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2018年8月26日 (日)

◆9月5日締切の兼題:「無花果」

◆季語解説
・『俳句ポスト』より
「いちじく」。クワ科の落葉小高木。
花が咲かず実がなるというのでこの字が当てられたが、
実に見えるのは花嚢(かのう)で、実際の花や実はこの内側にある。
・『日本の歳時記/小学館』より抜粋
『旧約聖書』で、イヴが食べた「知恵の木の実」とは無花果のことだたっという説も。
中国語の「映日果(イェンジェイクォ)」が「イチジク」に変化したといわれる。
花が咲かないのに実がなると考えられていたが、実は食用にしている部分が花。
昔は生食が殆どだったが、今はジャムの他、料理にも利用されている。

◆例句(『575筆まか勢』『増殖する俳句歳時記』『俳句のsalon』より抜粋)

いちじくや忘れ上手となりにける                    岡井省二
いちじくを割るむらさきの母を割る                 黒田杏子
無花果食ぶ死ぬ話など少しして                    中村苑子
無花果に彳ちセザンヌを見し記憶                 京極杞陽 
無花果の乳のにほひに雨あがる                   杉浦典子
無花果の傷まぬやうに文を書く                    中島悠美子
無花果の魔界の色を食べにけり                   齊藤實
無花果やエデンは白き闇の中                      中田禎子
無花果を食ふ唇を厚くして                             殿村菟絲子
無花果を裂くとき昭和もどりくる                     窪田佳津子
無花果を手籠に旅の媼どち                          飯田蛇笏
煮つめたる無花果昼を深くして                      大場康子
なまなまし野路に無花果食べしあと                山口誓子
すっぽりカーテン女子寮は青無花果                小堤郁代

『575筆まか勢』でのページ内検索で一番多かったのは、
「無花果の」60件、次いで「無花果を」32件、そして「無花果や」18件。
置く場所としては、これはもう圧倒的に上五でした。
取り合わせでは、「乳」「煮」「潰」「熟」「老」「逝/死」・・・
あと、「匂い」や「雨/滴/雫」も目立って感じられます。
無花果のやわらかさ―――爛熟の手触りとも言える独特の感じが引き金になっていそう。
セザンヌのタッチも柔らかいですもんね・・・。
柔らかいといえばルノアールですが、ルノアールと言えば眩い光のイメージが強く、
無花果にはなるほどセザンヌなのねと納得させる一種独特の日陰感がある気がします。
そう、ちょっと湿った感じなのよ。無花果の周りは涼しい気がする。なんでだろ?

◆参考記事
無花果(Wikipediaより)
無花果とクレオパトラの夢(ブログ「居酒屋おやじの知ったかぶり」より)
無花果の効能(ブログ「花咲きマニアとアロマさん」より)
イチジク(ブログ「幻想万象資料館」より)
イチジクにまつわるお話(ブログ「ルネサンスのセレブたち」より)
無花果(ブログ「妹尾小児科」より)
いちじく(ブログ「丸果石川中央青果」より)
仏教トリビア(ブログ「日向山般若寺」より)*印度菩提樹=クワ科イチジク属

◆アプローチ
「晩秋」の季語というと、昨年も「烏瓜」や「」舞茸」、一昨年は「湿地茸」などで、
人間の内臓~深奥部に迫る描写・表現が多々見られました。
いかにも臓物っぽいビジュアルの無花果にも、同じアプローチが効きそうです。
樹液は白く、乳~乳房を思わせ、木はミイラの棺に使用されるということで、
まさに揺り籠からお墓までのイメージを網羅している無花果。
さすが世界最古の果樹、奥深い魅力を感じます。
太刀打ち出来るかどうか分かりませんが、とにかく先ずは食べてみることだな!
実は、未だに一度も食べたことなし!!(どどーーーん!!!)

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まつやま俳句ポスト365」カテゴリの記事

コメント

★めぐるさん。俳句ポスト「無花果」の情報書き込みありがとうございます。いつも入念な調査をされ書き込み
していただくこと感謝しております。m(_ _)m
おかげさまで最近また自分の句力に対する弱みばかり気にする私にもっと自分の強みにも意識するように気付かされました。
ご存知のように私は漢詩や中国語に関心はあるのですがそれをもっと活かすこと考えてみました。
するとこの書き込みで無花果の由来で中国語「映日果」を知りました。この書き込みでこのことを知る前に
私は中国語の漢字の此処のそれぞれの意味から連想する方法を考えていました。
例えば「鰯」、これはNHK俳句の兼題ですが昨日で投稿が締め切りになりましたが、
中国では「沙丁鱼」と書きますが「沙」は①砂の意味が主ですが②声がしわがれるという意味もあります。
また「丁」は①青年の男子②人口③特定の仕事をする人④さいの眼に切ったものなどなど数多です。
そこで例えば鰯との取り合わせを考えるのですが、砂⇒ざらざら、あるいはしわがれ声、一方丁⇒男⇒特定の仕事をする
という具合にみなさんがご存知の連想をするわけですが、その連想を広げるきっかけになるということが
趣旨です。(この連想でNHK俳句「鰯」で一句投句してみました。結果は???😅)
もちろんこの方法はすでに日本語でも兼題の漢字を分解する方法はあるようですが(秋刀魚のように)それを
中国語にまで広げたにすぎないものですが結構面白いと感じています。中国語は方言も多く一つの単語でも
いくつもの漢字の組み合わせの言葉があるところがミソかもしれません。

そこでめぐるさんに調べていただいた無花果の由来で「映日果」という中国語が出てきたので少々驚きました。
まさに今私がやっていることではないかと?(@_@;)

「映日果」という中国語はもう現代の簡易的な中国語辞書では載っていないようですが
大辞典では「映日」が掲載されていて日に照り映えるという意味がありました。
今の中国語では日本語と同じく「無花果」と書くだけですので正直言って私は
ここまで調べ切れなくて諦めていたところでした。めぐるさんのおかげで
無花果との取り合わせの連想として映日⇒日に照り映える⇒???と連想が広がるきっかけを
得ることができました。もちろん無花果の徹底した写生でもこの連想はできるかもしれませんが、
「無花果」だけでは花のない果物だけの連想では類想数多となることを考えれば
効果ありと私は勝手に思っていますが皆様いかがでしょうか?😅
さっそくこの連想で無花果の句を作らねば(@_@;)では💦💦💦💨

◆比良山さん

こんにちは!
漢字からの連想、面白いですね!
私も「鰯」では「魚偏に弱い」と書くことから、弱っちそうな兄弟に登場してもらいました。
中国語の「沙丁」は「サーディン」に音を当てたものだそうですが、その漢字の意味から、
「特定の仕事をしているしわがれ声の男性」というイメージが浮かぶのはとても面白く、
そんな男性が獲る・捌く・焼く・煮る・食べる「鰯」には、味わいがたっぷりありそうです
「映日果」も、「アンジール」に音を当てたものだそうですが、「日に照り映える」との言葉から、
原産地のアラビアや、生産量の多いトルコやエジプトの強い光、
そしてナイルに沈む夕陽・・・などが浮かんできました。
クレオパトラの逸話もあることですし、こちらの方向でも是非作句してみたいですね!
私は「稗」で投句出来ず、「無月」も苦し紛れになってしまったところがあるので、
今度こそ悔いのない投句をしたいなあと燃えています。
比良山さんのおかげで発想が広がりそうです、有難うございます!!!
久しぶりに30句投句に挑戦しようかなあ~・・・ドキドキ・・・。

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