最近のトラックバック

2018年9月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            
無料ブログはココログ

書籍・雑誌

2018年9月16日 (日)

◆「素十の一句/日原傳」その1

ちょっと前に、アマゾン購入しました「素十の一句」(ふらんす堂)。
365日分の日付に合わせた句が紹介されています。
せっかくなので、折に触れこのブログでも「素十の一句」を紹介していきますね。

◆9月

1日 秋風やくわらんと鳴りし幡の鈴

「ホトトギス」に初投句初入選の4句のうちの1句だそうです。
初案では「がらん」であったのを、秋櫻子の助言によって「くわらん」に改めたのだとか。
さすがの美意識!澄んだ音色が秋風に乗って、高い空まで運ばれていくようです。
秋櫻子は法医学教室の先輩で、学部ごとの野球対抗戦ではバッテリーを組んだそうで、
この記事によると、当時の素十は、俳句にまったく興味がなかったようだというのも凄い・・・。

2日 船員と吹く口笛や秋の晴

以前の記事でも紹介した、大好きな一句。「秋の晴」という座五がたまらない。
「風」や「雲」といった、吹く・流れる(「口笛」と被る)イメージのある言葉でもなく、
漠然と「空」でもなく、きっぱりと「晴」。抜けるような青空がまこと爽涼。
ドイツ留学中、ライン下りを楽しんだ後の一句だそうです。楽しかったんだろうなー。

10日 虫の原来てせせらぎを聞くところ

あっ!波多野爽波の「~ところ」よりもこちらが先なのねん!
以前の記事で波多野爽波の原型力、と書いたことがあるのですけど、
すでに高野素十が披露していたとは・・・。いや探せばもっと以前からあるのかもcoldsweats01
こちらは、「虫」と「せせらぎ」という聴覚×聴覚の句ですが、うるさく感じないのは、
規則性のある自然の音だからなのでしょう。むしろ静けさを感じるほどです。
時間情報はないけど、なんとなく「夜」の散策といった感じ。

11日 鰯雲はなやぐ月のあたりかな

嗚呼、見たことある!月の周りの「鰯雲」は、まるで花びらのようでとても幻想的・・・。
例句を見ると、「美しきものに月夜の鰯雲/松田水石」など、夜の鰯雲を詠んだ句もちらほら。
「見え隠れする月とかたちを変える鰯雲の陣容は見飽きることがないのである(本文より)」
月光に透けるような花びら、近いものを探せばやはり薔薇になるかしら?
検索してみたところ、ベルガモフォーエバーという品種がイメージに近かったです。
中心が黄色っぽくて、花びらの先は薄緑。育ててみたいなあ(無理でしたsweat02)。

12日 萩の客或る時はまた月の客

昼間は萩を愛で、夜は月を愛でる。秋という季節の醍醐味ですね!
秋の二大季語を堂々と並列させる力量も、「ただこれ写生」の眼あればこそか。
「俳句も亦結論はありませぬ。それで結構です。忠実に自然を観察し写生する。
それだけで宜しいかと考へます」(素十の言葉より)
感じたことを感じたままに。見えたものを見えたままに。
シンプルに詠むことの難しさを痛感するばかりの私ですsweat02sweat02sweat02

2018年9月12日 (水)

月明り集め人魚の入り江かな

「月の歳時記」ようやくGET---!!shinehappy02shine
発売日に近所の本屋さんに行ったら入れてなくて、取り寄せをお願いしてたのです。
入荷のお知らせを頂き、ソッコーで行ってきました!
全然思いつかなくて、ギリギリで「ダメモトだっ!」と出した葉書が3枚。
表題句を特選に採って頂いていて、感激です・・・嬉しいぃ~~~!
(しかし、『一句一遊』兼題「月光」にも「人魚」で送っているのだった・・・ううう)

さて、「月の歳時記」。
先人の、そして皆さんの句に、心揺さぶられたり癒されたり。
そして高浜虚子で始まり、飯島晴子で結ぶという鉄壁の構成にも鳥肌・・・!

本屋さんに自転車を走らせる時、道路脇の草むらで今年初めての虫の声を聴きました。
ずいぶん暑い日が続いたけれど、これから秋が始まります。
ゆっくりとじっくりと、「月の歳時記」を読み返していこうと思います。

最後になりましたが、掲載の皆さん本当におめでとうございます!!
おひとりおひとり名前を挙げられないくらいたくさんの皆さんのご活躍、眩しいですshine

2018年8月28日 (火)

◆「20週俳句入門(藤田湘子)」第19週そのいち(追記あり)

「20週俳句入門」、いよいよ第19週まで来ました!
「けり」と一音違いとはいえ、大きく印象を変える「をり」「なり」「たり」。
そのニュアンスの違いをしっかり学んで、実作に活かしたいと思います。
例句は、本に載っているものから2句、手持ちの俳句本から5句挙げています。

下記色を変えている部分は本書からの引用です。
■書名:『角川俳句ライブラリー 新版 20週俳句入門』
■著者名:藤田 湘子
■出版社名:株式会社KADOKAWA

◆第19週「をり」「なり」「たり」

見た目にはたった一音の違いだが、一句全体にあたえる影響は大だから、
ここらの違いを見きわめて、内容に応じた使い分けができるようになってもらいたい。


◆「をり」
・口語でいえば「ゐる」。
・今そのことがそこで行われている、その状態がそのまま続いている。
・おおむね穏やかな情趣。

<例句>
野分あと口のゆるびて眠りをり  石田波郷
山清水さびしき指の揃ひをり    鎌倉佐弓
噴水の内側の水怠けをり     大牧広
頂上や殊に野菊の吹かれをり   原石鼎
ところてん煙のごとく沈みをり    日野草城
蟷螂の枯れゆく脚をねぶりをり   角川源義
寒紅のきりりと親を拒みをり     黛執

chick非常にピュアな印象を持つ「をり」です。そこには純粋に「そう思っている」「そうなっている」「そうしている」ということだけがあって、それを受けいれている感じです。「おおむね穏やか」なのは、その肯定感からくるのかも知れません。

flair「をり」の意味
・「をり」補助動詞(存続)動詞の連用形につく。「居り」自動詞と間違わないように!
×ほととぎす古刹に美しき尼のをり

◆「なり」
・口語で「だ」という断定の意。
・「たり」とくらべて自然ですんなり。
・使い方ひとつで「たり」よりつよく響く場合も。

<例句>
かりがねのあまりに高く帰るなり  前田普羅
雪催松の生傷匂ふなり       上田五千石
揚羽来て林間学校そぞろなり   原柯城
蟻地獄松風を聞くばかりなり    高野素十
街路樹の夜も落葉をいそぐなり  高野素十
菊の香の闇ふかければ眠るなり  稲垣きくの
鷹高み日の輪をよぎりわたるなり  岡井省二

chickその場の空気がそのまま伝わりますね。その状態を変えることが自分には出来ない不可抗力の感じが、「なり」にはあるように思います。そのことが、時として無情にも思われて、「たり」より強く響くこともあるのかなという気がします。

flair「なり」の意味(『NHK俳句』俳句文法心得帖より)
・「に」+「あり」の音韻変化で「なり」に。
・意味は、「断定」と「所在」のふたつ。
・また「伝聞・推定」の「なり」も。
いくつか意味があるので、間違わないように意識したいのが断定の「なり」は体言、連体形につくということです。副詞、助詞などに続く場合もありますが、多くは「体言、連体形」。
間違いやすそうなところを挙げると、
「すなり」→「す(終止形)」+「なり」=「するようだ」(伝聞・推定)
「するなり」→「する(連体形)」+「なり」=「するのである」(断定)

例句に挙げた「ごとくなり」は「連用形+なり」なので消しましたshock
(「ごとし」の連体形は「ごとき」でしたsweat01
案外、「終止形」と「連体形」が同じ、というケースが多いのが難しいところですが、
使う時はよく確認して、そして読む時は「断定」として読む、ということになりそうです。

◆「たり」
・「なり」と同じ意だが、重くつよい響きがある。
・内容のやわらかいもの、穏やかなものを表現するにはふさわしくない。

<例句>
大寒と敵のごとく対ひたり      富安風生 
羅の下きびしくも縛したり         山口青邨
幹高く大緑蔭を支へたり       松本たかし
そら豆はまことに青き味したり    細見綾子
五月雨や上野の山も見飽きたり  正岡子規
玻璃越しの凩の顔とわかれたり   加藤楸邨
餅焼く火さまざまの恩にそだちたり 中村草田男

chick確かに例句を見ると、作者は厳然と言い放ち、読者は異論なくズシンと受け止めるしかない感じです。「ああ、そうなんですね」「いやあ、本当にそうですね」と・・・。このキッパリと言い切る感じ、迷いのない感じ、異論を認めない感じが「たり」の命なのかなと。

flair「たり」の意味(『NHK俳句』俳句文法心得帖より)
・「と」+「あり」の音韻変化によって「たり」に。
・意味は断定(~である、~だ)のみ。
・「体言」+「たり」=断定の助動詞=訳し方は「である」
・「連用形」+「たり」=完了・存続の助動詞=訳し方は「~てしまった、~ている」
文法的に厳密にいうと「連用形」+「たり」は断定じゃないじゃん!と突っ込まれそうですが、例句として挙げられたものを見ると、「連用形」についている「たり」で「断定」と仰られているので、これが切れ字としての働きというふうに認識していいかと。

「なり」と「たり」のニュアンスの違いは、コメント欄の蜂喰擬さんの一文も是非ご参考に!



今まで、特に意識していなかったように思いますが、
それぞれに明確な「読後感」を与えることが分かってきました。
なんとなく二音余ったからどれか使ってみるか、的な用い方ではダメですね。
「そういうしかない」という感慨をもって用いたいと思います。
また、「をり・なり・たり」は「や」と併用しても良いことも分かりました!
特に「たり」の強い感じには上五「や」からの流れが似合うかも知れません。
いろいろと考えてみようと思います。

「第19週」の後半に書かれている「吟行」については「そのに」で改めて。
さーもうちょっとだ、頑張るぞ!!!

2018年7月29日 (日)

◆藤田湘子の「20週俳句入門」第17週

いよいよ大詰め!!
「や」「かな」と並ぶ三大切字「けり」を学んでいきます。
いやしかし、読めば読むほど全文引用したいくらいの濃いぃ章です。
なるべく自分の言葉に置き換えて記事にするよう、がんばってみます!


下記色を変えている部分は本書からの引用です。
■書名:『角川俳句ライブラリー 新版 20週俳句入門』
■著者名:藤田 湘子
■出版社名:株式会社KADOKAWA


◆[型その4]

上五「季語名詞」 + 中七 + 下五「動詞+けり」

例句
はつあらし佐渡より味噌のとゞきけり   久保田万太郎
みぞれ雪涙にかぎりありにけり      橋本多佳子
水馬(あめんぼう)弁天堂は荒れにけり 川端茅舎

まず、「配合・二物衝撃」としての作り方が基本形になります。
上五の季語と、その後に述べられる十二音には、一見何の脈絡もないようですが、
両者のあいだには、目に見えぬ糸がピンと張ってあり、かすかな響き合いが感じられます。
決して、上五から『は』で繋がる内容ではないのですが、一句を読み下した時、
「そういえば○○だなぁ」といったような感慨がふと湧いてきたり、
うまく言葉に出来ないけれども季語に託された心情を感じ取れたり、
並べられたモノの対比から、ジワリとくる思いがあったり。
一読では分からなくても、二度三度読むうちに、かすかな響きが聴こえてくるものです。
例えば「はつあらし」ですと、初秋の季語ですから、
暑さが落ち着いて、味噌汁が嬉しい季節になった・味噌焼もいいな!とも思えますし、
これから秋~冬と季節が移っていく時に、一番有難い贈り物とも。
「みぞれ雪」は雪まじりの雨、または溶けかかって降る雪。
涙もいつか凍りつくのか、いつしか溶けてなくなるのか。
雪がいずれ止むように、慟哭も終わる日が来ますね。
「けり」の強い響きが、自らを奮い立たせるような役目も担っているようです。
「水馬」はいかにも取り合わせの一句。
ついついと気ままに動き回る水馬と、諸行無常な弁天堂の対比が鮮やかです。

◆「かな」と「けり」の違い

霜柱俳句は切字響きけり          石田波郷

<「かな」は沈黙の切字>
言い切れない部分を「かな」に託す。
省略したあれこれが「かな」に託され、余情・余韻として読者に伝わる。

<「けり」は決断の切字>
はじめから、「これでいくんだ」「これしかない」と肚をくくっている。
鋼のようなつよい作者の意思、「こう言うんだ」とはじめから決めて、きっぱり使う。


ここで注意したいのは、動詞の已然形や未然形につく存続・完了の「り」と混同しないこと。
切字の「けり」は詠嘆。気づきの助動詞で、活用語の連用形につきます。


叩く → 叩きけり     「叩けり」は違います
泣く → 泣きにけり   「泣けり」は違います
行く → 行きにけり   「行けり」は違います

◆[型その4]の応用形

上五から意味の断絶がなく、一物に近い詠み方。


冬の虫ところさだめて鳴きにけり      松村蒼石
水鉄砲にも引き金のありにけり       鈴木榮子
松茸の椀のつつつと動きけり        鈴木鷹夫
くろがねの秋の風鈴鳴りにけり       飯田蛇笏

「冬の虫」の句は初めて読みました。
(と思ったら、「真砂女歳時記」にも載ってました、いやーん忘れてたsweat01
虫も寒いんだなぁ、じっとしたまま鳴いているんだなあ。
小さな気づきと、小さきものへの温かな眼差しが素敵shine
「水鉄砲」は、おもちゃといえど「引き金」という物騒な言葉にドキっとします。
「松茸」は、誰しも経験のある「怪奇!卓上を滑る汁椀」ですね!happy01
どんな椀でも起こりうるのですが、「松茸」となると俄然面白いです。
ウオオ止めねば!という気持ちも大きいでしょうし、
家の守り神さまも飲みたがってる?なんてったって松茸だもんな!という、
食卓の和み感まで伝わってきます。
「秋の風鈴」は名句中の名句。
南部鉄の風鈴の、澄み切った音が響きます。
蛇笏先生・・・あなたはここでも立ち塞がるのかshock


◆「けり」の要点

切字「けり」にはきっぱりした決意が必要。
そしてひと息に言い放ったと感じさせる、つよいリズムが要求される

ポイントとして<前半勝負>。
イメージの広がりの大きい言葉を上五、中七で打ち出しておいて、
最後はひねくらず素朴で明快な動詞をもってくる。


◆おまけ~私の好きな「けり」の句~

帚木に影といふものありにけり        高浜虚子
青梅の尻うつくしくそろひけり         室生犀星
水馬水ひつぱつて歩きけり          上田五千石
霧の馬睫毛重たく戻りけり           正木ゆう子
雪片にふれ雪片のこはれけり        夏井いつき
冬蜂の死にどころなく歩きけり        村上鬼城
   
探せば探すだけ好きな句が見つかるので、このへんで。
前述の「けり」の要点で述べられていることが、どの句にも当て嵌まっていますね。
私も頑張ります!!

2018年6月13日 (水)

時鳥啼いて地球をあをくせよ

発売日に本屋さんに行ったものの置いてなく、アマゾン注文することにした
「時鳥の歳時記」。
振り込みに行くのが遅くなったので、まだ届いてないんですけど、
幸江さんブログでのコメントの返信で、特選に載っていることを知りました!
有難う幸江さんーーー!!!

時鳥啼いて地球をあをくせよ

「時鳥」に、「夏到来!」「生き生きとした緑、眩しい青空」というイメージがあったので、
ストレートに「青」「あを」「瑠璃」を使って3句ほど投句しました。
没句はいずれ別の機会にどこかに投句してみますcoldsweats01

本が届いたら、皆さんの句をじっくり拝見させて頂きます、とっても楽しみです!!!

2018年6月11日 (月)

◆「海と森の標本函/結城伸子」

「釣りキチ三平」の抜け巻を求めて入った古本屋さんで、
「スカイハイ新章/高橋ツトム」1~4巻と、「海と森の標本函/結城伸子」を買いました。
(「三平」は、持ってる巻しかなかった!)
不思議な造形の貝殻や、きのこ、地衣類など、見ているだけで幸せに・・・。


Photo_2


ウニランプ」めっちゃ可愛い!作ってみたい!!海岸を歩きたい!!!
そんな、海への憧れが芽生えたところで、「海の日」頑張ってみようと思います!
あーあと3日しかない!shock

2018年3月 9日 (金)

◆夏井いつきの「花の歳時記」

「雪の歳時記」に続く第二弾!
「花の歳時記」を近所の本屋さんにてGET出来ましたshine
「雪の~」を探しに行った時は見つけられなかったのだけど、
もうちょっと広い範囲で、どっかに新刊で出てないかー!と思ったら、
なんとなんと、入り口ど真ん前の一番HOTなコーナーに面出しされておりました!!
きっと「雪」の時もそうだったんだわ!
(俳句の棚と、新刊の平積みのコーナーしか見てなかったあーsweat01

そして、「雪」の時同様、美麗な写真の数々に、先人の名句に、
それからそれから皆さんの佳句の数々にうっとり・・・shine
ひとりひとりお名前を挙げきれないくらいたくさんなので、
「皆さんおめでとうございます!!!」でお茶を濁させて下さいcoldsweats01

そんな中、締切日の当日朝一番に一枚だけ投函した私の句も、採って頂きました。

花ふるふるエコー写真に吾子の影  

なんと有難いことに特選のひとつにして頂け、感謝感謝です。
この喜びをバネに、次の「時鳥」も頑張ります!!!

2017年11月 2日 (木)

◆「雪の歳時記/夏井いつき」注文しました

確か11月2日発売!!!だったよね!!!と思って書店に行ったのですが、
お店のレイアウト変更もあり、探し方が悪かったのか発見出来なかったので、
帰宅してからアマゾン注文しちゃいましたshine
明日の通勤時にコンビニ決済すれば、来週中には届きますねshinecatfaceshine

頑張って挑戦した「YKB23」、自分の句の行方も気になりますが、
それ以上に「歳時記」として是非とも本棚に並べておきたい魅力いっぱいの一冊です。
届くのが待ち遠しい~~~!!!upupup

Photo

2017年10月23日 (月)

◆「新版20週俳句入門/藤田湘子」第13週

<前回の暗誦句>
春の灯や女は持たぬのどぼとけ   日野草城
ところてん煙のごとく沈みをり     日野草城
花衣ぬぐやまつはる紐いろいろ    杉田久女
谺して山ほととぎすほしいまゝ     杉田久女

これくらいの名句になると、すでに頭に入っている人も多いでしょうね。
杉田久女を「すぎた」で辞書登録してしまったので、
「しまった、『ひさじょ』にすべきだった」と慌てることの多い私です。
(でも面白いから修正しないcoldsweats01
さー今回も張り切って勉強しようー!


下記赤文字部分は本書からの引用です。
■書名:『角川俳句ライブラリー 新版 20週俳句入門』
■著者名:藤田 湘子
■出版社名:株式会社KADOKAWA

配合は離れたものを
モデルの皆さんの宿題句を見ながら、ひとつひとつ解説。
漠然とした「九月尽」という季語を、場所を感じさせる季語にということで、
ここでは「秋ざくら」をチョイス。
個人的には、「秋ざくら」と言えば庭や野原・・・野外のイメージなんですけれども、
「ブルース」と「秋ざくら」は程よく対照的で、その実似通ったところがあって、
絶妙かも知れない・・・という気がしました。重くなり過ぎないのがいいですね。
ここで、措辞に「聴覚」にかかわる言葉があれば、季語はそれ以外のものを、と。
同じ性質のものを配合するのはトクではないんだね。
同じようなものを並べると、焦点がぼやけるということもあるだろうし、
措辞が、季語に対しての比喩のようになってしまうということもあるかも知れません。
これには本当に気をつけなければ・・・と思っています。

季語の選び方
季語の選択一つで同じフレーズが生きいきしたり平凡で終わったりする。
見たままを率直に表現するのもいいが、単なる報告になってしまって、
情趣も情感もなく終わるのは残念。
作者の心をとらえた季語が、何かなかったろうか。
旅さきであろうが自宅であろうが、要は(中略)「風情」をしっかり描くことが先決。
うむうむ。
季語の選択と同じように、十二音の言葉選びにも慎重になりたいですね。
「写生」「描写」を実行、頭の中で考えず、眼で見たところを文字にする。
「秋」より「萩」、「窓」より「椅子」など、入れ替えられた言葉によって、
人物の姿の印象がより色濃くなることに驚きます。 
 
堅いという特徴~リズムが表現する
「中七や」の型は、現在非常に少なくなってきている。
「上五や」に比べて自在性に乏しいため、敬遠されているフシがある。
「や」でなく他の切字を使うパターンもある。
≪宿題≫
1.中七の終わりに「や」以外の切字を使う。
2.季語はどこに置いても良い。

うぬぬ。ガンバリマス。

子の声を聞かぬ家なり秋時雨
野菊持つ婦人の居れり新御堂

どうでしょうか?(ドキドキ)

<今週の暗誦句>
富安風生の「春田」「蛍火」、山口青邨の「日記買ふ」「夕立」の四句。
初めて読んだ句ばかりなので、しっかり読み込みたいです。

2017年9月30日 (土)

◆「新版20週俳句入門/藤田湘子」第12週

<前回の暗誦句>
朝顔の双葉のどこか濡れゐたる
翅わつててんたう虫の飛びいづる
まつすぐの道に出でけり秋の暮
づかづかと来て踊子にさゝやける

どの句も好きなので、今回はバッチリshine
素十の句の魅力は、何といっても山本健吉の言葉が端的に表しています。
凝視による単純化の至芸」(「定本現代俳句」より)
力みなくサラっと言い留めているようで、奥深い観察の利いた言葉。
美味しい天然水のような素十の句集、
これからも折に触れ読み重ねていきたいと思っています。


下記赤文字部分は本書からの引用です。
■書名:『角川俳句ライブラリー 新版 20週俳句入門』
■著者名:藤田 湘子
■出版社名:株式会社KADOKAWA

◆二つめの型へ進む

・[型・その2]
(上五)+(中七や)+(下五季語)
お手本として、渡辺水巴の「雨蛙」、水原秋櫻子の「蛇苺」などが紹介されています。
詠嘆あり、省略ありで、しかもこの句の姿をキリっとさせるひびきをもった、「や」である。
[型・その1]を逆にしたような形だが、
下五にがっちり置いた名詞がフレーズの要であった[型・その1]と違って、
上五・中七によってひとつの情景がうかび、それが下五の季語とひびき合っていっそう鮮明になる、
例句を見ると「~~の~~~や」+「下五季語」のパターンが多く、
ゆるやかに詠まれる十二音が、最後に置かれた季語によって輝く、といった感じですね。
基本的には、十二音と季語は関わりないものを置くが、十二音の中に季語が入る応用型もある。
「や」を境に前後の内容が異ならない、意味のスっと通る句もある。
この「や」は主として、一句の韻文としてのリズムをととのえるために使われている。
この場合の主目的は、リズム感の高揚にある。
中七「や」の形、今日の俳壇では大変少なくなってしまったとのことですが、
私はこのゆるやかなリズムが好きです。

・古臭さ、常識、独善はいけない
これではいい作品は出来ない、と思われるもの。
①たいへん古臭い対象に目を向けたもの
②幼稚なことや、常識きわまりないことを詠んだもの
③観念的・独善的なフレーズをふりまわしているもの

「こういうことを詠むのが俳句だろう」といった思い込みや、
「はいはい、良かったね」と言われるような内容のもの、
「かっこよく詠もう」といったヨコシマな気持ち、
そういうのはよしなさい、と藤田湘子先生。
「俳句を作る」態度の基本は、対象に素直に接し、素直に感動を表現すること。
そうした詠い方の中に、しぜんに作者の生き方やおもいが出てくるものです。

・・・嗚呼!
思わず太字にしてしまいましたcoldsweats01
この頃、本当にその通りだと感じています。
何の作意もなく、ポロっと零れてきたような句に限って高評価、ということがありますが、
きっとその素直な在り様が、ストレートに読み手の心に届くのかなと。
あまりにも素直な気持ちすぎて、こんなのじゃダメだと思うくらいで丁度いいのかも。
と言ってもなかなか「素直」でいるのが難しかったりしますが・・・。
ちなみに、私が持っている高野素十句集(精選350句)の中には、
「中七や」が18句(多分)収められています。
程良い頻度でこの型に出会えるのも、素十句集の魅力のひとつなのかも知れません。
中でも好きなのは

船員と吹く口笛や秋の晴
やゝ遅れ出でゆく母や田草取
夫唱婦随婦唱夫随や冬籠
黒人の子の黒人や秋の風

いずれの句も、配された季語によって、何ともしみじみと情景が立ち上がってくる感じがします。
この中で、「冬籠」の句だけは、十二音の間が切れていますが、
内容はリフレインのようなもので、実質繋がっている十二音ですね。
「上五や」の型もそうなのですが、「中七や」の型は、特に「十二音が途切れない」ということ、
「ゆるやかな調べが『や』で止まる」ということ、
それから「季語と関係ない十二音」を念頭に作句します。

口閉ぢて入る鶏舎や秋暮るる
一面を占むる訃報や庭紅葉


ご意見・ご感想お待ちしております。


<今週の暗誦句>
日野草城の「のどぼとけ」の句と、「ところてん」。どちらも超有名。
そして杉田久女の「花衣」、「ほととぎす」、どちらも超名句。
今回の暗誦も大丈夫だcatface

より以前の記事一覧