最近のトラックバック

2019年4月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        
無料ブログはココログ

« ◆「第14回るるる句会」スケジュールです | トップページ | ◆3月6日締切の兼題:「サイネリア」 »

2019年3月 3日 (日)

思い出は思い出として菠薐草が甘い

『俳句ポスト』兼題「」の木曜日です。
10句中2句が【人】に採って頂けました、感謝です

思い出は思い出として菠薐草が甘い

金曜日の地選句を見てひっくり返りました。
【地】はうれんさうメランコリーという甘さ  蟻馬次朗
「メランコリー!それだった!」と。
そして地選句の「はうれんさう」はホロ苦味のある東洋種なのではないかと、
「メランコリー」の「「甘さ」との対比も感じられ、一枚も二枚も上だなと。
金曜日句には他に「羅刹日」や「冥王星の味」といった簡潔で鮮やかな言葉があり、
自分が同じことを表現しようと思った時に出て来る言葉との訴求力の違いを思い知った次第です。
道は遠い~~~ぬわわわわ~~~

喜馬拉耶の塩ほの紅く菠薐草  

「頗稜(ホリン)国」(現在のネパール、もしくはペルシアを指す)から伝えられた」との、
ウィキペディアの一文から、「ネパールと言えばヒマラヤ」と連想した途端、
「菠薐草」の根っこの「紅」が「ヒマラヤのピンクソルト」と繋がりました。
コクのある表記「菠薐草」に合わせて「喜馬拉耶」にしてみたのが良かったのかも
この後、「ヒマラヤの塩」の美しさをメインにしたくなって、別の句会に「早春や」で投句。
こういった措辞の使い回しを嫌う人もいるかとは思いますが、
やっぱり季語や表記が違うと見えてくる景や味わいが全然違うことを実感しました。


◆没句まつり

【没】ほうれん草ふわりと絞る手のやさし
【人】嫂にきつく搾られ菠薐草         久我恒子
【人】菠薐草たまごを握るやさしさで     平林檸檬
【人】菠薐草きゅむりきゅむりとしぼりけり  あるきしちはる
【人】筆のごと絞りたる茹で菠薐草      キッカワテツヤ
【人】何ひとつ母に及ばず菠薐草       こま

「筆のごと」「たまごを握る」といった優しい表現、「嫂(あによめ)」「母」への思いが垣間見える句。
やはり掲載句は一味違います。なかでも、ちはるさんのオノマトペにはやられました!
「きゅむりきゅむり」なんて出て来ませんが、言われると実によく分かります!!
「第14回るるる句会」のサブクエストにオノマトペがあるので、しっかり参考にしたいです

【没】卵焼き梅干ご飯ほうれん草
【人】弁当に山の色あり菠薐草        あるきしちはる
【人】弁当にほうれん草のおまじない     きなこもち
【人】割引弁当はうれんさうの味噌汁     すりいぴい

「昭和のお弁当」というイメージを持ちましたが、「弁当」というワードが必要だったかも
「おまじない」は母の願いですね、「元気に健やかに」という祈り。
「山」の大きさ、清々しい空気感。「割引弁当」につけられたお味噌汁は、愛か売れ残りか。
「栄養豊富」&「癖があって嫌いな人も多い」という野菜の特徴が出ていると思いました。

【没】菠薐草洗ふ心のざらつく日
【地】羅刹日のことに法蓮草甘し        比々き
【人】菠薐草洗へば溜る千葉の砂       比々き
【人】菠薐草洗ふ土塊現るる          お気楽草紙
【人】菠薐草のぎざぎざ心ぐさぐさ       あつむら恵女

あああ!地選句の「羅刹日」が凄すぎる!!「羅刹」に合わせての「法蓮草」表記も!
宗教的なイメージだけでなく、原産地の寒冷な気候も彷彿させて巧みです。
写生の利いた句も、簡素でお見事。「ぎざぎざ」「ぐさぐさ」のリズムも素敵。
「洗ふ~現るる」の韻も綺麗だし、私の句には調べの良さが足りなかったと痛感

【没】ヒマラヤの蒼き山なみ菠薐草
【人】富士山が見える畑のほうれん草     朶美子(えみこ)
【人】菠薐草ペルシャの風は孔雀色      冬のおこじょ
【人】ラマダンの月輝きて菠薐草        慈温
【人】ペルシアの寡黙な女ほうれん草     世良日守

思い描いたのは「遠景と近景」でしたので、まさしく朶美子(えみこ)さんの句がそのまま。
「富士山」と置くことで、晴れ晴れとした気持ちや伸ばす背すじまで浮かんできます。
「ヒマラヤ」も確かに霊峰ですが、日本人にとってはカレンダーの写真的なイメージかも。
それならば「異国感」をもっと押し出した方が良かった。・・・やはり掲載句は一味違います。


今週もたっぷり勉強させて頂きました・・・しかしこの学びを活かすことが出来ているのか?
甚だ疑問ではありますが、私なりに少しずつでも投句内容を濃くしていきたいです。
「出来た」と思ったところをスタート地点として、もう一歩もう半歩の推敲を。
出来るだけシンプルに、しかし無理なく入る情報を的確に。
言葉のコスパを、オリジナリティを。
課題は尽きませんが、どんなに少しずつでも進んでいかなくっちゃですね。
私を鼓舞してくれる青木の名セリフを貼っておきます。

Photo
(講談社「はじめの一歩」より)
泥臭くもがいていきたいです

« ◆「第14回るるる句会」スケジュールです | トップページ | ◆3月6日締切の兼題:「サイネリア」 »

まつやま俳句ポスト365」カテゴリの記事

コメント

めぐにゃんこんばんは!

わっ!「が甘い」をつける!
この踏み込みが凄いですね!
この句は破調で作る、という気持ちだったのか、定型で作ろうとして「が甘い」を必要と判断したのか知りたいなあ。
呟きのようで、俳句のリズムに寄り添っていて絶妙ですね。
蟻馬さんの句を上位互換ろして挙げられていましたが、私この句も大好きですよ~

喜馬拉耶句は漢字表記によって異国の感触が喉の奥でひっかかるような異物感に転じて岩塩が一層ゴツゴツと尖って感じられます。
菠薐草は肉厚で甘味が強いイメージなので引き立ちますね。
岩塩のピンクは既視感ありと句会で選評した私ですが(ごめんなさい)組長がおっしゃるようにそれ自体は共通認識があるということだから大切なのは更に一歩踏み込みオリジナリティを獲得するかどうかということですよね。
この句はまさしくそういう句!素敵です!

いつも丁寧&深い分析、そして飽くことなき向学心!
その凄いエネルギーを少しでも分けていただけたら嬉しいです!
いつもありがとうございます!(´▽`*)

◆桃にゃん

こんばんは!
いつも愛ある鑑賞を有難う!
桃にゃんが私にエネルギーをくれているんだよ!!いつも本当に有難う!!

>この句は破調で作る、という気持ちだったのか、
>定型で作ろうとして「が甘い」を必要と判断したのか知りたいなあ。
ドキ!
何も考えてなかった
だから「思い出は思い出として菠薐草」で定型になるということにも気づいてなかった!
もともと詩を書いていたせいか、ほっとくと破調~句跨りになりやすいんです。
定型にする努力をしていたら、地選句に近づけたかも知れない。
「羅刹日」は知らなくても「メランコリー」という言葉は知っていたんだもの。
上位の皆さんの言葉を取り出す・見つけるセンスに打ちのめされておりまする。

桃にゃんもすっかりリストの上の方が定位置になりましたね!
「社訓」の中にはきっと「報・連・相を大切に」といった一文があるに違いないと思いました♪
「報・連・相」と言えば、上司は「おひたし」で応えるという記事もあってホッコリ・・・
おっと脱線ごめんなさい

今回の結果を受けて、「るるる句会」の句を二段階推敲出来ました。
今度こそネッ句をなくすことが出来るのか?ドキドキです!!!
桃にゃんの句も楽しみだよーーー

めぐるさんこんばんは(^^)
「思い出は思い出として菠薐草が甘い」を読んだ時、自分も破調だとか字あまりは気になりませんでしたよ。詩的な言い回しが印象的です。自分の「メランコリー」と考えていることが同じではないかと思い嬉しくなりました。
「思い出は思い出として菠薐草」もありだし、「おもいではおもいで菠薐草が甘い」も一手だと思います。
どちらにしてもめぐるさんのように詩を書くという感覚を大事にしたいと思いました!

◆蟻馬次朗さん

こんばんは!
改めまして地選おめでとうございます!!
完全なる上位互換句を見せて頂きました・・・ウオオオオオ

>おもいではおもいで
うはっ!さすがに巧い!
「思い出」と「重いで」に読めてニヤリとしてしまいます。
私も、もう一歩、せめて半歩の踏み込みを心がけたいです。
今まで何度も同じように感じてきたはずなのに、
今初めて「ようやく気が付いた!」といった気持ち
これから、これから頑張ります!

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 思い出は思い出として菠薐草が甘い:

« ◆「第14回るるる句会」スケジュールです | トップページ | ◆3月6日締切の兼題:「サイネリア」 »