最近のトラックバック

2017年9月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
無料ブログはココログ

書籍・雑誌

2017年9月19日 (火)

◆「乱雑な部屋/西村小市」

組長ブログ天地わたるさんのブログでも紹介され、
今、ひそかに仲間内でブームになっている、小市さんの句集!
増刷頂いた分を無事GET出来て、じっくり読ませて頂きましたhappy02upupup

1ページにつき3句掲載×27p=81句(ハイク)。
そういえば、以前送って頂いた松尾千波矢さんの句集もそうでした。
これは「句集スタイル」で作れる上限の数字なんですね。
自分が81句揃えることを考えると気が遠くなりそうです。
季節ごとに並べられた秀句の数々・・・襟を正す思いで読ませて頂きましたshine
以下、各季節から少しずつ、ピックアップさせて頂きます。

薄氷をつついて妻の顔を見る
わたるさんブログでも紹介されていましたが、この句大好き!!
いくつになっても無邪気で、茶目っ気を失わない旦那さま。奥さまの視線やいかに?
ご夫婦の日常が垣間見えるようで楽しいです、
1メージ目のど真ん中に配された、このとぼけた味わいある1句にクスっとした時、
読み手はすでに「小市ワールド」に引き込まれていますwink

もどらないことだつてあるふらここよ
ぶらんこ遊びをしていると、魂がフっと置き去りにされていくような気がしてきます。
漕いでいるうちに無心になっていく、無心になりたくて漕ぐということもあるかと思いますが、
私の個人的な感覚としては、あの、戻る時のヒュっとくる感覚は「奪われる」が近く、
それは「もどらないことだってある」ような気がして怖くなってしまうのです。
作者も、ぶらんこを漕いだ時に、同じような感覚を覚えたのでしょうか。
それとも、ぶらんこを見ながら、戻らない誰かを思って佇んでいるのでしょうか。

春の風にはかに猫のなまぐさく
春と言えば「猫の恋」の季節ですよね!悩まし気な鳴き声がそこかしこで上ります。
その様子を「にはかに猫のなまぐさく」と言われると、まったくその通り!
「盛り」の鳴き声に「春だねえ」など感じる程度の認識でない、生々しい把握に唸りました。
もし作者自身の飼い猫のことであれば、是非、恋の勝利者となって帰還して頂きたいと思いましたcat

大ジョッキ干して楷書が丸くなる
「楷書が丸くなる」とは、日頃ビシっと折り目正しい「楷書」のような人が、
ちょっとくだけて冗談のひとつも飛ばしちゃうみたいな感じでしょうか。
酔ってトンロリとした眼で見れば、御品書の楷書もどうにも丸く見えてしまう?
それとも、領収書のサインがちょっと覚束ないぞ!といったシーンでしょうかcoldsweats01
いずれにしても、「楽しいお酒」です。飲み会はこうでないとですよねbeer

炎暑の日歯科医の胸のやはらかさ
「うおっ!こうきたか!」とグっときた一句です。
「炎暑」との取り合わせに「歯科医」が抜群に感じました。空調の利いている空間ですが、
それ以上に、考えると気分は「そぞろ寒」っていうか・・・底冷えを感じる場所であります。
しかも、行ってみれば歯科医は女医さん。治療のために近づくと、オオ、胸がっspa
「次はいつ頃来られますか?」「ええ、来週で」と即答していそうです。

秋風や姉となりたる二歳の子
これは季語の斡旋が見事だな・・・と感じ入った一句です。
「秋風」という少し寂しげな季語にドキっとしたのです。
これまでは自分が一家の中心だったのに、今日からは主役は赤ちゃん。
そんな戸惑い、「後でね」と言われた時の置いてきぼり感、心細さ・・・。
奇しくも、「秋風や模様の違ふ皿二つ/原石鼎」と同じ「二」という数詞が使われています。
どちらも同じくらい、何度読んでも飽きない、この先も何度も読み返すだろう一句です。

月にだけ話したいことないですか
「月」は地球の伴侶。「月」は地球の盾。夜道を歩く時、必ずついてきてくれる存在。
そんな「月」にだけ・・・思わず漏らしてしまいたい出来事が、あるいは本音がありませんか?
「砂漠が綺麗なのは、どこかに井戸を隠しているから」と「星の王子さま」は言いました。
「これは誰にも言わないと決めたの」そんな何かを持っている人もまた美しいと思います。
黙って見つめるだけで、月は貴方(貴女)の秘め事を受け取ってくれるでしょう。

雪降りつむ畦なだらかになだらかに
雪が降って、モノの輪郭が丸くなっていく・・・という句は毎年見ますが、
この句には単なる現象以上の、農家や大地への労いを強く感じました。
上五字余り「雪降りつむ」を「ゆき、ふり、つむ」と舌に乗せた時に湧き起こる感慨。
「畦」から思い出される、田起こしから始まり収穫までの様々な出来事。
「なだらかになだらかに」のリフレインが実に優しく、静かに眠りに誘うかのようです。
雪に包まれて眠る畦は、来年の豊作を夢見ているのかも知れません。


お句の素晴らしさに対して、拙い感想で申し訳ありませんsweat01
2月(初春)から始まり1月(晩冬)に終わる流れでまとめられたこの一冊。
季節の移り変わりを味わいながら、実に心地よく次の句へ次の句へと誘導されたように思い、
「句集の編み方」を勉強させて頂いたような気もいたします。
乱雑な部屋/西村小市」、ご興味お持ちの皆さま、レッツクリック!!!

最後になりましたが、小市さん、素晴らしい句集を有難うございました!!!
私にとって、とても大事な一冊になりましたshine

2017年8月28日 (月)

◆「(新版)20週俳句入門/藤田湘子」第10週

<先週の暗誦句> 阿波野青畝の四句。

さみだれのあまだればかり浮御堂
探梅やみささぎどころたもとほり
葛城の寝釈迦の山・・・あっ!ダメだ!shock
葛城の山懐に寝釈迦かな
うつくしき芦火一つや暮の原

・・・まあまあだな、ヨシ進もう(エー)。

下記赤文字部分は本書からの引用です。
■書名:『角川俳句ライブラリー 新版 20週俳句入門』
■著者名:藤田 湘子
■出版社名:株式会社KADOKAWA

◆基本から応用へ

「型・その1」は下五名詞・終止形でしたが、今度は動詞・形容詞です。
例句に、「~あり」「~ある」「返り」見て」「~に」「老ゆ」「古ぶ」「流れ」「急ぐ」「出づ」など、
さまざまな止め方が紹介されています。
この形では、時として内容が一つのまとまりになって感じられるものも見られます。

竹散るや川の端までよく流れ   岡本眸

この句もお手本として載っているのですが、
「竹が散ってあっという間に川の端まで流れていった」
・・・というふうに読めるのは気のせいでしょうかcoldsweats01
まあ、でも、「川の」の解釈次第ですよね。「川が」「川は」として読むのですね。
「竹の散る風景」+「流れのたゆまぬ美しい川」ということなんでしょうね。
それより、ショックだったのは、上田日差子です。
ずっと「ひさこ」という女性だと思っていたので、「ひざし」との振り仮名に「エッcoldsweats02impact」。
「ひざし」って・・・まさか男だったの?
と思ったら女性で、ホっとしたのも束の間、なんと上田五千石の娘さんだったcoldsweats02impact
ハイ、今まで知らなかったです・・・不勉強ですみませんほんと・・・。
そして、そんな驚きを上回る最大の「エッsweat01」があったのでした。

豆飯や佳きことすこしづつ伝へ   上田日差子

この句、以前『湯豆腐句会』に投句してたくさん点を頂いた句にそっくりだったんです。

善きことのぽつぽつありて豆ご飯  めぐる

・・・あまりにもスルっとまとまって降りてきたので、
どこかで見たのかも?」という疑念はあったんですが、
当時は「豆ご飯 善きこと」「豆ご飯 ぽつぽつ」で検索していたので、
HITしなかったのでしょう。
多少のテイストの違いはあるとはいえ・・・やはり似ている句があったのですねweep
まあ、そんなこと、まったくないなんてことの方があるはずないですよねweep
気を取り直して進もう・・・。

今回の添削句はこれ。

蓮咲くや不忍池に雨あがる   さとみ

形は出来ているものの、「不忍池→蓮」という関係が歴然。ここを離したい。
蓮の花を暗示する季語を選ぶことで、
読者に「その季節なら池に蓮が咲いている」と、連想で感じ取ってもらう。

pencil蝉鳴くや不忍池に雨あがる

「蓮咲く」だと、視点がそもそも「池」にある訳で、動きが少ないことに気づきました。
「蝉鳴く」だと、今は別の場所だけど池のことを思い出す・・・蓮でも見に行こうかと思う、
心の流れから体まで動き出すようなイメージが湧きました。
組長が『プレバト!』でよく言っている「や」でカットが切り替わる、ということですね。
それを踏まえて、私も2句・・・。

秋蝶や時折母の声高く
蜻蛉や蔵は閂かけ
たまま

前回の1句目「鬼灯」は、たくさんの皆さまからご意見頂き、

鬼灯や祖父の愛した「美少年」

に落ち着きました。中七は下五のことを「サラっと」・・・ですね!
おかげで言いたいことがぎうぎうで窮屈だった句が、
新しくスッキリした句に生まれ変わりました。
有難うございました!!
また遠慮なくご意見頂ければ幸いです、よろしくお願い致します!!

また、この章では、「韻文」と「散文」の違い、「や」「かな」の併用はタブー、
といったことも書かれており、繰り返し読んでおきたい重要な箇所になっています。

<今週の暗誦句>
久保田万太郎の四句。
「神田川」「竹馬や」「おもふさま」「パンにバタ」・・・ですね。
好きな句ばかりですので、今度はスッキリ暗誦出来そうです!!!happy01

2017年8月13日 (日)

◆「(新版)20週俳句入門/藤田湘子」第9週

さて、前回の更新からすっかり間が空いてしまいました。
山口誓子の四句は「夏氷」と「キャムプ」は大丈夫!
後の2句もおいおい覚えていくということで(エー)、先に進んでいきたいと思いますっ!

下記赤文字部分は本書からの引用です。
■書名:『角川俳句ライブラリー 新版 20週俳句入門』
■著者名:藤田 湘子
■出版社名:株式会社KADOKAWA

◆第一作をどう詠んだか

上五「や」で2句作らないといけなかったんですよねsweat02
先に、藤田湘子の添削指導を見て行きましょう。
実作指導のために、5人のモデルを用意して下さっています。

山吹や山迫りくる高速道   
・「山吹」のあとにすぐ「山」でうるさい感じ、季語を変えたい。
・「高速道」が六音、「高速路」なら五音。
pencil藤咲くや山迫りくる高速路  (添削)

原句には、その名の通り吹き出すように枝が広がり黄金色の花が咲く「山吹」の迫力に、
まさしく「山が迫ってきた!」という実感があったと思いますが、
添削後は、「藤」の色を認めた途端に「わっ♪」と目が吸い寄せられたことを、
「山迫りくる」と表現しているようで、一種独特の爽快感があるように思います。
添削句を見て原句に戻ると、確かに「山」「山」の畳み掛けがもっさりして思われる。
そして「高速道」を「高速路」としても何の違和感もなく受け入れられるので、
こういった音数省略のテクニックは是非覚えておきたいと思いました。

春愁や君しのぶ高原長停車
・感傷・観念に流れてはダメ(そういったものは季語に託す)。
・目に見えた「モノ」ををフレーズにすることが大事。
pencil春愁や八ヶ岳見て長停車  (添削)

「春愁」の中に、「君しのぶ」がすっぽり入っている訳ですね。
眼前の「八ヶ岳」、それはかつて「君」と登った思い出の山なのでしょう。
涼やかな「君」の笑顔、額に浮かぶ汗、軽く上気した頬も美しかった。
ゴツゴツした岩場を登る時、さりげなく手を繋いだり・・・
もしかしてもしかして、頂上でプロポーズしたりもしたのかしら・・・。
景勝地では、景色を楽しむために、
駅ではない絶景スポットで一時停止するサービスもありますね。
作者のいう「長停車」もそういうことかと想像します。
実際に停まっている時間よりも、遙かに長い心の旅に出たのではないでしょうか。

[型・その1]は[四つの型]の中でも一番の基本型とも言うべきもので、
もっとも俳句らしい型、俳句の原型と言っていいほどのものである。
この型でたくさん作ることを希望する。

「俳句は一千句ぐらい作ると、どうやら身についた感じになる。
早く一千句作ることです」


一千句!
というと、「ほぇええcoldsweats02impact」ですが、1年は365日、1日3句も作ればもう一千句。
私だと、新年から『俳句ポスト』の兼題ごとに30句作っていたので、
『俳句ポスト』だけで単純に月60句としても、『一句一遊』とか『湯豆腐句会』とか・・・
あと、テキト~な時にテキト~に言うのも含めたら・・・うん・・・月に100句くらいは?
イケてるのかな???もしかして???(特に自信ナシsweat01
ということは、もう多分、俳句を始めてから今までに、一千句は書いていることになりますねcoldsweats02
それなりの作品が書けているかどうかは、甚だ不安ではありますがsweat02

また、藤田湘子は「多作多捨」について、
トレーニングのようにたくさん作る中で、ある時「これはイケる」と閃くことがある、
そうしたらトレーニングのように作った句はいさぎよく捨てる、
勉強して進歩するんだから、(中略)もっといい形で自分の中から湧いてくる。安心して捨てなさい
と語っています。

『俳句ポスト』に参加した当初は、「これはイケる」と思った句はことごとく【没】でしたcoldsweats01
今思うと、「どうです、俳句っぽいでしょ?」という一種ドヤ顔が見えるようだったのでしょう。
選者の夏井いつき先生は、段階を追って、実に丁寧にご指導下さったと思っています。
まず、兼題を素直に詠むこと。
次に、語順や助詞に細心の注意を払うこと。
そして、取り合わせの感覚を掴むこと。
さらには自分の持っているもの、オリジナリティを出すこと。

そして徐々に、私自身の「これはイケる!」が入選句と重なるようになってきました。
ただ、毎回期待値1位の句が選ばれるかというとそうでもなく、
「期待値10位以内」まで広げればなんとか、という感じかなcoldsweats01
今は、30句挑戦から20句に減らしていますが・・・
これを10句に減らしても、その中で高確率で複数入選が叶うのか。
不安は尽きませんが、やらねば永遠に上達しないので、何とか取り組んでいきたいです。
湘子先生も「安心して捨てなさい」と言っている!
どうしても自分の表現したいことがそこにあれば、
かならずまた後々「もっといい形で自分の中から湧いてくる」でしょう。
どうしても捨てるのを迷うくらいだったら、
・・・雑詠の投句先に送ってみる、というテもあるかな~~~なんてcoldsweats01

そんな、まだまだ甘ちゃんの私の「今週の二句」です。

鬼灯や石橋半里先の群落(むら)
山萩や標識朽ちし県境


前句は中七が窮屈、後句は「既視感バリバリ句」だと思います。
どなたか、良い推敲例を示して頂ければ幸いですbearingsweat01

・・・と、早速ひそかさんから貴重なご意見頂きました!有難うございます!!

標識がどんな風に朽ちていたのか、それを具体的に詠まれてはと思います。
「標識」は「標」でも意味は通じるかと思いますし
「県境(けんざかい)」は「県境(けんきょう)」と読ませることもできますので、
そのあたりで音数の調節も可能かと

うおう!!音数を減らすことが出来たeyeshine
早速このテクニックを使って推敲を・・・。

山萩や標錆びゐる県境

漠然とした「朽ち」から、「錆び」にしてみました・・・どうでしょうか?


<今週の暗誦句>
阿波野青畝の四句。
「秋櫻子」「素十」「誓子」と並んで4Sと称された「青畝」ですね。
「すいは」「そうは」「せいほ」と「ややこし三人組」を結成出来そうですcoldsweats01
「俺も混ぜてくれよ~」と言って断られる「そうしゅう(高屋窓秋)」まで想像・・・
・・・って、ズビバゼンcrying四句頑張って覚えますsweat01sweat01sweat01

2017年8月 2日 (水)

◆「(新版)20週俳句入門/藤田湘子」第8週

よーーーし!!
はりきって<暗誦句>リベンジじゃい!!!

高浜虚子四句(完璧!)
遠山に日の当たりたる枯野かな  
桐一葉日当たりながら落ちにけり
一つ根に離れ浮く葉や春の水
鎌倉を驚かしたる余寒あり

村上鬼城四句(バッチリ!)
春寒やぶつかり歩く盲犬
残雪やごうごうと吹く松の風
冬蜂の死にどころなく歩きけり
けふの月馬も夜道を好みけり

飯田蛇笏四句(なんとか!)
かりそめに燈籠置くや草の中
鈴おとのかすかにひびく日傘かな  *「鈴の音」と間違えそうになって危なかったsweat01
をりとりてはらりとおもきすすきかな
秋たつや川瀬にまじる風の音

原石鼎四句(イケた!)
頂上や殊に野菊の吹かれ居り
蔓踏みて一山の露動きけり   *「蔓」と「露」のタイプミス発覚shock桃にゃん有難う!
秋風や模様の違ふ皿二つ
短日や梢微塵にくれにけり

前田普羅四句(なんとか!)
雪解川名山けづる響かな
うしろより初雪ふるや夜の町    *「ふりむけば」と間違えそうになって危なかったsweat01
奥白根かの世の雪をかがやかす
駒ケ嶽凍てゝ巌を落としけり

水原秋櫻子四句(完璧!)
啄木鳥や落葉をいそぐ牧の木々
夕東風や海の船ゐる隅田川
ふるさとの沼のにほひや蛇苺
むさしのの空真青なる落葉かな

渡辺水巴四句(やっとこさ!)
庭すこし踏みて元日暮れにけり
数珠屋から母に別れて春日かな
ぬかるみに夜風ひろごる朧かな
月見草離ればなれに夜明けたり


一度、間違えたポイントを書き出したこと、
それをヨミビトシラズさんが分かりやすく「正解への道」として整理して下さったことで、
すっかり頭に入りましたshine
ヨミビトさーーん!!有難うございます~~~!!!
句会で会ったら「○○四句は?」と振って下さいね、
必ずやお答えして見せます!!!(ドキドキドキ・・・!!!)

そして!!!いよいよ「実作編」に突入ーーーーー!!!

◆作句へスタート

下記赤文字部分は本書からの引用です。
■書名:『角川俳句ライブラリー 新版 20週俳句入門』
■著者名:藤田 湘子
■出版社名:株式会社KADOKAWA

配合の句は、二物の組み合わせの妙味の勝負だから、
わりあい初心者の作者でも、ときおりハっとするような一句を得ることができる

したがって本書では、一物俳句の作り方にはふれない。
配合の句の作り方をしっかり身につければ、
一物俳句の作り方もおのずから分かってくる


おお!
ここらへんの文章は、6月に寿々さんに書いたメッセージとそっくりだ!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ただ、よほど上手にやらないと、ただの報告になってしまって
俳句としての価値を見出してもらえません。
一気詠みは、実は、とっても難しいのです。
モノをポンと置くだけの取り合わせの方がよっぽど簡単です。
でも、不思議なことにですが、取り合わせの練習をずっとしていると、
ある時から一気詠みの質も変わってくるんです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
どうしても「季語入りの十七音」を書こうとしてしまって、
必要な助詞を省いたり無理な言い回しにして、読者に分かりにくい句になっていた、
当時の寿々さん。(掲載許可を頂いております!)
言いたいことの中から主要な要素を抜き出して、十七音の説明文から、
「季語」+「十二音」の取り合わせになるように、
一緒に、その時その時の旬な季語で「○○や」を練習したり、「中七や」を練習したり。
私がしっかりとした基礎を持っていないために、遠回りした部分もあったかと思いますが、
一応、言ってきたことは間違ってなかったと思い、心底ホっとしています。
「象さん」や「プチ句会」の結果を見れば、寿々さんがいかに上達したか分かります。
こんな頼りない私についてきてくれて本当に有難うcrying
私自身、とても指導など出来る器でないことは痛感してますので、
これからは本書で一緒に学んでいきましょうね!!!crying
しかし「~~~かな」や「~~~けり」は、
十二音を下五に集約させる「一物仕立て」だと思っていたので、
これは後で、じっくり本書を読みこまなくちゃです。
良かった、こっちはまだあんまり練習していなくて!!!coldsweats01

とにかく、「季語」+「十二音」の練習を繰り返していると、
「一句の中に入れられる情報量」の匙加減が分かってくると思うのです。
必要な情報だけを並べていく感覚が分かってくると思うのです。
その感覚を身につけることが、肝要だと思うのです。
「これだけ言えればいい」
と、シンプルに本質だけをつまみ出せるようになった時、
いずれ自然と一物仕立ての句も生まれるのではないかと考えています。

では!!いよいよ実作へ!!!

[ 型・その1 ] 上五【季語(名詞)や】 + 【 中七 】【 下五(名詞 】

「中七の言葉は下五の名詞のことを言っている」


藤田湘子は、本書の中で、この十七音を作る手順について、
①下五名に使う五音の名詞を探し、
②下五と響き合うような季語を決め、
③あとは中七で下五のことを見たまま素直に言うようにする。
④最後にちゃんと五・七・五になっているか確認する。
というふうに述べています。
私はどうやっているかというと、
普段の生活の中で、見るもの聞くもの感じるものを十二音で捉えるようにしています。
カラオケに行っても、歌詞の中から十二音を見つけるのが好きです。
そして、それらの十二音に季語をつける遊びを時々楽しんでおりますcoldsweats01

啓蟄は億千万の胸騒ぎ
雲の峰きらきら消えた硝子坂
雨音はショパンの調べ夕朧
空梅雨や夜更けの電話あなたでしょ

「この十二音の気分は、この季語かな~」と・・・shine
(皆さんも是非!遊んでみて下さいheart04
めぐるさんのカラオケ通いは作句のためだったんですね!!(えぇー?)

<宿題>
来週までに[型・その1]で2句作ること。

はいっ!
頑張ります!!



<今週の暗誦句>
山口誓子の四句。
「鱚釣り」「夏氷」「キャムプ」「捕鯨船」・・・。
知っているのは「夏氷」だけでしたが、
他の句も一読で好きになりました。
季節が夏にまとまっていることもあり、渡辺水巴の時より覚えやすそうです!!!

2017年7月29日 (土)

◆「(新版)20週俳句入門/藤田湘子」第7週

ふ~~~。
まずは前回の暗誦句から・・・。

啄木鳥や落葉を急ぐ牧の木々   水原秋櫻子
夕東風や海の船ゐる隅田川
ふるさとの沼のにほひや蛇苺
むさしのの空真青なる落葉かな

・・・あっ、「落葉」のところ、最初「落ち葉」と書いてしまっていたので修正しましたsweat01
四句の中では、「夕東風」が一番の難敵でしたが、何とかcoldsweats01
さー、今週もはりきっていきますよーーー!!

◆切字の効果

下記赤文字部分は本書からの引用です。
■書名:『角川俳句ライブラリー 新版 20週俳句入門』
■著者名:藤田 湘子
■出版社名:株式会社KADOKAWA

切字の三要素
1 詠嘆
2 省略
3 格調
切字をうまく用いるときは必ずこの三つの効果が出る


「や」「かな」「けり」などの切字。
切字によって、胸に響くものを感じたり、何とも言えない快感が尾を引いて残ったり、
その「容易ならざるはたらき」が、俳句をいかにも俳句らしくする、と書いてあります。
「わあ、素晴らしい!」「ああ、この感じ・・・」「そうだこれだ!」
そういった作者の感動、感嘆を集約するのが切字。
さまざまな思いを凝縮したこの響きが、深い余韻をもたらすのです。
切字によって、俳句は「凛とした姿」になり、だらだらと繋がった十七音とは、まったく別のものとして、
俳句として、立ち上がってくるんですね。
日常のことを五・七・五で言いました、というものをよく見かけますが、
それは、季語入りの十七音であったとしても、やはり俳句とは言い難い感が拭えません。
よほどうまいこと言っていないと、「あ、そうでしたか良かったですね」で終わる・・・
もっと言うと、「だから?」と続きを促したいような気分になる・・・。
その点、切字を使えば、何はともあれ俳句に見える!
これは大きな、非常に大きな武器です。
本書は徹底して切字中心に進めるとのこと。
「確乎とした切字への信頼感」をもって読み進めます。

・・・で、いよいよ次週から実作に入るのですね!!!ひーーードキドキ!!
もう一度おさらいをして・・・心の準備万端でページをめくろうと思います。

<暗誦句おさらい>

遠山に日の当たりたる枯野かな  高浜虚子
桐一葉日当たりながら落ちにけり
一つ根に離れ浮く葉や春の水  「離れて浮くや」と間違い!バツ1shock
鎌倉を驚かしたる余寒あり

春寒やぶつかり歩く盲犬      村上鬼城
残雪やごうごうと吹く松の風   「鳴る」と間違い!バツ2shock
冬蜂の死にどころなく歩きけり
けふの月馬も夜道を好みけり  「馬も月夜を・・・」と言ってしまいました、バツ3shock

かりそめに燈籠置くや草の中   飯田蛇笏
鈴おとのかすかにひびく日傘かな
をりとりてはらりとおもきすすきかな
秋たつや川瀬にまじる風の音  「川面に」でバツ4shock

頂上や殊に野菊の吹かれ居り  原石鼎
蔓踏んで一山の露動きけり
秋風や模様の違ふ皿二つ
短日の梢微塵にくれにけり    すいません、「短日」出て来ませんでした。×5shock 

雪解川名山けづる響かな     前田普羅
うしろより初雪ふれり夜の町
奥白根かの世の雪をかがやかす
駒ケ嶽凍てて巌を落としけり   「駒ヶ根・・・」違う違う!×6shock



・・・あかんやん!coldsweats02impact
微妙に暗誦出来ていなかったのでもうちょっと練習してから実作に入ります!!
ウヌヌ~~~道は遠いぜ!!!

2017年7月25日 (火)

◆「(新版)20週俳句入門/藤田湘子」第6週

<前回の暗誦句>

前田普羅の四句。
・・・ふ~~~。
声に出していたら、「つゆきれり」とか、「きをす」とか、
ててとしけり」とか、なんだか音韻が素敵に感じられました。
しかし・・・今までの暗誦句の中では、最も忘れるのが速そうな気がするsweat01
今後も何回も思い出しては暗誦するようにしよう・・・。

さてさて、前回から少し間が空きましたが、
文章の引用についてカドカワさんにお伺いを立てておりましたup
明確なガイドラインを頂きましたので、これに沿ってやっていきます!!
掲示板やメールで複数の方からアドバイスも頂いて、大感謝です!!
おかげで、安心して記事が書けるようになりました、有難うございました!!!

◆季語のはたらき

下記赤文字部分は本書からの引用です。
■書名:『角川俳句ライブラリー 新版 20週俳句入門』
■著者名:藤田 湘子
■出版社名:株式会社KADOKAWA

1 季節感
2 連想力
3 安定感


本書では、季語の重要なはたらきとして、上記の三つが挙げられています。
季語には、その一語だけで豊かにイメージを広げる力があるので、
季語を置きさえすれば分かるようなことは、さらにクドクドと述べなくて良いのですね。

「季語を信用する」

この一言に尽きます。
季語には、一切手を加えず、ポンと句の中に置く。
その季語がもたらしてくれる豊かなイメージを信じて、
作者は安心して十二音の傍らに添えれば良いのですね。
私は、季語は「十二音増幅装置」というふうに捉えています。
十二音の内容が、季語によって大きく膨らみ、広がり・奥行きを得る。
十二音の印象を決定づけるものが季語だと思います。

初学のうちは「一句一季語」で作るように心がけたい。

初学のうちは、季語と知らないで使って「えっそうなの!?coldsweats02」パターンが多いですよね。
そうやって徐々に季語を覚えていくのが楽しくもあります。
季重なりや無季の俳句もあるが、まずは「一句一季語」で。
俳句に慣れていけば、自然と主役脇役の見極めも出来てきて、
季重なりでも佳い句が出来る時がやってくるでしょう。

<今週の暗誦句>
水原秋櫻子の四句。
「啄木鳥」「夕東風」「蛇苺」「落葉」です。
「啄木鳥」は超有名だから大丈夫!
他の三句も有名だから大丈夫!
「秋櫻子忌」のおかげで盤石ですたいgood

2017年7月18日 (火)

◆「(新版)20週俳句入門/藤田湘子」第5週

ふひひひひっcatface
買っちゃったー古語辞典買っちゃったーshinehappy02shine
今日、帰宅途中で、いつも寄る古本屋さんで「古語辞典ってないですか?」って聞いたら、
メッチャ探してくれて、なんと1冊だけ!見つかったのです!!
定価1400円とありましたが、値段がつけてありません。
「500円でconfident
と言って頂き、有難く購入して参りました。
Photo_2

ヤッター古語辞典ダーup
・・・あとは国語辞典だな・・・う~~~ん、持ってたハズなのになーーーsweat01

<前回の暗誦句>

頂上や殊に野菊の吹かれ居り   原石鼎
蔓踏んで一山の露動きけり
秋風や模様の違ふ皿ふたつ
短日の梢微塵にくれにけり

「一山の露動きけり」でちょっと躓きました。
「一山露を動かしぬ」とかやっちゃったbleah
なので、2回目でクリアです。
あ~「野菊」の句もいいな~~~shine
原石鼎、いいなあ・・・。


◆俳句の前提=五・七・五

1 五・七・五という型
2 季語の連想力
3 切れ字の効果

この三点が、おたがいにそれぞれの力を発揮し、ほどよくひびき合ったとき、
名句とか秀句といわれる作品が生まれるわけだから、
この三点がどんな役割を果たすのかということを、十分に知って、
頭の中に叩き込んでおく必要がある。


・・・ウムッ!(ゴクリ)。

これから作句を継続していくと、定型ではないさまざまな俳句に直面する。
そうすると定型感がゆらいで、
「ちょっと変わった作り方をしてみようか」と思うことが、きっとある。
二、三年作句し、俳句がすこし分かったような気分になると、
たいていそんな出来心の擒(とりこ)になる。その時分が一番あぶない。


ギャーーーーshockまさしく私のことです!!!
もともと詩をやっていたので、最初のうち破調とか句跨り、自由律に惹かれていました。
今でも、ちょっと目を離すとそっちに行きそうです!!
オノマトペのリフレインによる字余りなんかも好きだもんな~~~。

朗々と声を上げて俳句を読んでいれば、自然に五・七・五の韻律が身に沁みこんでいく。
そうやって、俳句のなんたるものかが、だんだんと感じられてくるわけなのだ。
歯をくいしばっても五・七・五を外さぬ、というくらいの、断乎とした決意を求めておきたい。


うああああああああcrying
なるべく、なるべく、頑張ります・・・!

1 長音(アー、ヨー、など)のーの部分は一音に数える。
2 拗音(ちょ、しゃ、など)は二字併せて一音に数える。
3 促音(小さく書く、っ、ッ)は一音に数える。


たとえば、「十中八九」だと七音。「チューリップ」は五音。
よく中八をやらかしてしまう私ですので、ちょっとマジで、ちゃんと数えようと思います。

「字余り」・・・初心者の推敲不足の字余りとは、まったくワケがちがう。
「字足らず」・・・相当な俳人がやっても成功する例は少ない。
「句跨り」・・・定型感覚を基本に置くという原則を守ればおのずから自得できる。
「破調」・・・自分の内部のおもいが無意識にあふれ出て言葉になる。
「自由律」・・・韻律を最初から無視している。俳句ではない。


わああ、自由律は湘子先生には認められていなかったcoldsweats02
「破調」と「自由律」の境目がよく分かりませんが、
今はとにかく「定型」をキッチリ身につけることだけを考えようと思います。

<今週の暗誦句>

雪解川名山けづる響かな  前田普羅
うしろより初雪ふれり夜の町
奥白根かの世の雪をかゞやかす
駒ヶ嶽凍てて巌を落としけり


一句目、こんな私でも知っているくらいの名句ですねshine
二句目、読んだことあるshine好きな句shine
三句目、読んだことある・・・かも?
四句目、初めて読んだ、多分。
季節の流れとしては、一句目が最後に来る方が自然だけど・・・
なんか、「知ってる順」という感じで、これはこれでいいかもcoldsweats01
「雪解川」の清冽な迸りに耳を澄ませながら、
厳しかった冬が終わるのを実感していく・・・という感じですね。
初雪が降ったときのこと・・・
奥白根の雪のかがやき・・・
凍てついた駒ヶ嶽・・・
そして一句目に還る。美しい流れですね!!

◆「(新版)20週俳句入門/藤田湘子」第4週

<前回の暗誦句>

かりそめに燈籠おくや草の中   飯田蛇笏
鈴おとのかすかにひびく日傘かな
をりとりてはらりとおもきすすきかな
秋たつや川瀬にまじる風の音


ムムっ、意外に難しかった!
まず、しょっぱな一句目の「かりそめに」が出てこなかった、
「鈴おと」を「鈴の音(ね)」と間違えた、「川瀬にまじる」を「川瀬をわたる」と間違えたsweat01
「秋たつや」も、一回漢字で「秋立つや」と書いてしまったので、
お嬢さまの名前を「秋」、庭師の名前を「たつや」ということにして覚えました。
なので、この四句は、二回目のチャレンジでクリア!
よく考えたら、季節が「夏」「夏」「秋」「秋」なんだけど、
燈籠は、ストーリー上は庭に置く石灯籠のイメージで、
(なので、これだけあまり「かそけき音」ではなくなってしまったsweat01
そして秋晴れの一日に日傘を差すこともあるだろうと思えば、
特に、日焼を嫌う良家のお嬢さまであれば、現実の景として不自然ではないですよね。
秋サンたつやサン、幸せになっておくれよgood
(蛇笏先生、ごめんなさいーーー!)

◆表記と雅号

表記法については、個人個人の自由な選択に任せてある。
と言うといささか無責任のようだけれど、自由選択といえども、おのずからキメはある。

1 文語表現、口語表現のどちらを使ってもさしつかえない。
  ひとりの作者が、あるときは文語表現の俳句を作り、
  あるときは口語表現の俳句を作る、ということがあっても構わない。
  また、たまたま一句の中に、文語と口語が雑じり合っていた場合でも、
  それが表現上「どうしてもそうあらねばならぬ」ように作られているならば、
  それでもさしつかえない。

2 歴史的仮名づかいと新仮名づかいはどちらか一方にハッキリ決めておく。
  ある句は歴史的仮名づかいで書き、別の句は新仮名づかいで書くという混用はダメ。
  まして、一句の中に両方の仮名づかいが雑ざるなんてことは、「もってのほか」である。

3 したがって、歴史的仮名づかいで表記するときめたならば、
  口語表現の俳句でもそうしなければならない。
  同様に、新仮名づかいと決めた作者は、文語表現でもそれで押し通さなければならない。



ちなみに、今借りている「女性俳人この一句」という本が、
「読みやすさの観点」を重視し、歴史的仮名遣いの句を新仮名で表記しているので、
少し例を引っ張ってきます。(原句の表記も並列してあります)

(新)蜻蛉釣きょうはどこまで行ったやら   加賀千代女
(歴)蜻蛉釣けふは何処まで行つたやら
(新)ひるがおに電流かよいいはせぬか  三橋鷹女
(歴)ひるがほに電流かよひゐはせぬか
(新)藤の昼膝やわらかく人に逢う      桂信子
(歴)藤の昼膝やはらかく人に逢ふ

うーん、やっぱり歴史的仮名遣いの何とも言えない情緒が好き!
文語表現も難しいけど、やっぱり何とも言えない情緒があるので、
頑張って挑戦していこうと思います!!!

それから、もうひとつ。
俳句はタテ書きにするものだ、と前々週に書いたけれど、
上から下まで、あいだをあけずに書くのだということも、知っておいてもらいたい。


『俳句ポスト』を見ていると、TVの影響なのか区切りに空白を入れる人が後を絶ちません。
いっそのこと、投句フォームの一番上に注意書きを載せれば・・・と、
お便りを出したこともありましたが、「それも学び」というお返事でした。
なんとも懐の深い、決して最短距離をいこうとしない姿勢に心打たれました。

先生の名前は水原秋櫻子。
本名は豊で秋桜はコスモスの別名。
生前、先生にお尋ねしたら、「いや、若気の至りでね・・・」というお返事。


いやーん、何があったというの!知りたい知りたいhappy02
ここまでの「20週俳句入門」で、最も萌え萌えだったのがこの部分です。
藤田湘子の「湘子」は、「湘南地方」とのことで、
いまだに単語登録もせず「湘南」から「南」を消して「子」をつけている私には、
チョット嬉しい命名秘話でしたheart04いや、でも、そろそろ単語登録します・・・ハイsweat01

「秋櫻子忌」の時、ちょっと書きましたが、俳人の方って、本当に素敵な名前が多くて、
俳号がなるほど句柄に合ってる!!と感心することもしばしば。
水原秋櫻子(美しい!)、高野素十(簡素)、星野麥丘人(私の好きなものばっかり!)、
波多野爽波(どんだけ波立てるねん!←フォーマット力が凄い)、
高屋窓秋(風が吹き渡るようだ!)などなど、枚挙にいとまがありません。

ちなみに私の「小川めぐる」は、「100年俳句計画」に載せて頂いた時にも書きましたが、
「小川」は私の生まれた部落の名前。
「めぐる」は、本名が「るみ」なので、そこから「る」のつく名前にしたくて、
「巡る」と「目ぇぐるぐる(@▽@;」をかけて「めぐる」にしました。
一見、水の循環を思わせる名前かと思いますが、
内実は常に目を回してテンパっている、まさに「私自身」の名前だと自負しております。
皆さん、小川めぐる、小川めぐるをよろしくお願い致します!


<今週の暗誦句>

頂上や殊に野菊の吹かれ居り    原石鼎
蔓踏んで一山の露動きけり
秋風や模様のちがふ皿二つ
短日の梢微塵にくれにけり


わ~~~原石鼎だ!!!
「秋風や」の、山本健吉の「定本現代俳句」で読んだ名鑑賞が忘れられません。
「この句には飽きたことがない」という清水哲夫の一文にも激しく頷きます。
繊細で、ひょうひょうと吹き渡る少し冷たい風を感じる寂しい句・・・。
まず「頂上」から「一山」を見下ろす。
頂上と言っても、野菊が咲いているような高さだから、さほど高くないのです。
そんなささやかな山だからこそ、蔓を踏んだだけで「一山」動くのです。
この「一山の露」は、まるで芭蕉の「古池や」のようで、
ほんの小さな出来事で心が大きく波打っているようにも思えます。
そして「山荘」から「梢」を見やる。
模様の違う皿から伝わるやるせなさから梢に目を向けると、もうすっかり暮れています。
目を楽しませてくれるはずの木々さえ、綺麗にかき消されてしまった。
「皿」が「微塵」に砕けたかのようで、さらにやるせなくなります。

BGMは「ロンリー仮面ライダー」・・・とかゆうてる場合じゃないかsweat01

2017年7月16日 (日)

◆「(新版)20週俳句入門/藤田湘子」第3週

<前回の暗誦句>

春寒やぶつかり歩く盲犬   村上鬼城
残雪やごうごうと吹く松の風
冬蜂の死にどころなく歩きけり
けふの月馬も夜道を好みけり


・・・ばっ!(確認)
合ってたーーーヨッシャアー!!!
「冬蜂の」を最初「や」と間違えやすかったんですけど、
「や」「や」「の~けり「の~けり」のリズムで覚えられました!!
「春寒」も、「はるさむ」だといちいち変換しないといけないのに、
「しゅんかん」だとちゃんと変換の候補の中に入っているのでむしろ出しやすかった!
人間、楽な方に流れると言いますが、間違いなく「しゅんかん」で頭と手に入りました!
さ~、国語辞典は見つからなかったけど、
いずれ手に入れるということで勘弁願って、次に進みます!!!
全国の真摯に取り組んでいる皆さん、ごめんなさい!めぐるはズルイ子ですcrying

◆『歳時記』と親しむ

「磨きあげられた」季語、どうしても外してはならぬ季語は、
いずれの歳時記にもちゃんとはいっている。
大切な季語の脱落している『歳時記』はまずありえない。安心していい。


『俳句ポスト』に出る難しい兼題も、殆ど手持ちの歳時記に載っています。
細かい「傍題」ともなるとさすがにアレですが・・・。
どなたかの句を見て初めて「そんな季語があるんですね・・・!」と知ったり、
自分の身近なものを見て「これも兼題なの?」と調べたり、
この頃は何かにつけ歳時記をパラパラめくることが増えました。

『歳時記』が美しい詩語の宝庫であることはまちがいない。

水原秋櫻子の鑑賞文を引用して、ひとつの季語から膨らむイメージの豊さが書かれています。
秀れた作品を秀れた俳人が読めば、連想の翼はいくらでも広がる、と・・・。

季語の果たしている一句の据わりのよろしさということは、
いみじくも季語の持つ役割のすべてを言い表している。

1 季節感
2 連想力
3 安定感

季語にはこうした大きな力がある。
それだから、わずか十七音という短い形式でも、毅然として立っているのだ。

「最初に買った歳時記は、早くボロボロにしてしまえ」

きょうから、どこへ行くにも『歳時記』を離さぬことを心がけよう。


はいっshinebearingshine
出勤する時も遊びに行く時も、鞄に入れて行くようにします!!!

<今週の暗誦句>

かりそめに燈籠おくや草の中   飯田蛇笏
鈴おとのかすかにひびく日傘かな
をりとりてはらりとおもきすすきかな
秋立つや川瀬にまじる風の音



マイラブ飯田蛇笏キターheart04
四句とも、「かそけき音」を感じさせる句ばかりですね。
何か、ひとつの庭の中での光景、という気もしてきます。
「お嬢さん、このへんでいいですかね?」
草の中に燈籠を設える庭師(?)の男。
「ええ、いいわ」
お嬢さまは短く言った。
くるり、と日傘を回しながら燈籠に近づく。
ちりりん。
お嬢さまの声のように涼やかな鈴の音が響いた。
鈴は、日傘につけているのだろうか、それともお嬢様の身につけている何かに?
あ・・・豊かな黒髪を結わえるリボンに小さな金色の鈴が・・・。
お嬢さまは、そのまま所在なさげに、傍らのすすきをくきくきと手折ろうとしている。
すすきは意外に丈夫なのだ、お嬢様が手を傷めてはいけない。
「ああ、お嬢さん。ぼくが」
左手で押さえ、右手で捩じ切るようにしてすすきを折った。
「すすきが欲しかったんですか」
何百年生きた妖狐なら、これほどの尾を持てるのだろうか。
見事なすすきを手渡すと、お嬢さまは言った。
「いいえ。・・・すすきが欲しかった訳ではないの」
お嬢さまは、すすきを重たいもののように両手で支えている。
「あと少し、ここに居たいと思って」
・・・そんな感じで二人は川のせせらぎやら風の音なんかを聴いていたんだろうよチクショー!
と思って覚えましたgood

2017年7月15日 (土)

◆「(新版)20週俳句入門/藤田湘子」第2週

<前回の暗誦句>

遠山に日の当たりたる枯野かな    高浜虚子
桐一葉日当たりながら落ちにけり
一つ根に離れ浮く葉や春の水
鎌倉を驚かしたる余寒あり


・・・本を開ける。ヨシッ、大丈夫だ!第2週に進みますhappy02

◆作句の必需品(これだけは揃えよう)

・歳時記
・俳句手帳
・国語辞典、およびその他の辞典類


私が持っているのは、本にもある「中型」の「俳句小歳時記(大泉書店)」と、
「読んでわかる俳句 日本の歳時記(小学館)」シリーズです。
「小歳時記」は水原秋櫻子編、表紙が柔らかめで非常にめくりやすいshine
いつき先生の兼題は特殊なものも多いので、「日本の歳時記」を愛用しています。

「歳時記にはそれぞれ一長一短があって、
じつはどれが最良最高と断定できないところがあるから、
十年くらいの経験者は、たいてい数種類の「歳時記」を座右においているのがふつうだ。


そういえば・・・別な歳時記を見るとそれも欲しくなっちゃうcoldsweats01

文庫本ながら山本健吉の「基本季語五〇〇選」はひじょうに広範な知識の得られる一冊。
座右においてすこしずつ味わってみることをおすすめする。


ほーら、そんなふうに言われるともう欲しくなっちゃうよcoldsweats01

俳句はタテ書きにして味わったとき、ほんとうのよろしさが分かってくる。
どうか読者のみなさんも、はじめからタテ書きにすることをきっちり守って下さい。
そのさい製作年月も一緒にしるしておくとよい。
「あのときはいいと思った俳句だが、なんと幼稚だったことか」と必ず思うだろう。
進歩したこを確認でき、ささやかな「自分史」を見いだすことが出来る。
自分の作品をクールな眼で見ることが、いい俳句を作るための大切な要素。


告白しますと、俳句を始めた当初(ブログ開設前)の私は、妙に句跨りが好きでした。
なんかカッコいいなと思って・・・字余りとか・・・破調とか・・・ハイcoldsweats01
今見ると「ぎゃーっ」です。
定型の美しさを思い知る今日この頃・・・ガンバリマス!!!

頭の体操と思えば、辞書をひくこともまた楽し。
「まあいいだろう」などとタカをくくったら、あなたはすでに「俳句を作る」資格はない。


今はネットですぐに調べられる利点はあるんですけど、
いろんな記事がありすぎるし、横道にそれて単なるネットサーフィンになりがちなので、
やはり辞書がいいなと思うことしばしば。
我が家には、何故か旺文社の漢和辞典はあるのに国語辞典がないことに気づきました。
「幻獣事典」とか「幻想世界ネーミング辞典」とか買ってる場合じゃなかったcoldsweats01

<今週の暗誦句>

春寒やぶつかり歩く盲犬    村上鬼城
残雪やごうごうと吹く松の風
冬蜂の死にどころなく歩きけり
けふの月馬も夜道を好みけり



「冬蜂」の句は有名ですね!『俳句ポスト』兼題「蜂」の時も例句で見ました。
「春寒」「残雪」「冬蜂」、寒い句が続くせいか、「けふの月」もみょうに青白く感じられます。
『一句一遊』兼題「夏の霜」のイメージもあるでしょうか。
壮絶な句ばかり並んでいるので、最後の「夜道を好む馬」が、何かの役目を担っているかのよう。
報われない魂を救済して、夜道を歩いて月まで行くんだろうか・・・。
そんなふうに、四句からドラマを構築することで、頭に入れたいと思います。
「ぶつかり歩き・・・ごうごうと吹き・・・死にどころなく歩き・・・夜道を好む」
パトラッシュ、ぼくもう疲れたよ・・・なんだかとっても眠たいんだ・・・。
ああっ、覚えられた気がする!!