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まつやま俳句ポスト365

2017年12月30日 (土)

◆『俳句ポスト』2017年の歩み

chick2017年の歩みchick

●冬
「熊」(7句)
【人】神奈備の山深々と眠る熊
「鷹狩」(30句)flair30句挑戦スタート!
【人】鷹匠の目尻に爪の痕ひとつ

●春
「山焼」(30句/捨7句)
【人】山焼の空撮千五百米
「蜂」(23句)flairギャ句・回文挑戦スタート!
【地】蜂球を朝から二つ見たるとは
「蕨狩」(30句/捨9句)
【人】たたら場の赤目砂鉄や蕨狩
「雲」(23句)
―――(全没)―――
「菜の花」(45句/捨13句)
【人】騒ぐ子は菜の花畑に捨てますよ
【人】菜の花や移動図書館走る村
【並】菜の花や陸前高田の丘の風

●夏
「薄暑」(31句)
【地】名画座に「昼顔」観ていたる薄暑
【人】浮き玉をひとつ求めし薄暑かな
【人】薄暑来ぬ高千穂ミルク飲み干しぬ
「青芝」(30句)
【人】言い負けるたび背を青芝に預けたり
「芒種」(27句/捨12句)
【人】るうるうと芒種の川の太りけり
【人】どんくるどんくる芒種の風来る来る
「白靴」(25句)flair30句→25句に
【人】海に行く日など来なくて白い靴
「日焼」(25句/捨2句)
【人】名水をだっぱだっぱと日焼の子
【人】恋をして日焼して祖父元気元気
「秋櫻子忌」(20句)
【人】膣鏡の銀やはらかに群青忌
【人】リノリウムの床しずかにひかる秋櫻子忌
「夏越」(9句)flairこの締切直前に初めての吟行句会決行!!
【人】龍神の髭ごうごうと夏越かな

●秋
「蜩」(25句)
【人】蜩に枝分かれしてゆく記憶
【人】赤チンは切れた蜩鳴き出した
「菊日和」(20句/捨1句)flair25句→20句に
【人】菊日和仔犬はまろびまたまろび
「鰯」(5句)
【人】ちくちくと母のつみれの鰯かな
「櫨紅葉」(19句/捨4句)
【人】櫨紅葉「嘘よ」と嘘をつきました
【人】櫨紅葉良き軽石を見つけたり
「烏瓜」(20句)
【人】山小屋は少し傾いで烏瓜
【天】烏瓜あれは迷い家だつたのか
「舞茸」(20句)
【人】舞茸の天麩羅ざふと喰らひつき
【人】いうまいぞうまいまいたけくうまいと

●冬
「鰭酒」(17句)
【人】鰭酒や追悼盤に針落とし
「水涸る」(15句)flair20句→15句に
【人】水涸ると聞かば心の小石鳴る
【人】涸川に放つ小便きらりきらり
「炭」(12句)
【人】炭継ぐや箱根寄木の秘密箱
【人】野衾の飛び立つ気配炭砕く


なんとなんと、出来すぎな結果にビビるsweat01
初めての地選の後はメンタル面の弱さを露呈してしまいましたが、
その後は何とか踏ん張れている・・・のかなcoldsweats01
【天】の時に考えていた「水涸る」、その次の「炭」でも【人】×2句採って頂き、
本当に本当に「良かった頑張れたcryingshine」と思いました。

また、兼題「菜の花」から、ようやく「逆転の発想」が少し出来るようになり、
プラスのイメージのものにマイナスイメージの言葉を合わせるとか、
「行く」「見る」といった景が浮かびやすい季語に対して、
「見失う」「行かない」といった、逆方向の発想が浮かぶようになってきたのが、
今年は収穫だったかなと思っています。
・・・とはいうものの、目標の数までいかずに締切を迎えた兼題もいくつかあり、
全然しっかりやれたとは言えない状況です。
来年は、もっとキッチリ目標に向かわなくっちゃですね!!!
15句から10句に、10句から5句に、バチっと絞っていけるよう。
皆勤・完走を目指すとともに、自選眼を磨いていけるように頑張ります。

まだまだ学ぶことばかりの3年生になりますが、
皆さんとの交流が何よりも刺激と勉強になっています。
来年もどうぞよろしくお願い致します!!!

2017年12月24日 (日)

◆1月10日締切の兼題:「石蓴(あおさ)」

2017年最後の『俳句ポスト』は、【天】せり坊さん!!!
「水涸る」で【地】に輝いたばかりでの【天】、眩しすぎます~~~!
そして【地】には、椋本望生さん、ラーラさん、めいおう星さん、月の道さん、さるぼぼさん、
ズラリと並んだお名前が壮観でしたshine
皆さん、おめでとうございます!!!

難しい兼題が続きますが、次の「石蓴」は締切が少し先。
悔いを残さないよう、シッカリ取り組みたいと思います・・・。

◆季語考察
・『俳句ポスト』より
「あおさ」。沿岸の浅海に産する緑藻類アオサ科の海藻。
岩石や杭、他の海藻などに付着したり、浮遊しているものもある。
食用には初春の頃に採取するのがよい。

・「日本の歳時記(小学館)」より
各地の浅い海に育つ緑色の膜状の海藻。
岩石や海の海藻に着く。
海辺に打ち上げられて乾いても色が変わらない。
初春に採って食用にする。
粉末にしてふりかけに入れるとこもある。

【傍題:川菜、坂東青(ばんどうあお)、石蓴採(あおさとり)】

◆例句(『575筆まか勢』より
一汁はこれあつ~の石蓴汁     高野素十
浦の娘は浦に縁づき石蓴掻く    山川喜八
生涯を灯台守り石蓴干す       伊東鉦質
石蓴採る影の溺れてゐたりけり   岡本 伸
神の島ゆたかに石蓴つけにけり

◆参考記事
・「石蓴(Wikipedia)」
・「石蓴(画像)」
・「産地(三重)」養殖も!
・「あおさと青のりの違い
・「あおさの栄養

◆「石蓴」の個人的イメージ
漂流、漂着、流れ者、浮遊物、寄る辺ない、綺麗、透明感、爽やか、ひらひら、ぬるぬる

◆「石蓴」の思い出
いつも大阪に来てくれる三重県の友人のところに数人で繰り出した時、
オススメしてもらって、あおさラーメン(とチャーハン)を頂きました!
綺麗で柔らかくて食べやすく、すっごいさっぱりして美味しかったです!!
わかめだと、「わっこんないっぱいどうしよう」と思うくらいの量(?)でも全然イケました!
そういう訳で、味については「爽やか」といったイメージを持っています。
乾燥しても色が美しいまま、というのは素敵だと思います。

◆兼題「炭」十句選です

久しぶりに「没句まつり」も出来たので、「十句選」も久しぶりに行きますshine
お気に入りの句を好き勝手に書かせて頂くので、無礼があれば申し訳ありません。
句の解釈はさまざまだと思いますので、皆さまからの「私はこう読んだ」といったご意見、
また「私もその句好きです」といったコメントがあれば嬉しく思います。


火の果ての木は炭人は白き骨   めいおう星
「木は炭/人は白き骨」この並列、この対比に唸りました。
木は炭になって火を熾し、人は骨になって思い出を揺さぶります。

影落とす馬の睫毛や炭をひく    一阿蘇二鷲三ピーマン
俳号から察するに作者さんは熊本の方だろうと思います。
「馬」それも「馬の睫毛」を詠まれているのがとても嬉しく、勝手に親近感を覚えています。
「ひく」が平仮名なのは、作者の狙いでしょうか。
読者は「挽く」と「引く」の両方を思い浮かべることが出来ます。
刺すような冷気の中で黙々と作業をこなす馬や人の息遣いを感じます。

桜炭大正ガラス波をうつ       みくにく
昔のガラスは、歪みがあったりうねっている感じが何とも言えない「味」。
「桜」と「大正」、「炭」と「ガラス」の響き合いが何とも心地良く感じられる一句です。

わらべ唄つぼどんつぼどん炭をつぐ 宙のふう
つぼどん」とは、タニシのことだそう。兼題考察で「民話、昔話、妖怪など」を考えながら、
わらべ唄の発想はなかったので、「ハッ!coldsweats02」としました。
平仮名遣いが優しく柔らかく、中七下五がそのまま童謡のように響きます。
閉ざされた冬ともうまく付き合いながら春の訪れを待つ、
何ごとにも自然体の素敵な人を想像しましたshine

この椅子とこの炭おなじ木に生れ  芹沢雄太郎
金子みすゞの「木」を思い出しました。
「そうしてなんべん回ったらこの木はご用がすむかしら」というものです。
櫟や樫など、椅子や箪笥、テーブルなどにも加工され、炭としても重宝されますね。
ある部分は家具となり、日々愛用され磨かれていく。
ある部分は炭となり人を温め、灰になれば肥料として次の命を育むことも出来る。
いつまでも終わらない「ご用」であって欲しいと思いました。

炭焼の匂い呼びたい人ばかり    酒井おかわり
「没句の上位互換句」として一度紹介していますが、こちらでも。
「炭焼」をしながら、この冬の集まりのことを考えている。
いつものメンツ、新しく知り合った相手。呼びたい人は増えるばかり・・・。
「匂い」が「記憶」→「亡き人」と連想の扉を開き、
「呼びたい人」の中には、死者も含まれているのではないか、と思い至った時、
「炭焼」の煙がすうぅと寒の空へ吸い込まれていくのが見える気がしました。

炭に火をおこす手際に惚れました  k.julia
この句も私の没句「堅炭の夫の手によく燃ゆること」の上位互換句。
私の句には多少の自己嫌悪とか僻みも感じ取れる気がしますので、
ストレートに「惚れました」と言い切ったところを素敵に感じました。
炭とともに、ハートにも火がついちゃったのですね!heart02

ゆつくりと炭くづれけり炭の下    スズキチ
「滝の上に水現れて落ちにけり/後藤夜半」を彷彿させる一句。
こうやって火鉢には灰が積もっていくのですね。しっとりした時間を含みながら・・・。
あああ、私もこんな一物仕立ての句を詠めるようになっていきたいです!

炭の火の育つや鍋は磨かれて   わらび一斗
鍋を囲む時間が愛しいこと、その時間を楽しみにしていることが窺え、胸キュンです。
日々を丁寧に暮らしている人なのでしょう。穏やかであたたかな人柄を感じます。
漫画「ブラック・ジャック」の、息子の帰郷を待っているおばあちゃんの話を思い出し、涙。

桜炭鉄瓶の湯気すうと伸び     やまぶき
「桜炭」とは、櫟から作られる上質な炭で、茶の湯によく用いられるとのこと。
「鉄瓶」との取り合わせがしっくりきます。「湯気」が「すうと」伸びるところに、
場の空気の静謐さが窺え、こちらの背すじまで伸びる思いです。


最後になりましたが、「炭」掲載の皆さんおめでとうございます!!
最強寒波の襲来で寒い日が続くなか。皆さんの「炭」の句で暖めて頂きましたspa
(喉がイガイガしていたのですが、治りましたshine
デトックス&ヒーリング効果のある『俳句ポスト』、凄過ぎる。
また来年も勉強させて頂きたいです!!!

2017年12月21日 (木)

【人】野衾の飛び立つ気配炭砕く

ウオオオオcryingshine
今回、「団欒」の景がひとつも描けず、本当に全没再びの予感に震えていた「炭」。
思いがけず【人】×2句採って頂いて、心の底からホっとしました~~~!

【人】炭継ぐや箱根寄木の秘密箱

秘密箱」手順通りに動かさないと開かない仕掛けを施された箱。
寄木細工の美しさには、心惹かれっぱなしです。
「団欒」というより「1人遊び」っぽいかな~~~と思っていたので、
5句に絞るとしたら外していたかも。
12句中8番目の句でした。

【人】野衾の飛び立つ気配炭砕く

Photo_3

「野衾(のぶすま)」むささびのような妖怪。
9月18日に繰り出した文学フリマ大阪でGETした豆本「妖怪図鑑」で、
あまりにも可愛くて使いたかったのですheart04
12句中2番目の投句、これは今回のお気に入り句のひとつでした。
他にも、魅力的な妖怪がたくさんいるので、チャンスがあればブッ込みたいです!!


そして・・・久しぶりに「没句祭り」いっちゃいます!!
今回、没句がちょうど十句ですので、上位互換句との並列でお届けですup*敬称略

【人】猫股は金の目したり炭を継ぐ      桂奈
【没】猫又の赤き双眸炭爆ぜる
「炭爆ぜる」だと「炭火」になっているのでダメだったな、と思った句です。
掲句はしっかり「炭を継ぐ」。また、色の対比も「金」と「炭」が綺麗!

【人】炭に聞くむかしむかしの風の歌    かすみ草
【没】堅炭や昔むかしのことじやつた
いやんもう、常田富士男のセリフそのままな私の句に比べて、「風の歌」だなんて、
なんて素敵な措辞でしょう!!しかも「炭に聞く」という上五がまた素敵!

【人】炭跳ねて昔話の続きかな        広海
【没】炭継ぎて昔ばなしをもう一話
掲句、「炭跳ねて」に臨場感があり、「えーっとどこまで話したかいね・・・そうそう」などと、
囲炉裏端での家族の会話までが聴こえてきそうです。似ているようで全然違います。

【人】この炭のくべ方は姉美しき姉      はまのはの
【没】夫の手に堅炭のよく燃ゆること
はのさんは本当にいつも私が「あーん!私もそういう句が書きたかったの!!!」と、
悶絶するような句を書かれます。はのさん、LOVEですーーーheart04

【人】もうずっと炭の火をただ眺めてる    笠原 理香
【没】薬湯のまだ飲み干せず炭を継ぐ
美しい調べ~~~!私の句を七七にしてくっつけるとズっこけます。
自由律のように胸に飛び込んできましたが、綺麗な定型ですね。いいなあ~shine

【並】自在鉤もてなす炭のよく笑ふ      たま
【没】菊炭や鯉の横木の自在鉤
わ~~~んsweat01「自在鉤」詠みたいのに、どうしてもうまく詠めない私crying
ぐつぐつ煮えているのはのっぺい汁か豚汁か・・・。笑顔の見える句、素敵ですね。

【人】翁らの竹炭に月匂ひけり        ヒカリゴケ
【没】菊炭の燃え初むとき匂ひけり
おおおーーー、ほのかに透けて見える「竹取物語」shine
なんと粋な一句でしょうか。姫の黒髪のように美しい竹炭が見えました!shine

【人】炭焼の匂い呼びたい人ばかり    酒井おかわり
【没】菊炭や車座にいつもの五人
う”~~~んッ!!!「呼びたい人ばかり」という措辞、最高ですね!!!
「炭」あるところ、団欒あり賑わいあり、温かみあり。これだったなあ、と小一時間。

【人】炭つぎて余計なことを話したき    せり坊
【没】炭継ぎてより本題の切り出され  
私のはまさに類想。ここから一歩抜け出たかったweep
掲句、「余計なこと」というのが佳いですね!何を言い出すのか、わくわく(ヒヤヒヤ?)です。

【人】小屋番は話好きなり炭をつぐ     睡花
【没】炭継ぎて話し手替わる不浄小屋
「炭」→「脱臭」からの連想で「不浄小屋」へ行きましたが、方向違いだったかも。
掲句はストレートにあったかい景が浮かんで佳いな~と思いました。


うむむ、並べてみると自分の句のダメさがスッゴク良く分かる!!!
次の「探梅」は15句投句。また没句祭りやりますup

最後になりましたが、木曜掲載の皆さま、おめでとうございます!!!
『俳句ポスト』って本当に学びの宝庫ですねshine

2017年12月 9日 (土)

◆「水涸る」発表週

難題だった「水涸る」でしたが、「ひまわり畑」で騒いでいるうちに何とか十五句出来て、
これまた何とか【人】×2句採って頂けました。
「雲」(「蜂」で初めての地選を頂いた時の兼題)は全没、
「白靴(「薄暑」で二度目の地選を頂いた時の兼題)は【人】×1句でしたので、
初めての【天】を頂いた時の兼題では、もっとガンバロウと思っていました。
ですので、今回の【人】×2句はめちゃくちゃ嬉しいです!!
これがまた見事に「一番最初に思いついた句」と「最後の方で出て来た句」なのは、
なんか不思議な気もしますが・・・いつもの自分に近い状態で作句出来たということなら、
これもひとつの成長の証なのかも知れません。
毎度毎度、こうやって頑張れるのも本当に皆さんのおかげです。
有難うございます!!

【人】水涸ると聞かば心の小石鳴る

「水涸る」で詠みたかったのですが、「水涸るや」と詠嘆する力がなくcoldsweats01
季語を知った時の、素直な気持ちをそのまま書きました。
なんか、忘れていた(かった)ものを揺さぶられるようなイメージ。
「私にも、涸れた(終わってしまった)ものがあったな」と・・・。
「小石」は、木曜日のリストの中に10件HITしています。
これが「石(「小石」含む)」になると81件、王道中の王道の取り合わせでしたので、
これが選ばれる可能性は低いと思っていました。
しかし、やはり「最初に思いついた句」に、一番「素直な感情」が入ると思いました。
今後、投句数を絞るに当たっても、「最初の句」は大事にしようと思います。

【人】涸川に放つ小便きらりきらり

こちらは「最後の方」。一度うっすら「小便」を考えて、例句を見た時に一句発見したので、
どうしようかと迷っていたのですが・・・よく見たら例句は「小便小僧」だったので、
それなら大丈夫か?と思って入れたのが、私にとってラッキーな「ラスト2句」のところ。
オノマトペ句も私にとってラッキーなので、これも今後大事にしなければと思います。

「ひまわり畑」の季語考察スレで、「水涸る」の本意は何だろう?と話題になって、
私は「侘しさの中の美しさ」ではないかと考えました。
昔から、荒涼たる風景に何故かたまらなく惹かれるので、
何とかそういう景を詠みたかったのですが・・・
【天】の句が、まさに私が「詠みたい!」と願っていながら、ついに詠めなかった景そのもの。
「これだっ!」と叫びましたよ、心で・・・bearingshine

【天】水涸るや月の匂ひのする小石  24516

「月の匂ひ」とは、小石に対して何と美しい措辞でありましょうか。
この「月」は、心象風景でもある気がします。
今現在、目の前に広がっている光景よりも、遙かに広大な涸れと乾きが、
心の中に広がっていくような気がします。
24516さん、おめでとうございます!!
「白靴」の時の地選句(「星の高さのプールバー」)は、
いまだに「ひまわり畑」の吟行句会の時に話題に上がる一句です。
ほんとうに素晴らしい句を有難うございます!!!

そして、【地】にはかま猫さん、せり坊さんのお名前も!!!
どちらも、私にはまったく浮かばなかった着想です。
思わず深呼吸したくなるかま猫さんのお句、
「かみつきがめ」が可愛く思えるせり坊さんのお句、
両方とも素敵!!
お二方とも、持ち前の個性をいかんなく発揮されていると感じました。
私も、私らしい句を・・・確立していけたらいいなと思う今日この頃です。
次回は自信度が「水涸る」の半分くらいしかない「炭」なのですが、
幸運に恵まれることを願っております。

最後になりましたが、「水涸る」掲載の皆さま、おめでとうございます!!
いろんな「水涸る」の景に、いろんな音や匂いを感じました。
しばらくサボっていた「十句選」また始めますので、よろしくお願い致しますshine

2017年11月24日 (金)

【人】鰭酒や追悼盤に針落とし

兼題「鰭酒」、17句投句中の最後の一句が【人】に採って頂けました。

【人】鰭酒や追悼盤に針落とし

私が思い浮かべたのは、12月10日に亡くなったオーティス・レディング
まさに、死の直前に吹き込まれたこの一枚を愛聴しておりました。

Dock of the Bay by Redding, Otis (2008-09-24) 【並行輸入品】

本当なら20句挑戦の最中のはずなのに、17句で終わったのは、
この句が出た時に満足して、「これで打ち止め!」にしてしてしまったからですcoldsweats01
15句まで書いた後で、フっと「鰭」の字が「魚」+「老」+「日」で出来ていることに気づき、
「老」から「オールディーズ」、そして「追悼盤」という言葉に繋がりました。
青い火を点け、そして消し、味わい深く飲む琥珀色のお酒・・・。
改めてジャケットを見ると、「鰭酒」から連想する色が全部入っているので驚きです。

自分が満足する句を得られて、それが選に入ったということは収穫。
この感覚が積み重なれば、やがてそれなりに自選眼が備わってくるハズですね。
しかし、「水涸る」はイエローランプ、「炭」に至ってはレッドランプが点滅しているので、
「探梅」では頑張らなきゃです、ホント、マジでーーーshock


最後になりましたが、木曜日掲載の皆さま、おめでとうございます!!
発想の飛ばし方や、丁寧な描写、正確な言葉使いをしっかり学ばせて頂きます!!

2017年11月18日 (土)

◆探梅

◆季語解説

・俳句ポスト
梅林や庭園などに植えらたものではなく、まだ雪深い山などに、
春の知らせとして春に先駆けて咲く梅を尋ねることをいう。

・日本の歳時記(小学館)
梅はいち早く春を告げる花だが、
「探梅」は、春を前にして早咲きの梅(早梅)を探して野山を歩くこと。
春を待つ心のあらわれのひとつ。
もともと漢詩で使われていた言葉(後略)。→陸游
半吐幽香特地奇   半ば幽香を吐いて特地に奇なり
正如官柳弄黄時   正に官柳の黄を弄する時のごとし
放翁頗具尋梅眼   放翁すこぶる具う尋梅の眼
可愛南枝愛北枝   南枝を愛すべくして北枝を愛す

ほころびかけた梅の香りはまことに香しく、
まさに芽吹き始めた柳の糸さながら。

この放翁(陸游の号)には「梅を尋ねる目」がある。
世の人は満開の南の枝を愛でるが、私は咲き始めた北の枝を愛でる。

・きごさい
春を待ちかねて、まだ冬のうちに早咲きの梅を求めて山野に入ること。
枯れ尽くした大地の中に春の兆しを探す心映えを尊ぶ。
寒気の残る山野を、一輪の梅を探し求める姿は、
人生の真を追い続ける心の旅にも似ている。

思わずニール・ヤングの「孤独の旅路」が脳内に流れました。

・小歳時記(水原秋櫻子編)
早咲きの梅を探して山野を訪ね歩くのを探梅または探梅行という。
本格的な梅の開花のころの梅園や近隣の梅を見て歩くのとは違い、
まだ確実に咲いているのかどうかわからない梅を探し歩くものなので、
心のどこかに余裕もあるし、
また咲いていたとしても一、二輪といったところなので喜びも大きい。
しかも大勢で歩くものではなく、一人二人で出掛けるものである。
俳句作者たるもの人に先がけて季節の変化を見付け出す努力を怠っては、
微妙な季感をとらえる感覚をみがくことはできない。

「俳句作者たるもの」・・・にドッキンドッキン!coldsweats01ががががんばります!!!

◆例句(『575筆まか勢』『増殖する俳句歳時記』より

あなづりし道に迷ひぬ探梅行  松本たかし
密談のほしいままなる探梅行 上野英一
どこからも見ゆる露坐仏梅探る 加藤富美子
梅探る離宮の奥に舟着場 増山千鶴子
丘ひとつ越え探梅のつもりなり 藤田湘子
探梅のナップザックに電子辞書 川崎展宏
探梅の寒さばかりを言ひどほし 正木ゆう子
探梅の間に半生を聞かさるる 中戸川朝人
探梅や山の名のつく駅に降り 池田秀水
探梅や遠き昔の汽車にのり   山口誓子

「探梅」という行動の中にある実感や会話・・・といった句が多いですね。
取り合わせっぽい句は少ないのですが、「仏」「舟」など
川崎展宏の句が今時っぽいですね。
おかげで一句閃きましたflair

◆参考記事
梅の花言葉、飛梅伝説
「源氏物語」の「紅梅」
わが背子に見せむと思ひし梅の花それとも見えず雪の振れれば 山部赤人(万葉集)

◆ヒント
・「小さな喜びを探す」という正統派のものから、「息抜き」「適当な外出の口実」というくだけた物まで、色々とありそうconfident(byシラズくん)
・やはり、梅を求め、探すこころ。生活の分類であることに注意、かな。
「探梅」にすでに含まれている感覚を繰り返さないようにしたいですね。(byすりいぴいさん)

2017年11月12日 (日)

◆11月15日締切の兼題:「炭」

◆季語解説
・『俳句ポスト』
ナラ、クヌギ、カシなどの木の幹や枝を適当な長さに切り、窯で蒸し焼きにして作る。
作り方によって様々な種類があり、用途も様々である。

・『日本の歳時記(小学館)』より抜粋
木材を炭窯で焼いて炭化させた燃料。
ガス・石油、電気などが登場する前は、料理も暖房も炭か薪に頼っていた。
炭は薪よりも煙や煤が出ないので、火鉢や湯の炉など、室内では炭を用いた。

傍題:木炭、堅炭、白炭、炭の香、炭火、消炭、炭納屋、炭挽く、炭売、炭斗、炭俵
・『俳句小歳時記(水原秋櫻子編)』より抜粋
一見素朴で単純に見える作業だが、火加減、空気の調節をあやまると灰になってしまう
気の許せない仕事である。
灯を消したあと灰を通して見える薄明りは美しい。

傍題:木炭、消炭、炭俵

◆例句
・『575筆まか勢
・『増殖する俳句歳時記

よそ事と思へぬ話炭をつぐ     間浦葭郎
丹念に炭つぐ妻の老いにけり   臼田亞浪
佳きことのありて跳炭愉しくて   岩崎 すゞ
小説も下手炭をつぐことも下手  久保田万太郎
かかはりもなき靴音か炭をつぐ  鷲谷七菜子
人といふかたちに炭をつぎにけり島 雅子
更くる夜や炭もて炭をくだく音   大島蓼太

◆小川双々子
例句の中の「炭俵的にぞ立つてゐようと思ふ/小川双々子」に惹かれ、
他の句も見てみました。(コチラとかコチラ)凄いですね・・・すごく好きになりました。
俳号を何と読むのか分かりませんでした(「ヌヌ子じゃないよね?」とは思っていた)が、

「そうそうし」だったのですね。そして男性だったのですねcoldsweats01
兼題「炭」のおかげで、また素晴らしい俳人の方を知れて嬉しいです!

◆参考記事
備長炭(Wikipedia)楽器にもなる。
・「紀州備長炭
・「枕草子」
冬はつとめて。雪の降りたるは言ふべきにもあらず、霜のいと白きも、またさらでもいと寒きに、火など急ぎおこして、炭持て渡るも、いとつきづきし。昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、火桶の火も、白き灰がちになりてわろし。
習った時、春~冬、全部暗誦しましたね。
私は寒がりで冬は滅法苦手なので、
その冬の中でも最も寒い朝方こそ「冬らしい」とするこの一文、とっても印象的でした!
・日本の昔話「猫と茶釜」(日本昔話「赤猫」も同じ話)
私、ずっとこの話のタイトルは「茂吉の猫」だと思っていましたが、それは別な話でしたsweat01
兼題「炭」は「昔話」「民話」「妖怪」などと相性がいいはず・・・!
そして、今度こそ「自在鉤」の出番か?(ドキドキ)
・「木にならう
・「世界遺産の自然と暮らし

2017年11月11日 (土)

【人】いうまいぞうまいまいたけくうまいと

『俳句ポスト』兼題「舞茸」の発表週です。

【人】舞茸の天麩羅ざふと喰らひつき
【人】舞茸の天ぷらばりばりばりのばり  井上じろ
【人】舞茸の天ぷら花の湧くやうに    剣持すな恵
【並】舞茸の天ぷら花と広がれり     葉音@チーム天地夢遥

「舞茸の天麩羅(4)/天ぷら(11)/てんぷら(4)」。
このキーワードでは多くの投句があったようです。
類想が多いだけに、殆どが【並】、【人】には4句。
「食感(オノマトペ)」を詠んだ句がそのうち2句あり、小さなオリジナリティが評価されたようです。
他の天麩羅では味わえない、あの独特の食感がたまらなく好き!deliciousshine
この句は、「さー次は『舞茸』だ」というタイミングの時に、
月波さん&こうこさんと入った居酒屋さんのメニューに「舞茸の天麩羅」があり、
大喜びで食べた時に出来たもの。2回くらい頼んじゃったcoldsweats01
【人】頂けたのはお二人のおかげです、有難うございます!!
また行きましょう飲みましょう!upupup

【人】いうまいぞうまいまいたけくうまいと
【地】まひたけはやうにほとほるほとのやう  凡鑽
【人】まいたけはさけてわたしはさみしくて  さとうりつこ

「似た語感の言葉を並べて一句を構成」「ぜんぶ平仮名」。
【天】の句も「ぜんぶ平仮名」でしたね。
「舞茸」というとあの「びらびら」、「ひらひら」が特徴ということで、
「オノマトペ」「リフレイン」「平仮名」と相性がいいと感じました。
まさにそんな着想からの2句を採って頂いたことで、
嬉しくて嬉しくて、また舞茸を買ってきて、天麩羅にして美味しく頂きましたdeliciousshine
意識的に固めに揚げて、井上じろさんの「ばりばりのばり」を味わいましたよ!!
そして揚げる時は、すな恵さん&葉音さんの「花」を感じました。
天麩羅鍋一面に広がって・・・ああ、もう「花」にしか見えない。幸せ!heart04


最後になりましたが、「舞茸」掲載の皆さん、おめでとうございます!!
皆さんの句を読んで、自分の生活の中で「おぉーこれが!」「ホンマやー」と実感する時、
絶対に忘れない、その度に思い出す句として自分の中に宿ります。
俳句をやっていて楽しいのは、こういう句が増えていくことだと師匠が言ってました。
本当に素敵だな、と思います。今週もたくさんの句と出逢えて感謝です。
有難うございました!!!

2017年10月27日 (金)

【天】烏瓜あれは迷い家だつたのか

ぎゃーーーーっ。


ぎゃーーーーーーーーーーっ。



ぎゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっshinecryingshine



【人】の発表リストの中で、「もしかして金曜フラグですか?」という位置に名前があったので、
「うおっまさか!?いやでも前もこんなことがあって不発だったじゃないか、
いかん、いかんよ期待しちゃ~~~・・・coldsweats01」という微妙な心持ちで迎えた金曜日。
個室の清掃後、PCの動作チェックを行うという職場環境をいいことに、
10時2分頃に『俳句ポスト』の結果をチラ見して、いきなり飛び込んできた自句にビックリ!!
(びっくりしすぎて慌てて消す)
その後、また別な席の清掃後に、もう一度見て、「マジか!?coldsweats02」と思い、
PCを開く度に増えてゆく皆さまからのお祝いコメント&お祝いメールの数々に涙涙・・・。
普段から交流のある方、お久しぶりの方、この機に初めてコメント下さった方、
皆さん、まとめてで本当に申し訳ありませんが、
本当に本当に有難うございます・・・!!!


【天】烏瓜あれは迷い家だつたのか
「迷い家(まよいが)」とは『遠野物語』の中に出てくる伝承です。山中に忽然と現れる幻の家で、そこを訪れた人に不思議な富をもたらすという話。「マヨヒガに行き当りたる者は、必ず其家の内の什器家畜何にてもあれ持ち出でゝ来べきものなり。」とあり、何かを持ち出すと富者になれるといわれているのだそうです。
『遠野物語』では、「迷い家」に出会いながらも何も持ち出さなかった女に、後日、川上から赤い椀が流れてきます。女はそれを「ケセネギツ(雑穀を収納する櫃)」の中に入れ、穀物を計る器として使ったら、いつまでたっても穀物が尽きなくなった、という話が収録されています。
「烏瓜」の色は独特の朱です。ハッと心が動きます。見つけると得をしたような気分にもなりますが、見てはいけないものを見つけてしまったような、不可解な気持ちにもなる。不思議な実だなあといつも思います。美しいような怖いような、ほのぼのと懐かしいような、はたまた妖しく隠微にも思え、そんな「烏瓜」の複雑な属性を踏まえた上で、「迷い家」と取り合わせたところに強く惹かれました。
「あれは」やはり「迷い家」だったのか。山中にあった豪奢な屋敷。立派な黒い門、牛小屋には牛、馬小屋には馬、広い庭には紅白の花、鶏の遊ぶ庭、朱と黒の膳と椀、火鉢にたぎる鉄瓶の湯。そして人のいない静けさ。恐ろしくなって逃げ帰ってきたけれど、気が付けば手には「烏瓜」だけが握られていた。あれ以来、「烏瓜」を見る度に、やはり「あれは迷い家だつたのか」という思いが去来する。
季語「烏瓜」の持つ本意を『遠野物語』の世界に見つけた一句。この「烏瓜」はいつまでもいつまでも虚の世界に鮮やかな朱を吊るします。(夏井いつき)


実は、「遠野物語」自体を読んだ訳ではないので、多少心苦しいのですが、
大好きな「うしおととら(藤田和日郎)」という漫画の6巻~7巻に「迷い家」が出て来ます。
それで、Wikipediaで調べて、お話を知りました。
しかし、表記を「迷ひ家」にするのを忘れていて・・・以後、以後は気をつけますcrying

「烏瓜」と言えば、俳句上達の方法として比々きさんからオススメして頂いた、
名句鑑賞」の第一弾に選んだのが正木ゆう子の「烏瓜」の句。
兼題「烏瓜」に向かうに当たって、この印象を大事に考えました。
この【天】は、まるで、そのことへのご褒美のようです。
こんなに嬉しいことはありません。
先人のすぐれた句に触れることで、季語の本意の片鱗を感じ、作句に活かすこと。
そのことを教えて下さった、比々きさんのお導きに、心から感謝します。
そしてこれからも、私なりに少しずつ前進していきたいと思っています。

胸がいっぱいすぎて、「水涸る」が全然思い浮かばないなんて言い訳しちゃダメですよねcoldsweats01
全没喰らわないように、こちらも頑張って考えます!!
ウオオオオオ!!!upupup

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