽涼や」で良かったのでは?という気も。(小川めぐる)
★待ち人が誰なのか知りたかったです。待ち人というのですから、家族ではないですよね?娘の彼氏?大事な手紙を運ぶ郵便配達夫さん?それとも家を売る相手の不動産屋さん?色々想像が膨らみました (24516)
★この句の急所の言葉である「爽涼」……それを「ドアチャイム」に直結させて「単なる修飾語」で使ったのが最大の間違い。季語の良さが死に、説明っぽさが目に付く。「爽涼や待ち人を告ぐドアチャイム」としても、季語の「爽涼」はボディーブローのように「待ち人」と「ドアチャイム」に掛かる。 (ヨミビトシラズ)
素直なとても爽やかでステキな一瞬ですが、「な」の助詞が説明的かな?と(かま猫)
★この擬人化は良いと思います。カランカランという音が聴こえます。「形+形+季語でない名詞」の句って難しいですよね。大胆に語順を変える、切れ字入れというのもありそうですね。(すりいぴい)
皆さまのご指摘通り語順のミスです。自分でもなんだかもっさりしたリズムだなぁと思いましたが、見切り発車してしまいました。切れ字を入れるとしゃきっと立ち上がりますね。ご指摘、ご意見ありがとうございました。(中山月波)

54.黒猫は看板猫や蔦紅葉 松尾千波矢 (3点)
△一読しただけで意味が分かってストレートなイイ句だと思うのですが、ゴメンナサイ、猫があまり好きではないからでしょうか、ピンときませんでした、スイマセン汗 (24516)
△アンティーク調の喫茶店に赤い蔦。ここに集う客たちは、自在に店を闊歩してはするりと窓辺に立つ黒猫の緑がかった金色の瞳に夢中です。ただ、「看板娘」で良かったかも?と。(小川めぐる)
△蔦紅葉が効いています。映画のワンシーンにありそうな場面が浮かびます。函館辺りにある、蔦に覆われた石作りの古いお店を感じさせますね。 山香ばし
★「猫」が2回出てくるので、他の情報を入れてもらえれば良かったかもと思いました。(大槻税悦)
★単に、事実のみを伝えた句。欧州では、黒猫は「不吉の象徴」として忌み嫌われているらしいから、「看板猫」でイメージをひっくり返そうとしたのかも知れないけど……味を見つけるのが難しい句(汗) (ヨミビトシラズ)
★「黒猫」の「猫」はいらない。黒の和名など使ってみては。蔦紅葉との色の対比は綺麗。(あるきしちはる)
★~は~だ、というのは、巧くやらないと説明文的に響いてしまいがちですよね。欧風的な赤い蔦と黒猫の取り合わせは良いです。措辞はよくなる予感がします。(すりいぴい)
皆様とても親身な選評をありがとうございました\(^_^)/これからも楽しんでやりま~す。
どうもお世話になりました。(松尾千波矢)



55.初秋や親疎きりなしパリの椅子   かま猫 (4点)
○「親疎」という言葉を初めて知りました。親しい人、そうでない人。かつては同じテーブルについた仲でも、だんだんとどちららかに別れていく。昼間の暑さと朝晩の涼しさが同居している「初秋」独特の季節感に、この何ともドライ&ウェットな気分になる措辞が嵌ったと感じました。(小川めぐる)
〇「親疎」。親しい間柄とそうではない間柄の両方を指す言葉。パリの椅子(という土地。擬人化)は人をわけへだてしないよ、ウェルカムだよと。いいですね。後から「気付き」ました!(すりいぴい)
★ゴメンナサイ、親疎きりなしの意味が分かりませんでした。ひっきりなしにお客さんが入ってきているカフェというような様子でしょうか? (24516)
★「親疎きりなし」が最大の難関。具体的光景か、抽象概念か?「カフェの椅子がひっきりなしに動く様子」を示すなら「カフェの椅子」、「パリの人は気難しい」という事を示すなら「パリの人」とはっきり書いて欲しかったです。描写の盛り過ぎ。 (ヨミビトシラズ)
★「親疎」と「きりなし」が強引にくっつけられた感があり、ややわかりにくいと感じました。 (山香ばし)
★三段切れが気になるのと、「親疎」を知らなくて調べたが中七下五の意味がよくわからなかったので、作者にお話いただければありがたい。 (あるきしちはる)


56.秋夕焼クリムトの絵はキスをする 城内幸江(4点)
○キスをすると入れてもやらしくなく絵の表現にクリムトの絵が夕焼に当たってるセピア色の世界観が出て綺麗な一句に仕上がっていると思います。(寿々)
△「佐伯祐三」と画家繋がりで「クリムト」連想ですね。カフェで見つめ合う二人に、濃密な時間が訪れそうです。絢爛たる夕焼けが浮かぶ、艶っぽく美しい一句。(小川めぐる)
△クリムトの「接吻」の、あの金色の感じと豊かなイメージは秋夕焼と合っていると思う。(あるきしちはる)
★「クリムトの絵はキスをする」の部分がクリムトの絵「接吻」に近過ぎるので、もう少し暈したほうが良いかと思いました。(洒落神戸)
★「クリムト」が出てきた瞬間に「オチ」が読めた句。あの絵は有名です。「絵の人物→キス」の展開より、「キス→絵の人物」の方が面白いと思います。あるいは、現実と絵との対比を狙うとか……何か無いかな? (ヨミビトシラズ) 
★この季語とクリムトは相性がいい気がします。絵の内容を持ってきただけといわれるかも、ですがそれはそれで味と僕は思います。(すりいぴい)
今回も勉強させていただきありがとうございました。選んでくださいました皆さまありがとうございました。皆さまからいただいた選評をしっかりと読み返し、みなさまの句評をじっくり読み、今後の句作に繋げたいと思います。(城内幸江)

57.カルティエのジッポ同志に酌みし古酒 山香ばし(5点)
○ジッポライターのカシャカシャ音が聞こえてくる大人っぽい一句に惹かれました。酌みし古酒とあるので古い友達といるのでしょうかかっこいい年のとり方をされた男性の雰囲気が出てます。(寿々
○「古酒」を晩秋の季語としている歳時記もあるようなので採るかどうか迷いましたが、お洒落な雰囲気に抗えませんでした。カルティエのジッポはずるいなぁ(笑)  (捨楽)
△大切な仲間との特別な日でしょうか。しんみりと揺蕩う雰囲気を感じます。「ジッポ」もメーカー名なので、「ライター」の方が誤解がなさそうです。この「古酒」は、ヴィンテージもののワインに違いありませんね!(小川めぐる)
★歳時記で調べたところ「古酒」は日本酒の古くなったものなので、違う季語の方が良いのかと思いました。(洒落神戸)
★ゴメンナサイ、カルティエ、ジッポ、古酒、それぞれの自己主張がとても強くて句意がつかめませんでした (24516)
★「カルティエのジッポ同志」の意味が分かりませんでした。「ジッポ」はライターの代名詞としての使用でしょうか。(大槻税悦)
★「カルティエのジッポ同志に……」と読んだ後に、「……酌みし古酒」で面食らいました。「カルティエのジッポ/同志に酌みし古酒」……一度で読み下せない句は、損をすると思います。可能なら、語順の工夫を。あと……「ジッポ」は良いとして、「カルティエ」を使った意味が分かりません。 (ヨミビトシラズ)
★ジッポは固有名詞。「ジッポ」をオイルライタ一般の意味で使ったのだと思いますが、カルティエが会社名なので、ホンダのベンツみたいなふうにとられて突かれると思います。どこかヘミングウェイやキャパを思い出す点がいいですね。(すりいぴい)

58.バゲットを割るやうに秋雲を割る 24516 (12点)
○バターたっぷりの皮のパリッとしたバケット。青空のもと手で豪快に割って口へ運ぶ、涼しい風が吹き空にぽっかり浮かんでいた雲までも同時に二つに割れているではないか。(斎乃雪)
○空に対して大胆な比喩を行ったところが好きです(あ~すけ)
○実際に雲を割ることはできないが、きっと大きな割れ目が空にあり、それに手を合わせてみたのだろう。それはバケットを割る手と同じ形。愉快な想像である。(あるきしちはる)
〇バゲットのザラついた感触。バキリと割れば香ばしいパンの香り、舞い散るパン屑。そんなふうに秋雲を割ると言う感性に惚れ惚れ。特選か迷いました。 (桃猫) 

△最終的に頂けませんでしたが「バゲットを割るように◯◯を割る」というフレーズが気に入りました。(洒落神戸)
△秋の鱗雲が分かれていく様子でしょうか、みりみりとゆるゆると粘るように離れてゆきます。断面のほろほろ感も、いかにもバゲット。ただ「バゲット」にしても「雲」にしても、「割る」という表現は少し無理を感じます。板のようにパキっと割れるものではないと思うので・・・「ちぎる」の方が自然かなと。(小川めぐる)
△雲を割る、に悩みました。でもなんとなくパキッとした感じがいいなぁと(かま猫)
△雲を割るのは何かが気になります。あえて割るという表現でない方がよかったのかなぁとも感じます。 (山香ばし)
★バゲットと秋雲……2つの対比は面白いと思うのですが、肝心要の「バゲットを割るように秋雲を割る事のできる存在」が私には思い浮かばず、「非現実的な句」というイメージの句に思えました。戦闘機や旅客機は、雲をスパッと割れるのかな?(汗) (ヨミビトシラズ)
★秋雲はすでにちぎれた細雲を指すことが俳句では多いらしいです。秋雲をさらに細かく、バゲットをちぎるほどの大きさに割るということですね。逆だとより分かりいいと思いました。爽やかさがありますね。(すりいぴい)
この句はスルッとこのまま出てきた句です。一番最後にバゲットから発想を飛ばして色々考えていたところ、このまま十七音を思いつきました。割るという動詞を変えようかなとも思ったのですがそのまま出して、こうやって点を貰えると嬉しいです。(24516)

59.ひとはみなひとりで死ぬや蛍草 桃猫 (1点)
△あたりまえのことをあたりまえに言い切ったところが凄いです (24516)
★カフェテラスでなくてもいいと思うのですが題と繋がらなかったです。秋は物寂しさはありますが死のイメージに近いとするなら冬の季語の句にしたら良かったかな?と思いました。(寿々)
★哲学的なことを考えてしまうのが、カフェで過ごすぽっかりとした時間に合っています。が、季語もうひと工夫出来る気がしてもったいないです。「生死」に対して「露草」は近すぎる気がします。(小川めぐる)
★余りにも直接的に、抽象概念を伝えようとした句。この内容に「蛍草」を選んだのは正解ですが、できればもう少し「ぼかしながら」内容を伝えたいです。
余談ですが……この手の抽象概念を組み込んで句を完成・成功させるのは、相当難しいですよ。 (ヨミビトシラズ)
★「蛍草」としたい気持ちは凄く感じましたが、どうしても季が動いてしまうのでは。 (山香ばし)
★それがどうした!と組長が言い出すのでは。 (痺麻人)
★露草が分からず画像検索しました。すごく鮮やかな青ですね。措辞がやや格言調なのが気になりますが、東映の健さん映画をなぜか思い出しました。(すりいぴい)
佐伯はフランスの精神病院で自死しかも餓死という衝撃的な死を迎えますすが、その時米子婦人は死の近い一人娘を看病していました。佐伯の死から二週間後に娘を亡くし、後に佐伯を一人で死なせてしまったことに「あの時、私はどうしようもなかった」と慟哭しました。夫と娘、二人の位牌、二人の骨壷、二人の墓。どうしても句にしたかったのですが自分にはどうにもできず御指摘いただいた通り「余りにも直接的に、抽象概念を伝えようとした句」になってしまいました。米子婦人に「誰だって死を引き受ける瞬間はたった一人なのだからどうか自分を責めないでください」という気持ちでしたが上5中7が拙い分、季語蛍草に託しました。「蛍草コップに飾る それも愛」の組長ブログのタイトルから季語をいただきました。コメントに「組長」の言葉ありシンクロにびっくりしました!(桃猫)

60.パリの灯のみやげ話や白日忌 正丸(2点)
△土産話をしているのは画家であるお父さんの渡辺省亭でしょうか。(洒落神戸)
△「白日忌」が渡辺水巴の忌日だと初めて知りました。水巴の巴は巴里の巴!作風もなんだかパリの空気感が似合う気がする!水巴なら、パリの話を喜んで聞いただろうな、と素直に納得出来ました。平仮名続きで一瞬「のみや?」と見えてしまったので、「みやげ話」は「土産話」でもと。(小川めぐる)
★パリの灯というとやはりリンドバーグの大西洋横断飛行が思い浮かべられますが、命懸けの冒険の武勇伝がみやげ話では軽過ぎるので、関係無いと考えた方が良いのでしょうか?読みに悩みました。(東雲)
★渡辺水巴と佐伯祐三および関連する項目を、かなり検索しましたが、お題からなぜ「白日忌」が出てきたのか理解できませんでした。教えてもらえると嬉しいです。(大槻税悦)
★ゴメンナサイ、白日忌の意味が分かりませんでした。佐伯祐三の忌日という意味でしょうか?? (24516)
★大変申し訳ありませんが、この句に関してはノーコメントです。というのは……この句の急所の「白日忌」という言葉が検索をかけても見つからず、「語そのものの意味」が全く分からなかった(+想像もできなかった)のです。故に、こんな状態ではとてもコメントできません。「白日忌」の情報求む!!!!(涙) (ヨミビトシラズ)
★リンドバーグを想起して、飛行機から見たパリの夜景を思ってのことでしょうか。だとすると、夜に昼を思わせる季語、白日忌としたのがもったいないですね。日付でもってきた感が見えてきてしまいます。 (山香ばし)
★渡辺水巴の忌日季語なんですね。少し水巴について調べたのですが措辞とのつき方が掴み切れませんでした・・。私に原因があります。「白日はわが霊なりし落葉かな」からの連想でしょうか。忌日季語は読むも難しいですね・・。(すりいぴい)
私の消化不良の句に点を入れていただいた方へ、お礼を申し上げます。ありがとうございました。(正丸)

61.母国語の聞こゆる広場秋夕焼 葦たかし (11点)
○訛りと同じように母国語が耳に入ってきた時の安心感が 秋夕焼の季語と調和して一層深くなっていると感じました。 (城内幸江)
○母国語を単純に日本語と解釈し、イメージ的には英語圏ではなく、どこか東欧か中東付近の国を感じさせます。しかし、視点を変えれば、日本のどこかの広場で、外国人を見つめているとも感じます。 山香ばし
夕焼けにホームシックになる想いは万国共通でしょうか。佐伯祐三から離れても成立する句だと思いました(かま猫)
△ 一読しただけで意味が分かってストレートなイイ句だと思うのですが、ゴメンナサイ、どうしてもあの石川啄木の詩が頭に思い浮かんで類想観が拭えませんでした、スイマセン汗   (24516)
△間違いない!と思える一句。ただ、「ふるさとの訛りなつかし・・・」がどうしても浮かんでしまって非常に非常に惜しいです。(小川めぐる)
△雑多な人種のるつぼにいると感じました(あ~すけ)
母国語が聞こえるつかの間の安心感が夕焼けの一瞬の美しさとあっていると思いました。(斎乃雪)
△「秋の夕方、どこか人恋しくなる雰囲気。そんな時、広場から時々聞こえてくる母国語は、嫌でも郷愁を誘う」……という、正に「ふるさとの訛なつかし……」の国際版と言える句で、王道と言えば王道。 (ヨミビトシラズ)
★異国の地で母国語を聞いたときの安堵感みたいなものが感じられました。20世紀前半、各国の芸術家が集ったパリが浮かびます。(すりいぴい)

62.朝食のバゲット固き秋気かな 松尾千波矢 (9点)
◎朝食のバゲットでフランスを思わせますね。そしてフランスの朝食なら飲み物はカフェオレ。バゲットが固いのは何故かと思ったら最後に「秋気」。この固いは悪い意味ではなくパリっとしたバゲットだと思いました。秋の澄んだ空気、湿度も下がってバゲットもパリっと美味しそうです。(洒落神戸)
○バゲットと秋気の取合せがグッドだと思います。バゲットでパリの食卓も秋気にあふれた朝もイメージ出来ます。(葦たかし)
○本当は一年中固さは変わらないのでしょうけれど、秋は固い気がします。そして一番美味しそうな気がします。他のベーコンエッグやらコーヒーやらもきっとあるんだろうなとおもいました。   (24516)
△採りたかった一句。平明でいいですね。小さな日常に秋の気配や空気を感じたことが読み手を迷わせずに語られています。(すりいぴい)
夏の盛りを過ぎ湿度が下がった事で、バゲットから水分が抜け固くなりやすくなり、そこに小さな秋の存在を感じたのかなと読みました。(東雲)
△秋の朝の心地良い涼しさ。バゲットがいつもより固く感じられるのは季節の微妙な移ろいのせいか、それともそれゆえの少しセンチメンタルな気分のゆえか。「朝食」と言わず、朝の情報だけでも良かったかな、と感じました。(小川めぐる)
★上五にもう少し推敲の余地がある気がします(あ~すけ)
★秋になって乾燥してくると、バゲットが固くなるのは分かるけど……読みようによっては、「ただそれだけ」の句。「秋になると、パン同様に、人も潤いが無くなってきて「隙間風」が吹きやすくなる」といった読みもできるが……そこまで読む人がいるかどうか……? (ヨミビトシラズ)
皆様とても親身な選評をありがとうございました\(^_^)/これからも楽しんでやりま~す。
どうもお世話になりました。(松尾千波矢)



63.秋風をスウィングしているカフェの椅子 中山月波 (6点)
○「秋風をスウィング」とはサイコーの表現ですね!!!でもやっぱり中八のリズムが気になりました。それで並選に~(葦たかし)
△(寿々)
△自然な感じの雰囲気がいいと思います。(あ~すけ)
△風が何かを揺らしているのではなく、椅子が風を揺らしているという発想が好きです。ちょっと散文的とも思いました。(洒落神戸)
△とってもグルーヴィーな一句。カフェの椅子に座っている人が、心地よい風に乗って軽くハミングしているような景を思い浮かべましたが、「椅子」に意思があるように思っても素敵ですね。その椅子に座りたいです。(小川めぐる)
★この句をそのまま読むと、秋風を椅子で揺らしていると読めるのですが、これはわざと逆にしてあり得ない事で詩にしようという事で宜しいでしょうか??ちなみに上五と下五をひっくり返すというのはどうでしょうか??  (24516)
★「カフェの椅子が秋風をスウィング」……正直、意味不明。椅子を使ってゴルフのスウィングの練習をしている人でもいるの?(汗)「揺らし椅子」なら、まだ分からない訳じゃないんだけど…………それから、中八も地味に気になる。 (ヨミビトシラズ)
★説明的な感じがしたのと、「を」という助詞が気になりました。今の状態ですと、椅子が秋風を揺らすのではなく、秋風そのものを椅子が揺らしているように思えます。  (捨楽)
★「風をスウィング」とはどんな動きかわかりにくい。「を」を変えてみてはどうか。(あるきしちはる)
★「を」は秋風(の中)を(あるいは秋風に、秋風で)、ととりました。どこかの店で飲みながらジャズライヴでも聴こうか、という秋のうきうきが出ています。(すりいぴい)
椅子の脚が曲がったようになっているので、音楽のような気持ちいい秋風の中を、椅子がスウィング(音楽に合わせて体を揺らす)している景をイメージしました。もちろん椅子は動きませんので、兼題の絵からインスパイアされた心象風景です。ゴルフのスウィングとは全く思いつきませんでした。面白い視点を教えて頂いて、ありがとうございました。(中山月波)


◎(3点)○(2点)△(1点)で計算しています。
計算間違いを見つけた方!!!ソッコーでご一報下さいね!!!

2017年8月 5日 (土)

◆第5回プチ句会:選句開始!!!

<投句一覧>参加21人×3句=全63句

1.秋の夜楽器ショップの洩れる音 
2.壁面のプロパガンダや遠花火 
3.翳りゆくサルビアの火や十四区 
4.秩序なく並ぶテーブル青蜜柑 
5.林檎喰む父の遺せし椅子固く  
6.秋風や入口の無いテラス席 
7.約束の席へと置きし桐一葉
8.譲り受くパレットナイフ秋の暮 
9.先客の残暑居残る予約席 
10.秋澄めり奥のサイフォンこぽこぽと 

11.星月夜横には白む石畳 
12.シャンソンの漂うカフェへ律の風
13.新涼のテラスへ妻の代理人
14.文字もはやじつとしてなどをらぬ秋   
15.からころとゴチック体を揺する秋 
16.テラス去る人や鈴虫なお叫び 
17.傷秋のミルククラウン見る遊び 
18.星月夜壁埋め尽くす異国文字 
19.黄落や靴底紅きピンヒール 
20.色なき風過ぎて広告またも増え 

21.秋風とスカート遊ぶテラスかな 
22.初秋やテラスの赤きベレー帽
23.パンが焼けテラスへ小鳥来る朝(あした)  
24.秋うらら嫉妬の女形貼られけり 
25.カフェテラス逆さの椅子を照らす月 
26.鵲や珈琲ケトルの蓋踊る 
27.はつあきや品良く垂るる犬の舌 
28.秋風と愛を楽しむシャンゼリゼ  
29.茄子の馬バイクで僧がやつてくる 
30.千屈菜とページ繰る音とカフェの香と  

31.初秋は彼の写真を燃す匂ひ 
32.新涼やカフェは隅より語り初む   
33.カフェテラス柘榴の木のみ残る丘
34.混雑の去りて涼風至る席 
35.アブサンの夢を見るバク秋の声 
36.うらみごとは無音声にて秋日傘 
37.初秋やオーレに憩ふサーカス団 
38.秋めくや皆それぞれの指定席 
39.秋の灯やアジア人かと目は去りぬ 
40.座られぬ椅子ばかりある残暑かな 

41.
八月のテラスに影の溜まりゆく 
42.南極へ七夕竹の送り状 
43.筆洗ふラタンの路地を秋茜 
44.秋立つや絵筆の止まり恋ふ祖国 
45.秋澄むやMENUの細き筆記体 
46.十坪に鍬入れる施主律の風 
47.秋の宿足下に目の見えぬ犬 
48.今宵また君待つ席や星涼し
49.広告の煩きテラス午後の霧 
50.模写終へて昼餉のマルシェ鰯雲 

51.赤とんぼ数ふる君へ珈琲来
52.小鳥来る彼の話と珈琲と 
53.待ち人を告ぐ爽涼なドアチャイム 
54.黒猫は看板猫や蔦紅葉 
55.初秋や親疎きりなしパリの椅子   
56.秋夕焼クリムトの絵はキスをする 
57.カルティエのジッポ同志に酌みし古酒 
58.バゲットを割るやうに秋雲を割る 
59.ひとはみなひとりで死ぬや蛍草 
60.パリの灯のみやげ話や白日忌 

61.母国語の聞こゆる広場秋夕焼 
62.朝食のバゲット固き秋気かな 
63.秋風をスウィングしているカフェの椅子 

◆選句受付
 ・投句リスト公開より、8月8日(火)23時締切
  ◎・・・特選1句コメント必須
  ○・・・並選5句コメント必須
    △・・・予選(無制限)「これも好き・採りたかった!」という句に。コメントは自由です。
  ★・・・「ここが惜しい」「ここがおかしい」「ここが分からない」などのご意見、ご質問。
      作者へのアドバイスがある場合、
      作者自身が推敲していけるように、ヒントを出す感じでお願いします。
      「ここはこうしたら」と思う箇所があれば、その一部分への助言にとどめ、
      全体にわたる添削までは行わないようにして下さい
      よろしくお願い致します!!!

◆選句フォーム
  下記のように、番号&句の下に、印&コメント、選句者名をお願い致します。
   統一して頂けると編集作業がぐっと楽になりますので、よろしくです!!
   34.主なきツリーハウスや雲の峰 
   ○コメント最大100文字程度  (選句者名)
  *番号だけですと、番号間違いで違う句へ選を入れるケースが発生しますので、
   ご面倒でもこのように、確実に「この句への選」と分かるようにお願い致します。
  *◎○△★の印は、コメントの前につけて下さい。


ちなみに100字程度というと、ざっくり言ってこの文章くらい。ブログにUPした時に2行程度で収まるような文字数になります。
私のカウントが間違ってなければ・・・ですので、良かったらカウントしてみて下さい♪

 
そして、選評に関して、ひそかさんからナイスアドバイスを頂いておりますので、
ここにも再掲させて頂きますねconfident

     組長と句会していて時々聞くのが
     「その句にとってベストな読みをしてあげる」といった意味の事です。
     もちろん、それは甘い選評をしようということとは全く違います。
     「この句はどう読みとくのがベストなんだろう」
     ということを考えて選評をされるのも、読み手の側の勉強になるかと思います。


ひそかさん、貴重なお話しを有難うございます!!
読む力は詠む力」という言葉を頂いたこともあります。
精一杯、読み解けるようになりたいと思っています。

どうぞ皆さま、よろしくお願い致します!!!

2017年8月 4日 (金)

◆「夏越」没句祭り!!!

うひゃ~~~、眩しい金曜日の後は・・・ひたすらオノレを見つめる「没句祭り」じゃいっ!
「夏越」は、締切当日の23時頃「4句しか出来てない」状態でして、
「水無月」食べて脳に糖分を補給して、何とかもう3句捻りだしてはいたようですshock
(推敲句を入れると計8句投句)
今回は投句数が少ないので、上位互換句とも並べていきます!!

<期待値上位句>
水神の髭ごうごうと夏越かな 
  pencil龍神の髭ごうごうと夏越かなflair【人】入選
【地】夏越かなごひきのりゅうがみずをはく   ちま(3さい)
競艇が趣味の権禰宜ゐて夏越
【人】夏越来て出張禰宜の朱バイク       豊田すばる
【人】権禰宜は孫二十人夏祓          上里雅史

邪気払う草つんつんと夏越かな
【人】真円の茅の輪張りつめたる力      小田寺登女
【人】朝風に浅茅の匂う夏越かな        大井河薪
夏越の子ひいひいふうと生まれけり
【人】胎の子へ青青匂ふ茅の輪かな      伊奈川富真乃
【人】夏越祭抱かれし子の腕まろし       ゆすらご
【人】佳き顔の吾が子夏越の祓ひ受く     金子加行
【人】夏越の風ふうわり紙垂と胎動と      桂花露香
【人】勾玉の胎児とくぐる茅の輪かな      桃猫雪子

宿題は三十六禽てふ夏越
【人】夏祓ひ誰も神の名を呼ばぬ        灰汁

<夏井先生ゴメンナサイ!shock
同僚と夏越ごはんのオフィス街
【人】夏祓天丼食べて帰らうか        どかてい
がしんしょうたんちゃう、そみんしょうらいやで夏越
・・・類想句ナシ・・・

<おまけ>
小さめの「水無月」ひとつ夏越かな(日記タイトル)
【天】水かけて白飯うまき夏越かな     剣持すな恵
【地】もっちりと夏越の菓子の透けにけり 時雨

【人】「水無月」の甘く夏越の水青く     be

何故か「水無月」は使えないと思って日記のタイトルにしていましたが・・・
「冷たいものを食べる」という発想、
「和菓子」の美しさの描写、
調べの美しさ&「夏越」との対比、
いくらでも「佳句」に仕上げる方法があったのでしたshock
嗚呼・・・ふがいない私shock

今回の入選句は、オノマトペ句です。
「水神」「龍神」の句は多いだろうと思って、その中で「私らしさ」を出すとしたら、
やっぱり「オノマトペ」かな・・・と思っていたのですが、
蓋を開けて見れば「神」こそ66件HITしたものの、「龍神」「水神」ともに1件のみcoldsweats01
いやーでも、ホント投句出来て良かった!!!

改めて、洒落神戸さん&比々きさん有難うございました!!!

◆「夏越」金曜日!!!

うおおおおおおおお!!!!!
久しぶりに焦らしプレイきたな~と思っていたら・・・
なんとなんと・・・
そのご褒美がとんでもないことになっていました!!!

すな恵さん!!【天】!!!
山香ばしさん!!【地】!!!
ちまちゃん!!【地】!!!
探花さん!!【地】!!!
千波矢さん!!【地】!!!
さるぼぼさん!!【地】!!!

んもう、んもう、びっくり、おどろき、よろこび、うわあああああ!!!
皆さん、素晴らしい、皆さん、凄い、皆さん、おめでとうございます・・・!!!
狂喜乱舞とはこのこと、
あまりに心拍数が上がったせいか、
いつもだったら5時半~6時半頃に眠くなってくるところ、
4時半すぎには限界が来て、お布団に入ってしまったのでしたcoldsweats01
うん、きっちり4時間で目が覚めておるね。
人間って凄いねcoldsweats01

チームメンバーでは、以前から「頭の中に入ってみたい」と思っていた、
さるぼぼさんの地選も「キター!!!」でしたが、
「夏越」の締切前には、心臓カテーテルの手術を控えてこんな記事も書かれていた、
千波矢さんの地選に大大大感激でした!!!
ずっと「地に足ついた俳句が大好き!」と言い続けてきた憧れの人。
実力からすると遅すぎるくらいにも思いますが、これで晴れて【地】の人に!shine
千波矢さんは毎回2句のみの投句で、ほぼ毎回【人】を獲得している方。
「最終目標」とずっと言い続けてきた千波矢さんの地選、涙が出るくらい嬉しいのです。
しかも、決して心穏やかではなかったはずの時の投句でなんて・・・
千波矢さんの実力・底力を改めて思い知るとともに、
神さまは分かってらっしゃる・・・という、不思議な有難さも感じましたshineweepshine
千波矢さんは、無事退院されてまたこんな記事も書きつつ句作にも励まれています。
大好きな千波矢さん!
これからも楽しみにしていますからね!!!


さて、兼題「冷麦」からスタートした「チーム天地夢遥」。
「蜂」で佐東亜阿介さんと私、そしてこの「夏越」でさるぼぼさんと千波矢さん、
なんと1年で7人中4人が【地】に辿り着きましたheart04
次はどなたの朗報が聞けるでしょうか、限りなく楽しみです!!!

最後になりましたが、金曜掲載の皆さま、本当におめでとうございます!!!
素晴らしい句の数々に、私の穢れも祓われたかのようです、
有難うございました!!!shineshineshine

【人】龍神の髭ごうごうと夏越かな

よっ・・・良かったあああああーcrying
んもー「夏越」の時は、「それミー関西」初吟行の方に夢中で、
まっっったく何にも考えていなかったのですsweat01
でも、吟行の後の飲み会から帰る時、洒落神戸さんが「夏越ごはん」を見つけて下さり、
比々きさんがお役立ちサイトを教えて下さり、俄然ヤル気になって、最初に出来た句です。

原句:水神の髭ごうごうと夏越かな
  pencil龍神の髭ごうごうと夏越かな

「水神」で送った後、字画のバランスが・・・と思い「龍神」に替えました。
「ごうごう」は「剛毛」のイメージでスcoldsweats01

さてさて、そして今回も、綺羅星のような皆さんのお名前とお句に感激!!!
ここでは、チーム天地夢遙の紹介をさせて頂きます。

【人】
柏手の揃う夏越の兜町         佐東亜阿介@チーム天地夢遥
羽ばたきのごと幣鳴らす夏越かな  佐東亜阿介@チーム天地夢遥
夏越なり円き明日へ歩み入る     葉音@チーム天地夢遥
北京語の微かに響く夏越かな     葉音@チーム天地夢遥
夏越終ふ明日は健康診断日      さるぼぼ@チーム天地夢遥
【並】
土壁を塗り替えたるや夏祓い     佐川寿々@チーム天地夢遥
夏越祭くぐる子どもの手を借りて   松尾富美子@チーム天地夢遥

亜阿介さん、難しい兼題でも安定の【人】×2句はさすが!
そして今回は、何と言っても葉音さんの【人】×2句!!!shine
「円き明日」、なんて素敵な響きでしょう・・・!
さるぼぼさんの措辞は、まさしく「夏越」の真髄ですねheart04
寿々さんは「型その2」を使ってきました!!
回を重ねるごとに進歩が見える寿々さんが眩しいです・・・!shine

今回はお休みだった千波矢さん、
なんだか、お母さまのお句の中に登場しているみたいでほんわかconfident

最後になりましたが、木曜日掲載の皆さん、おめでとうございます!!!

2017年8月 3日 (木)

◆投句受付開始ーーー!

いつのまにか木曜0時を回っていましたcoldsweats01
「プチ句会」投句受付始まっております!!!
皆さん、どんどこ投句しちゃって下さいね!!!

投句は前回同様、メールにて受け付けております。
メルアド:55ruttiori@gmail.com(@を半角にして下さい)

件名に「第5回プチ句会投句」と書いて頂けると助かりますconfident


◆お題
Photo_2
「テラスの広告」佐伯祐三
  flair「初秋」の季節感で

◆投句受付(3句まで)
 ・8月3日(木)0時~8月5日(土)23時締切
  集計が終わり次第、選句開始となります。
  ちょこちょこ覗いてみて下さいhappy01
◆投句フォーム
  作品から1文字分スペースを開けて俳号の記入をお願い致します。
  例:主なきツリーハウスや雲の峰 小川めぐる(前回の投句より)


では、皆さん、よろしくお願い致します!!!

◆8月4日16:30現在の受付状況(敬称略)21名中21名

松尾千波矢、寿々、中山月波、あ~すけ、大槻税悦、すりいぴい、東雲、
斎乃雪、捨楽、痺麻人、葦たかし、桃猫、小川めぐる、山香ばし、かま猫
城内幸江、正丸、あるきしちはる、24516、洒落神戸、ヨミビトシラズ

2017年8月 2日 (水)

◆「(新版)20週俳句入門/藤田湘子」第8週

よーーーし!!
はりきって<暗誦句>リベンジじゃい!!!

高浜虚子四句(完璧!)
遠山に日の当たりたる枯野かな  
桐一葉日当たりながら落ちにけり
一つ根に離れ浮く葉や春の水
鎌倉を驚かしたる余寒あり

村上鬼城四句(バッチリ!)
春寒やぶつかり歩く盲犬
残雪やごうごうと吹く松の風
冬蜂の死にどころなく歩きけり
けふの月馬も夜道を好みけり

飯田蛇笏四句(なんとか!)
かりそめに燈籠置くや草の中
鈴おとのかすかにひびく日傘かな  *「鈴の音」と間違えそうになって危なかったsweat01
をりとりてはらりとおもきすすきかな
秋たつや川瀬にまじる風の音

原石鼎四句(イケた!)
頂上や殊に野菊の吹かれ居り
蔓踏みて一山の露動きけり   *「蔓」と「露」のタイプミス発覚shock桃にゃん有難う!
秋風や模様の違ふ皿二つ
短日や梢微塵にくれにけり

前田普羅四句(なんとか!)
雪解川名山けづる響かな
うしろより初雪ふるや夜の町    *「ふりむけば」と間違えそうになって危なかったsweat01
奥白根かの世の雪をかがやかす
駒ケ嶽凍てゝ巌を落としけり

水原秋櫻子四句(完璧!)
啄木鳥や落葉をいそぐ牧の木々
夕東風や海の船ゐる隅田川
ふるさとの沼のにほひや蛇苺
むさしのの空真青なる落葉かな

渡辺水巴四句(やっとこさ!)
庭すこし踏みて元日暮れにけり
数珠屋から母に別れて春日かな
ぬかるみに夜風ひろごる朧かな
月見草離ればなれに夜明けたり


一度、間違えたポイントを書き出したこと、
それをヨミビトシラズさんが分かりやすく「正解への道」として整理して下さったことで、
すっかり頭に入りましたshine
ヨミビトさーーん!!有難うございます~~~!!!
句会で会ったら「○○四句は?」と振って下さいね、
必ずやお答えして見せます!!!(ドキドキドキ・・・!!!)

そして!!!いよいよ「実作編」に突入ーーーーー!!!

◆作句へスタート

下記赤文字部分は本書からの引用です。
■書名:『角川俳句ライブラリー 新版 20週俳句入門』
■著者名:藤田 湘子
■出版社名:株式会社KADOKAWA

配合の句は、二物の組み合わせの妙味の勝負だから、
わりあい初心者の作者でも、ときおりハっとするような一句を得ることができる

したがって本書では、一物俳句の作り方にはふれない。
配合の句の作り方をしっかり身につければ、
一物俳句の作り方もおのずから分かってくる


おお!
ここらへんの文章は、6月に寿々さんに書いたメッセージとそっくりだ!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ただ、よほど上手にやらないと、ただの報告になってしまって
俳句としての価値を見出してもらえません。
一気詠みは、実は、とっても難しいのです。
モノをポンと置くだけの取り合わせの方がよっぽど簡単です。
でも、不思議なことにですが、取り合わせの練習をずっとしていると、
ある時から一気詠みの質も変わってくるんです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
どうしても「季語入りの十七音」を書こうとしてしまって、
必要な助詞を省いたり無理な言い回しにして、読者に分かりにくい句になっていた、
当時の寿々さん。(掲載許可を頂いております!)
言いたいことの中から主要な要素を抜き出して、十七音の説明文から、
「季語」+「十二音」の取り合わせになるように、
一緒に、その時その時の旬な季語で「○○や」を練習したり、「中七や」を練習したり。
私がしっかりとした基礎を持っていないために、遠回りした部分もあったかと思いますが、
一応、言ってきたことは間違ってなかったと思い、心底ホっとしています。
「象さん」や「プチ句会」の結果を見れば、寿々さんがいかに上達したか分かります。
こんな頼りない私についてきてくれて本当に有難うcrying
私自身、とても指導など出来る器でないことは痛感してますので、
これからは本書で一緒に学んでいきましょうね!!!crying
しかし「~~~かな」や「~~~けり」は、
十二音を下五に集約させる「一物仕立て」だと思っていたので、
これは後で、じっくり本書を読みこまなくちゃです。
良かった、こっちはまだあんまり練習していなくて!!!coldsweats01

とにかく、「季語」+「十二音」の練習を繰り返していると、
「一句の中に入れられる情報量」の匙加減が分かってくると思うのです。
必要な情報だけを並べていく感覚が分かってくると思うのです。
その感覚を身につけることが、肝要だと思うのです。
「これだけ言えればいい」
と、シンプルに本質だけをつまみ出せるようになった時、
いずれ自然と一物仕立ての句も生まれるのではないかと考えています。

では!!いよいよ実作へ!!!

[ 型・その1 ] 上五【季語(名詞)や】 + 【 中七 】【 下五(名詞 】

「中七の言葉は下五の名詞のことを言っている」


藤田湘子は、本書の中で、この十七音を作る手順について、
①下五名に使う五音の名詞を探し、
②下五と響き合うような季語を決め、
③あとは中七で下五のことを見たまま素直に言うようにする。
④最後にちゃんと五・七・五になっているか確認する。
というふうに述べています。
私はどうやっているかというと、
普段の生活の中で、見るもの聞くもの感じるものを十二音で捉えるようにしています。
カラオケに行っても、歌詞の中から十二音を見つけるのが好きです。
そして、それらの十二音に季語をつける遊びを時々楽しんでおりますcoldsweats01

啓蟄は億千万の胸騒ぎ
雲の峰きらきら消えた硝子坂
雨音はショパンの調べ夕朧
空梅雨や夜更けの電話あなたでしょ

「この十二音の気分は、この季語かな~」と・・・shine
(皆さんも是非!遊んでみて下さいheart04
めぐるさんのカラオケ通いは作句のためだったんですね!!(えぇー?)

<宿題>
来週までに[型・その1]で2句作ること。

はいっ!
頑張ります!!



<今週の暗誦句>
山口誓子の四句。
「鱚釣り」「夏氷」「キャムプ」「捕鯨船」・・・。
知っているのは「夏氷」だけでしたが、
他の句も一読で好きになりました。
季節が夏にまとまっていることもあり、渡辺水巴の時より覚えやすそうです!!!

2017年8月 1日 (火)

◆「つばき/岡真史」「無題/岡真史」

つばき

つばき
おちてしまうとみんなは
「ワアきたない」という
はじめの
美しさもわすれてしまって




無題


にんげん
あらけずりのほうが
そんをする
すべすべ
してた方がよい
でもそれじゃ
この世の中
ぜんぜん
よくならない

この世の中に
自由なんて
あるだろうか
ひとつも
ありはしない

てめえだけで
かんがえろ
それが
じゆうなんだよ

かえしてよ
大人たち
なにをだって
きまってるだろ
自分を
かえして
おねがいだよ

きれいごとでは
すまされない
こともある
まるくおさまらない
ことがある

そういう時
もうだめだと思ったら
自分じしんに
まけることになる

心のしゅうぜんに
いちばんいいのは
自分じしんを
ちょうこくすることだ
あらけずりに
あらけずりに・・・・・・




詩集「ぼくは12歳」より


享年12歳。岡真史少年の残した詩篇は、今も私の心を揺さぶり続けます。

◆7月句会結果発表ー!

うわ~~~危なかった!
3句投句中1句に1点頂き、なんとか!
なんとか投句機会連続得点だけは続いております・・・!!!

色褪せてより汗拭きの馴染みけり (1点)

累計17点になりました、選んで下さった方、有難うございました!!!

この句、『一句一遊』の「汗拭き」に出した句の推敲版です。

原句:昨年は濃紺だつた汗拭い

投句した後で、「あー何と説明調な!shock」と気づいて、
これはもう【没】だと確信し、発表を待たずして、
20日締切の『現俳協ネット句会』に推敲版を投句したのでした。
「孔雀」に続き、「没句供養」出来て良かったです。
結果が出てから「あ~」と思ってばかりだった昨年より、成長出来たのかなshine

なーんて・・・ちょっと嬉しく思っていますが、
よく考えたら、投句前に気づいて推敲句を出すのが一番いいので!!!
まだまだだということを思い知った私なのでした、ぎゃふんdash

Photo

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