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2018年4月 6日 (金)

◆「新版藤田湘子の20週俳句入門」第15週

うっ、いつのまにか時が流れ4月になってるじゃーありませんか!
「るるる句会」に備えて「かな」の勉強を・・・今からします

下記赤文字部分は本書からの引用です。
■書名:『角川俳句ライブラリー 新版 20週俳句入門』
■著者名:藤田 湘子
■出版社名:株式会社KADOKAWA

◆デリケートな「かな」

・基本形
季語を下五に置く、二物衝撃。


例句
金色の仏ぞおわす蕨かな       水原秋櫻子
オムレツが上手に焼けて落葉かな  草間時彦

構成
[ 上五・中七  ]  + [ 下五 ]
室内のもの・状態  + 室外の季語(名詞+かな)
十二音で述べたことから、カットが切り替わって季語へ。


なんとっ!「蕨かな」の句は二物だったのね!と衝撃を受けました。
「蕨の中に金色の仏がいるよ、仏を感じるよ」といった句だと思っていたんですよね
そうか、視点が切り替わるのか・・・。
そういえば!!
あの名句もそうなんですよね!!

遠山に日の当たりたる枯野かな    高浜虚子

これも私、「遠くの山に、日の当たる枯野があるよ」という意味だと思っていたのに、
「自分は枯野にいて、遠山に日が当たるのを見ている」という句だったんですよね
いやあ、読んで分かったつもりでも全然なことがホント多い私です
そんなオッペケペーな私でも、「落葉かな」は分かり易いです。
「なりし」や「たる」に比べて、「て」は、場面転換が間違いなく分かり易いです。

・応用形
近頃は、むしろ一物俳句的な作り方が多くなりつつある。


例句
はなびらの欠けて久しき野菊かな   後藤夜半
尼寺の草深く落るくわりんかな     加藤三七子
東大寺湯屋の空ゆく落花かな     宇佐美魚目
いつしかに失せゆく針の供養かな   松本たかし
風の街見てゐる仕事始めかな     村沢夏風

季語以外に「かな」のつく例句
緑陰に膝もて余す女かな        右城暮石
牡丹雪その夜の妻のにほふかな   石田波郷
空蝉の両眼濡れて在りしかな      河原枇杷男
ぼろぼろの羽根を上手につく子かな  富安風生

概して「かな」を使用した作品は、きっちり五・七・五で詠うほうが収まりがいい。
ときおり、「かな」を上五や中七に使う例が見られるが、
下五に用いてこそ一句全体を余韻で包む効果が出るもの。
上五や中七に使うと洒落た感じはするが、ただそれだけのことである。


ちなみに、私が高一の時に国語の授業で書いた中七かなの句。

土色の豊かなるかな草雲雀

多分、それまでの読書体験の中で、こういう構成の句を見ていたのでは?
と思い、調べてみると大御所の句が見つかりましたーーー。

よりそひて静かなるかなかきつばた   高浜虚子
たゞ一人ひそかなるかな寒復習      高浜虚子
人生は陳腐なるかな走馬燈       高浜虚子
寒鯉はしづかなるかな鰭を垂れ          水原秋桜子

どれも「~なるかな」という形容動詞+かなの形ですね。
それで自分の中に「~なるかな+下五」のパターンがあったのでしょうね。

とは言っても、やはり「かな」は下五でこそ!肝に銘じます。
そして、一物の場合、上五に場所や季語などの五音の名詞が入って、
その後ゆるやかに十二音が続く、という構成の句も見られます。
「中七名詞止からの下五かな」はあまり見られませんね。
皆無ではないかも知れませんが、やはり最後の「かな」に向かって、
そこまでの十五音はゆるやかに、やわらかく展開していくのが余情に繋がるようです。
定型の中できらめく「かな」と思いますが、ごく稀に、字余りの句もあるようですね。

鳥のうちの鷹に生まれし汝かな    橋本鶏二
蜆汁母の世消えてひさしきかな    松村蒼石

言い換えの利かない言葉の珠が、作者のこころから零れ出たのだという印象の句です。
徹底的に定型に取り組み続けてきてこそ、「定型では言えない」と思うものが分かってくる。
俳句を始めた当初は、「破調でカッコいいの書いてみたいな」などと憧れたりもしましたが、
そういうのは狙って書けるものではないですね
とにかく、まずは基本に忠実に取り組み続けること。これだろうな、と思っています。

おまけ『俳句ポスト』入選の「かな」の句

【人】ちくちくと母のつみれの鰯かな
【人】浮き玉をひとつ求めし薄暑かな
【並】啄木鳥の一点突破の気概かな

「かな」から醸し出される「余情」ということを考えると、
「この母のつみれを自分はいつまで食べることが出来るだろうか」
「もうちょっとしたらこんなもんでは凌げない暑い日がやってくる」
「そこまでの気概を果たして自分は持てるであろうか」
といった、「続き」の文章を思い浮かべることが出来る・・・気がします。
描かれていない部分を想像することによって、
描いてあるものへの有難さ、愛しさ、切なさ、感嘆の念などが増すというのか。
そういった、ふくらみのある1シーンを切り取れたら、と思っています。

◆今週の暗誦句
石田波郷の四句。「初蝶」「遠足」「葛」冬隣」。

最後の句だけ馴染みがないのですが、「嬬恋村」→「蓼科」と地名繋がりで覚えます。

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書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

こんにちは🎵
お忙しいなか「かな」の分析ありがとうございます❗
私も湘子先生読み返してみて、一句一遊へ名詞+聞茶かなを送っていた事思いだし、😨💦
全然勉強出来てなかったと反省。一からやり直します❗
あるきしちはるさんもおっしゃってました余情なんですね✨
できる「かな」~


こんばんは!

>「続き」の文章を思い浮かべることが出来る
>描かれていない部分を想像することによって、
>描いてあるものへの有難さ、愛しさ、切なさ、感嘆の念などが増すというのか。
>そういった、ふくらみのある1シーンを切り取れたら、と思っています。

なるほどです! 心にとめておきます。ありがとうございました。

うわぁぁぁあ。
「蕨かな」は二物かぁぁぁ!!
改めて読むとびっくり!!!
デリケートな「かな」という言葉ばかりが記憶にあって二物のイメージがなかった。
危うく、句評を根本から間違うところでした。
うーーーん。二物の「かな」に対してきちんと評価できるのか自信ないよ~( ̄∀ ̄;)デモガンバル
めぐにゃー!良い情報をありがとー!

ちなみにせっかち&小心者の私は型シリーズの次のお題が気になっています!
チラとヒントだけでも~~!

◆アンさん

こんばんは!
スマホからの書き込みでしょうか、なんかヘンな位置で文章が改行されていたので修正しています。

>余情
余情・・・普段からガサツで大雑把な私には縁のない言葉だわっ
出来るかどうか、はてさてふふーはてほほ~
・・・がっガンバリマス!!!

◆正丸さん

こんばんは!
「かな」は詠嘆の切字、ということをよくよく心に留め、
単純に「だな」程度のつもりで使わないように注意しようと思いました・・・。
「であることよ・・・」と視線が遠くへ移るような、たなびくような余情・・・。
難しいですが、いつかしみじみとした「かな」の句を書いてみたいです。
がんばりますっ!

記事更新お疲れ様です。


「かな」の取り合わせ句
難しいですね。

応用編の一物の句はまあまあ見かけるのですけれど・・・今回は応用編でも良いのでしたっけ??
でも、頑張って二物衝撃に挑戦したい!!!

めぐるさんが記事中でも取り上げられている

遠山に日の当たりたる枯野かな

のように
下五の前が連体形になっていると、二物衝撃の句なのか、一物俳句なのか初心者の私には判断が難しいときがあります。
間違って読み取って、あとで二物衝撃だと知ると恥ずかしくて。

きっと
下五へと「ゆるやかに、やわらかく展開していく」ために
連体形のあとに余韻を残す省略を介しての場面転換なのか、と解釈したのですが
あっているのかなぁσ(^_^;)?

蕨の「おはす」はサ変活用とされることもありますが、四段活用の例もあるらしく、この句はきっと連体形ですよね。-""-;)
ああ、なんだかわからなくなってきました。

俳句入門とめぐるさんの分析を心にしっかりと留めて、句作がんばろうっと!


◆桃にゃん

こんばんは!
二物で詠む時は、「て切れ」を使うのが分かり易そうですよね。
先日、とある結社に入られた方とお話する機会があったのですが、
そこの結社でもこの場合には「て切れ」を推奨されているようです

>型シリーズの次のお題
ムフそろそろそのことも考えないとですね~~~。
「藤田湘子の20週・・・」の続き「けり」「をり・なり・たり」「吟行」に行くのも考えましたが、
その前に気分転換(オイ)したいなあという欲求も・・・。
「地理(山滴る、夏の海、滝など)」「人事(泳ぐ、麦笛、夏帽子など)」「食物(新じゃが、白玉、ビールなど)」
・・・なんてどうかなあと考えています。
どうかしらどうかしら???

◆蜂喰擬さん

こんばんは!
今回は応用形を主体に考えても良さそうです。何てったって昨今の主流なんですものね
うまく二物で詠める自信がない・・・いや、だからこそ挑戦しなければなのか?
私も、せめて1句は二物で臨みたいです。
がががががんばりますっ!!

ぐぅ・・・

◇遠山に日の当たりたる枯野かな    高浜虚子

私、間違いなく一物で読んじゃうよぅ(=ω=;)
二物としたら

遠山に日の当たりたる・・・(遠い目)・・・(ことだなあ)/(場面転換)枯野かな

と、読むのっ?(どきどき)
実際にはそんな深い読みはできないだろうけど、知識として、脳のすみっこに入れておきます!
入るかしら・・・(どきどき)  

「おはす」は四段の終止かなあと思ったけれど自信ないー!
あまり文法にこだわりすぎることもないかもしれないけど、気になりだすと気になるのが文法。
(変な日本語)
  
めぐにゃん!結社の御友人は「て切れ」推奨なのね(´▽`*)
オムレツ焼けて みたいな。なんかホッとする~~
いつも教えてくれてありがとう!
と云いつつ切れなしの一物になりそうな予感。
そして次のお題は「気分転換」に一票!(*´∀`*)ノ゛

≫基本形:季語を下五に置く、二物衝撃。

金色の仏ぞおわす蕨かな 水原秋櫻子
オムレツが上手に焼けて落葉かな 草間時彦

蜂喰擬さんのコメントにもありましたが、「終止形」と「連体形」が同じ形になる単語だと、直後に名詞が来たら切れているんだか切れていないんだかすぐに分からない「オムレツ」の方はまだ分かりやすい(=明らかに意味が切れており、文脈的に上五中七と下五は因果や修飾・被修飾で繋がらない)が、「金色の仏」の方は「おわす」が難しい

遠山に日の当たりたる枯野かな 高浜虚子

これにしたって、理論上は「遠くの山に、日の当たる枯野がある(※1)」と「自分は枯野にいて、遠山に日が当たるのを見ている」の2種類の読みは一応できる……「俳句的な読みとしては後者の方が味がありそうだから、後者の方かな?」と何となくは分かるけど、気を抜いてると前者で読んでしまいそうで怖い

(※1)→もっとも、この場合だったらストレートに「日の当たる枯野の在りし遠き山」や「日の当たる枯野もあらむ遠山や」などと詠む方が自然かも

いずれにしろ、二物衝撃では「文法的にはっきり切れる」か「文脈的にはっきり切れる」か、どちらかの細工を確実に行っておいた方が、読み手が読みやすいぶん句の精度も上がりそう
あるいは、(ちょっとイレギュラーだけど)思いきって「上五中七/下五(かな)」ではなく、上五体言止め+中七名詞スタート(※2)にして「上五/中七下五(かな)」という形もアリかも

(※2)→名詞が立て続けに2つ並んだ場合、その間はまず「切れて」いる。

≫近頃は、むしろ一物俳句的な作り方が多くなりつつある。

切れを無くして最後を「季語+かな」で締めれば、最後の季語の印象はとても強くなりそう。全体的にゆったりとした仕上がりになれば、「かな」の「残響効果(余情)」にも期待できるかも

≫上五や中七に使うと洒落た感じはするが、ただそれだけのことである。

よりそひて静かなるかなかきつばた 高浜虚子
たゞ一人ひそかなるかな寒復習 高浜虚子
人生は陳腐なるかな走馬燈 高浜虚子

……これらの句だけ見てると、「一物仕立てで、下五に五文字の季語を入れて締めたかったから、敢えて中七に「かな」を使って「詠嘆して強引に切りつつ、下五に流れを繋げた」」ように見えなくもない面白い試みだと思うけど、句としては何か全体的に理屈っぽく感じなくもない
先人たちの句にとやかく言える技量も何も今の私には無いのだが……まあ、何となく
 
 
 
以上、駆け足で感想を書きました
……てか、まだ1句も書けていないんだが……そろそろネタを探さないと、ヤバイな

みなさん、こんばんは!

『かな』といえば、飯島晴子ということで、ご参考まで。

冬虹のいま身に叶ふ淡さかな
吊柿鳥に顎なき夕べかな
天網は冬の菫の匂かな
春深くエゴン・シーレの男女かな
筍をゆがく焔の快楽かな
自転車で鳩分けてゆく恵方かな
許せないものはまくなぎぐらゐかな
陰岩を蹴りもしてみる寒さかな
夕蜘蛛のはしる白紙も遊山かな
わが土鳩鳴く七月の火星かな
栗咲くと面のすさぶ翁かな
鯉の淵百日眠らさるるかな
ぎりぎりまで青蝉さがす男女かな
わが影の先走りたる踏絵かな
黒揚羽に当られいゐる軀かな
友多き鱸の海の朝日かな
墓霧に懶かりける手足かな
少々の土龍の土も恵方かな
日に勢ふ白髪太郎の白毛かな
わが墓標夏手袋の叩くかな
男山さすがに春の寒さかな
容赦なき夏鶯の近さかな
吾ながら卑しき日焼手首かな
流灯会果てたる山の容(かたち)かな
土筆折る音たまりける体かな
夕立の地雨となりし名張かな
茶畠の二月の色を往来かな
褌の尻浅黒き祭かな
凍蝶を現(うつつ)に見たる伊良古かな
なぜかしら好きになれない金魚かな

ほぼ一物。優勝狙うなら、一物が無難でしょうが、
あえて、桃猫さん、めぐるさん、ヨミビトさんの書かれている
て切れ、ニ物衝撃、上五体言止めにチャレンジしてみるのも、
いかがなものでしょうか。

え?私?フフフ。
ご想像にお任せいたします。

では、また!

◆シラズくん&つかさん

参考になる書き込み有難うございます!!
いろいろと考えつつ作句してみましたが、どうなることやら・・・。
あううー何だか胃が痛い

今回は手堅く一物仕立てが多いと予想されますが、二物は果たして幾つあるのか気になります。
そして自分はきちんと句評が書けるのか・・・(これが一番心配)
季語の読み取りと、二物かどうかを意識することが自分の課題です。
勉強になる書き込み、色々ありがとうございました!コメント欄まで学びの宝庫や~♪
あと、先に言っちゃおう!
万一(弱気)自分が上位得点できたら全てオープンでお願いします~(。-∀-)

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