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プチ句会

2017年11月12日 (日)

山茶花や友より届く本二冊

「第8回プチ句会」、作者コメントもほぼほぼ頂きまして、無事終了かと思われます。
ご参加下さった皆さん、本当に有難うございました!!!
毎回皆さんの句はもちろん、選評がとても楽しみで、
十人十色の選評を読むうちに、同じ十七音のはずなのに彩りも形も大きさも、
しゅるしゅると回りながら輝きながら変化していくようで、本当に面白いです。
そんな「プチ句会」を満喫していた土曜日の夕方、衒叟さんからレターパックが届きました。
メール交換の中で話題になった、小川軽舟の本二冊を早速送って下さったのです。
そのうちの一冊の冒頭にある一文を紹介させて頂きます。

俳句とは、記憶の抽斗を開ける鍵のようなものだ。
(中略)
五七五に限定された言葉が直接指し示すものの情報量はわずかだが、
それをきっかけに引き出される読者の記憶の情報量は限りを知らない。


               (小川軽舟著「俳句と暮らす」中公新書より)

衒叟さん、いい時に良い本を有難うございます!!!
私も、「ひまわり畑」の方に、今回の「プチ句会」が始まる前に、
「詠み手はどこまで省略出来るか、読み手はどこまで想像出来るか」
といったことを書いたのですが、今回ほど皆さんのコメントが楽しかったことはなかったです。
そして恒例、今回の「季語ランキング」が洒落神戸さんより届きましたよ~!
以下、コメント欄に頂いた書き込みをまるっとコピペhappy02

どんどんぱんぱん、どんぱんぱん!!!
遅くなりましたが今回も季語の登場回数を集計してみました。
今回はなるべく傍題をまとめるようにしています。
※間違いなどありましたら、ご指摘ください m(_ _)m
 
五句 冬の雨(凍雨)
三句 冴ゆ(冴え)、時雨(小夜時雨、片時雨)、小春(小六月)、毛糸編む(毛糸玉)
二句 寒昴(冬昴)、古日記、雪(六花)、冬の月、冬の星(冬銀河、凍星)、冬の蝶(凍蝶)、冬の日(冬日向)、冬薔薇
一句 くしゃみ、コート、セロリ、ホットドリンクス(ホットココア)、寒燈、近松忌、枯蔓、虎落笛、雑煮、山眠る、初時雨、初雪、神の旅、石蕗の花、息白し、冬、冬の泉、冬景色、冬帽子、冬麗、日記買う、白鳥、麦蒔(麦を蒔く)、北風、毛布、落葉、冷し(冷たき)
 
今回は傍題も含めて「冬の雨」が一位!
まあ、季節が冬で課題曲が「雨の物語」なんで順当なところ。
二位に入った「時雨」も冬に降る雨のことなんでこれも含めるとダントツですね。
毛糸編むが二位に入ったのはやはり「恋」との相性の良さでしょうか。
次回も楽しみですね♪


洒落神戸さん有難う~~~!!!
お題的にも「雨」がトップで嬉しい気分shine
私は、「お題から頂いた(であろう)言葉」を数えてみましたよnotes

1位:「雨」12句
2位:「背中」6句
3位:「ページ」3句
4位:「ドア」2句
5位:「口紅(「化粧」から)2句

こちらも「雨」ダントツ1位でした!!
お題の面目躍如ですね、あ~ホっとしたーーーcoldsweats01

次回は「クリスマス・イブ」。
使えそうな言葉としては、
「雨」「夜更け」「雪」「来ない」「ひとりきり」「心」「秘めた」「街角」「銀色(「銀」、「色」)
あたりでしょうか。
季語の大本命は「クリスマス」・・・かなと思いますが、「聖樹」「聖夜」「聖歌」もいいよねshine
もうちょいしたら、また改めて募集記事も書きますので、
皆さまヨロシクお願い致します!!!

2017年11月 9日 (木)

◆結果発表(個人別)

◆個人別の発表(50音順)*計算間違いがあったらお知らせ下さいsweat01

あるきしちはる(合計35点)
26. ページ繰る君の睫の小春かな(13点)
28. ミカエルと君が呼ぶ猫片時雨(9点)
32. 君去りて冬の泉の部屋となる(13点)

大槻税悦(合計20点)
19. 頬ぬぐひ注したる紅や落葉掃く(1点)
31. 初時雨きみの名は無き伝言板(14点)
60. 枯蔓や最期のウソも「君のため」(5点)

小川めぐる(合計25点)
21. 小夜時雨キッスの雨を背中にも(2点)
40. 冬昴きみのてのひらまで半歩(10点)
54. シルエットかさね白鳥眠るころ(13点)

彼方ひらく(合計34点)
17. 君は摘む棘も眇たる冬薔薇(6点)
22. 練習の成果可愛くくしゃみして(21点)
45. 駅迄に手をつなぎなば冬銀河(7点)

かま猫(合計24点)
12. 相槌の少なくなりて小六月(10点)
18. 虎落笛どちらが好きと言われても(12点)
41. 手つなぎを入れしポケットあるコート(2点)

神山刻(合計31点)
33. 心音を君より知っている毛布(16点)
39. 長い雨ホットココアをねぶるキス(4点)
48. なで肩のかたちに毛糸編めるかな(11点)

桂奈(合計19点)
1. 夜明け前ふはりと捧ぐ六花(8点)
3. 手鏡は曇るや冬の雨静か(3点)
36. 口紅は濃くて冬薔薇寂しくて(8点)

捨楽(合計20点)
7. 冬の雨去りゆく背中君の嘘(6点)
11. 口紅の赤冴えてもつれ合う声(4点)
35. 窓越しにつなぐ小指や冬の月(10点)

洒落神戸(合計32点)
8. 日記買ふ一ページ目に記す名前(3点)
24. ころころと貴方へ向かふ毛糸玉(24点)
44. 朝練の校庭眺る息白し(5点)

すりいぴい(合計42点)
9. 前をゆく夫の背中や麦を蒔く(15点)
20. 下宿屋の黒電話鳴る石蕗の花(13点)
25. 飛行機を百ほど折れり古日記(14点)

司啓(合計24点)
15. 冬日向あなたと詠みし連歌かな(7点)
37. ドアノブに二本の傘や近松忌(15点)
58. アイドルは死んだ君らの冬景色(2点)

中山月波(合計23点)
5. 山眠る海馬は君の記憶だけ(10点)
10. 尾があれば強く振ってる冬日向(8点)
23. 残り香を部屋に閉じこめ冬の雨(5点)

24516(合計25点)
50. 愛のない愛撫のように北風よ(4点)
53. 真冬てふ名をもつ君が笑ふ冬(6点)
59. 君の背にとまる凍蝶ごと愛す(15点)

野良古(合計25点)
29. 寒燈や吾に吾の君に君の傘(9点)
47. 凍星や女たらしになれぬ吾(9点)
51. 冷たきや君との予定無きページ(7点)

蜂喰擬(合計43点)
4. 失恋に処方のセロリスープかな(19点)
42. アドレスを消して長湯や寒昴(13点)
55. ドア越しに聞く言訳や冬の月(11点)

花節湖(合計17点)
6. 小春空後悔なんかしてません(8点)
14. よそゆきの広き背中や毛糸編む(5点)
57. 夜更けまで窓打つ雨や古日記(4点)

山香ばし(合計15点)
34. 初雪やあの日と同じ歩幅追う(6点)
38. 駅冴ゆる目の合わぬよう彼見つめ(2点)
46. 雪止んだね仕方ないから別れましょ(7点)

葦たかし(合計24点)
2. 丸入れて四角も入れて雑煮かな(10点)
16. 冬麗の元町通り指輪見て(5点)
43. 粥を炊く君の背中よ冬の雨(9点)

ヨミビトシラズ(合計11点)
13. 冴ゆる雨ビニール傘も愛に変え(3点)
27. 終わる恋捨て置き神も吾も旅へ(6点)
56. 灰皿のマッチ飛び去る冬の蝶(2点)

立志(合計29点)
30. 「さよなら」を掻き消す凍雨君の熱(6点)
49. 冬帽子君とイヤホンひとつずつ(19点)
52. 時雨(じう)の夜に君の残り香消えにけり(4点)


◆得点順

蜂喰擬(合計43点)shinecrownshine
すりいぴい(合計42点)
あるきしちはる(合計35点)
彼方ひらく(合計34点)
洒落神戸(合計32点)

神山刻(合計31点)
立志(合計29点)
小川めぐる(合計25点)
野良古(合計25点)
24516(合計25点)

かま猫(合計24点)
司啓(合計22点)
葦たかし(合計24点)
中山月波(合計23点)
大槻税悦(合計20点)


捨楽(合計20点)
桂奈(合計19点)
花節湖(合計17点)
山香ばし(合計15点)
ヨミビトシラズ(合計11点)

おーーーーーっと!
今回は蜂喰擬さんの単独優勝となりました!!
いったんトップに躍り出たすりいぴいさんをゴール前でハナ差交わして!!
(すみません、私が集計ミスってしまったのです、申し訳ありません~~~sweat02
蜂喰擬さん、おめでとうございます!!「セロリスープ」大人気でしたね!!shine
そしてすりいぴいさん、先走って「優勝おめでとう」などと声をかけてしまい申し訳sweat02sweat02sweat02
3句ともに二桁得点での準優勝、確かな実力を知らしめましたね。
素晴らしいですshine
前回ダブル優勝のちはるさん&洒落さんは今回もガッチリTOP5に入っているし、
洒落さんの「毛糸玉」は最高得点句でした!!これまたおめでとうございます!!
あ”--------っちょっと待って、どう考えても女性の句だと思ったのに!!!
嘘だろ~~~洒落さんsweat01その女子力、私に少し分けて下さいーcrying
それから、前回は1句のみの投句だった彼方ひらくさんは今回3句出しで大躍進!!
大人気の「くしゃみ」の句、これも絶対女性だと・・・ん?
ひらくさんって、もしかして女性の方???男性だと思ってたのですが・・・。
俳号から性別が分からないので、今、激しく動揺しておりますcoldsweats02sweat01

あああ~~~~、それにしても迂闊でした!!
今回は、高得点5句を伏せるつもりだったのに・・・本当に申し訳ありませんbearingsweat01

またしても反省だらけの発表後な訳ですが、
今度こそ、次こそちゃんとしますので・・・どうか・・・どうかお見捨てなきよう、
よろしくよろしくお願い致しますsweat01sweat01sweat01


それにしても、今回は本当に楽しかったです!!!
皆さんの選句コメントからいろいろと感じられる部分があったり、
心の叫び、ナマの声、句の中に入り込んだコメントが多く見られた気がします。
そこで!
今回の選句コメントの中で、私が特にお気に入りのものをピックアップさせて頂きます!

14.よそゆきの広き背中や毛糸編む(花節湖)
編みかけのセーターを背中に当てている景と読みました。当ててもらってるときってなぜかちょっと緊張するんですよね〜背筋を伸ばして採寸している姿が微笑ましい♪(柊月子)*掲示板より

18.虎落笛どちらが好きと言われても(かま猫)
〇確かにアキと先につきあってたけど、マフユとも仲良くなっちゃったんだよね。マフユも彼女いるのとか訊かなかったし。アキも遊ぶのOKっていってたじゃん。てか二人こんな寒いとこで睨まないでよ、どっか暖かいとこ行こうよ。(24516)

33.心音を君より知っている毛布(神山刻) (16点)
◎「そんな小汚い抱き毛布なんか捨てて、早く彼女を抱けよ!」心音と毛布だけで独身男の生態をここまで語れるとは!作者が女性なら最高♪(葦たかし)

35.窓越しにつなぐ小指や冬の月(捨楽)
△「窓越しにつなぐ小指」だけで、十分雰囲気のある句。冬の月がどこか悲恋を想像させる。部屋の窓、列車の窓、テラスの窓、蔵の窓、牢の窓、社会の窓(?)……皆さんは、どんな窓を思い浮かべましたか?(ヨミビトシラズ)

57.夜更けまで窓打つ雨や古日記(花節湖)
△一晩中冷たい雨音を聞きながらとうとう一睡もせず、昔の日記読んでしまった。二人はどこで間違ったんだろう。もう一度やり直せるヒントはないのか。古日記を読みつつ考えていたのです。(桂奈)


次々抜き出していたら止まらなくなってしまったので、絞りに絞りましたcoldsweats01
本当に、皆さんのご意見が素敵で、鋭くて、意表をついて、面白くて、ためになる!!!
至らない主催者なのが申し訳ないのですが、「第9回」「第10回」とも、
お付き合い頂ければ幸いです。どうぞよろしくお願い致します。

最後になりましたが、「第8回」に参加下さった皆さま、
お疲れ様でした&本当に有難うございました!!!shineconfidentshine

◆きんきゅーれんらくっ!

ギャー!
今回から「上位5句は伏せて」と言っていたのに、
うっかりそのままUPしちゃいました!!!
上位の方、ごめんなさいごめんなさい!!!crying

◆「第8回プチ句会」結果発表~!!(番号順)

お待たせしました、「第8回」の結果発表です!
今回野良古さん作成の集計ツールを使わせて頂き、楽させて頂きました。
野良古さんーーーん、有難うございましたーーーー!!!happy02
皆さんからの選句メールの内容をそのまま反映出来るので、
検算の必要もおそらくないはず・・・。
もし「アレッ、後で送り直したのに???」という部分があればソッコーでご連絡下さい!

「○」の表記が対応外のものである、印が抜けていてコメントが反映されていない、
といった事例が報告されています。
当方で気づいた部分は修正していましたが、不十分だったようです。
皆さん、各自で一度ご確認下さい(><)



ではでは、選評一覧をどうぞ~~~!!!

皆さんの「作者コメント」もお待ちしておりますshine
文字数は管理人のコメントを参考になさって下さい。
それ以上に語りたい自句自解があれば、
「個人別結果発表」の方に書き込んで頂けると嬉しいです。
よろしくお願い致します!!



1. 夜明け前ふはりと捧ぐ六花(桂奈) (8点)
○手のひらで掬って落とした動きが目に浮かびます。しかも「ふはり」で少しゆっくりになって、画数が少なくて音は多い「六花」でさらにゆったりと終わる。意味と調べが一致している点が素晴らしいです。(彼方ひらく)
◯気温が1番低くなる時間に美しい六花が、まさに捧げられた、という措辞が好きです(かま猫)
△熱い夜の余韻をさますように捧げる「六花」、素敵です!三段切れを解消したらもっと「ふはり感」が増しそう。恋人に六花を捧げたのなら「君に捧ぐる六花」と言った方が分かり易そうです。(小川めぐる)
△六花の六。それは形ではなく作者の満たされない想いでしょうか。奇しくもラッキーセブンに、あとひとつ足りないのです。(司啓)
△いただきたかった句です。直接的に恋を想起させるワードはないのに、好きな人に「六花」を「捧ぐ」のだとちゃんとわかります。凄いなぁ。(捨楽)
△六花という季語で、視点がクローズアップされ、さらに捧ぐの言葉が入ったことで、そこに意中の人がいるのか、想起しているのか、想いの強さ、そして広がりを感じました。(山香ばし)
★雪は「ふはり」としたものではないでしょうか?捧ぐも光景が見えてきそうで見えてきませんでした(24516)
★皆さんの「恋の句」だ!とわくわくしての1句目、一読してとても素敵な句だと思いました。ただ「恋の句」という前提なしには、誰が誰に「捧ぐ」のか読み取りにくいかなと思います。(野良古)
★誰(何)が何に何を捧ぐかが、考えたのですがわからず。「捧ぐ」が原因と思います。夜明け前はなんとなくつけた印象。違っていたらスイマセン・・。(すりいぴい)
★恋の句と解釈できませんでした。(神山刻)
★「ふわり捧ぐる」で三段切れは解消できるが、「六花」を「捧ぐ」はややキザすぎると思う。(あるきしちはる)
★情景は綺麗だが、「捧ぐ」の読みが分かりにくい。「新婚初夜の女性(=六花)が夜明け前にそっと操を捧げる」と読めなくもないが、兼題抜きで読んだらそこまで読む人がいるかどうか……?(ヨミビトシラズ)
後朝の朝をイメージしました。黒漆のお盆にふんわり盛られた雪に男からの文が添えてある。その文には皆さんがコメントしてくださったような内容の短歌が墨付きも濃く淡くしたためられているのです。わかりにくいというご指摘ももっともだと思います。けど自分のなかではすごく気に入ってます。(桂奈)

2. 丸入れて四角も入れて雑煮かな(葦たかし)(10点)
〇着想が面白く個性的言い回し。「かな」が合っています。あるカップルの三が日。「恋の句」に出てきがちなステレオタイプ言葉に陥らず、しかもちゃんとお題が感じられる句。(すりいぴい)
○丸餅と四角餅。出身地の違う二人が食文化の違いを楽しんでいてほっこりする。味噌はどうしたのかな。笑(あるきしちはる)
△お雑煮って地域によって違うので、「俺んとこは」「えーウチは・・・」ってなりますよね。でも、どっちかに合わせるのではなく、どっちも入れちゃえと。恋成分は薄いですが、おおらかで確かな絆を感じます。(小川めぐる)
△四角は喧嘩。丸は仲直り。雑煮は幸せな生活。古くからの慣習ゆえ逆に新鮮に思えました。(司啓)
△上五、中七で謎を提示して、下五で種明しをする構造。読み終えたとき、お雑煮を食べるときの特別な気分が湧き上がってきました。(野良古)
△関西出身の彼女は丸い餅、東北出身の彼は四角い餅。どちらも入れて仲良しです。恋というより長年連れ添った夫婦が、相談の上決めたお正月のルール、かな。微笑ましい。(桂奈)
△下五で季語にばったり行き当たる愉快。切り口がいいですが、季語が新年で指定外のため○→△に。恋の句として三角関係ではいたくないということなら、二人の雑煮に三角は入れないとはっきり書いた方がいいかも。(彼方ひらく)
△生まれ育ったギャップも含めて好きになる。大きな幸せを感じる句ですね。我が家は焼いた四角に鶏肉、シイタケ、ミツバなどで澄まし汁です。たぶん丸の人とお付き合いしたことないなぁ。(山香ばし)
★楽しい雰囲気は伝わってきて好きなのですが、いろんなものが入っているから雑煮という名前なのだという季語の説明になっていると思います(24516)
★季語「雑煮」で丸と四角の餅とイメージしました。テーマから読むと、丸い女性も四角い女性もみんな広い気持ちで受け入れるよ~ということだと思ったのですが、ワンポイントで恋愛観が出ていれば△もしくは〇にしたと思います。発想はすごく面白いと思ったので、そこが残念でした。(大槻税悦)
★雑煮は新年の季語、かつ恋の句と解釈できませんでした。(神山刻)
★雑煮からは、あまり恋が感じられませんでした。(花節湖)
★発想と描写はそれなりにあるが、心情に乏しく、事実の羅列に見えなくもない。兼題からも遠い。なお、個人的には「雑煮」ではなく「おでん」(^_^;)(ヨミビトシラズ)

3. 手鏡は曇るや冬の雨静か(桂奈)(3点)
△ため息でしょうか。冬の雨が追い打ちをかける。でも、じたばたせず待っていれば、いつかは晴れた春になる。そんな作者の心が見えました。(司啓)
△雪にならない雨の静けさっていいですよね。情景が浮かびます。出かける前のアンニュイな雰囲気、でもその後の晴れやかな気持ちも見えてくる気がしました。(山香ばし)
△「手鏡は曇る」に何を読むかだが、大体の場合において「冬の雨静か」に上手く繋がる、そつの無い句。ただし、具体的映像にやや欠けるため、インパクトは薄い……ちょっと踏み込み不足気味。(ヨミビトシラズ)
★「手鏡は曇る」と断定した後の中七のやの切れ字が効いていない気がしました。あと下五の静かが省略できそうな気がします。(24516)
★「手鏡の曇るや」(あるいは「曇りて」)ならスンナリ読めますが、「手鏡は」だと「や」が疑問形とも感じられます。しっとりした雰囲気は感じられますが、「恋の句」としては少し遠い気も。(小川めぐる)
★「や」でちぐはぐになった印象。切らずに「て」はいかが。雰囲気はあり、甘くないのはいいですが。(すりいぴい)
★恋の句と読めなかった。「手鏡の曇りや」の方がすっきりすると思う。「静か」のイメージは季語に含まれているので蛇足かも。(あるきしちはる)
恋をしている女性は鏡を見る時間が増えると思います。(こんな時に限ってニキビが、、)とか(今日の私は結構かわいいheart01)とか。そんな揺れる気持ちを手鏡を覗く女性に託したのですが俳句として上手く行きませんでした。(桂奈)


4. 失恋に処方のセロリスープかな(蜂喰擬)(19点)
〇セロリスープで採りました。セロリは焼いたりあるいはサラダで良く食べますが、スープは経験なし。でも風邪と失恋には効きそうですね~。(葦たかし)
〇失恋なのに、少し明るいイメージを抱くのは「セロリスープ」という言葉のおかげでしょうか。治療薬のセロリスープで前向きになれるという予感のする句で、とても素敵です。(大槻税悦)
○ちょっと苦い恋が終わったのかな。「失恋」と「セロリ」の取合わせが良いと思いました。(花節湖)
○失恋と真正面から突っ切って、そこにセロリスープはずるい。じんわりと冴えのあるやられた感がありますね。でも、その後シャキッとするんですよね。SMAPの歌、セロリを思い出しました。(山香ばし)
○セロリスープの明るさ、清潔さが前向きな気持ちを感じさせる。(あるきしちはる)
◯セロリは神経を鎮め、リラックスさせる作用があるので、失恋にはぴったり。失恋の処方という発想が面白い!(中山月波)
△セロリスープがとても美味しそうです。ただ、最初の「失恋に処方の」が寸詰まり感が拭えませんでした。最後がかなの切れ字なのでスッキリ一読したかったです。(24516)
△思わずセロリスープの効能を調べちゃいました(^^;ただ「処方」と言ってしまうと説明っぽいので、時間情報とか場所情報などに替えてもいいかもと思いました。(小川めぐる)
△失恋の苦さをセロリは溶かしてくれない。溶かしてくれたのは切れ字の、かな。(司啓)
△セロリには気持ちを落ち着かせる効能があるのだそうで、なんと理に適った一句だろうかと。(捨楽)
△とても○にしたかった。俵万智さんの「自転車のかごからわんと」の短歌を思いだした。セロリを生でポリッと齧った二人、その恋が終わり思い出のセロリはスープになり心身を温める。(桂奈)
△可愛らしくて好きです。語順をいじって「処方して」「処方箋」などもあり得るかと。(神山刻)
△「失恋+セロリ」……意外だけど不思議としっくり来る組み合わせに、思わず笑ってしまった句。誰がこんな物を処方したのかは謎だが……(^_^;)(ヨミビトシラズ)
★共感です。ただ「処方の」が説明的な感じがします。(野良古)
★理由、結果の句になりかけか。「の」と「に」を入れ替えては。個性ありますが「かな」がちょっとしっくりきません。(すりいぴい)
「恋」とストレートに読み込んだ句を一句作りたくて。「処方」という俳句らしからぬ言葉を入れてみたのですが、確かに説明的だとの意見もごもっとも。セロリスープのチョイスに救われました。選評ありがとうございました。(蜂喰擬)

5. 山眠る海馬は君の記憶だけ(中山月波)(10点)
◎脳の記憶の奥の奥には、忘れようとしても残っている記憶がありますよね。山眠るという季語が効いていてとても素敵です。(大槻税悦)
○まずは季語の選択が巧みだと思いました。眠る。海馬。記憶。山もおそらく幻で、そこにいるのは、たった一人の人間だけ。(司啓)
△「山」:「海馬」は取り合わせの妙を感じます。幸せな記憶だけを抱いて、春まで眠り続けるのでしょうか。それは悲しい恋だったから?確かなヴィジョンを持つものがないことで、余計に「君」を想像させます。(小川めぐる)
△感傷的な言葉を使わず恋の句として成立していると思います。ただこなれていない感じで、整えられると思います。(すりいぴい)
△季語の選択が面白いです。スケールが大きくてゆったりした人が詠んだ句、だと思いました。私なら選ばない季語だと思いました。包容力にあふれた人を想像しました。(桂奈)
△純粋な恋模様の句ですね。よく見れば山と海の文字があり、お互いの育った環境の違いまでを含んだ句のように思え、取り合わせの妙味を感じました。(山香ばし)
△はじめ、海馬と記憶がくどいように思いましたが静かに息を潜め寂しさの中にいる様子が見えて好きな一句になりました(かま猫)
★「山眠る」という地理の季語の情景を出さずに、全く関係ないものと取り合わせるのはとても難しいと思います。(24516)
★海馬という一種の専門用語を使う必然性がない(言葉が活きてない)と思いました。(野良古)
★海と山の組み合わせなのかもしれませんが、季語と合ってないかも。(彼方ひらく)
★「海馬」と「記憶」が近いように感じました。(花節湖)
★「海馬」があれば「記憶」はいらないかも。「に君の」とすれば姿の描写ができると思う。またこの内容なら読者に最初に山のイメージを与えるのは損なので季語は下五へ。(あるきしちはる)
★海馬の指し示す物は意外に多く、脳の海馬を明確に示すために「記憶」という言葉を使ったのだろうが……いざ「海馬=脳の海馬」と分かると、今度は「記憶」がかえって邪魔になる。扱いの難しい言葉(-_-;)(ヨミビトシラズ)
もしもいつか身体的機能を失い、瞬きしかできなくなったとしても、海馬に溢れる君の記憶だけで私は生きていける、との句意でした。ほぼそのまま読み取って頂いた、税悦さん、司啓さん、ありがとうございました。とても嬉しかったです。夫に贈ったら喜んでくれました(てへぺろ!)(中山月波)

6. 小春空後悔なんかしてません(花節湖)(8点)
△中七下五のフレーズ自体はドラマなどでよく聞く台詞だとは思うのですが、上五の小春空に向かって前向いて言っている感じがしてとても好きです(24516)
△誰もが一度は書いてしまいそうな句。どんなに厳しい日が続いても、ぽっかり訪れる小春日もある。そんな日を笑い合えれば幸せ。この二人に、最終的に穏やかな春の日が続くことを願います。前半の字面が窮屈かな?(小川めぐる)
△作者はいつか言ってやろうと、小春を待ち構えていたのでしょうか。そう思うと、少し、いとおしくなりました。(司啓)
△ほんとに?(笑)(野良古)
△辛い恋への決意表明なのかな、と思いました。季語のお陰で悲壮感が和らいで救いが見えます。(捨楽)
△深みに乏しいですが、ここまでダイレクトにいい切った勇気に△。漢字五連発が窮屈ですね。季語は合っている印象。(すりいぴい)
△小晴空を見上げる凛とした女性はどこか少女のおもかげのある可憐な人。失恋したって、前どころか上を見て歩いてゆくのだと思いました。(桂奈)
△この言い切りが切々と迫ってくるようです。言い切っているのに、どこか強がっているような含みもあって、あぁこれが恋なんだなぁという気持ちを懐かしく感じました。(山香ばし)
★この決意は恋愛絡みだけとは言えないので、恋の句とするには弱い。また映像が空しかない。具体的な物や行動を書き、季語で後悔のなさを感じさせたい。(あるきしちはる)
★「後悔」のカバーする内容があまりにも広く、抽象的過ぎ。踏み込み不足……丸投げされた感すらある(*_*)(ヨミビトシラズ)
台詞のような句がどう評価されるのか、無得点覚悟の句でした。ご指摘の通り、前半の字面が窮屈な感じはあり、後悔は恋とは限らず、抽象的すぎました。選とコメントを下さった皆さん、ありがとうございました。(花節湖)

7. 冬の雨去りゆく背中君の嘘(捨楽)(6点)
○どんな嘘なのだろう。冷たい冬の雨のような悲しい嘘なのだろうか。衝撃的な嘘なのか。「去りゆく」に時間経過を感じられて良いと思いました。(花節湖)
△句意はなんとなく伝わるのですが、下五の「君の嘘」は唐突に出てきて答えを言っているように感じてしまいました。背中を背にして余った二音で何か出来ませんでしょうか?(24516)
△三段切れですが、ブツ切れのリズムが臨場感を増しているように思います。漫画のコマ割のようで、最後に冷たい雨の中取り残されて立ちすくむ主人公のカットまで浮かびました。季語効いてると思います。(小川めぐる)
△よくあるワンシーンにも思えますが、背中の異性はどちらなのかを想像すると、二つの場面が浮かび上がります。たった君の一文字で。(司啓)
△「嘘」の句、もう一句ありましたね。嘘と恋。定番な組合わせかもしれませんが、季語と合っていると思いました。相手を思っての優しい嘘は恋愛中だけ許されるんです。結婚したら嘘はダメ。笑(桂奈)
★三段切れで損をしてると思います。(野良古)
★三段切れ必ずしも悪いとはいいませんが成功していない印象。いわゆる「気取り」が感じられます。テレビドラマかJPOPみたいなんです。心情は季語に託して。(by衒叟さん) (すりいぴい)
★三段切れにならないように推敲できそうです。(蜂喰擬)
★メロディーが付きそうな句で雰囲気があるのですが、ちょっと三段切れの感は否めず、もったいないなぁと思いました。(山香ばし)
★「背(せな)と」とすれば三段切れは解消できるが、措辞に既視感があり季語も広いので、少しのオリジナリティか具体的な季語が欲しい。(あるきしちはる)
★「冬の雨の中、事情を抱えて身を引く君の背中を、事情を察しながらも見送る」という味のある光景は浮かぶが、因果を含んだ名詞三つを三段切れで書かれると「事実の羅列感」が強まる。惜しい句(>_<)(ヨミビトシラズ)
★うーん、抽象的でどんな状況、どんな気持ちの句か読み解く事が出来ませんでした。(洒落神戸)
えーと、ごめんなさい、三段切れって何ですか?というところから勉強してきます…。情景は、めぐるさんが描いてくださったイメージそのものです。ただ、今これを書きながら気づいたのですが、私はこの句を男性同士の恋で詠んでいたようです。脳内で立ち去る「君」も男、立ち尽くす自分(詠み手)も男視点でした…(捨楽)
flairこの言葉:「三段切れ」とは、名詞三連発や動詞終止形によって、一句が三つに分かれていること。有名な句としては「目には青葉山ほととぎす初鰹(山口素堂)」「初蝶来何色と問ふ黄と答ふ(高浜虚子)」などがあります。

8. 日記買ふ一ページ目に記す名前(洒落神戸)(3点)
△彼との新たな1年に向けて、素敵な日記帳を買われたのだと思います。想像は出来ますが、やはり「君の名」であることをきちんと書いた方が良さそうです。(小川めぐる)
△作者の心情はどちらなのでしょう。男なら、しみったれた気持ちで設定した一年の時効。女性なら、打倒××の張り紙のような。(司啓)
△上五終止形だけど内容は切れていないので「買ひ」と繋げてもいいかも。また、書けない名前とすることでより強い想いが表現できそう。(あるきしちはる)
★中七下五が少しリズムが詰まっているような感じがしました。上五が七音になりますが季語を一番最後にもってくるのはどうでしょうか?(24516)
★お気持ちよく分かります。ただ光景を想像しようとすると、日記買ふのは年の暮、一ページ目に何か書くのは初日記で新年なはずなので、微妙に時期が想像しがたかったです。(野良古)
★日記に初詣のお出かけのことを書くのだ、という予定。決意か。ページは頁の方がいい気がします。季語以外を整えられると思います。(すりいぴい)
★下五の字余りが惜しいと思いました。「記す名は」ではどうでしょうか?(桂奈)
★句会のテーマから、好きな人の名前なのかとは思ったのですが、句単体で見ると買った日記に自分の名前を記名しただけのようにも読めると思います。(蜂喰擬)
★たぶん想いを寄せている人の名前を最初に記すという意味なのでしょうが、これだと買ったばかりの日記に自分の名前を記すという句にとられる気がします。(山香ばし)
★「日記の最初のページに、日記に書くべき最も身近な人である恋人の名前を書いた」と言いたいのだろうが、読みようによっては「日記の表紙に自分の名前を書いただけ」と読めなくもない(T_T)(ヨミビトシラズ)
すいません、アホです。小学生の頃から日記とか読書感想文とかを書くのが大嫌いだった私は「日記」なんて長らくつけたことがなく。あれ?でも毎年この時期に買うぞ、あれあれ、そう「ほぼ日手帳」!って日記じゃなくて「手帳」じゃん!はい、初冬〜年末に新しい手帳を買うイメージで詠んでしまいました m(_ _)m(洒落神戸)

9. 前をゆく夫の背中や麦を蒔く(すりいぴい)(15点)
◎どこにも恋愛感情を謳う言葉は見当たらないのですが、お互いの無言の愛を感じます。愛だけど、ほのかな恋情も見え隠れして、さらに麦を蒔くがよく効いていますね。(山香ばし)
〇今日は珍しく喧嘩した。すぐ終わったけど喧嘩は喧嘩、夫はまだ怒ってる。仕事しない訳にはいかないから二人で麦蒔きしてる。何十年も一緒に作業していれば口きかなくても問題ない。良いのか悪いのか分からないけれど。(24516)
○よく見る句ではありますが、キッチリまとまっています。夫が穴を開けて、妻が種を蒔く、息もぴったりなのでしょう。信頼と愛情を持って夫の背を見つめる妻の微笑みが見えるようです。「愛」ですね!(小川めぐる)
○夫とともに過ごす一風景を淡々と描いていますが、「厳しい生活」とか「暖かな光景」などの単純な表現では形容できない、この句でないと表現できない感情を読み取りました。これぞ俳句という秀句だと思います。(野良古)
△妻は夫の背に、過去現在未来を見ているのでしょうか。あとひとつ、実は作者が夫婦以外としたら、「種蒔く人」の絵画に、一人の女性を加えた斬新な構図が見えてきました。(司啓)
△気がつくとこの人の背中だけを見てきた日々。毎年同じことの繰り返しだが不思議と飽きたとは思わない。穏やかな愛に満ちた結婚生活が見えると思いました。いいですね。(桂奈)
△一見、背中の補足説明になっているとも思える上五、とはいえ意外と換えが効かない気がします。(神山刻)
△長年連れ添ってきた夫婦。妻は、黙々と進みゆく夫の背中を見ながら支え続ける。これも恋なのだと思いました。(花節湖)
△道を歩いているのかと思わせて、下五の展開が面白い。素朴な日常を描いていて、恋というより愛の句という印象。(あるきしちはる)
△寡黙に自然の中に淡々と生業をこなす景が美しいと思いました(かま猫)
★視点はなかなか面白いけど、実質「夫婦が縦に並んで麦蒔きしている」以上の内容が読み取れない。兼題との繋がりも薄い(-_-;)(ヨミビトシラズ)
みなさん、深く読みこんでいただき恐縮しきりです。特に野良古さんには、過分なお言葉を頂戴しました。図らずも特選におしたのは野良古さんの御句だったのも嬉しいですね。特選にしていただいた山香ばしさん、ありがとうございます。私は山香ばしさんの句を読み切れず、◎○で採れず失礼しました・・。(すりいぴい)

10. 尾があれば強く振ってる冬日向(中山月波)(8点)
〇着想が良く実感・可笑しみがありますね。この季語こそで、季語以外と響き合っています。口語体でこその句かも知れません。(すりいぴい)
△不思議な句ですね。犬や猫のイメージがそうさせるのでしょうか。擬人化はあくまでも人間の傲慢で、動物からすれば、何というのでしょうか。(司啓)
△実感としてとても良くわかるので。はい。(捨楽)
△ん?飼い犬とご主人さまの関係か?と微笑ましく思いました。冬日向で大好きな人の前で素直に喜びを表せる幸せを感じました。(桂奈)
△可愛い句。犬派として一票。全体を文語にしてしまうか、「あれば」をもっとくだけた言い方にした方がしっくりきます。(蜂喰擬)
△もしかすると課題曲の「(雨が)降ってる」と「振ってる」を懸けてる…?(神山刻)
△素直に面白い句ですね。隠そうと思っても、つい動いちゃったりして、バレバレなんてことも。ほんと人間に尾が無くてよかったなぁと常々感じますね。(山香ばし)
★中七の振ってるという口語の感じなら、上五は尻尾あったら、という感じの方が合っていると思いました。(24516)
★このままでは日だまりを喜んでいるだけのようで、多少なりとも恋成分が欲しいところかと。私の頭では「強く」を省いて「君に」くらいしか思いつきませんでしたが(^^;(小川めぐる)
★措辞にも季語にも具体的映像がないのでそれがある季語にしたい。また「振ってる」より「振れてしまう(から気持ちがバレてしまう)」という内容にしてはどうか。(あるきしちはる)
★「もしも自分が犬ならば」と考えた句なのだろう。冬日向の喜びを伝える句で、発想は面白いけど……さすがに、兼題との繋がりが薄いような気がする(^_^;)(ヨミビトシラズ)
もし私が犬だったら、好きな人に会えば駆け寄ってちぎれるほど尻尾を振って、テンションMAXでぐるぐる回ってしまうだろうなと。山香ばしさんの読み通りでした。これは絶対口語体だと思ったので、すりいぴいさんのご意見も嬉しかったです。共感して下さった皆さま、ありがとうございました。(月波)

11.  口紅の赤冴えてもつれ合う声(捨楽)(4点)
◎真っ白な画布に真っ赤な油絵具を激しい筆致で塗りたくり、やっと乾いて、さあ、どうしてやろうかという作者。もつれ合って線からはみ出たっていいんです。俳句に線はいらない。塗り絵ではないのですから。そんな知的な葛藤が、この句には満ち溢れています。(司啓)
△うわぁ、だいぶ深度を感じる恋ですね。でもこの情景は目に見えているのか、それとも見えていないのか?そのわからなさがまた雰囲気を上げているように感じました。(山香ばし)
★何かリズムに乗れず言葉がすっと入ってきませんでした。語順を逆にしてみてはどうでしょうか?ちょっとニュアンスが違ってきますが。(24516)
★なんとなく、水商売の嬌声っぽく感じられ・・・「恋」とは真逆のイメージを持ってしまいました。すみません(≧へ≦)(小川めぐる)
★作者の立ち位置が読み取れませんでした、すみません……。ほかの誰かがもつれ合う声をどこかで聞いている?(野良古)
★「冴ゆる」は「寒さが醇化した時の透徹した感じ」とか。口紅の色が「冴ゆる」はどこかしっくりこず。主観ですが・・。「赤」といわなくともいいような。(すりいぴい)
★557と破調の句、と読んでいいのでしょうか?「もつれ合う声」から、喧嘩なのか愛し合っているのか判断が出来ませんでした。私の想像力?経験?の欠如かもしれませんが。苦笑(桂奈)
★中五と下七が対立して、姿が見えているのかいないのかよく分かりません。また、もつれあったら口紅は相手に移ったり掠れたりするかなと。(彼方ひらく)
★この「冴え」は色が鮮やかであるの意で季語「冴ゆる」の本意からはズレていると思う。「赤」で切るのも無理があるし...。(あるきしちはる)
★描写は上手いが、「冴えて」にどうしても違和感。「冴える」とは、「冷たく鋭い事」……「口紅+冴える」だと、「鋭い(=鮮やか)」はともかく「冷たい」が「もつれ合う声」に上手く掛からない気がする。(ヨミビトシラズ)
まずは司さん、特選ありがとうございました。知的だなんて照れます(〃ω〃)一夜限りの恋を詠もうとして、シーツの上で真っ赤な口紅だけが艶めかしく見えている様をイメージしてしまったので、あるきしちはるさんの「この『冴え』は色が鮮やかであるの意で季語『冴ゆる』の本意からはズレているが、まさに仰るとおりです。意味を混同していました。(捨楽)

12. 相槌の少なくなりて小六月(かま猫)(10点)
○季語のおかげでネガティヴな印象はなくなり、空気のようなあうんの老夫婦が浮かぶ。縁側でそれぞれのことをしながら日向ぼっこでも、という感じ。(すりいぴい)
○相槌が少なくなったその先は……と思ったら小六月。もしかして安心しきった仲で暖かいからウトウトしてるのかも。(洒落神戸)
△小春日の気持ち良い句なのですが、この間ちょうど宇田喜代子さんの「蚊帳の中いつしか応えなくなりぬ」を読んだあとだったので発想に既視感をまず感じてしまいました。ゴメンなさい(24516)
△倦怠期のようにも思える措辞ですが、季語が「小六月」なので会話がなくても安心していられる二人を想像しました。小春日和のなか、うっとりと静かな時間を過ごしているのでしょう。「恋」の季節は過ぎたようですね。(小川めぐる)
△小六月の用い方に、こんな手法もあるのだと思いました。ピンセットですべてをつまみ上げ、最後に残るのは、ほんの小さな小さな冬。(司啓)
△実感、納得感があります。素直な措辞に一票。ただ、小六月は「小春」の傍題で少し暖かい感じだと思います。この句にはもう少し寒い感じの季語のほうが似合う気もします。(野良古)
△小六月の季語を初めて知りました。ぽかぽかと暖かい冬の日だが相槌が少なくなった二人にはややもすると冷たい空気が流れるようになった。微妙な緊張感を感じます。(桂奈)
△陽だまりでの相槌なのか、ひょっとして居眠りをしているのか、そんなほのぼのとした情景が浮かび、どこか老いらくの恋を感じました。(山香ばし)
★会話する上で相槌は大切だ。それが「少なくなり」だと相手への関心が薄れてしまったように思えて、季語が合っていないと思った。(あるきしちはる)
★「小六月(小春日和)」は、+にも-にもなり得る季語だと個人的には思っています。「相槌の少なくなりて」だけだと場面の具体的情報が足りず、決め手を欠く。インパクトも薄い。(ヨミビトシラズ)
「小六月」という季語の持つイメージを大切にすると、すりいぴいさん、野良古さん、洒落神戸さんのご指摘に納得です!(中略)山香ばしさん、めぐるさんのステキな読み、ありがとうございます。司啓さんの「ピンセットでつまむ後に残る小さな冬」なんて素敵な言葉!心に留めておきます。自分の気持ちとしては桂奈さんの読みの通りでした。(中略)終わりそうだけど、別れる未満、のような。評を下さったかた、ありがとうございました!(かま猫)

13. 冴ゆる雨ビニール傘も愛に変え(ヨミビトシラズ)(3点)
△手持ちの歳時記によると、「『冴え』とは澄み切ることをあらわし、大気、光、色、音などが透き通るほどまでになったことをいう」とのこと。冬場の冷たい雨を表す季語もたくさんあるので、「冴ゆる雨」には違和感が。(小川めぐる)
△冴ゆると愛を左右に携え、ど真ん中のビニール傘が効いています。安物であればあるほどいいと思います。(司啓)
△雨はビニール傘すら愛に変える。というより二人にとってこの世の全ては二人の愛のためにある小道具にすぎない。雨もビニール傘もすべて愛に変換する、二人。どーぞどーぞ。苦笑(桂奈)
★助詞や語順から、歌謡曲の歌詞のような印象が拭えませんでした。(24516)
★モチーフはよく分かりますが、「も」が不用意だったかと思います。(野良古)
★座五は不明・抽象的でなんとなくつけた感じが。傘を愛に変えるってなんでしょう。「も」がマイナス。雨は他に何かを愛に変えたのでしょうか。(すりいぴい)
★やや漠然としている気がします。おそらく思い描いた情景が描ききれていないのでは。(山香ばし)
★「も」は焦点が分散するリスクがあるので、本当に「も」でいいのか熟考を。下五の意味がわからなかったので判断が難しいけれど、「を」が適切な気がする。(あるきしちはる)
コンビニの500円のビニール傘ですら、冬の突き刺すような雨の中で、独り寂しくずぶ濡れになっている人間に差し出せば、そこに愛が生まれても全然不思議じゃありません。色んな意味で、「安い愛」です。「も」はやっぱり地雷だったか……bearing(ヨミビトシラズ)

14. よそゆきの広き背中や毛糸編む(花節湖)(5点)
○よそゆき~背中やまでに女性のアイロニーを感じました。でも最後は毛糸で編んでくれるんですね。全部見抜かれている。参った。マルつけるしかないですね。(司啓)
△最初、上五の「よそゆきの」背中の意味が分かりませんでした。外では背筋を伸ばして仕事しているけれど家ではゴロゴロしているみたいな意味でしょうか?それなら夫を心配している妻の姿が想像できました。(24516)
△「よそゆき」という言葉から、彼の心が自分を向いていない印象を受けました。でもセーターを編まずにいられない女心。ちょっと寂しい恋なんですね(;;)←違ったらゴメンナサイ!(小川めぐる)
△私編み物出来ないので彼のために編むって憧れます。少女漫画チックなこの乙女心を快く受け止めてくれる優しい彼。素敵♡(桂奈)
★「よそゆきの」が曖昧でうまく読み取れませんでした。スーツを着てる?或いはよそよそしい感じ?「毛糸編む」に対する「広き背中」という措辞は好きです。(野良古)
★比喩にやや無理感があります。季語が絶対に動いてはいけないとはいいませんが響き合っていないような。「広き」はなんとなくつけた印象。違ったらスイマセン・・。(すりいぴい)
★よそゆきの背中、という言葉が上手く解釈できませんでした。(神山刻)
★「よそゆきの」がわかりにくいです。ひょっとして語順で大きく損をしているのでは。(山香ばし)
★「よそゆきの背中」の意味が分かりにくいです。(中山月波)
★「よそゆきの背中」がわからなかった。背中の持ち主の態度なのか、外出するところなのか。単に外着を編もうとしているのか。(あるきしちはる)
★「よそゆきの広き背中」……恋人、あるいは息子だろうか?だが、具体的な光景として読んでも何かの示唆として読んでも、「よそゆきの広き背中」と「毛糸編む」が上手く噛み合わない……すみません(T_T)(ヨミビトシラズ)
よそゆき(余所行き)には、外出の時に着る服、いつもと違う態度、と二つの意味がありました。「背中」というキーワードを使いたかったので、無理があったかもしれません。悲しい恋、幸せな恋、いろんな恋を読み取って下さり、ありがとうございます。○を下さった司啓さんには、全部見抜かれている・・。そんな気がしました。選とコメントを下さった皆さん、ありがとうございました。(花節湖)

15. 冬日向あなたと詠みし連歌かな(司啓)(7点)
○際立った何かがあるようには感じないのに、すっと心に入ってきました。(彼方ひらく)
△小春日につらねうたの会をするなんてとてもお洒落だと思いました。ただ過去形にしなくてもいいのかなと思いました。(24516)
△日向に座り、かつて詠み合った連歌を思い出しているのでしょうか。続きを紡ごうにも、あなたはもう居ない・・・そんな景を思い浮かべました。(小川めぐる)
△「し」と「かな」の組み合わせに違和感があります。「かな」には「いまここ」感慨の感じがありますので・・。個人的にですが。要素はいいと思います。(すりいぴい)
△詠み「し」ということは、「あなた」は鬼籍に入っているのでしょうか。好きな世界です。(神山刻)
△雅やかな句ですね。それもただの連歌ではなく、内容は恋歌なのかも。カップルが二人で連歌を詠みあっているなんて、高尚ですよね。(山香ばし)
★「冬日向」で一度句が切れるので、「かな」の後の余韻が広がりにくいと思います。(野良古)
★措辞の具体的映像が弱いので、季語にそれが欲しい。「詠みし」と過去形なのは作者の意図と合っているか? 「君と詠みたる」などどうか?(あるきしちはる)
★強いて読めば、「冬の小さな晴れ間、恋人と二人で詠んだ連歌。何気なく繋がっていく連歌に喜びを覚える」などと読めなくはないが……実質、単なる報告にしか見えない。踏み込み不足(ToT)(ヨミビトシラズ)
正やんの『なごり雪』と『君と歩いた青春』を発想にしたナリスマシ句です。発想は確かなので、後は丁寧に作ることだけを心がけましたが、逆に心がけ過ぎ、最初は、あるきしさんの「君と詠みたる」でしたが、結果、迷走してしまいました。それでも、点と評をくださったみなさん、ありがとうございました。(司啓)

16. 冬麗の元町通り指輪見て(葦たかし)(5点)
○好きな人ために指輪を買う。彼女と一緒なのか一人なのか。冬麗という季語が現在の恋の状況を語っています。(洒落神戸)
△楽しい句意は伝わるのですが、中七が固有名詞で切れて、下五は連用形で続くかたちが気になりました。固有名詞を使うのであれば、下五を一番頭にもってきて最後に固有名詞がくるかたちではどうでしょうか?(24516)
△この元町は神戸かな。いや横浜かな。いやいや、やっぱり私的に冬麗と指輪のイメージから神戸でしょう。地貌の季語があるように、季語と地名からいろいろ想像させてくれる楽しさがありました。(司啓)
△神戸でしょうか、横浜でしょうか、透き通る空に海の気配と青さが際立つ句ですね。二人で見ているのではなく、まだ片想いの段階で、一人想像しながらウィンドーショッピングをしているイメージです。(山香ばし)
★このままでは、下五が付け足しのようになっている感。語順を逆にして下五「冬麗」にすると、指輪をもらって、あるいは指輪を探して歩く街(視界)が華やいで見え、すべてが季語に集約されそうです。(小川めぐる)
★どこか舌足らずな印象なのが惜しいです。でも映像や空気が伝わります。地名を入れたのが成功した印象ですが。季語より指環が強い気が。(すりいぴい)
★「見て」が分からない。話者が身につけている指輪を見ているのか、指輪を買いに行っているのか。(あるきしちはる)
★単なるウィンドウショッピングの実況にしか見えない。踏み込み不足。「指輪見て」を、「独り者の女性が、ショーケースの中の指輪を遠い目で眺めている」位の読みをすれば、味はあるかも知れないが……(-_-;)(ヨミビトシラズ)

17. 君は摘む棘も眇たる冬薔薇(彼方ひらく)(6点)
〇美しいですね。映画の一場面のよう。季語が活きています。一輪の薔薇につもる雪、しゃがむ「君」が見え、季語に心情や空気が託されているとおもいました。(すりいぴい)
△綺麗な美しい光景だと思いました。ただ、助詞の「も」が気になりました。(24516)
△冬薔薇の描写で、「君」の可憐さまで描いているようです。中七は色情報とか、透明感のある感じの言葉もいいかも?そしてこの少女を摘む(摘みたい)のは俺な訳ですね。きゃー(≧▽≦)(小川めぐる)
△調べさせてもらいましたが、眇たるが、この句のポイントであり、この句を集約していると思いました。棘の小さな痛みとも上手くリンクしていると思います。(司啓)
△「君摘むや」ではどうか、「は」は強すぎないか、「も」は「の」ではどうか...と考えたが、あえて小さな薔薇を置くことで繊細な景を描いていると読めてきた。(あるきしちはる)
★「棘も」と並列されているのが何なのか読みきれませんでした、すみません…。冬薔薇そのもの?君?また、「眇たる」も単に「ちいさき」のほうが季語が活きそうだと思いました。(野良古)
★眇たるは擬人化として使っているのでしょうか。それでも語順が行ったり来たりして、句が落ち着いていないように感じました。(山香ばし)
★「君は」に詠み手の意思を感じるが、「棘も眇たる」が説明っぽい。冬薔薇に寂しい印象や弱々しい印象を持つのは、季語を知っている人なら共通認識の範囲で良いと思う。それとも、他に何か書いた意味が……?(ヨミビトシラズ)
(きみはつむとげもびょうたるふゆそうび)冬薔薇はおくてな語り手(女性)のことで、摘んでいるのは自分を射止めた男性という意味で詠みました。また、普通の薔薇は茎が強くて手では摘めないと分かっていたのと、「の」にすれば花より棘に意識がいくため、強調で「も」にしました。(彼方ひらく)

18. 虎落笛どちらが好きと言われても(かま猫)(12点)
〇確かにアキと先につきあってたけど、マフユとも仲良くなっちゃったんだよね。マフユも彼女いるのとか訊かなかったし。アキも遊ぶのOKっていってたじゃん。てか二人こんな寒いとこで睨まないでよ、どっか暖かいとこ行こうよ。(24516)
○2人の異性に同時に迫られてる後ろでびゅうびゅうと虎落笛が鳴っているのか、あるいは自問自答してる作者に虎落笛までこの問いを投げかけてくる感じなのか……。どちらで解釈しても面白い。(野良古)
〇対話ではなく、受け取ったけど返せない気持ちを表し、しかも季語に乗っている。上手い。(彼方ひらく)
○「私か仕事か」「A子かB子か」「赤い服か白い服か」……どんな話題にしろ、女性の「どちらが良いか(好きか)」という問い程困る物はない。「虎落笛」の効果音があまりにもしっくりと来る1句。(ヨミビトシラズ)
△開き直ったような、あてにならない風のような、投げやりな態度が、不吉な虎落笛に込められているように思いました。(司啓)
△どこということはないけれどすっきりして好ましい感じです。季語が困った感と合っているかも。(すりいぴい)
△虎落笛から、たぶんどちらのことも特別に好きではないのだろうなと思いました。(蜂喰擬)
△虎落笛が効いていますね。答えに窮し長い無言の状態を感じさせ、虎落笛の音が長い間を繋いでくれ、助けてくれているような情景を感じます。(山香ばし)
★どちらも好きで困っている、という可能性もあると思うのですが、この言いぐさ、ど~~~もどちらにも本気じゃないっぽいですね(;;)「虎落笛」に吹かれて立ってて頂きたい!(小川めぐる)
★「虎落笛」の季語に口語表現が合わないように感じました。(花節湖)
★女性の買い物などに付き合わされている男性とも読め、恋の句とするには弱い。二人の異性に言い寄られている意だと思うが、それならこの季語は不穏すぎる。(あるきしちはる)
24516さん、めぐるさんも書いてくださったようにすっかりノックアウトされました!アキとマフユに挟まれて困ってる甘いマスクの24516さん。
野良古さん!正に後者、自問自答を詠みたかったんです!彼方ひらくさんヨミビトシラズさん、○をありがとうございました!司啓さん、投げやり、不吉、上手いです!すりいぴいさん、すっきり、と感じてくださりありがとうございます。蜂喰擬さん、めぐるさん、そうなんです。作者はどちらも好きではない。虎落笛は止んだと思ったらまたヒュウと始まる、そんな感じで、少しうんざりしている感じを出したかったのです。花節湖さん、ちはるさん、とても参考になる意見、ありがたく頂戴しました。(かま猫)

19. 頬ぬぐひ注したる紅や落葉掃く(大槻税悦)(1点)
△日常に戻る瞬間の女性の強さが、映像として、よく表現されていると思いました。(司啓)
★中七の「注す」という動詞が分かりづらかったです。一生懸命作業をして頬が紅潮している様子という事で宜しいのでしょうか?普通に差すではだめだったのでしょうか?(24516)
★動詞3つでドラマを構築していますが、情報過多で窮屈に感じます。この句であれば、上五「落葉掃く」から、女性の凛とした様子を描写するだけでいいのでは。(小川めぐる)
★頬ぬぐいに紅が注してある?或いは三段切れの句として読む?光景がよく分かりませんでした、すみません……。(野良古)
★~して~する、というのはうまくやらないと間延びして感じられます。季語が響き合っていない印象。紅と落葉も近いです。動詞が3つあるせいか散漫な印象です。(すりいぴい)
★動詞が3つ使われてるのが気になります。(神山刻)
★切れ字をもってしても、動詞が3つで展開が性急に思えました。「落葉掃き」と名詞の方が自分は落ち着きます。(彼方ひらく)
★色の対比は鮮やかなのですが、取り合わせが少し離れているような気がしてしまいました。(山香ばし)
★用言3つは多いので整理したい。化粧とこの季語は合わないかも。(あるきしちはる)
★雰囲気は十分あるのだが、「頬ぬぐひ」で何を拭っているのかが微妙。兼題の内容から、普通は「涙」と見るべきだろうが……「汗」や「汚れ」だったら、句の雰囲気が全然違ってきてしまう。精度的に不安定な句。(ヨミビトシラズ)
実は自分でどうにも上手く表現できずお願いかたがた出しました^^;要するに、失恋して泣くだけ泣いて「さぁ気持ちを切り換えるぞ!」てことを表現したかったのです。司さんの読まれたとおりです。ありがとうございます。彼との思い出を全て捨てるという意味を込めて落葉掃くを使いました。ご意見をいただきましたので、推敲できると思います。ありがとうございました。(大槻税悦)

20. 下宿屋の黒電話鳴る石蕗の花(すりいぴい)(13点)
◎時代を感じる十二音に、季語がベストマッチ!色彩の対比も効いていますし、日陰に咲いてくれる花だということで、電話の相手が冴えない日々を明るくしてくれる存在だと理解できます。巧いですね!(小川めぐる)
○鷹女の『だんまりの花』と、花言葉の『困難に負けない』に、時代背景をぶつけた作者の俳句への真摯な努力と創造力を、確と受け止めさせていただきました。(司啓)
◯特選と迷いました。懐かしい黒電話。大家さんに聞かれないよう大切な人と話す時間。気持ちは石蕗の花のように煌めいているのかと。(かま猫)
△私も寮生活だったのでぎゅっと懐かしい思いがしましたが、下五の季語の選択が気になりました。「石蕗の花」に室内のイメージが無いので、いきなり映像が外に飛んだ気分でした。(24516)
△黒電話と石蕗の黄色の対比が鮮やか。黒電話って私の記憶にもほとんどありません。昭和の小道具となってしまった黒電話。けどやっぱりスマホより黒電話のほうが詩になりますね。(桂奈)
△下宿の内から外まで風景が目に浮かびます。(彼方ひらく)
△黒と黄色の対比が良いと思いました。「鳴る」は不要に感じました。(花節湖)
△懐かしいシチュエーションですね。意中の人からの電話かなと、取り次いでもらうまでの期待感がありますね。薄暗い場所でもパッと映える石蕗の花が生きています。(山香ばし)
△「石蕗の花」……冬に咲く、テカテカと光る葉が特徴の常緑多年草。待ちに待った黒電話に色めき立っている人の示唆であろうか?あるいは、常に恋してギラギラしてる人?(^_^;)(ヨミビトシラズ)
★恋の句には読めなかった。景は明瞭だし季語の選び方も良いと思うので、テーマフリーだったら○だった。(あるきしちはる)
これは中七の切れに曖昧さがあるかな、と思っていましたが、伝わったようで嬉しいです。特選にいただいためぐるさん、ありがとうございます。白鳥句、よかったですよ。○選んでいてよかったです。そしてこちらこそ真摯な評をいただいた司さん、感謝。照れくさいなあ。司さんの御句も◎○で採れていない・・。(すりいぴい)


21. 小夜時雨キッスの雨を背中にも(小川めぐる)(2点)
△小夜時雨をキッスに喩えたのが粋と思いました。季語によりザ・ヴィーナスやユーミンとは違った味わいがあります。(司啓)
△ストレートな表現で好みが分かれそうな句ですね。面と向かってはまだキスできないのでしょうね。暗さと雨音をいいことに、イメージの中でのキスにピュアさを感じました。(山香ばし)
★ゴメンナサイ、「キッス」という言い方はあまり好きじゃないです、スイマセン(24516)
★本物の雨(小夜時雨)と比喩としての雨を取り合わせましたが、結果として、内容的に季語がそっちのけになってしまった感じがします。(野良古)
★つきすぎな印象です。あえての並列なのでしょうが実感に乏しいです。「にも」もマイナスです。それとも雨・雨だから「にも」なのかな。(すりいぴい)
★「にも」は焦点が分散するので注意。くちづけの雨は手垢表現、季語とのかぶりも気になる。キッスの「雨」と書かずに表現したい。例えば百のくちづけ受くる背とか。(あるきしちはる)
★いかにも情事っぽい内容。しかし、情事がやや日常化してきた恋人なら背中にキスはしないだろうし、激しく求め合う恋人なら「キッス」と「小夜時雨」は軽すぎる。まさか……「キッス」は字数合わせ?(^_^;)(ヨミビトシラズ)
選&コメントを下さった皆さん、有難うございます!最後に考えた句でしたが、やはり「キッスの雨」が安易にすぎましたsweat01シラズくんの言う通り、「キッス」は文字数合わせでしたsweat01ちょっとこういった世界と離れすぎ(言い訳)、次の句会までにダンナとイチャついておきます。(小川めぐる)

22. 練習の成果可愛くくしゃみして(彼方ひらく)(21点)
◎好きな人の前で豪快なくしゃみをしないように練習したのでしょうね。いじらしい女の子をイメージできて好きな句です。(蜂喰擬)
○うまくは言えませんが、いい意味でのキュートな句だと思います。だからマルなんです。くしゃみをあの難しい漢字にすれば、練習の成果にもつながるので、それもまた面白いかなと思いました。(司啓)
○一読して「採るー!」と思った一句。個人的には苦手なタイプのあざと可愛い女子ですが(笑)、女子の特権を惜しみなく発揮している瞬間が切り取られていると思います。(捨楽)
〇上五中七がイイですね。ウチのパートナーにも読んで聞かせたい!でも夫も練習が必要ですね。共感する読者が多いでしょうね。(葦たかし)
○いきなり俳句らしくない語ともいえる「練習の成果」から始まって驚かされる展開の上手さでしょうか。再現VTRはガッキーでお願いしたいです。(神山刻)
○男受けするくしゃみってあるんですよね。もちろん豪快なのはダメ。くしゃみひとつも武器になるってこと。可愛いさとあざとさが上手く表現されています。(山香ばし)
○女の子の小さなクシュんってクシャミ、可愛いですよね。そっか練習してたのか……でもそれも気になる彼の為と考えると可愛い。(洒落神戸)
△女性って、信じられないほど可愛くくしゃみしますよね。そうか~やっぱ練習してたのか~!この世の謎がひとつ解けました、有難うございます!(小川めぐる)
△あざとい!(笑)でも、自分のために練習してくれたのかと思うと愛おしいですね。(野良古)
△最初意味がわかりませんでした。そして数日後やっと意味がわかりました。とたんにこの句が大好きになりました。○に出来なくてごめんなさい!そして私も花粉の季節は下品なくしゃみになるので練習しなきゃ。(桂奈)
△可愛い乙女心!(中山月波)
△散文っぽいので、「を重ね」「小さき」「かな」にしてはどうか。(あるきしちはる)
△「何かの練習をやった結果、風邪をひいた」のか、「男に可愛らしさをアピールするための「くしゃみの練習」を日頃からして、本番で成功した」のか?……多分前者だろう、そう思いたい(-_-;)(ヨミビトシラズ)
★説明的で乙女にすぎるのが気になります。真ん中切れと取りました。季語がちゃんと主役であり、前半の表現を言い換えればよくなる気がします。(すりいぴい)
好評いただいて嬉しかったです。皆さんは「女子力の高い子があざとく技術でやっている」と「くしゃみにコンプレックスがある子が懸命に練習した」のどちらに捉えたでしょうか。調べは「かか」「くく」で中七の前後を同じ音でつないでみました。(彼方ひらく)

23. 残り香を部屋に閉じこめ冬の雨(中山月波)(5点)
〇残り香を残して去る女性の句なのか、それとも残して去った女性を感じた男性の句なのか、どちらにしても想像を掻き立てられました。◎と迷った句です。(大槻税悦)
△冬の雨は冷たく降り注ぎます。彼女はただ帰ったのではなく、別れて出て行ったように思われます。部屋には、追いかけられない「僕」も閉じ込められているのだと思いました。(小川めぐる)
△何故か、コンビニに簡単な食べ物を買いに出かけるところだと思いました。帰ってきた時、残り香はあるのか、ないのか。物語をどんどん展開させてくれる句だと思いました。(司啓)
△本当は束縛していたいのに、思い通りにならない、そんななんとも切なさを感じる句ですね。少しでも好きな人と長くいたい心情が感じられます。(山香ばし)
★「残り香」って言葉が、意味深なようで実はあまりイメージが浮かばなくて、雨との組み合わせに気持ちが伝わらなかったです(24516)
★窓を開けない口実を与えてくれた雨に感謝、という句だと思います。好きな発想なのですが「閉じこめ」が少し説明的な感じ。(野良古)
★中七に実感が薄く観念的で、句を曖昧にした印象です。「閉じこむ」ならまだわかるのですが。主体の行動が浮かびません。(すりいぴい)
★閉じ込めたのは冬の雨でしょうか。だとしたら、連体形にするなどしなければならないと思います。(彼方ひらく)
★中七を体言止めにすると整うと思うが、既視感がある。(52も残り香だったし。)季語がボンヤリした印象なので雪催などどうか。(あるきしちはる)
★「冬の雨が来た(=恋人と別れた)から、残り香を閉じ込めてそのままにしたい」と読むのが妥当なのだろうが、単に「雨が降っているから部屋の扉や窓を開けられない」とも読めてしまう句。……「冬夕焼」?(ヨミビトシラズ)
「既視感」に激しく同意!お題句がどうしても思いつかず、からっからの状態から絞り出しました。それでも物語を感じて下さった方々がいらして、とても嬉しいです。◎と迷われたという税悦さん、ありがとうございました。(中山月波)

24. ころころと貴方へ向かふ毛糸玉(洒落神戸)(24点)
◎心を込めてマフラーを編んでいる、可愛らしい女性の姿が浮かびます。ころころと毛糸玉が転がる先には大好きな貴方がいる。二人の幸せな未来を感じる大好きな句です。(花節湖)
〇新婚かなあ~。そういえば僕もセーターを編んでもらったなあ!ころころとに象徴されるホンワカ感がイイですね~。(葦たかし)
○何もせず毛糸玉が転がるわけないですから、何かを「貴方」のために編んでいる最中に膝の上で回転している、または膝から転がったと捉えました。「向かふ」の含む意味の広さが上手いです(神山刻)
○ほっこりとした幸せを感じる句ですね。この後、どのような会話がなされるか、いろいろと想像でき、恋っていいなぁと実感いたします。(山香ばし)
◯とても素直な可愛らしさに溢れた一句だと思います(かま猫)
◯毛糸玉がたまたまそっちへ転がっただけですよ。私が貴方に寄り添いたいわけではないですよ。と意地を張っているのかなと、読みました。(蜂喰擬)
◯もふもふの毛糸玉の擬人化が可愛い。毛糸玉のように素直になれない自分に、歯がゆさを感じているのかも?(中山月波)
△同棲している恋人同士で、転がった先にはゴロゴロ寝ている男の映像が浮かびほのぼのとしました。(24516)
△編み進むたびにころころと転がっていく毛糸玉。毛糸玉も「貴方」のことが好きなのね(≧v≦)ほんわりとしたセーターが編み上がりそうな、可愛い句。上五「毛糸玉」から始めても良さそうです。(小川めぐる)
△申し訳ございません。どこかで聞いたことがある気がして調べさせてもらいましたが、僕の勘違いでした。太田裕美の『袋小路』のようなシングルカットはされなくても、アルバムに収められた、いい一曲でした。(司啓)
△暖かな光景で、「貴方」との静かな時間が伝わってきます。「ころころと貴方へ」とあれば「向かふ」は言わずもがなか?ここの動詞次第でもっともっとよくなるかもと思いました。(野良古)
△すっきりして過不足ありませんがもう少し響く感じが欲しいです。あえて本句では「あなた」が合うような。主観ですが。作者が毛糸玉に化体しているのですね。(すりいぴい)
△大好きな句。これは勝手に毛糸が転がったのではなく実は彼がこっそりと自分の方へ転がしたのです。だって彼女が編み物に夢中で相手にしてくれないから。母性本能をくすぐる彼と母性豊かな彼女だと思います。(桂奈)
△季語より「貴方へ向かふ」に重きを置いていると思うので、季語は上五の方が余韻があるのではないでしょうか。(彼方ひらく)
△母が子へとも読めるけれど、素直に恋人同士のほのぼのした景だと取った。編み物をしていると相手は暇で、DVD鑑賞などしているのかも。(あるきしちはる)
△一見して事実の羅列にも見えるが……「ころころ+毛糸玉」を「貴方に(軽い気持ちでor会った当初は大して意識してなかったのに)惹かれていく自分自身」の示唆として読めば、色々と面白いかも(^_^)(ヨミビトシラズ)
自慢の大歳時記で「恋の句」用に季語を探して「毛糸編む」を発見。「毛糸編む」を使われた方が二方おられたようにこれは恋の句に良い!と思ったのですがちょっと直接的かと思い「毛糸玉」を使わせてもらいました。選を頂いた皆さん、色んな読みをしていただきありがとうございます。この句で何とか面目を保てました (^^; & めぐるさんも司啓さんも騙せたかな ;-)(洒落神戸)

25. 飛行機を百ほど折れり古日記(すりいぴい)(14点)
○日記のページを一枚一枚、紙飛行機にして飛ばしたのですね(;;)。そこにあったのは楽しかった日々・・・切ないです。テーマが「恋」なので「失恋したのかな」と読める句ですが、それ以上の感慨も持てる句と思いました。(小川めぐる)
○熱い恋は百日ほどで終わってしまった。思い出を残すにはあまりに辛い別れ。飛行機にして空へ飛ばしてしまいたい切ない恋。しかし飛んでゆく紙飛行機に出発の予感も感じます。深い。(桂奈)
○飛行機にして飛ばしちゃうってことは気持ち的にはさっぱりしているのでしょうが、百も折っちゃう辺りに、割り切れぬ女の情念を感じました。(捨楽)
〇季語として「古日記」が使いたいと思ったんですが、他の12音が上手くできずに断念したので、この句に脱帽でした。(大槻税悦)
〇何があったかも分からないのに共感してしまいます。上五から下五までの展開も意外性と納得があり、憂いの強さも数詞がほどよく引き立てて。これは恋の句であってもなくても成り立つ秀句。(彼方ひらく)
◯別れた恋人との楽しい思い出が、古日記につらつら書かれていたのでしょう。もう嫌いなら日記ごとゴミ箱行きですが、紙飛行機で飛ばしたいのはまだ未練がある証拠。(中山月波)
△1時間以上紙飛行機を折り続ける、情念の句と感じます。それがこもっているということは、少なくとも旅の日記じゃないでしょうね、(神山刻)
△「恋人との思い出を綴った古日記を1ページずつ破いて、紙飛行機にして窓から飛ばす女性」が浮かんだ句。百はちょっと多い気もするが……別に恋の句として読まなくても、雰囲気は十分過ぎるほどある。(ヨミビトシラズ)
★最初、日記帳を書かなかったからただページ破って紙飛行機作ったって読んでしまいました。書いた後の日記を紙飛行機にするという意味でしょうか?それならばまず「日記果つ」が最初に来た方が良いと思いました。(24516)
★紙飛行機なので、百でもいいと思うのですが、旅客機の大きさ、ジェット機の速さに発想を飛躍すれば、百を超える表現の句になる可能性を感じました。(司啓)
★紙で繋がってはいるようですが、古日記との取り合わせが近いようでいて、そぐわないような気がしました。飛行機を百ほど折る理由がよくわかりませんでした。(山香ばし)
★面白い内容だけれど、恋の句には読めなかった。(あるきしちはる)
これはさまざまにとっていただき私としても評を楽しく拝読しました。受取りは違っても評価していただいた句となりました。特に税悦さんには過分なお言葉をいただきました。ちなみに今回は、老夫婦、恋愛中、失恋と詠み分けてみました。いずれも点はもちろん嬉しいですが、評が嬉しかった。他方、みなさんの評句姿勢を活かし、感性を見習おうと考えます・・。(すりいぴい)

26. ページ繰る君の睫の小春かな(あるきしちはる)(15点)
◎待ち合わせ場所で読書して待つ彼女に対する彼の優しいまなざしが素敵です。私の理想がぎゅっと濃縮。笑。睫に小春を感じさせる女性はおっとりと暖かい人。素敵な二人が浮かびます。(桂奈)
◎静かでストレートな「恋の句」。愛情溢れる眼差しが「君」の細かな所を見つめています。恋とか好きとか直接言わず、君の睫に「小春」を見出したという言い方で恋を表現したのが見事でした。(野良古)
◯本に夢中な君。君に夢中な僕。そんな二人の小春日和。小説のビブリア古書堂の二人のようです。(蜂喰擬)
△一読して分かる片思いの句だと思いました。図書館とかの窓際にいる人の睫にほんのり温かさを感じたところが素敵です。最後まで〇か△か悩みました。(24516)
△うららかな小春の空気が、君の睫毛に遊んでいる。一見眠そうなほどの、穏やかに満ち足りた表情。そんな彼女を見ているだけで僕は幸せなんだ。恋の喜びに満ちた一句、二人の柔和な横顔が見えます。(小川めぐる)
△季語より睫がクローズアップされていると言う人もいるかもしれませんが、ページを繰る、小春という軽さを、うまく睫に載せた三位一体のいい句だと思います。(司啓)
△彼女のことをすごく好きだという彼の気持ちが伝わってくる句です。(大槻税悦)
△淡い恋心を感じ、君の事をとても愛おしいと思う気持ちが伝わってきました。「睫」と「小春」の取合わせが良いと思いました。(花節湖)
△静かな時間経過とクローズアップしていく流れが好きです。○にしたかった句のひとつ。個人的な好みで言えば、助詞の「の」が「に」だったら、とっていました。(山香ばし)
△本を読む「君」の睫を愛おしく眺めている僕、ステキな恋の句です(かま猫)
★睫毛が頁を繰ると採られてしまう語順です。上五で切っているなら「かな」を使わないのが定石といえます。切らないなら、頁を辿る(or追う)の方が。(すりいぴい)
★季語を、示唆ならともかく「純粋な比喩」で使うなら……できればもう1つ、場を壊さない季語を別に用意したい。なおこの句は、兼題が無いと「本好きの女子」しか情景が浮かばない(>_<)(ヨミビトシラズ)
読書と睫毛、3句の中では一番ベタな内容でした。恋の句って本当に難しい...。◎○△でいただいた評がばっちり自分の意図です。★のご指摘もありがたく糧にいたします!(あるきしちはる)

27. 終わる恋捨て置き神も吾も旅へ(ヨミビトシラズ)(6点)
△そういえば神さまも結構恋多き存在ですよネ。過去を振り捨て、新たなときめきを期待しちゃう旅でしょうか。・・・まさかっ毎年旅してるんじゃーないでしょーね(^^;;;(小川めぐる)
△神の旅という季語を熟知しているからこその、応用力と柔軟性のある句だと思います。(司啓)
△軽やかな失恋ですね。軽やかにしないと辛くてやってらんないのかも。「神の旅」という季語のアレンジがはまっています。○に頂きたかった句でした。(野良古)
△恋の終わりを予感したからといって神様と旅へ出かけるなんてちょっとずるい。別れの言葉は辛くて言えなかったのかしら。(桂奈)
△実際の旅ではなく、思いの上での再出発ととりました。潔さも表れています。いずれきっと拾う神に出会えるんだろうなという期待感も感じますね。(山香ばし)
△意欲的挑戦だと思う。「終わる」「捨て置き」はどちらか削れそう。「も」「も」ではなく「神の旅へと加わりぬ」としては。(あるきしちはる)
★恋って始める時も終わる時も、大変だけど大切だと思うので、「捨て置く」って事はそれは恋じゃないです。(24516)
★この語順ですと、ご自分だけでなく神様も一つの恋を終えたように思えるのですが、作った方の意図は如何でしょうか。(捨楽)
★「髪置」の誤打でしょうか。違うならなら私には季語が探しきれませんでしたし無季としてもよくわかりませんでした。考えたのですが。すいません。私の調査不足です。(すりいぴい)
★季語は「神の旅」で、旧暦十月の旅だと言いたいとしてもやはり神の登場が唐突過ぎる気がします。終わると捨てるの語の齟齬も気になりました。(神山刻)
★もし「神渡し」とか「神無月」を季感で表さんとしているならば、新しき恋を求めると詠んだ方が伝わるかも。(彼方ひらく)
「きごさい」でたまたま「神の旅」という季語を発見して生まれた句。「いくら神様が縁結びを手伝うといっても、終わる恋の事なんて神様は知ったこっちゃないだろうし、そんなの無視してまた今年も神様は旅に出ちゃうだろう。私もそんな感じで、何もかも忘れて旅に出たい(出る)」の意だったけど、さすがに遠回しすぎたかな?coldsweats01(ヨミビトシラズ)
flairこの言葉:「髪置」という言葉(季語)を、すりいぴいさんの書き込みで初めて知りました!そして「髪置の祝」という儀礼があることも!

28. ミカエルと君が呼ぶ猫片時雨(あるきしちはる)(9点)
○どこか堂々とした猫を「ミカエル」と可愛がっていた彼女の気持ちが最近わからない。不安を抱えた恋の行方とどっしりと落ち着いた猫ミカエルの対比が面白い。ミカエルさま二人を守って下さい。(桂奈)
○クリスチャンか、少女漫画好きの片思いの相手がいるのでしょうか。ちょっととんでるお嬢様に恋をしてしまったような句で面白かったです。(神山刻)
△「片時雨」という季語を初めて知りました。気まぐれな猫に合ってると思います。彼女もちょっと気まぐれなのかしら。大天使の名で呼ばれる猫が、二人の間をうまく立ち回ってくれることを願います!(小川めぐる)
△句は季語で一応了えていますが、ミカエルからいろいろな発展ができる句だと思います。こういう何気ない博学に僕は憧れます。(司啓)
△野良猫か外飼いのよその飼猫ですね。「君」が名前をつけたから愛着の湧いてきた、どこのか分からない猫。その存在の不確実さ・気ままさが片時雨という季語とぴったりです。(野良古)
△大天使の名が意味深。片時雨から二人のすれ違いを連想します。詠み手はミカエルによって君から遠ざけられているのかと思いました。ミカエルとしては飼い主をたぶらかす災厄を退けたつもりなのかも。(蜂喰擬)
△はじめは★にしていた句なのですが、時間が立つにつれ、独特の雰囲気があったので△にしました。ミカエルが見返るにもとれ、どこかシュールレアリスムに通ずる気がしました。(山香ばし)
★上五中七は面白いと思うのですが、スイマセン、季語を「片時雨」にしたニュアンスが分かりませんでした(24516)
★「~と君が呼ぶ猫」は「君の猫は~」「という君の猫」ではだめなのでしょうか。迂遠な感じです。整えられる気がしますが迷うところなく好ましい句ではあります。(すりいぴい)
★「片時雨」が味のある季語で面白いと思ったのですが、「ミカエル」が最後まで読み解けずに立往生……すみません(T_T)(ヨミビトシラズ)
どの評も楽しく拝読しました、ありがとうございます。皆様読み解いてくださった通り、ミカエルは野良猫。片時雨は猫の気紛れさ、彼女の気紛れさ、片の字から片思いの連想もしていただけるかなと選びました。(あるきしちはる)

29. 寒燈や吾に吾の君に君の傘(野良古)(9点)
◎「私は私の傘に、あなたはあなたの傘に」でしょうね。冷え切った仲か、もうそんなことは卒業した仲か。どちらに取っても損なわれない季語が響き合っています。(すりいぴい)
◯もっと近づきたい、というなんだかもどかしい雰囲気が二人の間にあるのだろうと読みました。冬の雨の中でも、二人の未来は明るい気がします。(蜂喰擬)
△季語一発で印象を決定づけられます。寒燈は、玄関でも街灯でもベッドサイドでも。並んでいても二人はふたり。パートナーの瞳に恋の輝きが失せたことを寂しく思っているのなら、「吾」ままだ「君」に恋してるのでしょう。(小川めぐる)
△「あ」なんですね。吾なので、もうすでに我々の我ではない。作品として、よく練られているところを第一に評価させていただきました。(司啓)
△自分は自分の傘の中、相手は相手のかさのなか。気持ちが通じ合わない二人を寒々と照らす。季語の選択、リズミカルな言葉、素敵な句だと思います。(桂奈)
△中七下五、一瞬「そりゃそうだよね」と思ったんですが、「相合傘ではなく」ということを強調したいのかと捉え点を入れました。(神山刻)
★最初、「吾に吾の君に君の」の意味が分かりませんでした。これは吾には吾の傘、君には君の傘、という意味でしょうか?それであればそう書かないとこれでは伝わるのが難しいと思います(24516)
★中七と下五は「傘二つ」でもほぼ伝わるので、物語の省略されている部分を知りたかったです。(彼方ひらく)
★発想は、とても良いと思いました。吾(あ)と読みましたが、リズムが整っていないように感じました。(花節湖)
★十七文字に当てはめようとしたのでしょうか、助詞の使い方に無理が生じている気がして、とてももったいなく感じました。(山香ばし)
★季語以外の言葉が複雑。一読して分かる方がいいと思います。(中山月波)
★読みにくい。「吾に」「君に」を取り、「吾の傘」「君の傘」とリフレインしては。(あるきしちはる)
★「君の傘で相合い傘をする」という意味は何となく分かったが、言葉遊びをするにしても分かりにくい……「言葉やリズムの面白さ」を追求する前に、まずは最低限「分かり易さ」を確保したい(^_^;)(ヨミビトシラズ)
二人の心理的距離が遠く、雨からは各々の傘で各々の身を守るものだという当たり前の事さえ切なく思えてくるという句でした。中七下五は散文なら「僕には僕の、君には君の傘」と言うところなので、リズミカルなのか寸詰まりで読みにくいのかという点で賛否両論だったようです。自分としては非常に気に入っている句で投句後から今まで何度も口ずさんでいます。今後、時間によって自己評価が変わるかどうかも楽しみです。(野良古)

30. 「さよなら」を掻き消す凍雨君の熱(立志)(6点)
◎「凍雨+君の熱(=君の頼りなさ)」が「私にさよならを言わせる事をためらわせた(=掻き消す)」と読めば、これ程味のある場面・描写は無い……兼題の歌詞が高精度に変換・圧縮されている句。(ヨミビトシラズ)
△ロックですね。意識したかどうかはわからないのですが、俳句にこのような世界観を持ち込むことを僕は支持します。次はAOR感を醸し出したものを期待します。(司啓)
△「凍雨」と「君の熱」の取り合わせが好きです。体に残る君の熱は凍雨も掻き消せなかった、という句だと読みました。(野良古)
△雰囲気あって好きです。(神山刻)
★下五の「君の熱」が唐突な気がして一番伝えたかった事だとおもうのですが、伝わりませんでした。体温なのか、声の熱量なのか、どういった熱なのでしょうか?(24516)
★7番の句の直後、という感じですが、こちらは季語が効いているように感じられません。「寂しい・侘しい雨」では「掻き消す」イメージが湧かないです。もっとシンプルに「季語」+「十二音」で構築してみては。(小川めぐる)
★座五が唐突でなんとなくつけた印象。必要であれば省略しすぎかも。「冬の雨」(凍雨)の本意は?音もなく降る侘しい雨らしいです。(すりいぴい)
★上五中七は情景が決まっているのですが、下五の君の熱はちょっと方向性がづれてしまい、安直な取り合わせだったのではないでしょうか。(山香ばし)
★中七下五の語順に違和感を覚えた。この中七なら熱も残らないのでは。(あるきしちはる)

31.  初時雨きみの名は無き伝言板(大槻税悦)(14点)
◎携帯電話がなかった頃の待ち合わせを思い出しました。彼女はいない、伝言板にも名前がない。フラれたのかな……初時雨が冬になった事を知らせています。(洒落神戸)
○THE・昭和の恋って感じですねー。好きです。(捨楽)
〇何と伝言板とは、絶滅危惧語ですね~。季語の初時雨が絶妙です♪作者の名が浮かんだけど当たってるかな???(葦たかし)
○待ち合わせに遅刻してしまった少年を想像しました。携帯電話のない、初々しい昭和の恋でしょうか。(神山刻)
△片思いの記憶の蘇る切ない句だと思いましたが、上五の季語は他になにかありそうな感じが拭えませんでした。(24516)
△デートに遅れがちな彼。いつも待ってくれていた彼女が、ついに今日は何の伝言も残さず帰ってしまった。こんなことは初めて。冬の始まり、別れの予感。「初時雨」にドキっとさせられました!(小川めぐる)
△伝言板は最近見かけなくなったので、なおさらノスタルジーを感じました。災害用伝言板があるように、やはり伝言板には人を魅きつけるものがあるのだと思います。(司啓)
△駅などの伝言板を知る世代もどんどん少なくなっていくのでしょうね。ややありきたり感はありますが、初時雨がよく合っていると感じました。(山香ばし)
△季語の侘しいイメージから、「きみ」は単なる遅刻ではなく、来ない(つまり失恋)なのかもと読んだ。「は」は「の」ではどうか。(あるきしちはる)
★評価に迷いました。季語がなぜ「初」時雨なのか。「名は」より「名の」がよさそう。ただ、実話ならこの書き方も納得な気がするし…最後は「は」のアンバランスさがどうしても気になり★に。(野良古)
★基本に忠実で端正。でももう少し響くところが欲しいです。昭和の駅ですね。「は」より「の」かな。整えられる気がします。(すりいぴい)
★「伝言板」って……何とも古めかしい物を(^_^;)その着眼点は良いが、「初時雨」があまり機能していない気がする。ぶっちゃけ、「雨」や「雪」なら何だって良さげな気が……もう少し良い季語は無いの?(ヨミビトシラズ)
洒落神戸さん、めぐるさん、ちはるさんの読んでいただいた通りで、もう冬(別れ)が決定的となったという句です。なので季語は「初時雨」。ついでに「初恋」も感じていただけたらと。「の」か「は」か、ですが、「の」だと「のなのな」と「な行」が4つ続き、声に出して読むとスラッと読めないことと、伝言板には他の名前があることが「の」より「は」の方が伝わりやすいと思ったので「は」を選びました。ありがとうございました!(大槻税悦)

32. 君去りて冬の泉の部屋となる(あるきしちはる)(13点)
◎渾々と湧き出る泉は生命力を感じさせるものですが、冬の泉なので「君」を失った悲しみが、とめどなく噴き出しているよう。止まらない涙のように。(中山月波)
〇この句も◎と迷った句です。季語のイメージでとても気持ちが伝わってくる句だと思います。(大槻税悦)
○「冬の泉の部屋」が良いと思いました。君がいなくなって独りになってしまったけれど、寒々とした冬の泉から、また湧き出すように、次の恋に向かっていける。そんな気持ちになれる句でした。(花節湖)
○部屋が「冬の泉」になるわけはない。でも、今まで君がいて暖かかった部屋は物理的温度ではなく冷たく、そして寂しい空間になっている。(洒落神戸)
△別れて初めて自分が見えてきて、新たに立ち上がろうとしているのでしょうか。「こんこんと湧きやまぬ寒中の泉は、自然の神秘や底力の象徴」と手持ちの歳時記にあります。そうよ傷ついた日々は大切なレッスンなのよ(;;)(小川めぐる)
△冬の泉を比喩と判断するか、二物衝撃と想像するかによって評が割れる句だと思います。僕は当然、後者です。並選の次点でした。(司啓)
△冬の泉という季語が素敵です。さっきまでいた彼女の気配は透明感を増し次第に深く沈んでゆく。冬の泉のしんとしたさびしさが、別れをロマンティックなものに昇華していると思いました。(桂奈)
△季語を比喩的表現として使っているので、人により評価は分かれるところでしょうが、ひしひしと実感がわいてくるようで、好きな句です。(山香ばし)
★地理の季語の冬の泉を空想として用いるのはなかなか難しいと思います。(24516)
★共感です。ただ「冬の泉」は「透徹し静まり返っ」た、又は「生命感」ある感じ(角川俳句歳時記)で良い印象の季語。となると、この句における使い方はあまり合わないかと思いました。(野良古)
★冬の泉、が読みきれませんでした。冬の泉みたいに静まり返っている様子ということでしょうか?(捨楽)
★原因と結果の説明になってしまっています。季語を直接比喩につかうのはあまり適切ではない気がします。個人的にですが・・。終止形がそぐわない気も。(すりいぴい)
★冬の泉のような部屋、という意味の比喩だと読みました。比喩になると季語の力が弱くなる気がします。(蜂喰擬)
★去りてむしろ存在感に苛まれる君の様子が上手く描けていると思うのですが、季語は比喩でない方がいいのかなと(かま猫)
★「君がいなくなって、部屋が冬の泉の如く寂しくなる」……ちょっと直接的過ぎるかな?(-_-;)「ここから冬が生まれているかのようだ」という内容なら、話はまだ別だが……(ヨミビトシラズ)
季語を比喩として使うことには賛否ありますよね。自分も普段はどちらかといえば否定派なのですが、たまにやってみたくなるんです(笑)全ての評が大変嬉しく、ありがたく受け止めました。(あるきしちはる)

33.心音を君より知っている毛布(神山刻) (16点)
◎「そんな小汚い抱き毛布なんか捨てて、早く彼女を抱けよ!」心音と毛布だけで独身男の生態をここまで語れるとは!作者が女性なら最高♪(葦たかし)
◎「君より」とあるが、話者の本当の気持ちは「僕より」なんだと思う。毛布より近く触れ合いたいという気持ちをさりげなく書き表している。(あるきしちはる)
〇言ってしまえば、心音はその人が生きることそのものの音。自分では聴くことの出来ない心音を代わりに毎夜聴いている君の毛布に、私は今包まれて微睡んでいる。(24516)
○毛布は、人の知らない細かな事実や、人に言えない数多くの感情を知っていそうである。「「心音を君より知っている」事に気付ける程、この人は「君」に対して冷静だったのか?」という疑問も、無い訳では無いが……(ヨミビトシラズ)
△君を想って眠れない夜を幾度過ごしたことだろう・・・!この胸のときめきも苦しさも、オマエが一番よく分かってるんだよな。毛布(;;)あ、君もこの毛布に入ってみない?きっと僕の気持ちが分かるから!!!(小川めぐる)
△『君が僕を知っている』というRCの名曲がありますが、モノに変換させるのが俳句の醍醐味なんですね。ハイロウズのドキドキではなく、心音としたところも、意識下、重そうで軽い毛布につながるのだと思います。この句も並選の次点でした。(司啓)
△毛布のように身も心も暖め寄り添って欲しい、と求めているのか、或いは恋しい人の毛布に顔を埋めて相手の気配を感じているのか。毛布と恋の組み合わせは意外と生々しくなくていい。(桂奈)
△意味深な感じもする気になる句。僕より~なら、その毛布のように君に寄り添いたい、という句なのかと思うのですが、君より~。句意が気になる。とにかく気になって予選に。(蜂喰擬)
△これも○にしたかった句のひとつ。自分の心音て意識しないですもんね。それに毛布とくれば温もりか匂いとくるかと思いきや、心音を合わせたことにやられた感がありますね。(山香ばし)
△毛布というきごの持つ、ただの寝具ではない意味合いを上手く表していると思います。毛布と君のをくらべるところが面白いです(かま猫)
★寂しさのある内容なので、「君」はこの場にいないのかなと思いました。ただその場合、この独白で「君」と言うかな?とちょっと違和感がありました。(野良古)
★心音・毛布はカップルのどちらの?いろいろ当てはめたのですがどれも合わず。作者が「君」の毛布に嫉妬している、と取りましたが。「僕より」ならまだわかるのですが。(すりいぴい)
葦たかしさん、あるきしちはるさん、特選ありがとうございます。(中略)大別して二通りの読みがあって、「君の心音を君よりも君の毛布が知っている」又は「私の心音を君よりも私の毛布は知っている」と読めるかと思います。(中略)着想は後者からですが、どっちで読んでもいいなと思ってました。(中略)葦さんの御意向に当方の性別が添えなかったことを陳謝いたします(笑)(神山刻)

34. 初雪やあの日と同じ歩幅追う(山香ばし)(6点)
○年上の人に恋した人の句と読みました。昔は歩幅が追いつかなかったけど、今ではあなたと同じ歩幅になった=大人になったよと。(捨楽)
○久しぶりに会えた二人で、足跡を追うことすら嬉しいのだろう。(あるきしちはる)
△幻を見ているのでしょうか。そう思うと、初雪は実際の景色ではなく、心のイメージのようにも思えてきました。(司啓)
△これも○にしたかった。初恋をの人と二人きりで歩く機会があった。けど手を繋ぐ事はおろか並んで歩く事も出来なかった。ドキドキしながら彼の後をついて行ったあの日もこんな初雪だった。胸キュン。(桂奈)
★イメージが掴めそうで掴めないです。「あの日」を具体的に述べた方がいいと思うし、このままでは季語は何でもいいような印象。(小川めぐる)
★「あの日」が曖昧で共感しにくい感じがしました。(野良古)
★「あの日と同じ」とは。「歩幅」を追うとは。相手が今ここにいるのかいないのか曖昧で、絵が見えません。彼の後を追うのならシンプルにそう詠めると思いました。(すりいぴい)
★「あの日と同じ歩幅追う」というフレーズは面白いが……「あの日」が何を示しているのか、「歩幅」は誰の歩幅かなど、色々な疑問が残る句。「彼との思い出を追う」と読めば自然ではあるが……(^_^;)(ヨミビトシラズ)

35. 窓越しにつなぐ小指や冬の月(捨楽)(10点)
○車窓ごしに合わせる小指を思い浮かべました。冷たいガラス越しに感じる恋人の温もり。頭上には、冴え冴えとした冬の月。美しいのですが、厳しさ・寂しさ・切なさも感じます。遠恋か、別れの約束かもと思いました。(小川めぐる)
△実際にはあり得ない高さと遠さを小指でつなげるというテクニックに感心しました。冬の月も効いていると思います。(司啓)
△出発前の夜行列車の窓越しかな?と想像しました。(野良古)
△窓が半分開いているのでしょう。季語の選択は合っている気がします。「や」で切らない方がいい気がしました(「に」「と」とか)。(すりいぴい)
△ 冷たかろうなと思いました。直接繋げない理由があるのでしょう。(蜂喰擬)
△列車の窓を想像しました。つなぐ小指は比喩的な意味でとらえると腑に落ちました。(神山刻)
△約束の指きりでしょうか。許されざる恋路なのかも。どこか不穏さも感じさせますね。冬の月がよく効いています。(山香ばし)
△ガラス越しに小指を繋ぐ振りをする、秘密の恋かなと思った。月が見守っている感じがする。(あるきしちはる)
△「窓越しにつなぐ小指」だけで、十分雰囲気のある句。冬の月がどこか悲恋を想像させる。部屋の窓、列車の窓、テラスの窓、蔵の窓、牢の窓、社会の窓(?)……皆さんは、どんな窓を思い浮かべましたか?(ヨミビトシラズ)
★最初、「窓越しにつなぐ」の光景が分かりませんでした。「窓越し」だと閉まった状態を思い浮かべませんでしょうか?(24516)
遠距離恋愛とか、人目を偲ぶ恋とか、あまり幸せ全開じゃない感じ。窓の隙間からそっと指だけつないで、いつとも知れぬ次の約束を交わす二人です。私の詠んだ窓は手の届く高さにありましたが、みなさんが様々にイメージしてくださっていたのが嬉しく、また興味深かったです。ありがとうございました。(捨楽)

36. 口紅は濃くて冬薔薇寂しくて(桂奈)(8点)
〇冬薔薇は大きな花束にはなれなかったけれど、一輪で他の花を退ける美しさを持っている花。寂しければ寂しいほど冬薔薇は美しい。今日はそんな冬薔薇になりたくて私は真っ赤なルージュをつける。(24516)
○口紅も冬薔薇も鮮やかで、それが寂しさを際立てていると感じた。(あるきしちはる)
△冬の薔薇は、ちょっと色が濃いんですよね。寂しさに身を焼いているかのように。なので、「恋」というより「人恋しい」句かなと思いました。(小川めぐる)
△それで男はどうしたらイイのかな???(葦たかし)
△冬薔薇とイメージが非常に近い言葉が多いようにも思いますが、恋の句としてはそれくらいの方が良いなとも思いました。(神山刻)
△対句の距離が程良くて好きです。ただ「冬薔薇」には寂しさのニュアンスがすでに入っているのではないでしょうか。(彼方ひらく)
★一瞬、季語と口紅を入れ替えてみてはどうだろうと思ったことから、俳句脳が動き出しました。まだまだ貪欲に展開ができると思います。(司啓)
★ちょっと演歌調寄りすぎるかと思いました。この句の場合は「寂しくて」は季語に託し、客観描写に徹する方がよかったかもしれません。(野良古)
★紅と薔薇は近くて打ち消し合った印象。あえて濃し、と薄し(寂し)とを対比させたのかもですが。冬薔薇はすでに寂しさを含んでいます。(すりいぴい)
★色対比の広がりが様々想起される句なのですが、下五の寂しくてという言葉は冬薔薇に内包されているイメージなので不要かと感じました。(山香ばし)
★分かり易い句だが、「冬薔薇」に「寂しい」は既にある……ただ、「濃くて+寂しくて」で連係している「対比の一部」なので、字数のムダと見るかどうかは悩ましい。予選にするかどうか、非常に迷った句。(ヨミビトシラズ)
24516さんの素敵な読みをご覧ください。選に選んでくださった皆様ありがとうございます。確かに寂しいは冬薔薇に含まれているので別の言葉も考えたのですがピンとこなくて、結局意味を強調する、ということで使いましたがやはり力不足感を否めませんね。(桂奈)

37. ドアノブに二本の傘や近松忌(司啓)(15点)
◎二階建てのアパート、隣の202号室のドアノブにビニール傘が2本かかってた。電気が付いているのを見た事ないけど誰か住んでたんだ。今も電気消えてるけど何してるんだろう。何かヤバい事ヤってたりして、まさかね。(24516)
◎一読して心中の句だと解釈しました。ノブにかかる二本の傘というドラマ含みの景もしつこくなく、課題曲から「ドア」も使っていて、文句ありません。(神山刻)
○「ドアノブに二本の傘」というありふれた光景でも、「近松忌」と合わせられると「この傘と同じように、部屋の中で男女2人が仲良く首を吊ってブラブラしてるんじゃなかろうか」と思わせられるから不思議である。(ヨミビトシラズ)
◯現代的なもので物語性を醸し出しているセンスが好きです(かま猫)
△近松忌、という季語があるだけで、何やら悲恋のイメージです。これから別れ話でもするのでしょうか。(捨楽)
△季語とそれ意外が響いています。近松といえば男と女(最近は同性もありますが)。ただ心中しそうな予感もあります(それが句意かもですが)。忌日季語は成功している気が。次点。(すりいぴい)
△二本の傘、そして近松忌とくれば当然に心中のイメージが膨らみますね。どのような状況にあるのか、あれこれ想像させられ、実に不穏な句だと感じました。(山香ばし)
△二本の傘だけでは人物が二人いるとしかわからない、しかし季語から男女かなと匂わせている。劇的な恋なのかも。(あるきしちはる)
△まさか心中?近松の心中物語の深刻さを微塵も感じないドアノブの傘が鮮やかな景です。俳句らしい諧謔を感じます。案外傘はビニール傘だったりして。上手いなあと思いました。(桂奈)
★すみません、季語から不吉な感じしかしないのですが・・・危険な恋ということなのでしょうか。まさかとは思いますが、「傘」は暗喩じゃーないでしょーね(汗(小川めぐる)
★自分の力ではこの句を鑑賞しきれませんでした。ごめんなさい。ドアノブの傘と近松忌の関係は何か、この近松忌はほかの忌日ではダメなのか、という点が分からなかった……。(野良古)
みなさんの評にすべてを委ね、今後の参考にしたかった句です。私的にはジュリーの『時の過ぎゆくままに』が流れる、ド昭和の景です。もちろん、ヨミビトさんはじめ、みなさんのイマジンすべてオーライです。たくさんの点と評を、本当にありがとうございました。(司啓)

38. 駅冴ゆる目の合わぬよう彼見つめ(山香ばし)(2点)
△都心の大きな駅ではなく、地方の小さな人の少ない駅を想像しました。中七の助詞の「の」は、「が」の方が良かったと思いました。(24516)
△間違っていれば大変申し訳ないのですが、モチーフは『卒業写真』でしょうか。俳句は俳句から、ロックは洋楽からではなく、ジャンルを超えた本歌取りをしてみたくなった一句です。(司啓)
★駅での別れのシーンだと思いますが、「駅冴ゆる」が少し唐突に感じられます。「駅」情報は十二音の中に入れるか、「別れ」のシーンだとさえ分かれば「駅」はなくてもいいかも?と感じました。(小川めぐる)
★彼を見つめるのか、彼が見つめるのか少し曖昧な感じがします。(勿論だいたい分かるのですが、舌足らず感があります。)彼を、だと思うので「彼を見る」などとするのはどうでしょうか。(野良古)
★諸説ありますが「冴ゆる」は気配・音に使う季語です(抽象的な冴え冴えした感じ)。駅に使うのは個人的には大きく、具体的すぎるかと。説明的でこなれていない印象。(すりいぴい)
★中七は説明になっている。どこを見ているのかを書き、「目が合わないようにしているのかな」と想像させた方がいいと思う。(あるきしちはる)
★片想いの句と思われるが、「冴ゆる」があまり効果的に利いていない気がする。現在進行中の恋で「冴ゆる」を使うなら「恋の温かさ」を前面に出したいが……「片思い」に「冴ゆる」を消す程の温もりがあるかな?(ヨミビトシラズ)

39. 長い雨ホットココアをねぶるキス(神山刻)(4点)
◯下五が句を一気に濃密に生々しく。ココアからは高校生くらいの幼いカップルを想像しますが、高校生くらいだと幼いながらも、生々しい恋になってきますよね。一緒に勉強中に燃え上がったとかそんな感じ。(蜂喰擬)
△「ねぶる」という単語ひとつで大人の自堕落な一日を想像させてくれます。ただホットココアをねぶるのは熱くて無理なんじゃないのかなあという事がどうしても気になります。(24516)
△描写は見事だが、気持ちの悪いくらい距離感が近い(^o^;)大体、こういう事をやる時はワインと相場が決まっているのだが、やけに「生温くて甘い」キスである……学生のバカップルっぽい?(^_^;)(ヨミビトシラズ)
★すみません、「ねぶる」という表現が何とかならないかと思いました。ホントすみません(^^;(小川めぐる)
★ねぶるって方言でしょうか?だとしたら、あとひとつ地貌季語のようなものが欲しいと思いました。句には不釣り合いで、例えとしてはふさわしくないのですが、大阪には『みっくちゅじゅーちゅ』があるんですよ。(司啓)
★素敵な場面なのですが、「ねぶる」が気になります。冬の冷たい雨の中ホットココアで暖まろうというシーンは好きなのですけど。。もうちょっとロマンティックな恋がいいと思いました。(桂奈)
★ホットココアを飲んだ口をねぶっているという意味なのかなと思って読みましたが、内容的に季語が効いていないと思います。(野良古)
★心情は分かるけど、「ねぶる」はどうでしょうかねえ???(葦たかし)
★上五がなんとなくつけた感じがしました。違っていたらスイマセン・・。季語以外に実感があまり伴っていない印象です。(すりいぴい)
★長い雨が秋の季語、ホットココアはホット○○で冬の季語になるのでは。それと、句の世界観が曖昧なことと、中七下五の表現がやや不親切かなと感じました。(山香ばし)
★「ねぶる」が生々しすぎてちょっと引いてしまう...。ココアが香るキスくらいにしてはどうか。また上五が曖昧なので、具体的な情報が入れられそう。(あるきしちはる)
一言で言うと「空気読めてない句」でしたね。他2句が清純すぎるきらいがあったので、思い切り逆方向にハンドルを切った次第。(中略)作者としてはやはり「ねぶる」以外でこの句の空気を作れず、譲れないところです。キスという行為の、ある種汚らしくグロテスクな一面を少しでも感じていただけたら幸いです。「長い雨」(中略)掲載している歳時記名をできれば教えていただきたいなと…。(神山刻)

40. 冬昴きみのてのひらまで半歩(小川めぐる)(10点)
○この距離感すごく共感です!友達以上になったけど最後の一押しがなかなか。近づきたいけど近づけない。冬昴のちかちかした輝きがそんな二人をキラキラを応援してるのです。(桂奈)
○付き合い始めの初々しさが表れています。漢字二字ではじまり、ひらがなで柔らかく、そしてまた漢字二字に繋いで結ぶのも恋のもどかしさでしょうか。冬昴を取り合わせていますが、温もりを感じます。(山香ばし)
○「てのひらまで半歩」が良いですね。その半歩が近いようで遠い。個人的には「手」だけ漢字にした方が好みです。(洒落神戸)
△最後の「半歩」がとても好きです。昴は真上の星なので上ばかり見ている、そんな君と手を繋ぐチャンスなのに半歩勇気が足りない。最後まで〇か△か悩みました。(24516)
△近くて遠いでしょうか。ひらがなにしたところも、読むスピードを緩める作者の工夫がうかがえました。(司啓)
△季語とそれ以外が響いています。整えられる気がしますが、感傷に流れず衒いなく好ましい句です。次点。(すりいぴい)
△女性かな、男性かな、いずれにしてもドキドキしている感じがとても表現できていると思いました。(大槻税悦)
★想像できるような、できないような……半歩の距離くらいなら手を伸ばせそうだし、「半歩」は手より足を想像させる言葉だし……。「半歩」以外にいい表現がありそう。(野良古)
★ごく近く見えて実は果てしなく遠い、星と星の距離との比喩でしょうか。昴は星の数が2つよりもっと多いのと、手までの距離を足で表現するのが気になってしまいました。(彼方ひらく)
★よく分かるし綺麗なのだけれど既視感がある。45とほぼ同じ。(あるきしちはる)
★「届きそうで届かない距離感」を描きたかったのは分かるが、「冬昴(=星)」は「遠い憧れ」以外に「届きそうに見えるけど絶対届かない」という要素もある気がする。なお、中七のひらがなは地味に良い。(ヨミビトシラズ)
選&コメント下さった皆さん、有難うございます!気になる相手と何気なく歩いているうちに自然に手が触れるところまでいきたい・・・!というドキドキ感を描きたいと思いました。「さっさと手ェ伸ばせや!」というご意見、もっともでございますcoldsweats01恋の句って、自分の経験(過去)が如実に出て面白いですね!(小川めぐる)

41. 手つなぎを入れしポケットあるコート(かま猫)(2点)
△既視感のような、ひとつのコートに二人が一体になっている絵が浮かびました。ニ物衝撃でなくてもイメージを膨らませる方法はあると思い知らされた一句です。(司啓)
△このポケットに彼女の手がすっと入って。。二人の間には寒いと言う言葉はないのだーーー。(桂奈)
★手を繋いだ状態を、「手つなぎ」と表現するのは少し強引かなと思いました。下五の「ポケットある」も、「ポケットのあると助詞ののを入れた方が良いと思います。(24516)
★「コートのポケットに繋いだ手を入れた」ということだと思いますが、表現がガタついていて、スっと入りませんでした。ごめんなさい。(小川めぐる)
★「手つなぎ」という言葉があるんでしょうか?一応辞書を調べましたが見つからず……。寸詰まりな表現な感じがしました。(野良古)
★情景はわかるのですが、なんかすらっと読めないというか…語順の所為なのかな。(捨楽)
★「手つなぎを入れ」というのが日本語として不明でした。はやり言葉なのでしょうか。「手つなぎ」とはどんな物か調べたんですが・・。「し」「ある」も?です・・。(すりいぴい)
★手つなぎという表現が厳しいかと。コートには大抵ポケットがありますし。前回の句会でも多く指摘された、過去の「し」もしっくりこないです。(蜂喰擬)
★「手つなぎを入れし」が説明調でもったいないですね。「ポケットに」とすれば「入れし」を省け、さらに語順を変えてみるともっとスッキリするのでは。(山香ばし)
★「手つなぎ」は少々無理があると思いますし、「ポケットあるコート」も少し不自然です。(中山月波)
★「手つなぎを入れる」に違和感を覚えるし、「入れし」が過去形なのでゴチャゴチャしている。君の手を入れるポケット、くらいでどうか。(あるきしちはる)
★「手つなぎを入れし」の意味が全くもって不明。「繋いだ手をコートのポケットの中に入れて二人で暖をとる」という意味かも知れないが……仮にそうだとしても、事実の羅列感が否めない。(ヨミビトシラズ)
これはもう、★大賞をいただけるくらい皆さんからご意見いただき、ひとつひとつ反省、ほんと嬉しいです!「手つなぎ」も安易でした。(中略)入れし、と、あえて過去形にしたのは、部屋に忽然とかかっているコート、ポケットに、前は一緒に手を入れたなぁ、って思い出している感じにしたかったのですが、ごちゃついた句になってしまいましたね。語順を変えたりしてみたいと思います。ありがとうございました!(かま猫)

42. アドレスを消して長湯や寒昴(蜂喰擬)(13点)
○別れた日の夜でしょうか。落ち込んだ日のお風呂は長くなりますよね。意味もなく潜ってぶくぶくしてみたり。(捨楽)
○入浴しながら話者は美しい寒昴が空にあることを感じていて、見守ってもらっている気持ちでゆっくり感情の整理をしているのだろう。(あるきしちはる)
○「寒昴」に込めた想いは、「縁を切った清々しさ」か、「心にどこか引っ掛かる寂しい気持ち」か、「独りになってしまった寒々しさ」か……どの読みでも味があり、季語が最大限機能した句と言える。(ヨミビトシラズ)
◯終わった恋にきっぱり見切りをつける潔さが感じられます。寒昴で視線がぐんと高くなり句に奥行きが。(中山月波)
△絆を結び合えずに別れた相手。私たち、ひとつになれなかったよ(;;)そんな思いをお湯に沈めて、お湯に流して。昴は瞬きます、またいい出逢いがあるよって。(小川めぐる)
△ドラマの天海祐希のような女性が目に浮かびました。しゃきっとした句型もそう思わせる要因のひとつなのでしょう。(司啓)
△冷たい気持ち→それを紛らわすための「長湯」→冷たい感じの季語、という展開がうまいと思いました。ただ中七が少しぎこちない気がします。(野良古)
△リアリティーのある恋の終わりですね。情景がありありと見えてくるようです。季語の寒昴も効いています。(山香ばし)
△あーあ、これで完全に彼女との縁も切れた。長湯してきれいさっぱり洗い流すぞ。寒昴の季語が渋くていいですね。(桂奈)
★「アドレス」「長湯」「寒昴」という名詞3つがバラバラに自己主張していてストーリー、映像が上手く繋がらない感じでした。(24516)
★特に問題は感じませんが、もう少し響く実感が欲しいところではあります。~して~というのは間延びして見えます。(すりいぴい)
★長湯と寒昴が立て続けに出てきて、寒暖差が激しくせわしない描写に感じました。(神山刻)
現代の「恋」にe-mailや携帯電話って、重要アイテムになっていると思い、詠んだ句です。実体験もエッセンスとして含んでます(--;)句の意図はちはるさんのおっしゃるとおりです。寒暖の差はあまり意識していなかったので、指摘に驚きました。選評ありがとうございました。(蜂喰擬)

43. 粥を炊く君の背中よ冬の雨(葦たかし)(10点)
○看病の句ととりました。「よ」の詠嘆の優しさが効いてます。(神山刻)
△風邪を引いたら家まで見舞いに来てくれたのでしょうか?とても暖かくなる句です。(24516)
△風邪で寝ている作者に、お粥を作ってくれている恋人の後姿。季語が寂しいのですが、実景としては「冬の雨」のなか来てくれたとの思いが愛しさに拍車をかけますね。(小川めぐる)
△君の背中を見る男性は、病気の中で将来の不安を抱いているのでしょうか。粥と冬の雨の対比に緊張感が感じられます。(司啓)
△暖かい風景ですね。「や」ではなく「よ」で切ったのも、暖かな雰囲気と合っていて成功していると思いました。(野良古)
△君が指すのは女性か、男性なのかで意味合いが大きく変わりますが、どちらでも楽しめる句ですね。冬の雨を取り合わせたことで、付き合い始めというよりも、もはや腐れ縁的風情も出ている気がします。(山香ばし)
△鍋のことこと煮える音と雨のしとしとという音。静かな景。話者は風邪を引いてしまって、布団から背中を見ているのかも。(あるきしちはる)
△「粥」を病人食として考え、(妻ならともかく)「見舞いで恋人がやって来て、わざわざ粥を炊いてくれている」という状況を書いた句なら、「や」で詠嘆しても良いくらい有り難いシチュエーションだと思うのだが……(ヨミビトシラズ)
△優しく看病してくれるのは奥様か恋人か。冬の雨だと病気のつらさを感じるので別の季語にして彼女の暖かさを強調してもいいかと思いました。(桂奈)
★「よ」が本句では大仰な印象。ここは「や」が合っている気がして、そうならランクアップ。「君」は要るか否かは微妙。惜しい。(すりいぴい)

44. 朝練の校庭眺る息白し(洒落神戸)(5点)
△好きな人を見るだけしか出来ない片思いの素敵な句だと思いました。ただ中七の「眺る」は、「眺む」ではないでしょうか?また眺めるだとボーと見ているようなニュアンスなので他の動詞が良いのではとも思いました(24516)
△好きな人が朝練頑張ってる姿!寒い朝だけに、胸キュン度もMAXですね。「眺る」は「眺む」のタイプミスでしょうか。季語を上五に持ってきた方が、スンナリ表現出来そうです。(小川めぐる)
△息の向こうに朝の景が広がり、恋の句のテーマから憧れの先輩が浮かび上がります。(司啓)
△もちろんただの校庭を見ているのではなく朝練に励む彼を目で追っているのです。キュンキュンですねー。私は女子校だったのでこんな思い出がなくて残念〜(桂奈)
△若者というよりある程度の年齢になってからの恋の終わりと少しの未練、でも寒昴を眺め区切りをつけようと(かま猫)
★「眺む」の誤打としておきます。どこか室内から好きな人を見ているのでしょう。としても「眺む」は不要な気がします。(すりいぴい)
★「ながめる」で良いのでしょうか?文語なら眺む、口語なら眺める、が一般的かと思います。他に読みがあるならすみません。(蜂喰擬)
★恋句とは解釈できませんでした。(神山刻)
★「眺る」では送り仮名が足りないのでは。それから、朝練と息白しはありきたり過ぎるかも。語順でも損をしている気もします。(山香ばし)
★「眺る」(「眺む」の間違い?)は省略できる。「息白く朝練をしている君」だけを書けばそれを見つめる話者の存在を感じられると思う。(あるきしちはる)
★「眺る」が分からない……「眺める」か「眺む」では?仮にここをクリアしても、兼題抜きで考えた場合は「誰が、どんな想いで朝練を眺めているか」で全然読みが違ってくる句。事実の羅列で、詩情も低い(T_T)(ヨミビトシラズ)
こっちも、アホしてました。松山へ向かう夜行バスの中で作句していて「眺める」だと字余り「眺む」で良いのかとやっている間になぜか「眺る」になってたようです。全員の句が発表された時にそうなってることに気づいてガビーン(ToT村下孝蔵さんの「初恋」の放課後を朝(朝練)にした句です (^^;(洒落神戸)

45. 駅迄に手をつなぎなば冬銀河(彼方ひらく)(7点)
◎冬銀河、と下五で締めたことがとても良いと思いました。寒昴、寒北斗、など替えてみましたが、千々に想いが込められる気がしてやはり冬銀河かなと(かま猫)
△少し窮屈な印象です。「駅迄」という情報は要らない気がします。十二音をもっとゆったり詠んでみては。(小川めぐる)
△郊外の新興住宅地から新駅迄の景が目に浮かびました。それほど寒くなく繋ぐ手も程よく暖かく。(司啓)
△一読してよく分からなかったのですが、素通りできない魅力のある句でした。手を繋げたらどんなに空が明るく見えることだろう、という気持ちと「冬銀河」との取り合わせ、味わい深いです。(野良古)
△「銀河」でなく「冬銀河」でこその句。「つなぎなば」は(つなげたならばorつないでしまったら)ですね。頭上には冴え冴えとした銀河があるのでしょう。迄はかなで。(すりいぴい)
★上五の「駅迄に」は駅に着く迄に、の意味だと思うのですがどうしても無理矢理感を拭えませんでした(24516)
★なば、が完了の時制になっているのが、上五の「迄に」に合わないかと思いました。(蜂喰擬)
★「迄に」と完了の助動詞「ぬ」(なばの「な」の終止形)の間に齟齬を感じます。(神山刻)
★40番の句に似ていますが、ちょっとわかりにくいかなと感じました。中七を「なば」とすると冬銀河で取り合わせるのに、やや無理があるような気もしました。(山香ばし)
★40とほぼ同じ。手を繋ぎたいのだけど...は類想あるので、オリジナリティを打ち出すのが難しいかと。(あるきしちはる)
★「つなぎなば」は「繋げたら」「繋いだら」のどちらだろう?前者で読んで「今までは手も繋げなかったけど、駅までに手が繋げたら嬉しいなあ(=冬銀河)」という読みが妥当なんだろうけど……語の精度が気になる。(ヨミビトシラズ)
口語にすると、「(もし)駅までに手をつないでしまったら冬銀河」。恋の句だからと言って1:0の熱烈な片想いでなくてもいいと思うんです。0.5+0.5=1の恋。元々「なば」に完了の意味はあっても願望の意味はないはず。(彼方ひらく)

46. 雪止んだね仕方ないから別れましょ(山香ばし)(7点)
○彼女から切り出された別れ。男性は納得出来ないけれど、最後には別れを選ぶのだろう。口語表現が良いと思いました。(花節湖)
△シュールですね。説明不要の面白さがあります。関西なら、雪やんでん仕方ないやん別れよか。になります(司啓)
△下五にドキッとします。家に帰るだけの「別れる」なのか、理不尽な「私たちもう別れましょう」なのか……(野良古)
△何気無い会話から、ドキリとする提案。雪が降っている間、何が話されていたのでしょうか。あっさりとした別れの提案には、これまたあっさりと「そうだね」と返事がありそうです。(蜂喰擬)
△中七は省略できる。俳句ポスト365「水草生う」地選句を参照あれ。(あるきしちはる)
△書き方の面白い句。展開はちょっぴり唐突かも知れないけど、「雪が止んだ」というのは、話を切り上げて別れを切り出すには絶好のタイミングかも知れないと思った……ドラマの1シーンのよう。(ヨミビトシラズ)
★こういった句は、リズムが命。上五も五音で、「~ましょ~ましょ」と軽やかに韻を踏みたいところ。中七は、ありふれた日常の行為の方が下五「別れましょ」が効果的に響きそうです。(小川めぐる)
★JPOPの歌詞みたいです。散文的で俳句らしさに乏しい感。上五をセリフ以外にしてみては。(すりいぴい)
★中七があると俳句として受け止めるのが難しいですが、切れ味が妙に心地良いです。(彼方ひらく)

47. 凍星や女たらしになれぬ吾(野良古)(9点)
△上五の季語が綺麗過ぎのような気がしました。季語を『ちゃんちゃんこ』とか『大根干す』とか生活の季語にすれば俳諧味が出て面白いと思いました(24516)
△チャンスはあるのに、不器用な人なんですね。本当は女たらしになりたい願望があるのに、なれないことを嘆いているように感じられます。自分を肯定しているのなら、もっと明るい(軽い)季語が良さそう。(小川めぐる)
△と言ったところでジゴロ化している面白さがあります。凍星と女たらしの組み合わせもいいですね。(司啓)
△チャラ男を気取ろうとしたのに出来なかったということは、真面目で一途な人なのでしょうね。凍星は嘲笑っているかもしれないけど、応援したくなります。(捨楽)
△女たらしって決していい意味ではないのですが、その女たらしになりたい理由があるのでしょう。色々と物語を考えてしまいます。(蜂喰擬)
△健さんでしょうか。人たらし、なんて言葉もありますが、その方がきっと生きやすいんでしょうね。(神山刻)
△紳士なのか、それとも度胸がないのか、心の揺れ動きが見えるようです。ストレートな言い回しに凍星がストンと腑に落ちました。(山香ばし)
△器用に立ち回れない自分に強い焦燥感を抱えているのだろう。そんなんならんでいいよ、誠実なのがいいよ。(あるきしちはる)
△あら、どーして女たらしになれないのかしらね。それは凍星のように美しく冷たい彼女に惚れたから。うふふ。悩むがいい。今まで女たらしだった罰よ!(桂奈)
★中七座五が自嘲的なので、この季語では個人的には句がくどくなったと感じました。(すりいぴい)
★すみません。え、自分で言う? と思っちゃいました。「君」なら少し変わってくるのですが。(彼方ひらく)
★「凍星」の読みは「清々しさ・寂しさ・寒々しさ」辺りだとして、「女たらしになれぬ吾」と上手く連係している。しかし、そもそも「女たらしになれぬ吾」そのものが、何だか説明っぽくて味がない(-_-;)(ヨミビトシラズ)
あるきしちはるさんに頂いた評がまさに作句の意図そのままでした。ほかにも色々な解釈を頂いて有り難いです。取合せる季語は相当悩んだのですが、ちゃんちゃんこや大根干すは思いもよりませんでした。この句は失恋直後の実感に近いので切実にしたかったのですが、諦観して淡々と地味な生活している景が広がる季語でまた別の面白い句になると思いました。今後に活かします。(野良古)

48. なで肩のかたちに毛糸編めるかな(神山刻)(11点)
◎好きなのは当たり前という軽やかさ。普通に編んでも着れるだろうに、真面目に考えるのがなんだか可愛いです。俳句で感情語も使わずに人の性格を表すのは高度だと考えます。調べも面白いし、覚えてしまう句。(彼方ひらく)
△「なで肩」「かたち」と、ふんわりして良い感じの一句。下五が「編めるかなぁ?」にも読めるので、「編みてをり」でいいと思います。(小川めぐる)
△なで肩の少し頼りない彼を思い浮かべました。かなにはつっこみが入るかもしれませんが、僕は字句よりも、発想を重視させていただきました。(司啓)
△想い人がなで肩なのですね。恋人に限らず夫婦とか親子の句にも読めます。作者の愛情と暖かな人柄まで伝わるような句でした。(野良古)
△着想がいいです。編めるかな、は文法として?と思いましたが「編んだなあ」「編んでいるなあ」ということですね。ただ「かな」は大袈裟か。(すりいぴい)
△女子中高生のつぶやきのような声がそのまま句になったようで、ほのぼのと可愛らしい雰囲気に満ちていますね。恋する二人の関係性もはっきりと見えてくるようです。(山香ばし)
△「なで肩のかたち」だから毛糸よりセーターの方がいいように思いますが、可愛くて好き。(中山月波)
△動詞に「かな」は難しいので、素直に「編める毛糸かな」が収まりが良いと思う。(あるきしちはる)
△彼のシルエットはもうこの手が覚えているの。彼がいなくても彼にぴったりのセーターを編む事が出来るわ。(桂奈)
★ゴメンナサイ、なで肩の形にセーターを編むのって大変なのでしょうか?そもそも、編みにけりと断定してはだめだったのでしょうか?(24516)
★好きな句でしたが、「かな」が効いていないように感じました。(花節湖)
★「かな」が「詠嘆」か「願望」かでちょっと危うい。「詠嘆」なら「撫で肩に合わせた、難しい編み物を完成させた」という句で取り敢えずは読めるが、「願望」だったらただの散文の独り言になってしまう(*o*)(ヨミビトシラズ)
彼方ひらくさん、特選ありがとうございます。感情語を使わずに性格を表す、という俳句の指向に賛同いたします。実はこの句、(中略)「編み物の経験はないけど、彼の肩の形に上手く編むことができるかな、できたらいいな」というニュアンスが加わったら面白いな、などと。(中略)個人的には口語散文調の俳句も世にはたくさんあり、魅力的なものだと思っております。(神山刻)

49. 冬帽子君とイヤホンひとつずつ(立志)(19点)
◎中学生や高校生の可愛らしい恋のイメージ。帽子をかぶっているのは女の子の方で、きっとぽんぽん帽子なんだろうなー。きゅんきゅんしました。(捨楽)
○既視感はありますが、どストレートな「恋の句」に一票!ラブラブなムードに思わず、別な女の影でも現れて喧嘩するがいい!・・・と毒づきました(^^;「君」は平仮名でも良かったかも。(小川めぐる)
○素直に甘い恋を詠まれていて素敵です。瑞々しく可愛らしい恋ですね。冬帽子という季語で、「寒いねー」とか言いながら笑顔で話す様子も想像できます。(野良古)
○二つ並んだ冬帽子。お互いに照れながら、近づいて音楽を聴いている。まだ、付き合い始めたばかりなのかな。そんな淡い恋心を感じられる句でした。(花節湖)
◯片方ずつのイヤホン、類想がありそうですが、季語を冬帽子に選んだことでリアルさがあると感じます(かま猫)
◯冬あるあるの景色を上手く切り取っています。冬帽子と二人の愛で、ホクホクあったかくなりました。(中山月波)
△一読して分かるとても幸せそうな句です。ただ光景自体は実際に電車でよく見かけたり、歌の歌詞で聴いたりして既視感がありました。(24516)
△41と同じ感想です。でもコピペしたような選評は面白くないので、考えてみました。色と形とかに特徴をつけるか、比喩のある冬帽子にするといったところでしょうか。(司啓)
△微笑ましいですね。夏帽子だったらだめですね。「冬帽子」が活きている気がします。絵が感じられ簡潔。次点。(すりいぴい)
△すごく仲の良いカップルがすぐにイメージできました。上手いと思いました。「君」は「ふゆぼうしくん」と読めるので、ひらがなの方が良いかもしれません。(大槻税悦)
△二人の近さ、情景がしっかりと浮かびます。二人の背丈が大きく違っていたならば、お互いに気を遣い合う二人の笑顔も見えてくるようです。(山香ばし)
△二人で肩寄せ合って同じ音楽を聴いているの。心もぴたりと一つになるのよ。冬ならではの素敵な光景ですよね。夏は暑苦しくって。苦笑(桂奈)
★可愛いくてほんわかした景。上五の季語が人物から離れたものの方が、句に深みが出る気がしました。(蜂喰擬)
★分け合うイヤホンの片方を「ひとつ」という言葉で表現することへの違和感と、やはり類想感が。(神山刻)
★景に既視感あるし、季語も即きすぎだと思う。(余談で恐縮だが夫が「雪山で遭難したカップルが避難した洞窟で聞くラジオにしたら?」と...オリジナリティはあるかも。笑)(あるきしちはる)
★「君とイヤホンひとつずつ」……「よくあるシチュエーションの句」という印象しかない。「冬の傘」と合わせて相合い傘を示唆するとか、「おでん買い」で一緒におでんを食べるとか……もっと工夫が欲しい(T_T)(ヨミビトシラズ)

50. 愛のない愛撫のように北風よ(24516)(6点)
◯北風が頬を冷たく撫でていく。まるであの人の愛撫のように。愛のないあの人に語りかけているようで最後の「よ」もいいですね。(蜂喰擬)
△ひーサムイ!!出来れば身を晒したくありません(><)これも恋の句?そんな彼でも好きなの?その心が北風なの???(小川めぐる)
△30と47を足して二で割ったような感想を抱きました。うーん・・・確かに北風にはそんなところがありますね。(司啓)
△北風をこのようにも表現できるんだなとハッとさせられました。この方が太陽をどのように表現するのかも読んでみたい気がします。(山香ばし)
△北風の例えで、「冷たい・味気無い・よそよそしい」というキーワードを漠然と含んだ「愛の無い愛撫」という表現を思い付いた所を評価したい。なお、もし逆に「北風の如くに愛のない愛撫」だったら選外。(ヨミビトシラズ)
★JPOPの歌詞みたいです。「愛のない」は抽象的。使うならよほどうまく使わないと。「よ」にいわゆる「気取り」が感じられました。ごめんなさい。句末「は」なら?(すりいぴい)
★「愛のない愛撫」は違和感を覚える。また、厳しく触れられるイメージは季語に含まれていると思う。(あるきしちはる)
この句は内容的に点が集まらないだろうなと思っていたので6点も頂けて嬉しいです。
〇×逆のコメントをそれぞれ頂けたのはとても面白かったです。投句後にこの句は内容的に俳句よりも短歌の方が向いているのではないかなと思ったので、推敲して下の句をつけて100年俳句計画の短歌のコーナーに出してみようかなと思います。(24516)


51. 冷たきや君との予定無きページ(野良古)(7点)
〇スケジュール帳の冷たさがひしひしと伝わってくる句です。すごくイメージできました。(大槻税悦)
△例句を見ても「冷たきや」とあるものがなかった点が気がかりです。が、要所要所の「き」の音がキーンと冷たく響きますし、下五から上五にループする感じも好きです。」(小川めぐる)
△三つの「き」が句にスピード感をもたせています。最後は母音で、全体の音の余韻に心地よさを感じました。(司啓)
△ページ単位で予定がないということはもう。(神山刻)
△触覚的、心情的、それに視覚的にも冷たさが表れていて、哀切さを感じます。一日予定が入らなかったというよりも、その後ずっと予定が無いという意味に取りました。(山香ばし)
△ひんやりした手帳の感覚がつらいですね。頑張って自分から声を掛けて下さい!(桂奈)
★形容詞連体形の後に「や」はつけられないかと。「冷たし」は諸説ありますが手で触れられる冷たさに使うため、何が冷たいのかが必要。頁なら「や」で切らないほうが(冷たきは~)。(すりいぴい)
★予定がないから気持ちが冷える、と因果が見えてしまう。寂しい気持ちを託せる別の季語があると思う。「ページ」は手帳にしてはどうか。(あるきしちはる)
★「君との予定無きページ」は悪くないが、「冷たきや」があまりにも直接的過ぎる。「凩や」「冬の空(冬空や)」辺りが自然だと思う。(ヨミビトシラズ)
「ページ」は課題曲から。自分なりに挑戦した句で、「や」を、意味を切る為ではなくリズムを整え格調を出す目的で使いました。内容的には、ご指摘の通り因果が明らかすぎるという別の問題が確かにありました。実はこの句も「寒燈や」で取り合わせにして、2句「寒燈」で提出しようかとも思ったのですが、今思えばこの句にとってはそのほうがよかったかも。(野良古)

52. 時雨(じう)の夜に君の残り香消えにけり(立志)(4点)
△いくら閉めきっていても、消えるものはやがて消えてしまう。室内に響く雨音がひときわ冷たく感じられます。季節のページをめくり、心を潤す慈雨に早く降って欲しいと願います。(小川めぐる)
△時雨(じう)が音的にいいと思いました。フックからストレート、最後はけりのアッパー。(司啓)
△これは自分の衣服や体に残った君の香のことかなと思いました。23番の句のように雨が閉じこめる君の香もあれば、この句のように消される君の香もある。切ない句です。(野良古)
△残り香だけでなく、明るさも乏しくなっていくような空間を感じます。でも、この寂しさが身に染みてくるような世界観が好きです。(山香ばし)
★「残り香」って言葉が、意味深なようで実はあまりイメージが浮かばなくて、雨との組み合わせに気持ちが伝わらなかったです(24516)
★いったん切った方がよい句と思います。全部いい切った感じがして奥行きが減じた印象。「けり」は本句では合わないような。(すりいぴい)
★「けり」は効いていると思うが、残り香ネタは類想類句あるので要注意。23も残り香だった。(あるきしちはる)
★素直に「小夜時雨」を使った方が、語の感じが柔らかくて(≒説明っぽくなくて)良いと思う。また、語順は「(小夜)時雨」がラストの方が良い気がする。色々と惜しい句(^_^;)(ヨミビトシラズ)

53. 真冬てふ名をもつ君が笑ふ冬(24516)(6点)
△真冬ちゃんに春が来た(恋をした)のね!・・・と想像は出来ますが、はっきり書いた方が良さそうな気がします。「名をもつ君」は「少女」と言い換えられそう。(小川めぐる)
△謎めいた真冬からの種明かし。真冬って子は本当にいるのかとネット検索した私は、まんまとはめられた一人でしょう。(司啓)
△真冬さん、どういう人なんだろう(笑)ご挨拶の句か、或いは自分の日記に書きつけてる句かなと思いました。中七で「名の君の笑む」と言えば、あと5音で冬をもっと詳しく描写できそう。(野良古)
△山笑う季節へ向けて、ほのかな明るさを伴った冬のワンシーンを思い浮かべました。ドラマ(古いですけど)君の瞳をタイホする!の浅野ゆう子さん演じる真冬さんを思い出しました。(山香ばし)
△リズムよく読める。雪遊びをしているカップルを想像した。楽しそうで微笑ましい。(あるきしちはる)
△真冬さんと一緒に過ごす冬は笑顔でいっぱい。この人となら人生の冬も笑顔で乗り越えられる気がする。(桂奈)
★「が」より「の」が適切な気がしました。「もつ」がいらない気が。「冬」という大きい季語を受け止めている句と思いますが、技巧が立った感もあります。(すりいぴい)
★固有名詞をもっと意外なものにできそうです。(蜂喰擬)
★どの季節でも、というか2〜3音であればどの時候の季語でも同じ意味の句が作れます。(神山刻)
★「真冬という名を持つ君」……「真冬」が人名だったら「ただそれだけ」の句だが、「真冬」が季節だったら「冬が笑う(擬人法)→冬真っ盛り」を暗示する句。肝心の句意は前者か後者か、それとも両方か?(ヨミビトシラズ)
この句は俳句ポストの水涸るを作っているときに出来た句がもとになっています。そっちは季重なりになってるため選から漏れるだろうけれどとても気に入っていたので、恋の句に推敲して投句しました。この句の方はもっと点数頂けるかなと思ってたので残念でした。意外と皆さん、真冬に引っ掛かったようでそこもびっくりでした。(24516)

54. シルエットかさね白鳥眠るころ(小川めぐる)(13点)
〇本当は寒さをしのぐために白鳥は集まって眠るのだろうけど、それじゃあつまらない。愛する人の体温を感じながら眠りたいからと思った方が白鳥らしい。私もこの繋いだ手を離さずにこのまま家に帰って眠りたい。(24516)
○白鳥も眠る静かな夜に二人のシルエットが重なるってふかーく愛し合っているということですでに恋は熟成しきっている感じですね。って文章がゴタゴタですが、文句なく美しいと感じました。(桂奈)
○シルエットは白鳥と取りました。首をからめて眠る白鳥に心情が控えめに込められています。重ねるのが作者カップルとしても伝わる句。「ころ」が効いています。天候補。(すりいぴい)
○パッと見のインパクトは薄いが、想像以上に繊細で、地味に光る句。「女性が(男性と)穏やかに眠る図」がほぼ確実に浮かぶ。「シルエット」「白鳥」の語の選択はもちろん、「かさね」「ころ」のひらがなも上手い。(ヨミビトシラズ)
△イメージの飛ばし方として、白鳥なら一気に飛んでいく、浮寝鳥なら徐々につながっていく。そんな想像をさせていただきました。(司啓)
△妙なる魅力がありますが、外来語と日本語がほんの微かにかち合ったように感じました。暗喩だと思いますが、「影」にして残りの字数で明喩でもありだったんじゃないかなと。(彼方ひらく)
△モノトーンで大人な世界観、日本画的な気配を感じる句ですね。静寂に包まれた情景が浮かびます。二人の関係をさらりと詠んでいるのが上手いと思いました。これも○にしたかった句でした。(山香ばし)
△白鳥とカップルのシルエットが、だぶる様に浮かびました。表現が美しいです。(中山月波)
△なんとも影絵のような美しい世界です(かま猫)
★自句ですが、季語の季節を間違えていました。「水鳥」や「鶴」など殆どが「三冬」だったので、先入観で「白鳥」もだと・・・。調べたら「晩冬」でした(><)。確認不足を反省しています!(小川めぐる)
★「恋の句」だと分かっていなければ、何のシルエットなのかが想像しにくいかなと思いました。(野良古)
★最後「ころ」で締める展開に違和感を感じます。「ころ」で時間を切り取るには描写の対象時間が長すぎるかと。(神山刻)
★後半の措辞が美しいが「シルエット」が曖昧。お題が恋だから睦み合う男女だろうなと想像できるが、このヒントがなければ白鳥の一物仕立てと読んでしまう。(あるきしちはる)
選&コメント下さった皆さん、有難うございます!季語が「晩冬」だったにも関わらず思った以上に点を頂けて感謝です。句の続きの「僕たちも・・・」といった言葉を皆さんに想像して頂けて嬉しいです。カラオケ吟行で出来た句を推敲したものですが、もともとの歌を忘れてしまってゴメンナサイcoldsweats01(小川めぐる)

55. ドア越しに聞く言訳や冬の月(蜂喰擬)(11点)
○恋人同士の喧嘩の光景ともとれるし、親が子の躾をする光景もありうるかなと思いました。怒ってドアを閉めた方も辛いんですよね。「言訳」という言葉で人物を想像させるのが巧みで、季語もはまってます。(野良古)
○言い訳を聞いている人物の居る位置が内でも外でも、月が見えても見えなくても、男でも女でも、天体の距離感が活きてどのパターンでも鑑賞できる秀句だと思います。(彼方ひらく)
○ドアを挟んで内と外のやりとりが見えるようです。その当事者というより二人のやり取りをアパートの隣家から盗み聞きしている第三者のような心境にもなりました。(山香ばし)
△早く開けてあげてー!嘘や誤魔化しを許さない凛然とした冬の月の下で、彼の真実が分かる気がします。(小川めぐる)
△ネガディブな感情を抱くのは、言い訳者、被・言い訳者?壁も屋根もない一枚のドアを挟んだ男と女の攻防。(司啓)
△どんな言訳をされても、別れを決めているのだろうと感じる句でした。「冬の月」の季語が冷めた心を表現していて、良いと思いました。(花節湖)
△これはまだ彼女が許してくれる望みがあるということです。第一言い訳を聞いてくれている。そして、季語が許してくれている。冷たい冬の月だけど月のひかりはやはり優しい。(桂奈)
△「冬の月」に、「ドア越しに彼氏の言い訳を聞く、彼女の冷めた顔」が浮かぶようである。状況の設定が上手く、季語もそれなりに機能しているが……「冬の月」は先頭の方が正解だったかも。(ヨミビトシラズ)
★「冬の月」という季語が気になります。玄関の外なので月にしたような安易な感じに受け取ってしまいました、ゴメンナサイ。(24516)
★ややドラマチックに流れています。句意は明確ですが表現が説明的です。季語は合っていると思います。(すりいぴい)
★措辞に既視感があるし、季語が合っていないと思う。「聞く」は省略できそう。(あるきしちはる)
句のその後は読み手の皆さんに託すつもりで詠んだ句です。季語の選択は、賛否あるようですが、個人的にはやはり冬の月でよかったと思っています。女性の冷めた気持ち、光に照らされる男の真意。お月様だけが結末を見届ける。選評ありがとうございました。(蜂喰擬)

56. 灰皿のマッチ飛び去る冬の蝶(ヨミビトシラズ)(2点)
△飛び去るを敢て使用した作者が意図は?マッチを擦る動きに蝶の飛翔を重ねたか、熱→冷の繋ぎとしたか。推理する楽しみをこの句は与えてくれました。(司啓)
△切れの位置をマッチにするか、飛びにするか、去るにするかで印象が大きく違う句ですね。賛否ありそうですが、気になった句でした。(山香ばし)
★最初上五中七を、「灰皿のマッチが飛び去る」と読んでしまいました。中七の途中、「灰皿のマッチ」で切れているという事でいいでしょうか?室内と屋外の映像の取り合わせでちょっとイメージが苦しかったです(24516)
★去った蝶に恋人を重ねているのでしょう。最後まで行けば「飛び去る」のは「冬の蝶」だと分かりますが、初読時に「マッチ飛び去る」まで繋げてしまいます。もしかして「飛び去る」要らないのでは・・・?(小川めぐる)
★灰皿のマッチ、で切れると思うのですが、冬の蝶との取り合わせにあまり衝撃を感じないなぁと…(捨楽)
★着想の中心がよくわからない印象です。ど真ん中で切れていると取りましたがそれでも呑み込めないです。「飛び去る」の語感に違和感。「冬の蝶」の本意は?(すりいぴい)
★冬の蝶と灰皿のマッチとの組み合わせがよくわかりませんでした。自分がたばこを吸わないからでしょうか。失恋して寂しい雰囲気は伝わります。(桂奈)
★頑張りましたが状況がつかめませんでした。(神山刻)
★取り合わせの意図が見えなかった。お題が恋だから、前半は男性のイメージ、後半は去って行く女性のイメージだろうか。(あるきしちはる)
寒さに凍えた蝶(女性)は、灰皿の上のちっぽけなマッチの火(男性)でも寄ってくる。しかし、暖炉の火などとは違い、それは簡単に消えてしまう。冬の蝶は飛び去っていくだろうけど、じきにまた凍えてどこかで暖をとるのだろう……という妄想を、そのまま形にしてしまった句。いかに兼題の助けがあっても無謀だったかwobbly(ヨミビトシラズ)

57. 夜更けまで窓打つ雨や古日記(花節湖)(4点)
△冷たい雨を感じます。「恋の句」というテーマなので、失った恋人(伴侶)との日々を懐かしんでいるのだと思いますが、限定せずに読んだ方が味わいのある一句ですね。(小川めぐる)
△私も黒革の日記をつけています。メモ程度ですが約25年以上になります。他人句とは思えない感慨深さがあります。(司啓)
△冷え込みがきつくなり、雨が雪になるかなと思いつつ、結局は雨のままだったのでしょうか。そういう微妙な時期と残り少ない古日記との取り合わせが秀逸に感じました。(山香ばし)
△一晩中冷たい雨音を聞きながらとうとう一睡もせず、昔の日記読んでしまった。二人はどこで間違ったんだろう。もう一度やり直せるヒントはないのか。古日記を読みつつ考えていたのです。(桂奈)
★明確なのですが「まで」は不要な気がします。というか上五がなんとなくつけた感があります。違ったらすいません・・。上五の再考すればと思います。(すりいぴい)
★恋の句とは読めなかった。措辞が季語と離れすぎかと思う。(あるきしちはる)
★雰囲気はあるのだが、実質「夜の雨」「古日記」しか情報は無く、インパクトはやや少なめ。「夜更けまで窓打つ雨」から古日記の中身を考えさせたいのだろうけど、丸投げされた感が否めない。(ヨミビトシラズ)
佳奈さん、素敵な読みをありがとうございます。上五は、最後に言葉を考えたので、すりいぴいさんのアドバイスのように、推敲してみたいです。選とコメントを下さった皆さん、ありがとうございました。3句中、2句で、ヨミビトシラズさんから「丸投げされた感」とのコメントを頂き、自分の乗り越えられなかった壁がわかりました。(花節湖)

58. アイドルは死んだ君らの冬景色(司啓)(2点)
△なんかわからんが良いです。真ん中で切れると取りました。「ら」は普通、抽象的なのですが本句では「ら」がないとダメな気がするから不思議。(すりいぴい)
△皆の憧れの的だった彼女はとうとう結婚してしまった。もう君らのアイドルではないのだ。諦めなさい。と言う物語が浮かびました。(桂奈)
★地理の季語の「冬景色」を空想として用いるのはなかなか難しいと思います(24516)
★すみません、意味がよく分かりませんでした(><)好きなアイドルが死んだので、ファンの人たちも茫然としているのでしょうか。あまり「恋の句」っぽくは無い・・・かな?(小川めぐる)
★アイドルが「死んだ君らの〜」だということ?それとも「アイドルは死んだ」で切れるのか。読み取れませんでした。すみません……(野良古)
★アイドルに恋をした人の句なのかな?読みきれませんでしたごめんなさい。(捨楽)
★君らの、というとすごく他人事感が出てくるので、僕らの、の方がよいかと思いました。(蜂喰擬)
★読んだままストレートに捉えるべきか、何か深い意味を伴っているのか迷いました。前半が抽象的なので、合わせる季語が冬景色だと漠然とした印象になってしまう気がしました。(山香ばし)
★まったくわからなかった...(あるきしちはる)
★「アイドルは/死んだ君らの冬景色」なのか、「アイドルは死んだ/君らの冬景色」なのか?「君」が何を指しているかによっても、大きく意味の変わる句。正直、読みを絞れず困っている(*_*)(ヨミビトシラズ)
まずは、すりぴいさん、ありがとうございました。そして、桂奈さん、ピンポーン大正解です。
重複ですが、補足いたしますと、「神は死んだ」(ニーチェ)「ロックは死んだ」(ジョニーロットン)と同じ喩えです。片想いだった憧れの君に彼ができて、季語に怨念を託す。で、妄想ばかりではなく、目の前の現実を見ようぜ。のメッセージ含みです。(司啓)


59. 君の背にとまる凍蝶ごと愛す(24516)(15点)
○「凍蝶」がとまる背中。彼女の佇まいも、きっととても静か。深い哀しみを知っている人なのでしょう。。「凍蝶」は、「君」自身の心かも知れないし、「僕」かも知れない。寄り添う魂に胸を打たれます。(小川めぐる)
○季語の凍蝶に君に対する比喩含みは、凄い表現力だと思いました。なんとなく作者の想像はつくのですが(違うかなあ)それでも、作品のレベルの高さに特選の次点に該当する並選をつけさせていただきました。(司啓)
○凍蝶が背にとまるとはどんな時か。深い嘆きの淵にある時か。そんなときに丸ごと愛されるって素敵です。互いに愛し労り合える二人だと感じました。そうありたい。(桂奈)
○「君を愛す」と直接言わなかったことで、甘ったるくなりすぎるのを回避してます。季語も絶妙。素敵な句です。(野良古)
〇そうそう、思いっきりやさしく抱きしめて!高倉健の映画にありそうな感じ~♪(葦たかし)
△季語を比喩には使わないのかもですが、凍蝶がタトゥーのことだったら、訳ありの人への恋かもな、などと。(捨楽)
△「凍蝶」は自身と解釈しました。(彼方ひらく)
△「凍蝶ごと愛す」が深いですね、恋ですねぇ。君を男性と捉え、頼りにしている気持ちの表れのようにも感じました。もしくは痘痕もえくぼ的要素もあるかなとも感じました。(山香ばし)
△「凍蝶ごと愛す」……勢いがあって良い表現だとは思うが、繊細な蝶が潰れてしまいそうな気も(^_^;)あるいは、「凍蝶のごと愛す」の意味で書いたのかな?(ヨミビトシラズ)
△実景だとしたら出来過ぎなので、「君」の抱える事情や傷を象徴していると読んだ。君のすべてを受け入れるという決意を感じる。(あるきしちはる)
★季語扱いが軽くなった、というかオマケの印象。「とまる」は不要かと。「愛す」といわずに伝える表現は?酔っている感。心情は季語に託して(by衒叟さん)。(すりいぴい)
★前半を読む限りこの凍蝶は今飛んできたように感じます、とすると凍てていないような。四六時中背中にとまっていることはないでしょうし…。(神山刻)
この句はお題の曲から『背中』『硝子』『窓』の単語を抜き出してそれぞれ作った3句の中で一番上手く出来た句を投句しました。背中から発想を飛ばしてストーリーを考えていたらするっとそのまま出来た句なので、俳句ポストもそうなのですが余計な手直しをしていないこういう句は強いです。歳時記を読んでて良かったでした。(24516)

60. 枯蔓や最期のウソも「君のため」(大槻税悦)(5点)
△本人は嘘を言っているつもりがなくても、言われた方は「ウソだ」と感じる。そして実際ウソなのでしょう。ウソばっかりズルズル出て来る枯蔓など思い切り刈り取って焼いてしまいたいですね!(小川めぐる)
△最後の三句、濃かったですね。最後の句も最期です。まあ、人それぞれのとらえ方があるということでいいと思います。(司啓)
△君のための嘘ではなく、「君のため」という言葉が嘘なのですよね。最期まで「君のため」と嘘をつきつづけるなんて。男に騙されつづけた女性視点の句だと読みました。(蜂喰擬)
△これも○にしたかった句のひとつ。「最期」が重くてズーンと来ますね。取り合わせた枯蔓も、ややつき過ぎの感はありますが、蔓が途切れ途切れになっている情景とうまく融合しているようです。(山香ばし)
△「最期」が「君の最期」か「自分の最期」かで変わる句。後者で読むのが自然だとは思うが……嘘(自己欺瞞)と知りつつ、自らの最期にまた嘘をついてしまった彼の心境やいかに?(ヨミビトシラズ)
★中七の「ウソ」は漢字の方が良くないでしょうか?また助詞の「も」は「は」の方が中七下五の意味が分かり易くないでしょうか?(24516)
★モチーフは好きなのですが、「枯蔓」と「最期」が近いと思いました。また、「ウソ」は普通に漢字で書く方がよかったと思います。(野良古)
★君を想って吐いた嘘なのか、単に「君のためだよ」と謀っているのか…鉤括弧の意図が最後まで読み切れずにモヤッと。どちらでしょう?(捨楽)
★トレンディドラマみたいです。季語がオマケの印象。「も」が句をぼんやりと。ウソは漢字で。セリフの「」付けの効果が感じられません。きつくてごめんなさい。(すりいぴい)
★「」とカタカナ表記の必要性が感じられない。余命僅かな話者が恋人のために別れを切り出したのなら「君のため」のセリフは嘘ではないだろう。(あるきしちはる)
★これは病気の女の子を助けるために壁に一枚の葉を描いて死んだ画家のお話をおもいだします。でもそれは恋の話ではないんですよね。。恋の嘘に枯蔓は渋すぎる気もする。(桂奈)
蜂喰擬さんの読んでいただいた通りです。「最期」ですが、恋の終わりも「最期」だと思っていたので疑わずに使いましたが、間違ってました。「ウソ」については、彼の軽~いウソという意味でカタカナにしました。「君のため」はカギカッコがないと意味が変わると思うので、このままなら必要かと。おそらくカギカッコを外し、それと分かるように読まねばならないのだと思いました。ありがとうございました!(大槻税悦)
flair
この言葉:「最期」=人生の終末、死に際。「最後」との使い分けに注意しましょう!

 

2017年11月 4日 (土)

◆選句開始~~~!(追記あり)

選句締切を1日延ばします!11月8日(水)23時まで大丈夫です。


現在、22:30。参加者全員の投句マークを確認しました。
23時をもって、画面を「選句開始」に進めます。
画面の「選句期間中」のところをクリックして頂くと、投句一覧が表示されます。
「まとめてクリップボードに貼る」を使うと、
お手持ちのメールや記事作成の編集画面に投句リストを貼ることが出来ます。

今回は投句ツールの中で投句リストを見て頂くので、投句一覧は記事に致しません。
ということは・・・!
高得点句などで、作者の方が「どこかに投句したい」と思った時は、
未発表句として投句が可能だということです。
今回は、得点上位の5句の方は、句を伏せた状態で発表致します。

公開してもいいよ~と仰る場合は、お申し出下さい。

◆選句についてのお願い
今回から、集計ツールを使用しますので、
皆さんが投句フォームを守って頂くことが、速やかな集計に繋がります。
(フォームから外れるとツールに反映されません。)
ですので、必ずフォームの通りに選句を行って下さい。

<フォーム>
1.恋の歌募集中です小夜時雨 
★選評100字以内(俳号)
note必ず、【番号と句】の下に、【印と選評(俳号)】をお書き下さい。漏れがあると反映されません
note選評は「100字以内」でお願い致します。文字数に関しては、下記の文章量を参考になさって下さい。
ちなみに100字程度というと、ざっくり言ってこの文章くらい。ブログにUPした時に2行程度で収まる文字数になります。私のカウントが間違ってなければ・・・ですので、皆さま良かったらカウントしてみて下さい♪
note選評は◎(1つ)○(5つ)△(自由)★(最低1つ)でお送り下さい。△以外はコメント(選評)必須です。
読者は「想像力」が勝負!たった十七音の言葉の連なりの中から、どれだけ豊かな世界を引き出せるかは、読者の感受性にかかっています。
「読む力は詠む力」
この言葉を胸に、楽しく学んでいきましょう!

最後に恒例、ひそかさんからのナイスアドバイスを再掲させて頂きますねconfident

     組長と句会していて時々聞くのが
     「その句にとってベストな読みをしてあげる」といった意味の事です。
     もちろん、それは甘い選評をしようということとは全く違います。
     「この句はどう読みとくのがベストなんだろう」
     ということを考えて選評をされるのも、読み手の側の勉強になるかと思います。


どうぞ皆さま、よろしくお願い致します!!!


【追記】
選句は今まで通りメールで送って頂きますが、そのさいに必ず◎、○、△、★の順に並べて頂き、△を書いた方はその数も明記しておいて下さるようお願い致します。
最終的な点数チェックのさいに捗りますので、よろしくです!

2017年11月 1日 (水)

◆投句受付開始しています~

はひ~、何とか「水涸る」15句投句出来ました!
そして、『俳句ポスト』投句締切の午前0時を持ちまして、
「第8回プチ句会」の投句受付を開始いたします!!!

参加者の皆さん、よろしくお願い致します!!!
すりいぴいさん、桂奈さん、受付致しました。
これで、今回は総勢20名での句会になります。
皆さん、どうぞよろしくお願い致します!!!

2017年10月28日 (土)

◆「第8回プチ句会」スケジュール

かねてより告知しておりましたとおり、『俳句ポスト』兼題「水涸る」の投句締切後より、
「第8回プチ句会」の投句受付を開始しますnotes
句会スケジュールは以下の通りです。

◆参加受付:11月2日(木)0時締切flair飛び入り参加不可となります、ご注意下さい
◆投句受付:11月2日(木)0時~11月4日(土)23時
◆選句期間:11月5日(日)0時~11月7日(火)8日(水)23時
◆結果発表:11月9日(木)集計終了次第

 今回は、野良古さん作成の集計ツールを利用しますので、
 もしかすると予定より早く発表出来るかも!お楽しみに!!

投句にもツールを利用します。参加者の皆さんにはパスワードをお渡ししますので、
 初参加の方は当方へメール下さい。

 55ruttiori★gmail.com(★を@に替えてねwink

◆今回のお題(テーマ「恋heart04」)
・「恋」をテーマにした3句を募集します。(3句「まで」受付可能です)
・そのうちの最低1句は「課題曲」からキーワードを採って作句して下さい。
・今回の課題曲「雨の物語/イルカ」歌詞はコチラからnotes
 「化粧」は、「粧(よそお)い」「口紅」「アイライン」など、「化粧を感じさせる言葉」でもいいです。
 「雨」を、「時雨」など「雨」という文字の入った言葉に変化させるのもOK!
 「ドア」を「扉」と言い換えてもOK!
・句の内容は、課題曲の世界観と違っても大丈夫です。
・ツールを使いますので、投句のさいは「句のみ」で大丈夫です。
 (季語の確認、課題曲から採った言葉の記載は必要ありません)
・使用する季語は「三冬」「初冬」「仲冬」の範囲でお願い致します。

ではでは、今回もよろしくお願い致します!!!
・・・おっと!参加者まだまだ募集中!!カモンカモ~~~ンhappy02

◆29日(日)09:00現在の受付状況(25人中18名)敬称略(赤文字は初参加)
洒落神戸、山香ばし、小川めぐる、ヨミビトシラズ、葦たかし、
司啓、あるきしちはる、中山月波、野良古、税悦、
立志、彼方ひらく、捨楽、神山刻、24516、
蜂喰擬、花節湖、かま猫、
 

2017年10月23日 (月)

◆今回のおまけ・その2

洒落神戸さんから、恒例・「季語ランキング」が届きました!!
以下、まるっとコピペでお届けいたしますbleah

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第七回プチ句会、俳句の才能査定……じゃなかった、季語使用頻度ランキング!
ひゅーひゅーどんどんぱんぱん!!
今回も季語の登場回数を集計してみました。
傍題を全部チェックして主季語にまとめるのは面倒なのでやってません (^^;
ただし、漢字と平仮名の違い、流れ星と星流れみたいに単純なものついては一つにまとめてます。
※間違いなどありましたら、ご指摘ください m(_ _)m
 
 
四句 凩
三句 賀状、秋、流れ星(星流れ)
二句 温め酒(ぬくめ酒)、行く秋、秋思
一句 いちじく、うそ寒、クリスマス、レモン、一位の実、稲光、稲穂波、芋、下弦の月、火焔菜、柿落葉、寒苦鳥、帰り花、月、月冴ゆ、枯芙蓉、狐火、後の月、御降(おさがり)、山茶花、残る蜂、時雨、秋の暮、秋時雨、秋深し、秋晴、秋惜む、秋蝶、秋風、淑気、初雪、初霜、小夜時雨、新春、聖徒祭、赤い羽根、雪虫、爽やか、朝寒、朝霧、冬の空、冬の朝、冬館、冬晴れ、冬風、晩秋、楓、暮の秋、末枯、名の木散る、木犀、夜学生、露しぐれ、露寒し
 
 
今回は「凩」が一位!
なんですが二位(が同率で三個)と一つしか違いません。
そして、今回は一句しか使われてない季語が多数。
ダントツに多く使われる季語がなく、色んな季語に分散されているってことですね。
プチ句会も回数をこなしてきて、皆さん色んな季語を使い出したってことでしょうか。
さあ、「恋の句」(冬)ではどんな季語が登場するのか!?
次回も楽しみです♪

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次シーズンは、最低1句はキーワードを曲から採らないといけないので、
被る季語が少し増えるかも知れませんね。
さてさてどうなりますやら・・・私もめっちゃ楽しみですhappy02

2017年10月17日 (火)

ものがたり紡ぎ紡がれ秋句会

「第7回プチ句会」にご参加下さいました皆さん、
改めまして有難うございます&お疲れ様でしたーーー!!!
選句コメントの編集中、また集計中、皆さんから届いた愛の五・七・五、
そのお心が嬉しく・・・途轍もないエネルギーを頂きました、本当に有難うございます!!
(その割にミスが多かったのが、私の私らしいところ???coldsweats01

また掲示板でも温かいお言葉を頂き、ひとつひとつにお返事をしたかったのですが、
途中で力尽きてしまい、申し訳ありませんbearingsweat01
しかし、たくさんの書き込みで掲示板の中で活発に意見交換が行われていること、
貴重な提言・アドバイスを頂いたこと、
それが皆さんにとって得難い「気づき」そして「財産」になっていること、本当に有難く思っています。
「プチ句会」が、ただのネット句会でなく、本当に相手と顔を合わせてお喋りしているような、
熱く語り合っているような、そんな句会に成長してくれれば嬉しいですshine
皆さん、遠慮なくどんどこ書き込んじゃって下さいね!!!


えー、そしてこのタイミングで、「プチ句会・冬」の告知をさせて頂きますね。
かねてよりお伝えしておりましたように、シーズン通してのテーマが「恋heart04」。
一口に「恋」と言っても、さまざまなシーンがあると思いますので、
皆さんに紡ぎ紡がれるラブストーリー・・・今から超楽しみ!!!です!!!
そして、各月に「課題曲」を設けました。
3句とも全部でなくていいのですが、最低1句は「歌」からキーワードを拾って下さい。
(全体的な「歌詞の世界観」とは違う句になってもいいです)

「第8回(11月句会)」=「雨の物語/イルカ」歌詞はコチラからnotes
「第9回(12月句会)」=「クリスマス・イブ/山下達郎」歌詞はコチラからnotes
「第10回(1月句会)」=「ええねん/ウルフルズ」歌詞はコチラからnotes

「第8回」の投句受付期間は11月2日(木)0時~11月4日(土)23時です。
(詳しい句会スケジュールは、10月末頃告知致します。)

あーんど、この記事のコメント欄で、次回の参加者募集も行います!
定員は前回と同じく25名まで!参加ご希望の方、お待ちしております!!!

◆24日(火)01:00現在の受付状況(25人中17名)敬称略
洒落神戸、山香ばし、小川めぐる、ヨミビトシラズ、葦たかし、司啓、あるきしちはる、
中山月波、野良古、税悦、立志、彼方ひらく、捨楽、神山刻、24516、
蜂喰擬、花節湖、

2017年10月15日 (日)

◆緊急報告!!!

すみません!!!
「はー終わったーーー」と一息ついてTVで「RISIN」なんて観ていたら、
重大なメールが入っていました!!!

なんとっ!

コメントの入れ間違いがあり!

洒落神戸さん1点UP、捨楽さん1点DOWNとのこと!!!

それって・・・

つまり・・・


洒落神戸さん合計51点となり、今回はちはるさんと同時戴冠ということに!!!
洒落さ~~~~ん、おめでとうございますーーーーっ!

そしてすぐ気づかなくてごめんなさーーーーいっ!!!sweat02

気を取り直して・・・ささ・・・shinecrownshine どうぞっ!!!

あっコレいくつでもありますから大丈夫ですよ~coldsweats01

最後にこんなアクシデントが待っていたとは、申し訳ない!
ですが、次回からは野良古さん作成の集計ツールでばっちりですから!
こんなハラハラドキドキともお別れですね、ちょっと寂しい?

「第8回」では、倒すべき相手が増えたので、
ちょっと私も胸のときめきを思い出せるように少女漫画でも仕入れにいきます。
(韓国映画「イルマーレ」もいいなあheart04イ・ジョンジェが可愛いの!)

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